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公開番号2025124061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-25
出願番号2025020128
出願日2025-02-10
発明の名称紅茶飲料及びインスタント紅茶飲料用組成物
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A23F 3/16 20060101AFI20250818BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない、風味が改善された紅茶飲料及びインスタント紅茶飲料用組成物の提供。
【解決手段】p-クレゾール量が0.05~50ppb、m-クレゾール量が0.001~0.15ppb、又はo-クレゾール量が0.001~0.15ppbであり、脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合が0.25~5.0である、ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料、及び、p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールを添加して、飲料中のp-クレゾール量が0.05~50ppb、m-クレゾール量が0.001~0.15ppb、又はo-クレゾール量が0.001~0.15ppbになるように調整し、かつ、飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合が0.25~5.0となるように調整する、ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料の風味改善方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料であって、
飲料中のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppb、飲料中のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppb、又は飲料中のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbであり、
飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0であることを特徴とする、紅茶飲料。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
飲料中のタンニンの含有量が70~1335ppmである、請求項1に記載の紅茶飲料。
【請求項3】
インスタント飲料である、請求項1に記載の紅茶飲料。
【請求項4】
さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の紅茶飲料。
【請求項5】
液体と混合して、紅茶飲料を調製するためのインスタント紅茶飲料用組成物であって、
可溶性紅茶固形分とミルク原料とを含有しており、
前記ミルク原料が、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上であり、
ショ糖を原料としておらず、
前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbとなる量のp-クレゾール、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量のm-クレゾール、又は前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量のo-クレゾールを含有しており、
前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となる量の脂質及び乳糖を含有している、インスタント紅茶飲料用組成物。
【請求項6】
前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のタンニンの含有量が70~1335ppmである、請求項5に記載のインスタント紅茶飲料用組成物。
【請求項7】
さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を含有する、請求項5に記載のインスタント紅茶飲料用組成物。
【請求項8】
ミルク風味を有する紅茶飲料の製造方法であって、
可溶性紅茶固形分と、ミルク原料と、p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールと、を原料とし、
前記ミルク原料が、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上であり、
ショ糖は原料とせず、
飲料中のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbとなるように調整する、飲料中のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなるように調整する、又は飲料中のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなるように調整し、
飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となるように調整することを特徴とする、紅茶飲料の製造方法。
【請求項9】
液体と混合して、紅茶飲料を調製するためのインスタント紅茶飲料用組成物の製造方法であって、
可溶性紅茶固形分と、ミルク原料と、p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールと、を原料とし、
前記ミルク原料が、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上であり、
ショ糖を原料とせず、
前記インスタント紅茶飲料用組成物のp-クレゾールの含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbとなる量に調整する、前記インスタント紅茶飲料用組成物のm-クレゾールの含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量に調整する、又は、前記インスタント紅茶飲料用組成物のo-クレゾールの含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量に調整し、
前記インスタント紅茶飲料用組成物の脂質及び乳糖の含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となる量に調整する、インスタント紅茶飲料用組成物の製造方法。
【請求項10】
ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料の風味を改善する方法であって、
p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールを添加して、飲料中のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbになるように調整する、飲料中のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbになるように調整する、又は、飲料中のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbになるように調整し、かつ、
飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となるように調整することを特徴とする、紅茶飲料の風味改善方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていないにもかかわらず、風味が改善された紅茶飲料、及び、当該紅茶飲料を調製するためのインスタント紅茶飲料用組成物に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、生活者の糖類忌避意識の高まりにより、無糖のストレート茶飲料市場が急成長している。ミルク風味を有する紅茶飲料においても、甘さのない紅茶飲料へのニーズが高まっている。一方で、砂糖を含まない紅茶飲料は、風味上のすっきりとしており、濃度感がなく、飲みごたえがないという課題がある。濃度感を上げるべく、茶の濃度を高めると、紅茶に由来するネガティブな苦みや渋みも合わせて増強されてしまう。また、濃度感の増強をミルクの濃度の増強により達成しようとすると、紅茶香の余韻を感じ難くなる。
