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公開番号2025132424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029970
出願日2024-02-29
発明の名称熱交換器
出願人MAアルミニウム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F28F 21/08 20060101AFI20250903BHJP(熱交換一般)
要約【課題】本発明は、熱交換器の提供を目的とする。
【解決手段】本発明に係る熱交換器は、心材の一方の面にろう材が貼り合わされ、前記心材の他方の面に犠牲陽極材が貼り合わされてなるアルミニウム合金ブレージングシートであって、アルミニウム合金ブレージングシートの特性として平面曲げ疲労特性がσ=A-B×lnNfの関係において、Aが160~210の範囲であり、Bが7.0~11.0の範囲であることを特徴とし、かつn値が0.25以上を有するアルミニウム合金ブレージングシートにより、冷却媒体の流路となるチューブが成形され、前記チューブが、フィンおよびヘッダープレートとろう付接合されたことを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
心材の一方の面にろう材が貼り合わされ、前記心材の他方の面に犠牲陽極材が貼り合わされてなるアルミニウム合金ブレージングシートであって、
アルミニウム合金ブレージングシートの特性として
平面曲げ疲労特性がσ=A-B×lnNfの関係において、
Aが160~210の範囲であり、
Bが7.0~11.0の範囲であることを特徴とし、
かつn値が0.25以上を有するアルミニウム合金ブレージングシートにより冷却媒体の流路となるチューブが成形され、
前記チューブが、フィンおよびヘッダープレートとろう付接合された熱交換器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記アルミニウム合金ブレージングシートの心材が、質量%で、Mn:1.3~1.8%、Si:0.6~1.1%、Cu:0.6~1.3%、Zr:0.05~0.3%を含有し、残部がAlと不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなる
請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記アルミニウム合金ブレージングシートの心材が、前記組成に加え、さらに、質量%で、Fe:0.1~0.7%、Zn:0.05~1.0%、Ti:0.3%以下、Cr:0.3%以下、Mg:0.3%以下、Sc:0.3%以下、V:0.3%以下、Co:0.3%以下、Ni:0.3%以下、Sr:0.3%以下、Y:0.3%以下、Mo:0.3%以下、In:0.3%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下、Bi:0.3%以下のうち1種または2種以上を含有し、
Ti、Cr、Mg、Sc、V、Co、Ni、Sr、Y、Mo、In、Sn、Sb、Biのいずれかを含む場合はこれらを合計で1.0%以下含有する、
請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記ろう材が、SiあるいはSiとZnを含有し、Siを含む場合は質量%でSiを6.0~13.0%、Znを含む場合は質量%でZnを3.5%以下含有し、残部がAlと不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなる
請求項2または請求項3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記ろう材が、SiあるいはSiとZnを含有し、Siを含む場合は質量%でSiを6.0~13.0%、Znを含む場合は質量%でZnを3.5%以下含有し、さらに、質量%で、Fe:0.1~0.7%、Mn:0.3以下、Ti:0.3%以下、Cr:0.3%以下、Zr:0.3%以下のうち1種または2種以上を含有し、Mn、Ti、Cr、Zrのいずれかを含む場合はこれらを合計で1.0質量%以下含有し、残部がAlと不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなる請求項2または請求項3に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記ろう材が、前記組成に加え、さらに、質量%で、Fe:0.1~0.7%、Mn:0.3以下、Ti:0.3%以下、Cr:0.3%以下、Zr:0.3%以下のうち1種または2種以上を含有し、Mn、Ti、Cr、Zrのいずれかを含む場合はこれらを合計で1.0質量%以下含有し、残部がAlと不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなる請求項4に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記犠牲陽極材が、質量%で、Mn:1.3~1.8%、Si:0.4~0.9%、Zn:2.0~8.0、Zr:0.05~0.3%を含有し、
残部がAlと不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなる
請求項1または請求項2に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記犠牲陽極材が、前記組成に加え、さらに、質量%で、Fe:0.1~0.7%、Ti:0.01~0.3%、Cr:0.01~0.3%のうち、1種または2種以上を含有し、残部がAlと不可避不純物の組成を有するアルミニウム合金からなる
請求項5に記載の熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
アルミニウム合金製熱交換器は、冷却媒体の流路を確保するために成形された板材のアルミニウム合金ブレージングシートからなるチューブと、熱交換のための放熱フィン、ヘッダープレートをろう付接合にて一体化する工法にて製造される。
アルミニウム合金製熱交換器の熱疲労特性向上のためには、従来から熱交換器の構造を変更することで対応してきた。しかし、自動車のxEV化(電動化)が進むことで熱交換器も多種多様な形状に変化しており、構造を変えることに限界があるため、熱交換器を構成する部材としてのアルミニウム合金の高疲労寿命化が望まれる。
【0003】
例えば、冷熱サイクル中にヘッダープレートとチューブ材の根付部でチューブ材の熱膨張差による応力集中がチューブ材に生じることに起因した疲労破壊が生じる。熱疲労特性向上のためには、チューブ材の疲労特性を向上することが望まれる。
チューブに使用されるアルミニウム合金ブレージングシートには一般的に、強度を補うための心材の一方の面に、ろう付接合のためのろう材を貼り合わせ、他方の面に犠牲防食機能を持たせた犠牲陽極材を貼り合わせたものが使用されている。
【0004】
従来技術として、熱交換器用アルミニウム合金の熱疲労特性を向上するため、アルミニウム合金ブレージングシートにMgを添加し高強度化する手法が採用されている。
しかし、Mgを添加したアルミニウム合金ブレージングシートを使用すると、ろう付接合の際、酸化皮膜を除去するために使用される非腐食性フラックスとMgが先に反応するため、適正なろう付接合を得られない問題があった。
【0005】
一般的な熱交換器の熱疲労特性は数千~数万回で破断に至るが、当該領域はアルミニウム合金の疲労として低サイクル疲労に分類させることが多い。アルミニウム合金の低サイクル疲労対策として、延性を向上することが知られているが、アルミニウム合金の延性と強度は背反の関係であり、例えば延性に優れる1000系合金を使用した場合、強度が低く熱交換器の耐振動性が大きく低下する。
【0006】
例えば、以下の特許文献1に記載の如く、心材と内張材の硬度比を1.0未満とすることにより、き裂発生を抑制する技術について記載されているがn値について記載はなく、き裂進展挙動に対する対策については明記されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2010-255014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
熱交換器の熱疲労特性を向上するためには、チューブ用アルミニウム合金ブレージングシートの疲労特性の向上と、高強度化および高い加工硬化指数の両立が求められる。
すなわち、ブレージングシートの疲労特性の向上はもとより、高強度化は、冷熱サイクル時に発生するひずみを抑制するため、高い加工硬化指数は、ブレージングシートのき裂進展速度を低下させるために求められる。
以上説明のように、従来技術によると熱疲労特性を向上するための十分な技術は提供されていなかった。
【0009】
本願発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、熱疲労特性に優れた熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の一形態の熱交換器は、心材の一方の面にろう材が貼り合わされ、前記心材の他方の面に犠牲陽極材が貼り合わされてなるアルミニウム合金ブレージングシートであって、アルミニウム合金ブレージングシートの特性として、平面曲げ疲労特性がσ=A-B×lnNfの関係において、Aが160~210の範囲であり、Bが7.0~11.0の範囲であることを特徴とし、かつn値が0.25以上を有するアルミニウム合金ブレージングシートにより冷却媒体の流路となるチューブが成形され、前記チューブが、フィンおよびヘッダープレートとろう付接合されたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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