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公開番号
2025106148
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-14
出願番号
2024065908
出願日
2024-04-16
発明の名称
ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置及びポリメラーゼ連鎖反応温度制御システム
出願人
クレド ダイアグノスティックス バイオメディカル プライベート リミテッド
代理人
個人
,
個人
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20250707BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 本発明は、構造全体の厚さを低減し、高温による電子部品の損傷を防止するポリメラーゼ連鎖反応加熱装置及び関連するポリメラーゼ連鎖反応温度制御システムを提供する。
【解決手段】 ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置及び関連するシステムが、回路基板、ヒーター、第1の熱伝導性構成要素、及び第2の熱伝導性構成要素を含み得る。回路基板は、開口構造を有している。ヒーターは、開口構造の内側に配置され、開口構造を介して部分的に露出している。第1の熱伝導性構成要素は、回路基板上に配置され、第1の試薬貯蔵部分及び第1の熱伝導部分を含む。第2の熱伝導性構成要素は、回路基板上に配置され、第2の試薬貯蔵部分及び第2の熱伝導部分を含む。第1の試薬貯蔵部分及び第2の試薬貯蔵部分は、試薬ホルダーを形成するために使用することができる。第1の熱伝導部分及び第2の熱伝導部分は、ヒーターによって生成された熱を試薬ホルダーに向けて伝達するために、ヒーターの2つの対向する表面にそれぞれ当接している。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置であって、
開口構造、並びに互いに対向する第1の表面及び第2の表面を有する少なくとも1つの回路基板と、
前記開口構造の内側に配置され、前記第1の表面及び前記第2の表面を通って露出するヒーターと、
前記第1の表面上に配置される第1の熱伝導性構成要素であり、
第1の試薬貯蔵部分、及び
少なくとも1つの第1の熱伝導部分、
を含む第1の熱伝導性構成要素と、
前記第2の表面上に配置される第2の熱伝導性構成要素であり、
試薬ホルダーを形成するために前記第1の試薬貯蔵部分と共に組み立てられる第2の試薬貯蔵部分、及び
少なくとも1つの第2の熱伝導部分、
を含む第2の熱伝導性構成要素と、
を含み、
前記少なくとも1つの第1の熱伝導部分及び前記少なくとも1つの第2の熱伝導部分は、前記ヒーターによって生成された熱を前記試薬ホルダーに向けて伝達するために、前記ヒーターの2つの対向する位置にそれぞれ当接している、ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記少なくとも1つの回路基板は、互いに接続されたシールド領域と非シールド領域とに分割され、前記開口構造は、前記シールド領域上に形成され、前記少なくとも1つの第1の熱伝導部分及び前記少なくとも1つの第2の熱伝導部分は、前記シールド領域上に配置されて前記少なくとも1つの回路基板をクランプする、請求項1に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項3】
前記ヒーターは、前記少なくとも1つの回路基板の伝導性接点に電気的に接続され、前記伝導性接点は、前記非シールド領域上に配置されている、請求項2に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項4】
当該ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置は、互いに離隔された2つの回路基板をさらに含み、前記第1の熱伝導性構成要素は、互いに接続された収容領域と位置決め領域とを含み、前記第1の試薬貯蔵部分は、前記2つの回路基板間の隙間と共に前記収容領域上に配置され、前記少なくとも1つの第1の熱伝導部分は、前記位置決め領域上に配置されている、請求項2に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの回路基板は、前記シールド領域上に形成されたスルーホール構造をさらに有し、前記第1の熱伝導性構成要素は、ロッキング動作のために、前記スルーホール構造と整列するように前記位置決め領域上に形成されたロッキングホール構造を有している、請求項4に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項6】
