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公開番号
2025105864
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2025074912,2022095278
出願日
2025-04-28,2022-06-13
発明の名称
ビール風味発酵アルコール飲料およびその製法
出願人
キリンホールディングス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12C
5/02 20060101AFI20250703BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】口の中でのとげとげしさが低減されたビール風味発酵アルコール飲料の提供。
【解決手段】飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下であり、フラン類の濃度の和が1100ppb以上である、ビール風味発酵アルコール飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下であり、フラン類の濃度の和が1100ppb以上である、ビール風味発酵アルコール飲料。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
飲料中のピラジン類の濃度の和が8ppb以下である、請求項1に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項3】
飲料中のフラン類の濃度の和が1200ppb以上である、請求項1または2に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項4】
飲料中のピラジン類の濃度が、以下の条件:
(a)2-メチルピラジンの濃度が0~7ppbであり;
(b)2,5-ジメチルピラジンの濃度が0~1.75ppbであり;
(c)2,6-ジメチルピラジンの濃度が0~1.75ppbであり;
(d)2-エチルピラジンの濃度が0~0.1ppbであり;
(e)2,3-ジメチルピラジンの濃度が0~0.15ppbであり;かつ
(f)2,3,5-トリメチルピラジンの濃度が0~0.15ppbである;
を充足する、請求項1に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項5】
飲料中のフラン類の濃度が、以下の条件:
(g)フルフリルアセテートの濃度が0~40ppbであり;
(h)フルフラールの濃度が0~105ppbであり;
(i)5-メチルフルフラールの濃度が0~65ppbであり;
(j)フルフリルアルコールの濃度が620~3990ppbであり;
(k)マルトールの濃度が195~1270ppbであり;かつ
(l)フラネオールの濃度が240~1540ppbである;
を充足する、請求項1に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項6】
飲料中の糖質の濃度が1.0g/100mL以下である、請求項1または2に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項7】
麦芽使用比率が50~100質量%である、請求項1または2に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項8】
アルコール濃度が2体積%超である、請求項1または2に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
【請求項9】
ビール風味発酵アルコール飲料を製造する方法であって、飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下に調整され、フラン類の濃度の和が1100ppb以上に調整される、方法。
【請求項10】
飲料中の糖質の濃度が1.0g/100mL以下に調整される、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビール風味発酵アルコール飲料およびその製法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の高まりにより、糖質が低減されたビール風味飲料のニーズが拡大している。糖質が低減されたビールやビール系飲料は、糖質を極限まで低減させるため、発酵を促進して製造されることが多く、その結果、口の中でのとげとげしさや香味バランスの不調和を強く感じやすいという問題がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明者らは、ビール風味発酵アルコール飲料において、フラン類の濃度の和とピラジン類の濃度の和を所定の範囲に調整することにより、口の中でのとげとげしさを低減し得ることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
【0004】
従って、本発明は、口の中でのとげとげしさが低減されたビール風味発酵アルコール飲料およびその製法を提供する。
【0005】
そして、本発明には、以下の発明が包含される。
(1)飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下であり、フラン類の濃度の和が1100ppb以上である、ビール風味発酵アルコール飲料。
(2)飲料中のピラジン類の濃度の和が8ppb以下である、前記(1)に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(3)飲料中のフラン類の濃度の和が1200ppb以上である、前記(1)または(2)に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(4)飲料中のピラジン類の濃度が、以下の条件:
(a)2-メチルピラジンの濃度が0~7ppbであり;
(b)2,5-ジメチルピラジンの濃度が0~1.75ppbであり;
(c)2,6-ジメチルピラジンの濃度が0~1.75ppbであり;
(d)2-エチルピラジンの濃度が0~0.1ppbであり;
(e)2,3-ジメチルピラジンの濃度が0~0.15ppbであり;かつ
