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公開番号2025114632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2025073309,2022117084
出願日2025-04-25,2017-02-03
発明の名称乾燥増幅組成物
出願人ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/686 20180101AFI20250729BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】乾燥増幅組成物の提供。
【解決手段】本開示は、核酸増幅のための試薬をもたらす乾燥組成物を提供し、これは本質的には無機塩を含まない。無機塩の欠如は、こうした組成物の安定性を増加させ、副産物の形成を減少させる。組成物における酵素の使用に必要な塩は、再構成で供給される。本明細書では、ポリメラーゼ及び逆転写酵素からなる群から選択される酵素、充填剤、有機緩衝液、ならびに洗浄剤を含む乾燥組成物が開示される。乾燥組成物は、1つ以上の無機塩も含み、1つ以上の無機塩は、乾燥組成物の総質量の0.350%以下である質量で乾燥組成物中に存在する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つのポリメラーゼと、
トレハロース充填剤と、
洗浄剤と、
有機緩衝液と、
分子アッセイを行うのに有用な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドと、
デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)と、
キレート剤と、
0.1mM未満のマグネシウムイオンと、
を含む水性溶液を含有する組成物であって、前記少なくとも1つのポリメラーゼが、約0.1U/μl~約0.6U/μlの濃度で前記水性溶液中に存在する逆転写酵素を含む、組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、増幅オリゴヌクレオチド、必要に応じて少なくとも1つの標識を含む検出プローブオリゴヌクレオチド、標的捕捉プローブオリゴヌクレオチド、アダプターオリゴヌクレオチド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記水性溶液が、マルチプレックス分子アッセイを行うためのオリゴヌクレオチドを含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記充填剤が、約0.16M~約0.32Mの濃度で存在する、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記水性溶液が、約0.196μg/μlのカリウムイオン~約0.010μg/μlのカリウムイオンを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記dNTPが、前記水性溶液中0.1mM~0.3mMの濃度のdATP、前記水性溶液中0.1mM~0.3mMの濃度のdGTP、前記水性溶液中0.1mM~0.3mMの濃度のdCTP、前記水性溶液中0.2mM~0.6mMの濃度のdTTP、又は前記水性溶液中0.2mM~0.6mMの濃度のdUTPを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つのポリメラーゼが、ホットスタートポリメラーゼであるポリメラーゼを含み、必要に応じて、
前記ホットスタートポリメラーゼが、前記ポリメラーゼのポリメラーゼ活性を特異的に遮断する抗体により結合された組換えTaqDNAポリメラーゼである、又は
前記ホットスタートポリメラーゼが、化学修飾された組換えTaqDNAポリメラーゼであり、前記化学修飾が、前記ポリメラーゼのポリメラーゼ活性を阻害する、
請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記逆転写酵素がAMV逆転写酵素又はMMLV逆転写酵素である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記水性溶液がRNase阻害剤をさらに含み、必要に応じて、
前記RNase阻害剤が、約0.12U/μl~約0.20U/μlの濃度で前記水性溶液中に存在する、
請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記キレート剤が、EDTA、EDDS、MGDA、EGTA、及びDTPAからなる群から選択され、好ましくは
前記キレート剤が、EDTAであり、1.5mM~2.0mMの濃度で前記水性溶液中に存在する、
請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、本明細書に参照により組み込まれる、2016年2月5日に出願された米国仮特許出願第62/291,770号の優先権を主張する。
続きを表示(約 4,200 文字)【0002】
背景
核酸増幅及び/または検出反応を行うための市販キットは、DNA依存性DNAポリメラーゼまたはRNA依存性DNAポリメラーゼ(例えば、逆転写酵素)のような1つ以上のポリメラーゼを含む、酵素、ヌクレオチド、洗浄剤、緩衝液、プライマー、プローブ、ならびにMnCl