前記第1の熱伝導性構成要素は、前記収容領域上に形成され、且つ前記第1の試薬貯蔵部分に隣接して配置された少なくとも1つの熱放散ホール構造を有している、請求項4に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項7】
前記試薬ホルダーに隣接する前記少なくとも1つの回路基板の位置に配置された温度センサをさらに含む、請求項1に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項8】
前記第1の熱伝導性構成要素はカバー部分をさらに含み、前記カバー部分は、前記少なくとも1つの第1の熱伝導部分上に配置され、前記ヒーター及び前記温度センサを覆うように適応している、請求項7に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項9】
前記ヒーターは、温度制御される金属、セラミック基板、又は電気によって熱を生成する任意の構成要素である、請求項1に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
【請求項10】
前記ヒーターと、前記少なくとも1つの第1の熱伝導部分と、前記少なくとも1つの第2の熱伝導部分との間に熱伝導性層が配置されている、請求項1に記載のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置及びポリメラーゼ連鎖反応温度制御システムに関し、特に、急速温度調整機能を有するポリメラーゼ連鎖反応加熱装置及び関連するポリメラーゼ連鎖反応温度制御システムに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、DNAを迅速に増幅するための技術である。その原理及び主な動作ステップは以下の通りである:(a)変性:二本鎖DNAが、90°Cから95°Cでのインキュベーションによって一本鎖DNAに解離され、次に、一本鎖DNAは、複製の鋳型として使用される;(b)プライマーアニーリング:温度が適切な温度まで下げられると、プライマーが正しい標的遺伝子の位置に結合することになる;(c)プライマー伸長:反応温度が72°Cに補正され、DNAポリメラーゼがデオキシリボヌクレオチド三リン酸(dNTP)をプライマーに連続的に結合させて、新たなDNA断片の別の鎖を合成する。
【0003】
核酸増幅は、変性、プライマーアニーリング、及びプライマー伸長の3つのステップを介して連続的に繰り返される。標的遺伝子の数を、3つのステップの動作ごとに倍増させることができる。3つのステップの動作が、40回周期的に行われるように設定される場合、標的遺伝子の数を109倍近く増幅させることができ、多数の標的遺伝子断片を、in vitroでPCRによって得ることができる。従って、現在臨床診断において広く使用されている分子診断技術の1つとして、PCRを、遺伝子疾患の診断、病原菌の診断、腫瘍及びがんの診断及び予後評価、並びに基礎研究等を含む項目に適用することができるため、PCRも、現在の臨床診断によって広く使用されている技術として使用される。
【0004】
従来のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置は、回路基板と、ヒーターと、熱伝導性構成要素とを含む。ヒーターは、回路基板の側面に溶接される。熱伝導性構成要素は、回路基板の側面に取り付けられて、ヒーターに接触し且つヒーターを覆う。熱伝導性構成要素は、試薬容器を有している。従来のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置は、ヒーターとして温度制御される金属を使用し、温度制御される金属は、急速温度調整機能を有して、変性、プライマーアニーリング、及びプライマー伸長のステップの反応温度を達成するための加熱及び冷却動作を繰り返し実行する。標的遺伝子を増幅し、蛍光信号を検出するように、プラスチック製の試薬容器を加熱して、試薬容器内の試薬及び(標的遺伝子断片を含有する)反応物の温度が調整される。
【0005】
ヒーターのスイッチがオンにされると、ヒーターによって生成された熱が熱伝導性構成要素を介して試薬容器に伝導し、試薬容器内の試薬及び反応物は、変性、プライマーアニーリング、及びプライマー伸長のステップによって処理される。ヒーターは、試薬容器内の試薬及び反応物を短時間で55から98°Cの範囲内に急速に加熱及び冷却するため、ヒーターによって提供されるエネルギーは、急速加熱機能のための98°Cよりもはるかに大きい。しかし、従来のポリメラーゼ連鎖反応加熱装置の厚さは、回路基板、ヒーター、及び熱伝導性構成要素の厚さの合計であり、この装置はサイズが大きく;ヒーターは、試薬容器内の試薬及び反応物の温度を迅速に上昇させるために、より多くのエネルギーを生成して、熱放散又は熱伝導効率の低下を避ける必要がある。さらに、熱伝導性構成要素は、ヒーターと回路基板との接点を直接覆っており、ヒーターにより生成され且つ熱伝導性構成要素において蓄積された熱によって、接点は容易に融解及び損傷し、結果として、ヒーターの分離が生じる。従って、構造全体の厚さを低減し、高温による電子部品の損傷を防止するポリメラーゼ連鎖反応加熱装置の設計が、関連する医療機器業界において重要な課題である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、上記の欠点を解決するための、急速温度調整機能を有するポリメラーゼ連鎖反応加熱装置及び関連するポリメラーゼ連鎖反応温度制御システムを提供する。
