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公開番号2025112237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-31
出願番号2024015251
出願日2024-01-18
発明の名称LED光源装置
出願人株式会社マツモト精密工業,学校法人 東洋大学
代理人
主分類H05B 45/325 20200101AFI20250724BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】LEDの点灯による温度上昇を低減し点灯後のLEDの発光波長および発光強度の時間変化がない安定なLED光源装置を提供する。
【解決手段】Duty比を正確に調節するための入力装置と表示装置を備えたLED光源装置を用いて,LED光源のパルス点灯のDuty比を0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上10%以下のあらかじめ定めた値以下のDuty比に調節することによって,LED光源装置の点灯時の発光波長および発光強度の点灯時間に伴う変化を低減した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
周期的に点灯と消灯を繰り返すパルス電源を使ってLEDをパルス点灯するLED光源装置において,Duty比=100x(点灯時間)/(1周期の時間)=100x(点灯時間)/(点灯時間+消灯時間)で定義される当該パルス電源のDuty比を0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上かつ10%以下のあらかじめ定めた値に調節することによりLED光源の発光ピーク波長および発光強度の時間変化を1.0%/分以下,好ましくは0.1%/分以下に低減することを特徴とするLED光源装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
パルス点灯LED光源の点灯時の通電によるLEDの温度上昇が消灯時に十分冷却できるように0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上かつ10.0%以下のあらかじめ定めたDuty比でLED光源をパルス点灯させることを特徴とする請求項1に記載のLED光源装置。
【請求項3】
LEDを0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上かつ10.0%以下のあらかじめ定めたDuty比でパルス点灯させることを特徴とするLED光源装置において,複数のLEDを同時に点灯するかあるいは複数のLEDの点灯開始時間を遅延させて点灯することを特徴とする請求項1~2に記載のLED光源装置。
【請求項4】
複数のLEDを0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上かつ10.0%以下のあらかじめ定めたDuty比で同時あるいは点灯開始時間を遅延させてパルス点灯させることを特徴とするLED光源装置において,複数のLEDとして赤色発光LEDおよび緑色発光LEDおよび青色発光LEDを含むことを特徴とする請求項1~3に記載のLED光源装置。
【請求項5】
0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上かつ10.0%以下のあらかじめ定めたDuty比でLEDをパルス点灯させることを特徴とするLED光源装置において,使用するLEDが電球色または温白色または昼白色または昼光色のいずれかの白色の光を発するLEDであることを特徴とする請求項1~4に記載のLED光源装置。
【請求項6】
蛍光スペクトルまたは蛍光強度の測定または光散乱スペクトルまたは光散乱強度の測定または光吸収スペクトルまたは光吸収強度の測定のための光源として使用することを特徴とする請求項1~5に記載のLED光源装置。
【請求項7】
蛍光温度計または屈折率計または糖度測定計または照度計またはカラーセンサーまたは濁度計の光源として使用することを特徴とする請求項1~6に記載のLED光源装置。
【請求項8】
蛍光または光散乱または光吸収または光反射の2次元分布を静止画または動画またはそれらの両方を撮影するための光源として使用することを特徴とする請求項1~7に記載のLED光源装置。
【請求項9】
被撮影物の静止画または動画またはそれらの両方を撮影するための光源として使用することを特徴とする請求項1~8に記載のLED光源装置。
【請求項10】
あらかじめ定めたDuty比でLEDをパルス点灯させることを特徴とするLED光源装置において,Duty比を0.01%以上かつ100%未満,好ましくは0.01%以上かつ10.0%以下の値に正確に調節するためのデータ入力装置および調節したDuty比の値を表示する表示装置の両方を備えることを特徴とする請求項1~9に記載のLED光源装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は,点灯のための通電に伴うLEDの温度上昇によってLED光源の発光ピーク波長が長波長化し発光強度が低下する問題を解決し,高精度な光学測定のための発光ピーク波長および発光強度の時間変化の無い安定なLED光源装置を提供した。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
