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公開番号2025138846
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2025113743,2021565931
出願日2025-07-04,2020-05-08
発明の名称オリゴヌクレオチドの収束液相合成
出願人バイオジェン・エムエイ・インコーポレイテッド,Biogen MA Inc.,味の素株式会社
代理人個人,個人
主分類C07H 21/04 20060101AFI20250917BHJP(有機化学)
要約【課題】それぞれが2つ以上のヌクレオチドを有する2つ以上のオリゴヌクレオチドフラグメントをカップリングさせることによって、オリゴヌクレオチドを製造するための収束液相プロセスを提供すること。
【解決手段】また、本開示によって提供されるのは、収束液相プロセスに関わる反応ステップである。本開示は、それぞれが2つ以上(例えば、3つ、4つ、5つ、6つなど)のヌクレオチドを有する2つ以上(例えば、3つ、4つ、5つ、6つなど)のオリゴヌクレオチドフラグメントをカップリングさせることによって、オリゴヌクレオチドを製造するための収束液相プロセスを記載する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
本明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年5月8日に出願された米国仮特許出願第62/856,160号の、米国特許法のもとでの出願日の利益を主張するものであり、この内容全体が、参照により本明細書に援用される。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
オリゴヌクレオチドは、幅広い用途向けに化学的に合成可能な短いDNAまたはRNAオリゴマーである。合成オリゴヌクレオチドを治療剤として利用することにおける最近の開発により、高効率かつ高純度でオリゴヌクレオチドを大量に生産し得る合成方法に対する需要が増大している。
【0003】
伝統的に、オリゴヌクレオチドは、ホスホルアミダイト化学を利用する固相自動シンセサイザーによって合成され、2モル未満のスケールに制限されている。したがって、固相合成は、大規模な適応症におけるオリゴヌクレオチド薬の臨床開発及び商業化に必要な材料の製造には不十分である。さらに、固相合成はしばしば過剰な試薬の使用を必要とし、その結果、標的オリゴヌクレオチドの生産に関連するコストが増大する。
【0004】
したがって、高効率かつ高純度の大規模製造プロセスに適した、オリゴヌクレオチドを合成するための堅調な方法が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、それぞれが2つ以上(例えば、3つ、4つ、5つ、6つなど)のヌクレオチドを有する2つ以上(例えば、3つ、4つ、5つ、6つなど)のオリゴヌクレオチドフラグメントをカップリングさせることによって、オリゴヌクレオチドを製造するための収束液相プロセスを記載する。驚くべきことに、本開示の収束液相プロセスを使用して、クロマトグラフィー(例えば、カラムクロマトグラフィー)による精製を必要とせずに、保護されたオリゴヌクレオチドを高純度で合成し得、これにより、このプロセスは、大規模な製造プロセスとしての使用に適したものになることが見出されている。脱保護及び標準的な下流精製の後、治療用途に適した高純度のASOオリゴヌクレオチドを得てもよい。また、本開示によって提供されるのは、収束液相プロセスに関わる反応ステップである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
生成物化合物1~7のアンモノリシス後に得られた化合物1-7-aの逆相HPLC及びMSを示す。
沈殿後に得られた生成物化合物2-9のHPLC及びMSを示す。
沈殿後に得られた生成物化合物3-5のHPLC及びMSを示す。
沈殿後に得られた生成物化合物4-9のHPLC及びMSを示す。
生成物化合物5-2のアンモノリシス後に得られた化合物5-2-aのHPLC及びMSを示す。
生成物化合物5-3のアンモノリシス後に得られた化合物5-3-aのHPLC及びMSを示す。
生成物化合物5-5のアンモノリシス後に得られた化合物5-5-aのHPLC及びMSを示す。
生成物化合物5-6のアンモノリシス後に得られた化合物5-6-aのHPLC及びMSを示す。
生成物化合物1のアンモノリシス後に得られた化合物1-aのHPLC及びMSを示す。
UCC三量体脱トリチル化反応中に得られた脱アミノ化生成物のHPLC比較を示す。
CC二量体脱トリチル化反応中に得られた脱アミノ化生成物のHPLC比較を示す。
生成物ASO 9のHPLC-MSを示す。
6量体のDMT-dG-dT-dT-dG-dT-dT-OTBDPSのMSを示す。
10量体のDMT-Moe G-Moe U-Moe U-Moe U-Moe U-dT-dT-dG-dT-dT-OTBDPSのMSを示す。
