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公開番号
2025128915
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-03
出願番号
2024025924
出願日
2024-02-22
発明の名称
熱交換器性能推定方法、熱交換器性能推定システム、及び、出力装置
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F28F
27/00 20060101AFI20250827BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】簡便に熱交換器の性能を推定できる熱交換器性能推定方法及び熱交換器性能推定システム、並びに、熱交換器の保守に有用な情報を出力できる出力装置を提供する。
【解決手段】熱交換器性能推定方法は、被冷却流体入口温度と被冷却流体出口温度と被冷却流体の流量と冷却流体入口温度と冷却流体出口温度と冷却流体の流量とに基づいて伝熱係数を算出することと、冷却流体入口温度又は熱負荷の少なくとも一方の仮定値に基づいて被冷却流体入口温度の予測値である予測温度を算出することと、予測温度に基づいて熱交換器の性能を推定することとを含む。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
熱負荷を含む系統を循環する被冷却流体から冷却流体に熱を移動させる熱交換器の性能を推定する方法であって、
前記被冷却流体が前記熱交換器に入るときの温度である被冷却流体入口温度と、前記被冷却流体が前記熱交換器から出るときの温度である被冷却流体出口温度と、前記被冷却流体の流量と、前記冷却流体が前記熱交換器に入るときの温度である冷却流体入口温度と、前記冷却流体が前記熱交換器から出るときの温度である冷却流体出口温度と、前記冷却流体の流量とに基づいて前記被冷却流体から前記冷却流体への伝熱係数を算出することと、
前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方を変動させたと仮定して、前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方の仮定値に基づいて前記被冷却流体入口温度の予測値である予測温度を算出することと、
前記予測温度に基づいて前記熱交換器の性能を推定することと
を含む、熱交換器性能推定方法。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記熱交換器の性能として、前記被冷却流体入口温度が前記被冷却流体の温度上限値以下になるために必要な、前記冷却流体入口温度の範囲、又は、前記熱負荷の範囲の少なくとも一方を推定することを含む、請求項1に記載の熱交換器性能推定方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の熱交換器性能推定方法を実行することによって、前記熱交換器の性能を推定する性能推定装置と、
前記熱交換器の性能の推定結果を出力する出力装置と
を備える、熱交換器性能推定システム。
【請求項4】
前記出力装置は、
前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方が変動したと仮定した場合における前記予測温度を表示し、
前記予測温度が前記被冷却流体の温度上限値を超える場合に、前記熱交換器が異常であることを表示する、
請求項3に記載の熱交換器性能推定システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の熱交換器性能推定方法を実行する性能推定装置から前記熱交換器の性能の推定結果を取得する通信部と、
前記熱交換器の性能の推定結果を表示する表示部と
を備える、出力装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記熱交換器の性能の推定結果として、前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方の仮定値と、前記予測温度とを対応づけて表示する、請求項5に記載の出力装置。
【請求項7】
前記表示部は、前記冷却流体入口温度の仮定値と前記熱負荷の仮定値と前記予測温度とを、二次元マップ、三次元グラフ、又はテーブルの形式で対応づけて表示する、請求項6に記載の出力装置。
【請求項8】
前記表示部は、前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方が変動したと仮定した場合における前記予測温度を表示する、請求項5に記載の出力装置。
【請求項9】
前記表示部は、前記予測温度が前記被冷却流体の温度上限値を超える場合に、前記熱交換器が異常であることを表示する、請求項8に記載の出力装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱交換器性能推定方法、熱交換器性能推定システム、及び、熱交換器の性能を推定した結果の出力装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