、MgCl

、NaCl、及びKClを含む、無機塩のような、試薬を含有することが多い(Innis et al,(1990)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Ch.1,Optimizations of PCRs)。無機塩は、核酸反応混合物の成分の安定化及び核酸ベースの反応の特定のステップを行うのに有用である。しかしながら、これらの同じ塩は、乾燥凍結組成物の安定性及び乾燥性に悪影響を及ぼすので、凍結乾燥及び/または使用前に保存する配合物の望ましくない成分である。
【0003】
マグネシウムイオンは、ポリメラーゼ及び他の酵素の活性を増加させることが報告されている。塩化カリウムは、核酸ハイブリダイゼーションを促進することが報告されている。マグネシウムを有するものを含む、多数の無機塩は、熱、カオトロピック剤曝露、及び凍結乾燥を含むストレスの様々な条件下でタンパク質を保護することも報告されている(例えば、Liu et al(2007)FEBS Letters.581:1047、Kanaya et al(1996)J.Biol.Chem.271:32729、Innis et al,(1990)PCR Protocols:A Guide
to Methods and Applications,Ch.1,Optimizations of PCRs、Menendez et al(1998)J.Biol.Chem.273:167、Janeway et al(1993)Biochemistry.32:1601、Fox et al(1971)J.Biol.Chem.246:5739、Chang et al(2002)J.Biol.Chem.277:277:4663、Rutter et al(1958)J.Biol.Chem.233:374、Huszar et al(1981)J.Virol.37:580-588、Wang(2000)Int.J.Pharmaceutics.203:1-60参照)。
反応混合物中の塩の存在は、酵素の変性を回避するのに必要であると考えられている。しかしながら、凍結乾燥された物質の安定性は、凍結乾燥ケーキ中に存在するいかなる塩によっても影響される。凍結乾燥物質の吸湿性は、ひいては、凍結乾燥物質をパッケージングするのに利用可能な時間に影響を及ぼし、凍結乾燥物質を保存及び輸送することができる継続時間及び条件に影響を及ぼす。凍結乾燥物質の望ましくない再水和は、凍結乾燥成分の活性に悪影響を及ぼす。凍結乾燥物質の望ましくない再水和からの悪影響を最小化するために、こうした物質の長期保存は、通常は冷蔵で行われる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Innis et al,(1990)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Ch.1,Optimizations of PCRs
Liu et al(2007)FEBS Letters.581:1047
Kanaya et al(1996)J.Biol.Chem.271:32729
Menendez et al(1998)J.Biol.Chem.273:167
Janeway et al(1993)Biochemistry.32:1601
Fox et al(1971)J.Biol.Chem.246:5739
Chang et al(2002)J.Biol.Chem.277:277:4663
Rutter et al(1958)J.Biol.Chem.233:374
Huszar et al(1981)J.Virol.37:580-588
Wang(2000)Int.J.Pharmaceutics.203:1-60
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、ポリメラーゼを含有する水性溶液、ならびに/または逆転写酵素、充填剤、洗浄剤、及び有機緩衝液を含む組成物が開示され、水性溶液は、7mM以下の無機塩濃度を有する。
【0006】
水性溶液のいくつかの実施形態では、水性溶液は、分子アッセイを行うのに有用な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、マルチプレックス分子アッセイを行うためのオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、増幅オリゴマーを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、検出プローブを含む。いくつかの実施形態では、検出プローブは、オリゴヌクレオチドに共有結合した標識を含む。いくつかの実施形態では、標識は、蛍光または化学発光分子である。いくつかの実施形態では、検出プローブは、TaqMan検出プローブである。いくつかの実施形態では、検出プローブオリゴヌクレオチドは、ヘアピンを形成するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、アダプターオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、ヘアピンを形成するように構成されたアダプターを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、標的捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、標的捕捉プローブは、ストリンジェントな条件下で標的核酸に特異的にハイブリダイズする、標的ハイブリダイズ部分を有する。いくつかの実施形態では、分子アッセイは、核酸増幅アッセイを含む。いくつかの実施形態では、分子アッセイは、核酸検出アッセイを含む。いくつかの実施形態では、分子アッセイは、核酸シークエンシングアッセイを含む。いくつかの実施形態では、分子アッセイは、核酸ハイブリダイゼーションアッセイを含む。
【0007】
水性溶液のいくつかの実施形態では、充填剤は、トレハロース、ラフィノース、またはこれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、充填剤は、約0.16M~約0.32Mの濃度で存在する。
【0008】
水性溶液のいくつかの実施形態では、無機塩は、約0.029ug/ul~約0.373ug/ulのマイクロリットル当たりの質量で存在する。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.029ug/ulの塩化ナトリウム~約0.292ug/ulの塩化ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.019ug/ulの塩化カリウム~約0.373ug/ulの塩化カリウムを含有する。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.006ug/ulのナトリウムイオン~約0.115ug/ulのナトリウムイオンを含有する。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.010ug/ulのカリウムイオン~約0.196ug/ulのカリウムイオンを含有する。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.009ug/ulの塩化物イオン~約0.355ug/ulの塩化物イオンを含有する。
【0009】
水性溶液のいくつかの実施形態では、水性溶液は、4mM以下の無機塩濃度を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.234ug~約0.298ugのマイクロリットル当たりの質量の無機塩を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.071ug~約0.284ugのマイクロリットル当たりの質量の塩化物イオンを含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、3mM以下の無機塩濃度を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.175ug~約0.224ugのマイクロリットル当たりの質量の無機塩を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.053ug~約0.213ugのマイクロリットル当たりの質量の塩化物イオンを含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、2mM以下の無機塩濃度を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.117ug~約0.149ugのマイクロリットル当たりの質量の無機塩を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.036ug~約0.142ugのマイクロリットル当たりの質量の塩化物イオンを含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、1mM以下の無機塩濃度を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.058ug~約0.075ugのマイクロリットル当たりの質量の無機塩を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.018ug~約0.071ugのマイクロリットル当たりの質量の塩化物イオンを含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、500uM以下の無機塩濃度を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.029ug~約0.037ugのマイクロリットル当たりの質量の無機塩を含む。いくつかの実施形態では、水性溶液は、約0.009ug~約0.036ugのマイクロリットル当たりの質量の塩化物イオンを含む。
【0010】
水性溶液のいくつかの実施形態では、水性溶液の無機塩濃度は、1mM未満の塩化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、水性溶液は、塩化ナトリウムを含有しない。いくつかの実施形態では、水性溶液は、1mM未満のマグネシウムイオンを含有する。いくつかの実施形態では、水性溶液は、0.1mM未満のマグネシウムイオンを含有し、適切にはマグネシウムイオンを含有しない。
(【0011】以降は省略されています)

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