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公開番号2025132798
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030597
出願日2024-02-29
発明の名称半導体製造装置用部材
出願人日本碍子株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類H01L 21/683 20060101AFI20250903BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ウエハに対する冷却能力が向上した半導体製造装置用部材を提供する。
【解決手段】ウエハを載置可能な上面及び下面を有し、電極を内蔵するセラミックス基板と、上面及び下面を有し、冷媒流路を内蔵する冷却板とを備える半導体製造装置用部材であって、前記セラミックス基板の下面と前記冷却板の上面がアモルファス層を介して接合されている半導体製造装置用部材。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ウエハを載置可能な上面及び下面を有し、電極を内蔵するセラミックス基板と、上面及び下面を有し、冷媒流路を内蔵する冷却板とを備える半導体製造装置用部材であって、
前記セラミックス基板の下面と前記冷却板の上面がアモルファス層を介して接合されている、
半導体製造装置用部材。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記アモルファス層は前記セラミックス基板を構成する少なくとも一種の元素と前記冷却板を構成する少なくとも一種の元素を含む請求項1に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項3】
前記セラミックス基板の側面及び前記冷却板の側面は、両者の境界を構成する前記アモルファス層の外周縁を含め、連続した耐食性材料で覆われている箇所を有する請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項4】
前記セラミックス基板の下面に設けた凹部と前記冷却板の上面とによって区画される流路、前記冷却板の上面に設けた凹部と前記セラミックス基板の下面とによって区画される流路、及び、前記セラミックス基板の下面に設けた凹部と前記冷却板の上面に設けた凹部とによって区画される流路から選択される一種又は二種以上を有する請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項5】
前記セラミックス基板と前記冷却板の間の熱抵抗が、7000m
2
・K/W以下である請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項6】
前記セラミックス基板を構成する材料の室温から550℃までの温度変化におけるJIS Z2285:2003に従って測定される線膨張係数をC
1
(/K)とし、前記冷却板を構成する材料の室温から550℃までの温度変化におけるJIS Z2285:2003に従って測定される線膨張係数をC
2
(/K)とすると、0≦|C
1
-C
2
|≦5×10
-6
が成立する請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項7】
前記冷却板が、金属、セラミックス、及び金属セラミックス複合材から選択される一種又は二種以上を材料とする請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項8】
前記セラミックス基板が酸化アルミニウムを含有し、前記冷却板がTi、Mo及びWから選択される一種又は二種以上を含有する請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
【請求項9】
前記セラミックス基板と前記冷却板の間の接合強度が50MPa以上である請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は半導体製造装置用部材に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ウエハの保持、温度制御、搬送等のために用いられる半導体製造装置用部材が知られている。この種の半導体製造装置用部材はウエハ載置台、静電チャック、サセプタ等とも称されており、内蔵する電極に静電吸着用電力を印加し、ウエハを静電力によって吸着する機能を有するのが一般的である。
【0003】
半導体製造装置用部材は、例えば、ウエハを載置可能な上面と、下面とを有し、電極を内蔵するセラミックス基板、及び、前記セラミックス基板の下面側に位置し、冷媒流路を内蔵する冷却板を備える。このような半導体製造装置用部材において、冷媒流路内に冷媒を流すと、ウエハの熱がセラミックス基板を通って冷媒流路内を流れる冷媒に奪われることにより、セラミックス基板の上面に載置されるウエハを冷却することが可能となる。
【0004】
セラミックス基板と冷却板の接合方法として、例えばTCB(Thermal Compression Bonding)が知られている(特許文献1)。TCBとは、接合対象の2つの部材の間に金属接合材を挟み込み、金属接合材の固相線温度以下の温度に加熱した状態で2つの部材を加圧接合する公知の方法をいう。また、シリコーン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤等の樹脂系接着剤を用いてセラミックス基板と冷却板を接合する方法も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-70861号公報
特許第7356620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、TCBや樹脂系接着剤を使用する従来の方法では、セラミックス基板と冷却板の間に形成される接合層が厚くなり易い。接合層が厚くなると伝熱効率が低下するため、ウエハの熱が冷却板内の冷媒流路を流れる冷媒からに伝わり難くなり、冷却能力が低下するという問題がある。TCBでは接合層が金属で構成されるため冷却効率は樹脂系接着剤を用いる場合に比べれば高いが、接合層を形成するために金属接合材を挟み込む必要がある。このため、接合層の厚みを小さくするにも限界がある。また、TCBでは、金属接合材を挟んで高温で加熱して接合層を形成するため、製造コストが高くなりやすい。
【0007】
上記事情に鑑み、本発明は一実施形態において、ウエハに対する冷却能力が向上した半導体製造装置用部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討し、以下に例示される本発明を創作した。
【0009】
[態様1]
ウエハを載置可能な上面及び下面を有し、電極を内蔵するセラミックス基板と、上面及び下面を有し、冷媒流路を内蔵する冷却板とを備える半導体製造装置用部材であって、
前記セラミックス基板の下面と前記冷却板の上面がアモルファス層を介して接合されている、
半導体製造装置用部材。
[態様2]
前記アモルファス層は前記セラミックス基板を構成する少なくとも一種の元素と前記冷却板を構成する少なくとも一種の元素を含む態様1に記載の半導体製造装置用部材。
[態様3]
前記セラミックス基板の側面及び前記冷却板の側面は、両者の境界を構成する前記アモルファス層の外周縁を含め、連続した耐食性材料で覆われている箇所を有する態様1又は2に記載の半導体製造装置用部材。
[態様4]
前記セラミックス基板の下面に設けた凹部と前記冷却板の上面とによって区画される流路、前記冷却板の上面に設けた凹部と前記セラミックス基板の下面とによって区画される流路、及び、前記セラミックス基板の下面に設けた凹部と前記冷却板の上面に設けた凹部とによって区画される流路から選択される一種又は二種以上を有する態様1~3の何れかに半導体製造装置用部材。
[態様5]
前記セラミックス基板と前記冷却板の間の熱抵抗が、7000m
2
・K/W以下である態様1~4の何れかに記載の半導体製造装置用部材。
[態様6]
前記セラミックス基板を構成する材料の室温から550℃までの温度変化におけるJIS Z2285:2003に従って測定される線膨張係数をC
1
(/K)とし、前記冷却板を構成する材料の室温から550℃までの温度変化におけるJIS Z2285:2003に従って測定される線膨張係数をC
2
(/K)とすると、0≦|C
1
-C
2
|≦5×10
-6
が成立する態様1~5の何れかに記載の半導体製造装置用部材。
[態様7]
前記冷却板が、金属、セラミックス、及び金属セラミックス複合材から選択される一種又は二種以上を材料とする態様1~6の何れかに記載の半導体製造装置用部材。
[態様8]
前記セラミックス基板が酸化アルミニウムを含有し、前記冷却板がTi、Mo及びWから選択される一種又は二種以上を含有する態様1~7の何れかに記載の半導体製造装置用部材。
[態様9]
前記セラミックス基板と前記冷却板の間の接合強度が50MPa以上である態様1~8の何れかに記載の半導体製造装置用部材。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、ウエハに対する冷媒能力が向上した半導体製造装置用部材が提供される。これにより、ウエハを迅速に所望の温度に冷却することが可能になるため、当該半導体製造装置用部材は、例えばウエハに対して素早く複雑な温度制御を行う際に好適に利用可能である。また、同じ冷却能力を発揮するのに必要な冷媒流量を少なくすることができるので省エネにも貢献する。更に、当該半導体製造装置用部材は高温加熱による接合層の形成を必要としないため、低い製造コストで製造可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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