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公開番号2025101853
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023218913
出願日2023-12-26
発明の名称微生物変異株及びこれを用いた環状エーテルの生分解処理方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 1/21 20060101AFI20250701BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】向上された1,4-ジオキサン分解能を有する1,4-ジオキサン分解微生物変異株と、これを用いた環状エーテルの生分解処理方法の提供。
【解決手段】THFモノオキシゲナーゼαサブユニット(THF monooxygenase α-subunit)及び/又はGntRドメインプロテイン(GntR domain protein)の遺伝子発現量が野生株と比較して増加している、シュードノカルディア ジオキサノボランス(Pseudonocardia dioxanivorans) CB1190由来変異株を提供する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
THFモノオキシゲナーゼαサブユニット(THF monooxygenase α-subunit)及び/又はGntRドメインプロテイン(GntR domain protein)の遺伝子発現量が野生株と比較して増加している、シュードノカルディア ジオキサノボランス(Pseudonocardia dioxanivorans) CB1190由来変異株。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
シュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190の環状染色体及び環状プラスミド1-3の遺伝子配列において、以下の位置から選択される少なくとも1つの位置に、塩基の置換、挿入、又は欠失を有する、請求項1に記載のシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株。
配列番号1に示す環状染色体の遺伝子配列の115984, 350134, 350152, 350167, 350326, 350356, 350473, 350475, 598967, 642212, 1190528, 2082787, 2603923, 2634727, 2925050, 2932573, 2956189, 3035551, 3234928, 3507315, 5545605, 5640340, 5640341, 5640397, 5658991, 6194590位;
配列番号2に示す環状プラスミド1の遺伝子配列の100129, 186574位;
配列番号3に示す環状プラスミド2の遺伝子部分配列の6688, 6717, 6729位;
配列番号4に示す環状プラスミド2の遺伝子部分配列の31513位。
【請求項3】
シュードノカルディア ジオキサノボランス MCI4804株(受託番号:NITE P-03944)である、請求項2に記載のシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株。
【請求項4】
処理対象に含まれる環状エーテルの生分解処理方法であって、
前記環状エーテルと、請求項1-3のいずれか一項に記載のシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株と、を接触させる手順を含む、方法。
【請求項5】
前記環状エーテルが、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン及び2-クロロメチル-1,3-ジオキソランからなる群から選択される1以上である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記処理対象が、排水又は活性汚泥である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
請求項1-3のいずれか一項に記載のシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株を含む、環状エーテルの生分解処理用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、微生物変異株及びこれを用いた環状エーテルの生分解処理方法に関する。より詳しくは、向上された1,4-ジオキサン分解能を有する1,4-ジオキサン分解微生物変異株を用いた環状エーテルの生分解処理方法等に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
1,4-ジオキサンは、下記式(1)で表される環状エーテルである。1,4-ジオキサンは、2002年に発がん作用を有する恐れがあるとしてWHOの環境基準に追加された(グループ2B:ヒトに対する発がん性が疑われる)。1,4-ジオキサンは、感光性樹脂製造などの化成品工業、エチレンオキサイド及びエチレングリコール製造などの石油化学工業、ポリエステル製造などの化学繊維工業等の事業所からの排水中に含まれている。
【0003】
JPEG
2025101853000002.jpg
43
59
【0004】
1,4-ジオキサンは環境中に放出された場合に分解されにくく、除去も困難であるとされている。そのため、排水中に含まれる1,4-ジオキサンを簡便かつ低コストに分解できる方法の開発が望まれている。
【0005】
特許文献1には、1,4-ジオキサン分解菌であるN23株により、汚染水等に含まれる1,4-ジオキサンを生分解処理する生分解処理方法が開示されている。また、非特許文献1には、1,4-ジオキサン分解菌シュードノカルディア・ジオキサノボランス CB1190(Pseudonocardia dioxanivorans Strain CB1190)が記載され、1,4-ジオキサンの代謝経路と関連遺伝子群が報告されている。シュードノカルディア・ジオキサノボランス CB1190は、理化学研究所バイオリソースセンターのJapan Collection of Microorganismsから入手できる(JCM 13855)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-000831号公報
【非特許文献】
【0007】
"Glyoxylate Metabolism Is a Key Feature of the Metabolic Degradation of 1,4-Dioxane by Pseudonocardia dioxanivorans Strain CB1190" Ariel Grostern, et.al., Applied and Environmental Microbiology, 2012, Vol.78, No.9, p3298-3308
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、向上された1,4-ジオキサン分解能を有する1,4-ジオキサン分解微生物変異株と、これを用いた環状エーテルの生分解処理方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題解決のため、本開示は、以下の[1]-[10]を提供する。
[1] THFモノオキシゲナーゼαサブユニット(THF monooxygenase α-subunit)及び/又はGntRドメインプロテイン(GntR domain protein)の遺伝子発現量が野生株と比較して増加している、シュードノカルディア ジオキサノボランス(Pseudonocardia dioxanivorans) CB1190由来変異株。
[2] シュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190の環状染色体及び環状プラスミド1-3の遺伝子配列において、以下の位置から選択される少なくとも1つの位置に、塩基の置換、挿入、又は欠失を有する、[1]のシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株。
配列番号1に示す環状染色体の遺伝子配列の115984, 350134, 350152, 350167, 350326, 350356, 350473, 350475, 598967, 642212, 1190528, 2082787, 2603923, 2634727, 2925050, 2932573, 2956189, 3035551, 3234928, 3507315, 5545605, 5640340, 5640341, 5640397, 5658991, 6194590位;
配列番号2に示す環状プラスミド1の遺伝子配列の100129, 186574位;
配列番号3に示す環状プラスミド2の遺伝子部分配列の6688, 6717, 6729位;
配列番号4に示す環状プラスミド2の遺伝子部分配列の31513位。
[3] シュードノカルディア ジオキサノボランス MCI4804株(受託番号:NITE P-03944)である、[1]又は[2]のシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株。
【0010】
[4] 処理対象に含まれる環状エーテルの生分解処理方法であって、
前記環状エーテルと、[1]-[3]のいずれかのシュードノカルディア ジオキサノボランス CB1190由来変異株と、を接触させる手順を含む、方法。
[5] 前記環状エーテルが、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン及び2-クロロメチル-1,3-ジオキソランからなる群から選択される1以上である、[4]の方法。
[6] 前記処理対象が、排水又は活性汚泥である、[4]又は[5]の方法。
(【0011】以降は省略されています)

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