TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025132654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030362
出願日2024-02-29
発明の名称樹脂組成物およびその製造方法
出願人東洋紡エムシー株式会社
代理人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】成形加工性、形状保持性、リサイクル性を兼ね備えた新規な樹脂組成物を得る。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、互いに非相溶な少なくとも2種の熱可塑性樹脂を含み、前記熱可塑性樹脂のうちの1つが当該樹脂組成物の中で最も体積分率が大きな樹脂であり、前記最も体積分率が大きな樹脂が溶融した状態での以下で示す粘度比(1)及び(2)が2以上である。
粘度比(1)=角周波数20rad/sでの複素粘度÷角周波数200rad/sでの複素粘度
粘度比(2)=角周波数2rad/sでの複素粘度÷角周波数20rad/sでの複素粘度
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
互いに非相溶な少なくとも2種の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物において、
前記熱可塑性樹脂のうちの1つが当該樹脂組成物の中で最も体積分率が大きな樹脂であり、
前記最も体積分率が大きな樹脂が溶融した状態での以下で示す粘度比(1)及び(2)が2以上である樹脂組成物。
粘度比(1)=角周波数20rad/sでの複素粘度÷角周波数200rad/sでの複素粘度
粘度比(2)=角周波数2rad/sでの複素粘度÷角周波数20rad/sでの複素粘度
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記粘度比(2)は前記粘度比(1)よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の樹脂組成物に含まれる少なくとも1つの熱可塑性樹脂の融点以上の温度にて再加工されたことを特徴とする樹脂成形体。
【請求項4】
請求項1または2の樹脂組成物を用いて成形されたことを特徴とする繊維状物。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂のうち融点の最も低い樹脂の融点以上の温度にて溶解混合し、ノズルから押し出す押出工程と、
気流を用いて延伸させる延伸工程と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の繊維状物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂組成物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、樹脂材料は各種成形体、繊維、フィルム、多孔質体などの素材として幅広く用いられている。樹脂材料は、成形加工を容易とすると共に、加工後の寸法安定性や使用時の形状保持性を高める必要がある。そのため、高せん断速度では低粘度となり、低せん断速度では高粘度となる樹脂組成物が求められている。
【0003】
そこで、樹脂に各種フィラーを混合する方法が知られている。具体的には、脆化抑制と弾性率の両立や透明性付与などを考慮し、前記フィラーとして微細無機粒子、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、セルロースナノファイバー等を混合する方法である(例えば、特許文献1~3参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2017-503057号公報
特開2009-19088号公報
特開2010-116477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、無機微粒子や各種ナノファイバーは、それ自身の製造や取り扱いが困難である。更に樹脂への分散混合が難しく、表面処理や界面活性剤など分散剤との併用が必要であり、樹脂の、吸湿性、剛性、導電性などの特性に影響を与える。さらに、無機粒子やナノファイバーを混合した樹脂材料はリサイクルに課題を有している。このように、高せん断速度では低粘度、低せん断速度では高粘度であり、更にはリサイクルが容易な新規な樹脂組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者が鋭意検討した結果、以下の構成とすることで、前記課題の解決が可能であることを見出し本発明に到達した。
【0007】
1.互いに非相溶な少なくとも2種の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂のうちの1つが当該樹脂組成物の中で最も体積分率が大きな樹脂であり、前記最も体積分率が大きな樹脂が溶融した状態での以下で示す粘度比(1)及び(2)が2以上である樹脂組成物。
粘度比(1)=角周波数20rad/sでの複素粘度÷角周波数200rad/sでの複素粘度
粘度比(2)=角周波数2rad/sでの複素粘度÷角周波数20rad/sでの複素粘度
2.前記粘度比(2)は前記粘度比(1)よりも大きいことを特徴とする上記1に記載の樹脂組成物。
3.上記1または2に記載の樹脂組成物に含まれる少なくとも1つの熱可塑性樹脂の融点以上の温度にて再加工されたことを特徴とする樹脂成形体。
4.上記1または2の樹脂組成物を用いて形成されたことを特徴とする繊維状物。
5.前記熱可塑性樹脂のうち融点の最も低い樹脂の融点以上の温度にて溶解混合し、ノズルから押し出す押出工程と、気流を用いて延伸させる延伸工程と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の繊維状物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、無機フィラーやナノファイバーを追加混合することなく、高せん断速度においては低粘度であり、低せん断速度においては高粘度となる樹脂組成物が得られる。また、リサイクル時には低粘度化と熱分解残渣の低減も達成される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の具体例を例示するが、本発明は以下に限定されず、本発明の趣旨に則り用途毎に最適な構成を選択することができる。
【0010】
本発明の樹脂組成物は、互いに非相溶性の少なくとも2種の熱可塑性樹脂が含まれる。好ましく用いられる樹脂に関しては、所望の特性を有するものであれば特に制限されないが、好ましく用いられる熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルファイドなどが用いられる。ポリオレフィンの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、環状オレフィン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフルオロエチレンならびに各々の共重合変性樹脂を例示することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

東ソー株式会社
摺動部材
3か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
20日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
24日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
3か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
17日前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
今日
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
1か月前
愛知電機株式会社
加熱処理設備
2か月前
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
今日
株式会社コバヤシ
光硬化性組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
3か月前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
2か月前
富士フイルム株式会社
組成物
2か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
17日前
伯東株式会社
ビニル化合物中の重合防止方法
1か月前
アキレス株式会社
燻蒸用生分解性樹脂シート
1か月前
東亞合成株式会社
硬化性組成物
2か月前
株式会社村田製作所
樹脂組成物
1か月前
株式会社クラレ
水性エマルジョン及び接着剤
2か月前
株式会社クラベ
耐摩耗性絶縁組成物及び電線
3か月前
東ソー株式会社
導電性高分子溶液及びその用途
24日前
帝人株式会社
軽量ゴムおよびゴム成形体
1か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
3か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
3か月前
株式会社イーテック
組成物
1か月前
東レ株式会社
プリプレグおよびその製造方法。
2か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
3か月前
東ソー株式会社
末端変性ポリマー及び光学素子
1か月前
株式会社イーテック
組成物
1か月前
株式会社イーテック
組成物
15日前
株式会社リコー
炭素繊維含有樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
14日前
続きを見る