TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025099152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215585
出願日2023-12-21
発明の名称顕微鏡及び顕微鏡の作動方法
出願人株式会社トプコン
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61B 3/135 20060101AFI20250626BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】被検眼が開瞼しているか否かを簡単かつ短時間に判定可能な顕微鏡及び顕微鏡の作動方法を提供する。
【解決手段】走査開始位置において開瞼している被検眼Eの撮像画像(SP画像DR,DL)を、参照画像105として取得する参照画像取得部(画像取得部120)と、移動機構14による照明系20及び撮影系30R,30Lの移動開始前に、走査開始位置にある撮影系から撮像画像を比較画像106として取得する比較画像取得部(画像取得部120)と、比較画像と参照画像と、における同一座標の画素ごとに画素間の輝度値の差分を演算する差分演算部122と、差分演算部が演算した同一座標の画素ごとの差分を積算した差分積算値BDを演算する積算値演算部124と、積算値演算部が演算した差分積算値に基づいて、被検眼が開瞼しているか否かを判定する開瞼判定部130と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
照明光軸を有し、前記照明光軸に沿って被検眼に照明光を照射する照明系と、
撮像素子と、前記照明光が照射された前記被検眼からの戻り光を前記撮像素子の撮像面に導く光学系とを有し、前記撮像素子により前記戻り光を撮像して撮像画像を取得する撮影系と、
前記照明系及び前記撮影系を走査開始位置から移動させて、前記照明光による前記被検眼の走査を行う移動機構と、
前記走査が実行されている間、前記被検眼に対する前記照明光の複数の走査位置ごとに、前記撮影系により前記撮像画像を取得する撮影処理を実行する撮影制御部と、
を備え、
前記照明光軸を含む物面と、前記光学系の主面と、前記撮像面と、がシャインプルーフの条件を満たしている顕微鏡において、
前記走査開始位置において前記撮影系が予め取得した開瞼している前記被検眼の前記撮像画像を、参照画像として予め取得する参照画像取得部と、
前記移動機構が前記照明系及び前記撮影系を前記走査開始位置から移動させる移動開始前に、前記走査開始位置にある前記撮影系から前記撮像画像を比較画像として取得する比較画像取得部と、
前記比較画像取得部が取得した前記比較画像と前記参照画像取得部が取得した前記参照画像と、における同一座標の画素ごとに画素間の輝度値の差分を演算する差分演算部と、
前記差分演算部が演算した前記同一座標の画素ごとの前記差分を積算した差分積算値を演算する積算値演算部と、
前記積算値演算部が演算した前記差分積算値に基づいて、前記被検眼が開瞼しているか否かを判定する開瞼判定部と、
を備える顕微鏡。
続きを表示(約 2,900 文字)【請求項2】
複数の前記撮影系を備え、前記撮影系ごとに前記物面と前記主面と前記撮像面とがシャインプルーフの条件を満たしており、
前記参照画像取得部が、前記撮影系ごとに前記参照画像を予め取得し、
前記比較画像取得部が、前記撮影系ごとに前記比較画像を取得し、
前記差分演算部が、前記比較画像ごとに、前記比較画像と前記比較画像に対応する前記参照画像と、における前記同一座標の画素ごとの前記差分を演算し、
前記積算値演算部が、前記比較画像ごとの前記差分演算部の演算結果に基づいて、前記比較画像ごとに前記差分積算値を演算し、
前記開瞼判定部が、前記積算値演算部により演算された前記比較画像ごとの前記差分積算値の少なくともいずれか1つに基づいて、前記被検眼が開瞼しているか否かを判定する請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項3】
前記照明光軸の方向及び前記撮影系の撮影光軸の方向とは異なる方向から前記被検眼を撮影して、前記被検眼の観察像を取得する観察系を備え、
前記参照画像取得部が、前記走査開始位置で前記撮影系により予め取得された開瞼している前記被検眼の前記撮像画像と、前記観察系により予め取得された開瞼している前記被検眼の観察像と、を前記参照画像として取得し、
前記比較画像取得部が、前記移動開始前に、前記走査開始位置で前記撮影系により取得された前記撮像画像と、前記観察系により取得された前記観察像と、を前記比較画像として取得し、
前記差分演算部が、前記比較画像ごとに、前記比較画像と前記比較画像に対応する前記参照画像と、における前記同一座標の画素ごとの前記差分を演算し、
前記積算値演算部が、前記比較画像ごとの前記差分演算部の演算結果に基づいて、前記比較画像ごとに前記差分積算値を演算し、
前記開瞼判定部が、前記積算値演算部により演算された前記比較画像ごとの前記差分積算値に基づいて、前記被検眼が開瞼しているか否かを判定する請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項4】