【0007】
特許請求の範囲に記載の発明によると、ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置が、少なくとも1つの回路基板と、ヒーターと、第1の熱伝導性構成要素と、第2の熱伝導性構成要素とを含む。少なくとも1つの回路基板は、開口構造と、互いに対向する第1の表面及び第2の表面とを有している。ヒーターは、開口構造の内側に配置され、第1の表面及び第2の表面を通って露出している。第1の熱伝導性構成要素は、第1の表面上に配置される。第1の熱伝導性構成要素は、第1の試薬貯蔵部分及び少なくとも1つの第1の熱伝導部分を含む。第2の熱伝導性構成要素は、第2の表面上に配置される。第2の熱伝導性構成要素は、第2の試薬貯蔵部分及び少なくとも1つの第2の熱伝導部分を含む。第2の試薬貯蔵部分は、第1の試薬貯蔵部分と共に組み立てられて試薬ホルダーを形成する。少なくとも1つの第1の熱伝導部分及び少なくとも1つの第2の熱伝導部分は、ヒーターによって生成された熱を試薬ホルダーに向けて伝達するために、ヒーターの2つの対向する位置にそれぞれ当接している。
【0008】
特許請求の範囲に記載の発明によると、少なくとも1つの回路基板は、互いに接続されたシールド領域と非シールド領域とに分割され、開口構造は、シールド領域上に形成され、少なくとも1つの第1の熱伝導部分及び少なくとも1つの第2の熱伝導部分は、シールド領域上に配置されて少なくとも1つの回路基板をクランプする。ヒーターは、少なくとも1つの回路基板の伝導性接点に電気的に接続され、伝導性接点は、非シールド領域上に配置されている。
【0009】
特許請求の範囲に記載の発明によると、当該ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置は、互いに離隔された2つの回路基板をさらに含み、第1の熱伝導性構成要素は、互いに接続された収容領域と位置決め領域とを含み、第1の試薬貯蔵部分は、2つの回路基板間の隙間と共に収容領域上に配置され、少なくとも1つの第1の熱伝導部分は、位置決め領域上に配置されている。少なくとも1つの回路基板は、シールド領域上に形成されたスルーホール構造をさらに有し、第1の熱伝導性構成要素は、ロッキング動作のために、スルーホール構造と整列するように位置決め領域上に形成されたロッキングホール構造を有している。第1の熱伝導性構成要素は、収容領域上に形成され、且つ第1の試薬貯蔵部分に隣接して配置された少なくとも1つの熱放散ホール構造を有している。
【0010】
特許請求の範囲に記載の発明によると、ポリメラーゼ連鎖反応温度制御システムが、ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置と、熱放散装置と、光源と、分光器とを含む。ポリメラーゼ連鎖反応加熱装置は、少なくとも1つの回路基板と、ヒーターと、第1の熱伝導性構成要素と、第2の熱伝導性構成要素とを含む。少なくとも1つの回路基板は、開口構造と、互いに対向する第1の表面及び第2の表面とを有している。ヒーターは、開口構造の内側に配置され、第1の表面及び第2の表面を通って露出している。第1の熱伝導性構成要素は、第1の表面上に配置される。第1の熱伝導性構成要素は、第1の試薬貯蔵部分及び少なくとも1つの第1の熱伝導部分を含む。第2の熱伝導性構成要素は、第2の表面上に配置される。第2の熱伝導性構成要素は、第2の試薬貯蔵部分及び少なくとも1つの第2の熱伝導部分を含む。第2の試薬貯蔵部分は、第1の試薬貯蔵部分と共に組み立てられて試薬ホルダーを形成する。少なくとも1つの第1の熱伝導部分及び少なくとも1つの第2の熱伝導部分は、ヒーターによって生成された熱を試薬ホルダーに向けて伝達するために、ヒーターの2つの対向する位置にそれぞれ当接している。熱放散装置は、試薬ホルダーから熱を放散するためにポリメラーゼ連鎖反応加熱装置に隣接して配置される。光源は、試薬ホルダーに隣接して配置され、光源によって放射された照明ビームが試薬ホルダーに投射される。分光器は、試薬ホルダーに隣接して配置され、信号分析のために試薬ホルダー上に投射された照明ビームによって生成された検出信号を受けるように適応している。
(【0011】以降は省略されています)
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