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公開番号2025101476
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218346
出願日2023-12-25
発明の名称バイオマス原料を用いたエネルギー生成システム
出願人株式会社環境経営総合研究所
代理人弁理士法人IP-FOCUS
主分類B09B 3/40 20220101AFI20250630BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】一般廃棄物や汚泥等を原料として燃料を生成し、発電も行うことができるエネルギー生成システムを提供する。
【解決手段】エネルギー生成システム1は、バイオマス原料Bとして一般廃棄物GWを燃料化するシステムであり、バイオマス原料Bと合成樹脂製原料Rを加熱混練して一次炭化物C1を生成する一次炭化装置10と、一次炭化物C1を加熱して二次炭化物C2を生成する二次炭化装置20と、二次炭化物を燃料として熱風を発生させる熱源装置30と、ガスエンジン41と発電装置42を有する発電ユニット40と、バイオマス原料を含水率30%以下に乾燥させる乾燥装置50を備える。本システムにより、一般廃棄物GWを燃料化し、生成した燃料を用いて加熱を行い、燃料生成時に生じた可燃性ガスで電力を発生させるため、極力化石燃料や外部電力を用いることなく燃料の生成及び発電を行うことができる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
バイオマス原料を炭化させて燃料を生成するエネルギー生成システムであって、
含水率が30%以下のバイオマス原料と合成樹脂製原料を加熱混練して一次炭化処理を行い、一次炭化物を生成する一次炭化装置と、
前記一次炭化物を加熱して二次炭化処理を行い、二次炭化物を生成する二次炭化装置と、
熱風用燃料を用いて熱風を発生させ、前記二次炭化装置に供給する熱源装置を備え、
前記熱風用燃料として、前記一次炭化処理により発生したタール、または前記二次炭化物のいずれか一方或いは双方を使用することを特徴とするエネルギー生成システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
可燃性ガスを燃料とするガスエンジンと発電装置を有し、前記ガスエンジンにより駆動される発電ユニットとをさらに備え、
前記ガスエンジンの燃料として、前記二次炭化処理により発生した二次炭化ガスを使用することを特徴とする請求項1に記載のエネルギー生成システム。
【請求項3】
前記熱源装置は、前記熱風用燃料を燃焼させるバーナと、前記熱風を発生させる熱風発生炉を備え、
前記熱風発生炉において、前記一次炭化処理により発生した一次炭化ガスを燃焼させることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー生成システム。
【請求項4】
一般廃棄物から前記バイオマス原料に使用可能なものを選別する選別機と、
粉砕機とをさらに備え、
前記バイオマス原料が、前記選別機により選別され、前記粉砕機により粉砕された前記一般廃棄物を含むことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー生成システム。
【請求項5】
含水率が30%を超えるバイオマス原料を含水率30%以下に乾燥させる乾燥装置をさらに備え、
前記乾燥装置は、前記二次炭化装置と熱風用ダクトで接続され、
前記二次炭化装置は、外室と、前記外室内に間隔を存して保持され前記一次炭化物を炭化させる加熱室と、前記外室と前記加熱室との間に形成された加熱通路を備え、前記熱源装置からの前記熱風を前記加熱通路に供給することにより前記加熱室を間接的に加熱し、前記加熱通路から前記熱風用ダクトを通じて前記熱風を排出し、
前記乾燥装置は、前記熱風用ダクトを介して前記熱風を内部に導入して前記バイオマス原料を攪拌しながら直接的に加熱して乾燥処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー生成システム。
【請求項6】
含水率が30%を超えるバイオマス原料を含水率30%以下に乾燥させる乾燥装置と、
前記ガスエンジンの排気ガスを含む排熱ガスを前記乾燥装置に供給する排熱供給手段をさらに備え、
前記乾燥装置は、前記二次炭化装置と熱風用ダクトで接続され、
前記二次炭化装置は、外室と、前記外室内に間隔を存して保持され前記一次炭化物を炭化させる加熱室と、前記外室と前記加熱室との間に形成された加熱通路を備え、前記熱源装置からの前記熱風を前記加熱通路に供給することにより前記加熱室を間接的に加熱し、前記加熱通路から前記熱風用ダクトを通じて前記熱風を排出し、
前記乾燥装置は、前記熱風用ダクトを介して前記熱風を内部に導入して前記バイオマス原料を攪拌しながら直接的に加熱して乾燥処理を行い、前記排熱ガスを加えて前記バイオマス原料を乾燥させることを特徴とする請求項2に記載のエネルギー生成システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス原料を炭化させて燃料を生成し、発電を行うエネルギー生成システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
各自治体等において、一般廃棄物(産業廃棄物以外の廃棄物)は、リサイクルを推進している現状においても、2021年の時点において8割以上が直接焼却処分となっている。その焼却処理には多大な設備と多大な燃料(主に化石燃料)を必要とするため、各自治体等において大きな負担となっている。
【0003】
また、産業廃棄物については、各事業体から排出されるものであるため、一般廃棄物と比べて種別が明確に分かれている。従って、その処理についても、焼却処理以外の処理が可能となるため、リサイクル利用が進んでいる。
【0004】
しかしながら、事業廃棄物の中で、汚泥等の含水率の高い物質は、従来は主に脱水して焼却するという処理が行われており、脱水と焼却において多くの化石燃料を必要としていた。例えば、脱水処理だけを見ても、処理の際にA重油が多く用いられており、含水率が80%の1トンの下水汚泥の乾燥を行うのに、約87.7LのA重油が必要となる。
【0005】
ここで、A重油1L当たりのCO

排出量は、約2.71kgであり、1トンの下水汚泥の乾燥を行うと、約237.7kgのCO

が排出されることになる。これは、単に下水汚泥を乾燥するために必要なA重油であり、焼却に必要となるA重油は別途必要となる。
【0006】
このように、一般廃棄物については8割以上が焼却処理され、そのために多くの燃料を必要としている。また、産業廃棄物については、汚泥等の含水率の高い物質の処理に多くの化石燃料が必要であり、多くの費用がかかることになる。また、これらの処理によってCO

排出量も増大するため、SDGsへの取り組みとして、CO

の排出量を削減するための手段が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6621546号公報
特開2020-199449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願出願人は、特許文献1に示す炭化燃料製造装置及び方法を開発し、バイオマス原料と、リサイクルが困難な合成樹脂原料を混練・加熱して炭化処理を行い、燃料を製造することにより、廃棄物の燃料化を実現している。当該炭化燃料製造装置は、主に含水率が比較的低く、単位質量当たりの熱量が比較的大きい産業廃棄物を原料として燃料化を行っており、高い発熱量の燃料を製造することができる。
【0009】
一方で、一般廃棄物は、収集される地域によっても内容物の質が大きく異なっているため、含水率に大きなばらつきがあり、一般に単位質量当たりの発熱量が小さいことが多い。このため、一般廃棄物について、特許文献1の炭化燃料製造装置のみで燃料化を行うと、必要な発熱量が得られない場合がある。
【0010】
特許文献2には、産業廃棄物である下水汚泥を脱水処理した脱水汚泥を乾燥して焼却処分すると共に、乾燥汚泥を作製してバイオマスボイラ等のバイオマス燃料として利用可能な下水汚泥乾燥システムが開示されている。特許文献2に記載された下水汚泥乾燥システムは、バイオマス燃料を燃焼させるバイオマスボイラを用いると共に、乾燥機によって乾燥された乾燥汚泥をバイオマスバーナに供給することにより、CO

の排出量を削減できるとしている。また、乾燥汚泥をバイオマス燃料として利用することも記載されている。
(【0011】以降は省略されています)

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