複数の前記撮影系を備え、前記撮影系ごとに前記物面と前記主面と前記撮像面とがシャインプルーフの条件を満たしており、
前記参照画像取得部が、前記走査開始位置で前記撮影系ごとに予め取得された開瞼している前記被検眼の前記撮像画像と、前記観察系により予め取得された開瞼している前記被検眼の観察像と、を前記参照画像として取得し、
前記比較画像取得部が、前記移動開始前に、前記走査開始位置で前記撮影系ごとに取得された前記撮像画像と、前記観察系により取得された前記観察像と、を前記比較画像として取得する請求項3に記載の顕微鏡。
【請求項5】
照明光軸を有し、前記照明光軸に沿って被検眼に照明光を照射する照明系と、
撮像素子と、前記照明光が照射された前記被検眼からの戻り光を前記撮像素子の撮像面に導く光学系とを有し、前記撮像素子により前記戻り光を撮像して撮像画像を取得する撮影系と、
前記照明系及び前記撮影系を走査開始位置から移動させて、前記照明光による前記被検眼の走査を行う移動機構と、
前記走査が実行されている間、前記被検眼に対する前記照明光の複数の走査位置ごとに、前記撮影系により前記撮像画像を取得する撮影処理を実行する撮影制御部と、
前記照明光軸の方向及び前記撮影系の撮影光軸の方向とは異なる方向から前記被検眼を撮影して、前記被検眼の観察像を取得する観察系と、
を備え、
前記照明光軸を含む物面と、前記光学系の主面と、前記撮像面と、がシャインプルーフの条件を満たしている顕微鏡において、
開瞼している前記被検眼の前記観察像を参照画像として予め取得する参照画像取得部と、
前記移動機構が前記照明系及び前記撮影系を前記走査開始位置から移動させる前に、前記観察系から前記観察像を比較画像として取得する比較画像取得部と、
前記比較画像取得部が取得した前記比較画像と前記参照画像取得部が取得した前記参照画像と、における同一座標の画素ごとに画素間の輝度値の差分を演算する差分演算部と、
前記差分演算部が演算した前記同一座標の画素ごとの前記差分を積算した差分積算値を演算する積算値演算部と、
前記積算値演算部が演算した前記差分積算値に基づいて、前記被検眼が開瞼しているか否かを判定する開瞼判定部と、
を備える顕微鏡。
【請求項6】
前記被検眼が開瞼していると前記開瞼判定部が判定するまで、前記比較画像取得部、前記差分演算部、前記積算値演算部及び前記開瞼判定部を繰り返し作動させて、前記被検眼が開瞼していると前記開瞼判定部が判定した場合には、前記移動機構による前記走査と、前記撮影制御部による前記撮影処理と、を開始させる自動開始制御部を備える請求項1から5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
【請求項7】
前記走査及び前記撮影処理を開始させる撮影開始操作であって、前記照明系及び前記撮影系が前記走査開始位置にあり且つ前記被検眼が開瞼している状態で実行される撮影開始操作の入力を受け付ける操作部と、
前記操作部に前記撮影開始操作が入力された場合に、前記移動機構及び前記撮影系を制御して、前記移動機構による前記走査と、前記撮影制御部による前記撮影処理と、を開始させる手動開始制御部と、
前記撮影処理で前記撮影系により前記走査位置ごとに取得される前記撮像画像に基づいて、前記撮影処理中の前記被検眼の瞬きの有無を判定する瞬き開瞼判定部と、
前記瞬き開瞼判定部が前記被検眼の瞬き有と判定した場合には、前記移動機構による前記走査と前記撮影制御部による前記撮影処理とを中止させ、前記移動機構を駆動して前記照明系及び前記撮影系を前記走査開始位置に移動させて撮影待機状態とする再撮影準備部と、
を備え、
前記参照画像取得部が、前記操作部に前記撮影開始操作が入力された場合に前記参照画像の取得を実行し、
前記撮影待機状態において、前記比較画像取得部、前記差分演算部、前記積算値演算部、前記開瞼判定部及び前記自動開始制御部が作動する請求項6に記載の顕微鏡。
【請求項8】
前記差分演算部が、予め定められた画素条件を満たす前記同一座標の画素ごとに前記差分を演算し、
前記画素条件には、前記同一座標の画素の双方が飽和していないことが含まれる請求項1から5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
【請求項9】
前記照明系が、前記照明光としてスリット光を前記被検眼に照射する請求項1から5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
【請求項10】