【0003】
一方で、紅茶をはじめとする様々な無糖の嗜好性飲料の風味を改善する方法がこれまでにも多く報告されている。例えば、特許文献1には、2-フェニルエタノールやリナロールを特定の含有量に調整することによって、無糖のストレート茶飲料の香りを改善し、苦味や渋味、くせを低減する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6467794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ミルク風味を有し、ショ糖が原料として配合されていないにもかかわらず、風味が改善された紅茶飲料、及び、当該紅茶飲料を調製するためのインスタント紅茶飲料用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料に、所定量のp-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールを含有させ、かつ飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)を特定の範囲内とすることにより、紅茶風味の持続性、濃厚感、及びパンジェンシー(紅茶の心地よい渋み)が向上して風味が改善されることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
本発明は、以下の通りである。
[1] ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料であって、
飲料中のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppb、飲料中のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppb、又は飲料中のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbであり、
飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0であることを特徴とする、紅茶飲料。
[2] 飲料中のタンニンの含有量が70~1335ppmである、前記[1]の紅茶飲料。
[3] インスタント飲料である、前記[1]又は[2]の紅茶飲料。
[4] さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を含有する、前記[1]~[3]のいずれかの紅茶飲料。
[5] 液体と混合して、紅茶飲料を調製するためのインスタント紅茶飲料用組成物であって、
可溶性紅茶固形分とミルク原料とを含有しており、
前記ミルク原料が、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上であり、
ショ糖を原料としておらず、
前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbとなる量のp-クレゾール、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量のm-クレゾール、又は前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量のo-クレゾールを含有しており、
前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となる量の脂質及び乳糖を含有している、インスタント紅茶飲料用組成物。
[6] 前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のタンニンの含有量が70~1335ppmである、前記[5]のインスタント紅茶飲料用組成物。
[7] さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を含有する、前記[5]又は[6]のインスタント紅茶飲料用組成物。
[8] ミルク風味を有する紅茶飲料の製造方法であって、
可溶性紅茶固形分と、ミルク原料と、p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールと、を原料とし、
前記ミルク原料が、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上であり、
ショ糖は原料とせず、
飲料中のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbとなるように調整する、飲料中のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなるように調整する、又は飲料中のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなるように調整し、
飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となるように調整することを特徴とする、紅茶飲料の製造方法。
[9] 液体と混合して、紅茶飲料を調製するためのインスタント紅茶飲料用組成物の製造方法であって、
可溶性紅茶固形分と、ミルク原料と、p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールと、を原料とし、
前記ミルク原料が、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上であり、
ショ糖を原料とせず、
前記インスタント紅茶飲料用組成物のp-クレゾールの含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbとなる量に調整する、前記インスタント紅茶飲料用組成物のm-クレゾールの含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量に調整する、又は、前記インスタント紅茶飲料用組成物のo-クレゾールの含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbとなる量に調整し、
前記インスタント紅茶飲料用組成物の脂質及び乳糖の含有量を、前記インスタント紅茶飲料用組成物を液体と混合して得られた紅茶飲料の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となる量に調整する、インスタント紅茶飲料用組成物の製造方法。
[10] ミルク風味を有し、ショ糖を原料としていない紅茶飲料の風味を改善する方法であって、
p-クレゾール、m-クレゾール又はo-クレゾールを添加して、飲料中のp-クレゾールの含有量が0.05~50ppbになるように調整する、飲料中のm-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbになるように調整する、又は、飲料中のo-クレゾールの含有量が0.001~0.15ppbになるように調整し、かつ、
飲料中の脂質の含有量に対する乳糖の含有量の割合(質量比)が0.25~5.0となるように調整することを特徴とする、紅茶飲料の風味改善方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、ショ糖を原料としていないにもかかわらず、紅茶風味の持続性、濃厚感、及びパンジェンシーが向上して風味が改善されたミルク風味を有する紅茶飲料、及び当該紅茶飲料を簡便に調製することができるインスタント紅茶飲料用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明及び本願明細書において、「インスタント紅茶飲料用組成物」とは、水や牛乳等の液体に溶解又は希釈させることによって紅茶飲料(可溶性紅茶固形分を含有しており、紅茶風味を有する飲料)を調製し得る組成物を意味する。インスタント紅茶飲料用組成物は、粉末であってもよく、液体であってもよい。可溶性紅茶固形分とは、紅茶葉から抽出された可溶性固形分であり、水に溶解させることで紅茶飲料が調製される。
【0010】
本発明及び本願明細書において、「粉末」とは粉粒体(異なる大きさの分布をもつ多くの固体粒子からなり、個々の粒子間に何らかの相互作用が働いているもの)を意味する。また、「顆粒」は、粉末から造粒された粒子(顆粒状造粒物)の集合体である。粉末には、顆粒も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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