光学結晶の蛍光特性評価あるいは蛍光温度計あるいは光散乱や蛍光を用いた品質評価用の光源,あるいは品質検査のための静止画や動画撮影用の光源として小型,省電力,さまざまな発光波長に対応可能で高出力なLED光源が重要である。これらの測定に使用するLED光源の点灯方法としては直流定電流電源を用いて連続点灯する方法あるいは,パルス電源を用いてLEDをパルス点灯する方法あるいは,パルス点灯LED光源の点灯時間とパルス1周期の時間の割合(Duty比)を変化させて調光するPWM(Pulse Width Modulation)調光がある。パルス点灯LED光源のDuty比はパルスの1周期の時間の中で点灯時間が占める割合を表す値であり,Duty比=100x(パルス1周期の中の点灯時間)/(パルス1周期の時間)=100x(パルス1周期の中の点灯時間)/(パルス1周期の中の点灯時間+パルス1周期の中の消灯時間)のように計算できる。
【0003】
直流定電流電源を用いて連続点灯するLED光源は,蛍光または光散乱または光吸収または屈折率などの測定用に用いられている。しかし,LED光源の点灯のための通電によってLEDが発熱しLEDの温度が徐々に上昇する。LEDの温度上昇によってLED光源の発光ピーク波長が徐々に長波長化するとともにLED光源の発光強度が徐々に低下する。点灯のために通電に伴うLED光源の不安定性はLED光源を精密な測定用の光源として使用する場合の大きな問題であった。LEDの温度上昇による発光ピーク波長の長波長化および発光強度の低下を低減するために,LED光源の点灯後に10分~30分以上のエージングが必要であった。
【0004】
パルス電源を用いてLEDをパルス点灯するLED光源装置は,蛍光寿命で温度を計測する蛍光温度計や蛍光の時間分解スペクトルの測定などの過渡現象の測定に用いられていた。点灯と消灯を一定の周期で繰り返すパルス点灯LEDは,消灯時にLEDが冷却できるため温度上昇の低減には有利であった。しかし,パルス点灯LED光源の場合も点灯によってLEDが発熱するためLEDの温度上昇を完全には防止できなかった。このためLED光源の発光ピーク波長の長波長化および発光強度の低下を低減するために,LED光源を使用する前に長時間通電点灯してLEDの温度を安定化させるためのエージングが不可欠であった。
【0005】
パルス点灯LED光源のDuty比を変化させて調光するPWM調光型のLED光源装置は白色LEDを使った照明器具の明るさ調節技術として広く用いられていた。白色LEDは青色LEDと黄色発光蛍光体(Ce添加YAG蛍光体)を組み合わせて疑似白色の光を発している。白色LED照明では青色LEDから発する青色光を使って黄色発光蛍光体から黄色光を発生させて青色LEDの青色光と混合して疑似白色光を作っている。白色LEDの発光強度を調節するために電流を調節すると青色LEDの発する青色光と黄色蛍光体の発する黄色蛍光の強度のバランスが変化して白色LEDの色が青色光の割合の少ない順に「電球色」あるいは「温白色」あるいは「昼白色」あるいは「昼光色」に変化してしまう。このため白色LEDに流す電流値を変えずに調光可能なパルス電源のDuty比を変化させて調光するPWM調光型のLED光源が白色光の照明器具として使われていた。
【0006】
LED光源の明るさを調節するためのPWM調光技術については特許文献1,特許文献2,特許文献3に記載されている。LEDの点灯による温度上昇と出力の低下現象は特許文献2に記載されているが,LED光源の温度上昇に対する積極的な防止策はとられていない。また,PWM調光技術を使用したLEDの発光色の安定化技術については特許文献4,特許文献5,特許文献6,特許文献7に記載されている。このように,特許文献に記載されている従来のPWM調光技術はLED照明器具の明るさを調節すことおよび調光に伴う発光色の安定化を目的に用いられていた。従来のPWM調光型のLED光源ではLEDの点灯に伴う温度上昇による発光強度の低下や発光ピーク波長の長波長化を防止することはできなかった。したがって,白色照明器具の調光用のPWM調光のLED光源を精密な測定用の安定な光源として使用する場合,長時間の点灯や大きな電流入力によるLEDの温度上昇とそれに伴うピーク波長の長波長化および発光強度の低下が大きな支障になっていた。
【0007】
従来のLED光源では,点灯時のLEDの温度上昇に伴うピーク波長の長波長化および発光強度の低下を防ぐことはできなかった。LEDの温度上昇に伴うピーク波長の長波長化および発光強度の低下を低減するために,LEDの温度制御,発光強度のフィードバック制御,長時間のエージングなどを単独あるいは複数の方法を組み合わせて用いる方法も考案されているが,十分効果的な対策ではなかった。さらに,これらのLED光源の安定性改善のための技術は,装置コストの増加,装置の大型化,消費電力の増加などの欠点のため,小型で簡便かつ低コストというLED光源の長所を大きく損なうものであった。このため精密な光学測定用の光源装置としては,エージングを行うことによって安定な光源として使用できる実績のあるハロゲンランプあるいはXeランプあるいは重水素ランプあるいはレーザーなどが従来通り用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2007-47227,平成17年8月5日
【0009】
特開2007-171480,平成17年12月21日
【00010】
特開2008-192421,平成19年2月2日
(【00011】以降は省略されています)

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