化合物1-3A-HのMSを示す。
化合物4-3A-HのMSを示す。
化合物5-3A-HのMSを示す。
15量体の5’-ACoAGATATTTTTGTT-3’-OTBDPSのHPLC及びMSを示す。
生成物ASO 8のHPLC及びMSを示す。
5’-DMT-GUUUUUGCAA-NO

-ベンゾイルのMSを示す。
LHPG脱保護化合物7-aのHPLC及びMSを示す。
LHPG脱保護化合物7-bのHPLC及びMSを示す。
LHPG脱保護化合物7-cのHPLC及びMSを示す。
LHPG脱保護7-d化合物のHPLC及びMSを示す。
ASO-9-1のHPLC及びMSを示す。
LHPG脱保護7-e化合物のHPLC及びMSを示す。
ASO-9-2のHPLC及びMSを示す。
化合物8.4のキラルSFC-MSを示す。
化合物8.4のラセミ混合物のSFC-MSを示す。
化合物8AのHPLC及びMSを示す。
化合物8.2.12のHPLC及びMSを示す。
化合物8BのHPLC及びMSを示す。
化合物8CのHPLC及びMSを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の発明者は、標的オリゴヌクレオチドを調製するための収束液相プロセスを初めて開発した。驚くべきことに、収束液相プロセスは、オリゴヌクレオチドフラグメントのアセンブリからのクロマトグラフィー精製を必要とせずに、保護された標的オリゴヌクレオチドを、高純度で大規模に生成し得る。収束液相プロセスは、3’末端から5’末端への伸長(すなわち、3’-5’伸長)または5’末端から3’末端への伸長(すなわち、5’-3’伸長)によって標的オリゴヌクレオチドを生成し得る。本開示はまた、副生成物の生成を最小化するために他の感受性基に影響を及ぼさない3’-ヒドロキシル保護基の選択的脱保護の方法も提供する。本開示の発明者らは、脱トリチル化反応における水の存在が、脱アミノ化副反応(例えば、オリゴヌクレオチド合成で一般的に使用されるシトシンまたは5-メチルシトシンまたはそれらの誘導体の脱アミノ化)をもたらし得ることを発見した。脱アミノ化副生成物(複数可)の形成を低減または防止するために、水のレベルを制御及び最小化するための反応条件が開発され、脱トリチル化ステップ中の脱アミノ化を最小化している。さらに、脱トリチル化反応でカチオンスカベンジャー(例えば、RSH)を使用すると、脱トリチル化反応の完了が容易になる(すなわち、反応がより容易に完了する)ことも発見された。カチオンスカベンジャーの存在はまた、反応が逆脱トリチル化を起こしにくくする(すなわち、DMT保護基が脱保護された5’-OH基に再び追加される)。3’-ヒドロキシル基のホスフィチル化は、クロマトグラフィーによる精製なしに液相で実施され得ることも実証されている。本開示の方法を使用して、液相において4つまたは5つのヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドフラグメントを首尾よく合成し、完全に保護された標的オリゴヌクレオチドにカップリングした。一般に、本開示に記載されている液相プロセスは、クロマトグラフィー精製なしに、大量の所望の保護されたヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド生成物を合成するために使用され得る。脱保護及び標準的な下流精製の後、治療用途に適した高純度のASOオリゴヌクレオチドが得られる。
【0008】
定義
「核酸塩基」という用語は、ヌクレオシドの複素環式塩基部分を意味する。核酸塩基は、天然に存在してもよいし、または修飾されてもよい。特定の実施形態では、核酸塩基は、別の核酸の核酸塩基に水素結合し得る任意の原子または原子の群を含んでもよい。特に、核酸塩基は複素環式塩基であり、典型的にはプリン及びピリミジンである。プリン核酸塩基アデニン(A)及びグアニン(G)、ならびにピリミジン核酸塩基チミン(T)、シトシン(C)及びウラシル(U)などの「未修飾」または「天然」の核酸塩基に加えて、多くの修飾核酸塩基または当業者に公知の核酸塩基模倣物は、本明細書に記載の方法によって合成された化合物への組み込みに適している。特定の実施形態では、修飾された核酸塩基は、例えば、7-デアザプリン、5-メチルシトシン、またはGクランプなどの、親核酸塩基と構造がかなり類似している核酸塩基である。特定の実施形態では、核酸塩基模倣物は、例えば、三環系フェノキサジン核酸塩基模倣物などのより複雑な構造を含む。上述の修飾核酸塩基の調製方法は、当業者に周知である。
【0009】
「ヌクレオシド」という用語は、複素環式塩基部分及び糖部分を含む化合物を意味し、これらは2’末端で修飾され得る。
【0010】
「ヌクレオチド」という用語は、リン酸またはチオリン酸またはジチオリン酸結合基を含むヌクレオシドを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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