熱交換器は、工業的分野において、排熱回収又は循環流体の温度を適正範囲に保つために用いられる。冷却流体と被冷却流体とが熱交換器内部の伝熱管を介して熱交換を行う熱交換器において、伝熱管表面への汚れの付着、又は、伝熱管の詰まりによって流路の閉塞が発生した場合に伝熱面積が減少する。伝熱面積が減少することによって、熱交換器における交換熱量が減少する。つまり、熱交換器の性能が低下する。特に工業的分野で使用される熱交換器においては冷却流体及び被冷却流体自体が汚れていることが多い。したがって、伝熱管表面への汚れの付着、又は、伝熱管の詰まりによって流路の閉塞が発生しやすい。その結果、熱交換器の性能が低下しやすい。そこで、熱交換器の性能を維持するために、熱交換器の保守作業をこまめに行う必要がある。熱交換器の保守作業の実施の要否又は実施の頻度を判断するために、熱交換器の性能を簡便に推定する方法及びシステムが求められている。
【0003】
特許文献1には、実プラントの実測値に基づき実プラントの状態をリアルタイムで再現するトラッキングシミュレータを用い、このトラッキングシミュレータをトラッキングパラメータとして伝熱係数を選択して実プラントと並行に動作させて実測値とシミュレータ値が一致するまで伝熱係数を調整することによって伝熱係数の推定値を算出し、これらの推定値の変化傾向に基づき熱交換器における伝熱性能の劣化状態を判断するシステムが記載されている。
【0004】
特許文献2には、設定温度まで被冷却媒体を冷却するための必要面積を、冷却媒体及び被冷却媒体の熱交換に関係する所定の値と、受け付けた被冷却媒体の温度及び冷却媒体の温度に基づいて算出し、熱交換が行われる伝熱管有効面積を、伝熱管の表面積及び本数に基づいて算出し、被冷却媒体の出口温度を測定し、算出した必要面積が算出した有効面積より小さく、かつ測定した被冷却媒体の温度が受け付けた設定温度より高い場合に、熱交換器が異常であると判別する方法が記載されている。
【0005】
特許文献3には、総括熱伝達係数を構成する管内外の境膜伝熱係数の温度係数を用いて汚れ係数を計算し、経時的な汚れ係数の推移とその増加速度によって、その熱交換器の汚れを評価管理する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-163507号公報
特開2011-208861号公報
特開2019-78456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の熱交換器診断システムは、実測値とシミュレータ値が一致するまで伝熱係数を調整する。その結果、計算負荷が増大する。特許文献2に記載の熱交換器性能管理方法は、正常か異常かを判断することが可能であるが、熱交換器の伝熱係数を直接知ることができない。その結果、熱交換器の劣化度合いを判断することが困難である。特許文献3に記載の熱交換器の汚れの評価方法は、伝熱管の閉塞又は間引きによる伝熱面積の変化の影響を考慮できない。
【0008】
また、特許文献1~3に記載の技術は、冷却流体温度又は系統内の熱負荷のような外乱要因が変化した際に被冷却流体の温度がどう変化するかを診断する機能を有していない。被冷却流体の温度が実運用上の規制値となる場合においては、熱交換器の性能が良いか悪いかを被冷却流体の温度に基づいて判断することが求められる。そうすると、特許文献1~3に記載の技術は、被冷却流体の温度の変化を診断できないことによって、想定され得る外乱要因の変動範囲に対して現状の熱交換器の性能が良いか悪いかを正確に判断できない。また、被冷却流体の温度上限値を管理している設備において冷却流体温度又は系統内の熱負荷が変動する場合、特許文献1に記載の技術で熱交換器の伝熱係数を算出できたとしても、熱交換器の性能が良いか悪いかを判断することは容易でない。
【0009】
そこで、本開示は、実測データに基づく単純な計算によって伝熱係数を算出し、算出した伝熱係数に基づいて冷却流体温度又は系統内の熱負荷のような外乱要因の変化に対する被冷却流体の温度を予測し、予測した被冷却流体の温度と設定した閾値とを比較することによって、簡便に熱交換器の性能を推定できる熱交換器性能推定方法及び熱交換器性能推定システムを提供することを目的とする。また、本開示は、熱交換器の性能を推定した結果を熱交換器の保守に有用な情報として出力できる出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本開示の一実施形態に係る熱交換器性能推定方法は、熱負荷を含む系統を循環する被冷却流体から冷却流体に熱を移動させる熱交換器の性能を推定する方法である。前記熱交換器性能推定方法は、前記被冷却流体が前記熱交換器に入るときの温度である被冷却流体入口温度と、前記被冷却流体が前記熱交換器から出るときの温度である被冷却流体出口温度と、前記被冷却流体の流量と、前記冷却流体が前記熱交換器に入るときの温度である冷却流体入口温度と、前記冷却流体が前記熱交換器から出るときの温度である冷却流体出口温度と、前記冷却流体の流量とに基づいて前記被冷却流体から前記冷却流体への伝熱係数を算出することと、前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方を変動させたと仮定して、前記冷却流体入口温度又は前記熱負荷の少なくとも一方の仮定値に基づいて前記被冷却流体入口温度の予測値である予測温度を算出することと、前記予測温度に基づいて前記熱交換器の性能を推定することとを含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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