(f)2,3,5-トリメチルピラジンの濃度が0~0.15ppbである;
を充足する、前記(1)に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(5)飲料中のフラン類の濃度が、以下の条件:
(g)フルフリルアセテートの濃度が0~40ppbであり;
(h)フルフラールの濃度が0~105ppbであり;
(i)5-メチルフルフラールの濃度が0~65ppbであり;
(j)フルフリルアルコールの濃度が620~3990ppbであり;
(k)マルトールの濃度が195~1270ppbであり;かつ
(l)フラネオールの濃度が240~1540ppbである;
を充足する、前記(1)に記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(6)飲料中の糖質の濃度が1.0g/100mL以下である、前記(1)~(5)のいずれかに記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(7)麦芽使用比率が50~100質量%である、前記(1)~(6)のいずれかに記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(8)アルコール濃度が2体積%超である、前記(1)~(7)のいずれかに記載のビール風味発酵アルコール飲料。
(9)ビール風味発酵アルコール飲料を製造する方法であって、飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下に調整され、フラン類の濃度の和が1100ppb以上に調整される、方法。
(10)飲料中の糖質の濃度が1.0g/100mL以下に調整される、前記(9)に記載の方法。
(11)麦芽使用比率が50~100質量%である、前記(9)または(10)に記載の方法。
(12)飲料中のアルコール濃度が2体積%超に調整される、前記(9)~(11)のいずれかに記載の方法。
(13)ビール風味発酵アルコール飲料において、口の中でのとげとげしさを低減する方法であって、飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下に調整され、フラン類の濃度の和が1100ppb以上に調整される、方法。
(14)ビール風味発酵アルコール飲料において、香味バランスの不調和を低減する方法であって、飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下に調整され、フラン類の濃度の和が1100ppb以上に調整される、方法。
(15)ビール風味発酵アルコール飲料にコクを付与する方法であって、飲料中のピラジン類の濃度の和が10ppb以下に調整され、フラン類の濃度の和が1100ppb以上に調整される、方法。
【0006】
本発明によれば、ビール風味発酵アルコール飲料において、口の中でのとげとげしさを低減することが可能となる。さらに、本発明によれば、ビール風味発酵アルコール飲料において、香味バランスの不調和を低減することも可能である。さらに、本発明によれば、ビール風味発酵アルコール飲料にコクを付与することも可能である。
【発明の概要】
発明の具体的説明
【0007】
本発明のビール風味発酵アルコール飲料は、飲料中のフラン類の濃度の和とピラジン類の濃度の和が所定の範囲にあるものである。このようなビール風味発酵アルコール飲料は、その製造の際に、フラン類の濃度の和とピラジン類の濃度の和を調整することにより得ることができる。フラン類とピラジン類の濃度調整の具体的手段は特に限定されるものではなく、例えば、フラン類またはピラジン類の添加、フラン類またはピラジン類を含有する原料の使用量の増減、フラン類またはピラジン類を最終製品内に生成する原料の使用量の増減、酵母による発酵によってフラン類またはピラジン類に変換される物質の濃度調整等が挙げられる。
【0008】
本発明において、ピラジン類の濃度の和は、2-メチルピラジン、2,5-ジメチルピラジン、2,6-ジメチルピラジン、2-エチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、および2,3,5-トリメチルピラジンの濃度の総和を意味する。また、本発明において、フラン類の濃度の和は、フルフリルアセテート、フルフラール、5-メチルフルフラール、フルフリルアルコール、マルトールおよびフラネオールの濃度の総和を意味する。
【0009】
本発明において「ビール風味発酵アルコール飲料」とは、ビール(麦芽およびホップを原料として用い、ビール酵母による発酵によって得られるアルコール飲料)、またはビールと同様の風味を有する発酵アルコール飲料を意味する。本発明において「発酵アルコール飲料」とは、炭素源、窒素源および水などを原料として酵母により発酵させたアルコール(エタノール)含有飲料を意味する。本発明のビール風味発酵アルコール飲料は、発酵後にアルコール(エタノール)濃度を調整したアルコール飲料であってもよい。本発明のビール風味発酵アルコール飲料は、好ましくはホップを原料として用いることによりホップの香気が付与された発酵飲料である。本発明のビール風味発酵アルコール飲料は、好ましくは発酵麦芽飲料、すなわち、原料として少なくとも麦芽を使用した飲料を意味する。このような発酵麦芽飲料としては、ビール、発泡酒、リキュール(例えば、酒税法上、「リキュール(発泡性)(1)」に分類される飲料)などが挙げられ、好ましくはビールである。本発明のビール風味発酵アルコール飲料は、好ましくは麦芽使用比率0質量%以上100%質量%以下、より好ましくは25質量%以上100%質量以下、さらに好ましくは50質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは50質量%以上95質量%以下の発酵麦芽飲料である。「麦芽使用比率」とは、平成30年4月1日が施行日の酒税法および酒類行政関係法令等解釈通達に従って計算された値を意味する。
【0010】
本発明において、「ppm」という単位は「mg/L」と同義であり、「ppb」という単位は「μg/L」と同義である。
(【0011】以降は省略されています)
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