前記移動機構が、前記照明系及び前記撮影系を前記物面に対して垂直な走査方向に移動させる請求項1から5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シャインプルーフカメラとして機能する顕微鏡及び顕微鏡の作動方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2に記載のスリットランプ顕微鏡は、被検眼にスリット光を照射する照明系と、レンズ系及び撮像素子を含む撮影系と、を備えるシャインプルーフカメラを有する。これら照明系及び撮影系は、照明系の照明光軸を含む物面(後述の撮像面にピントが合う面)を含む平面と、レンズ系の主面を含む平面と、撮像素子の撮像面を含む平面と、が同一直線上で交差するシャインプルーフの条件を満たすように構成されている。これにより、物面内の全ての位置にピントを合わせて撮影を行うことができ、例えば特許文献1、2に記載のスリットランプ顕微鏡では被検眼の前眼部の断面(角膜の前面から水晶体の後面)にピントを合わせて撮影を行う。
【0003】
また、特許文献1、2に記載のスリットランプ顕微鏡では、物面(照明光軸)に対して垂直方向に照明系及び撮影系を移動させながら撮影系による前眼部の断面撮影を連続的に行うことで、時系列の前眼部の断面像(断層像)であるシャインプルーフ(Scheimpflug Principle:SP)画像を取得する。そして、特許文献1、2に記載のスリットランプ顕微鏡は、取得した時系列のSP画像に基づいて前眼部の3次元画像を生成可能である。
【0004】
このような特許文献1、2に記載のスリットランプ顕微鏡において前眼部の断面撮影を連続的に行う際に、その開始時又はその途中で被検眼の瞬きが発生すると、時系列のSP画像の一部で前眼部の断面が撮影されない場合がある。このため、被検眼が正常な開瞼状態であることを確認してから、スリットランプ顕微鏡による前眼部の断面撮影を開始するのが通常である。
【0005】
特許文献3には、被検眼の前眼部画像を撮影して、この前眼部画像から公知の画像処理技術を用いて被検眼の開瞼状態を検出する方法が記載されている。具体的には、パターマッチング法を用いて被検眼の開瞼状態を検出する方法、前眼部画像の輝度値の変化から瞼と虹彩又は瞳孔とを境界点を特定することで被検眼の開瞼状態を検出する方法、被検眼の横幅と縦幅の長さの割合に基づいて被検眼の開瞼状態を検出する方法、瞼(上瞼)と瞳孔との位置関係に基づいて被検眼の開瞼状態を検出する方法などが記載されている。また、被検眼に対して各種パターン(ドット、リング等)を照射して、この被検眼からの戻り光を撮像して得られた観察像からパターン像を検出することで、被検眼の開瞼状態を検出する方法も知られている。
【0006】
このような被検眼の開瞼状態の検出方法を特許文献1、2に記載のスリットランプ顕微鏡に適用することにより、被検眼が正常な開瞼している状態でのスリットランプ顕微鏡による前眼部の断面撮影を開始可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-213733号公報
特開2023-049319号公報
特開2023-138863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献3に記載の被検眼の開瞼状態の検出方法を特許文献1、2に記載のスリットランプ顕微鏡に適用する場合には、前眼部画像に対して複雑な画像処理を行う必要があり、手間と時間がかかるという問題がある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被検眼が開瞼しているか否かを簡単かつ短時間に判定可能な顕微鏡及び顕微鏡の作動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を達成するための顕微鏡は、照明光軸を有し、照明光軸に沿って被検眼に照明光を照射する照明系と、撮像素子と、照明光が照射された被検眼からの戻り光を撮像素子の撮像面に導く光学系とを有し、撮像素子により戻り光を撮像して撮像画像を取得する撮影系と、照明系及び撮影系を走査開始位置から移動させて、照明光による被検眼の走査を行う移動機構と、走査が実行されている間、被検眼に対する照明光の複数の走査位置ごとに、撮影系により撮像画像を取得する撮影処理を実行する撮影制御部と、を備え、照明光軸を含む物面と、光学系の主面と、撮像面と、がシャインプルーフの条件を満たしている顕微鏡において、走査開始位置において撮影系が予め取得した開瞼している被検眼の撮像画像を、参照画像として予め取得する参照画像取得部と、移動機構が照明系及び撮影系を走査開始位置から移動させる移動開始前に、走査開始位置にある撮影系から撮像画像を比較画像として取得する比較画像取得部と、比較画像取得部が取得した比較画像と参照画像取得部が取得した参照画像と、における同一座標の画素ごとに画素間の輝度値の差分を演算する差分演算部と、差分演算部が演算した同一座標の画素ごとの差分を積算した差分積算値を演算する積算値演算部と、積算値演算部が演算した差分積算値に基づいて、被検眼が開瞼しているか否かを判定する開瞼判定部と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
健康器具
4か月前
個人
歯茎みが品
5か月前
個人
鼾防止用具
4か月前
個人
導電香
5か月前
個人
塗り薬塗り具
6か月前
個人
マッサージ機
4か月前
個人
洗井間専家。
3か月前
個人
白内障治療法
3か月前
個人
脈波測定方法
4か月前
個人
脈波測定方法
4か月前
個人
健康器具
6か月前
個人
矯正椅子
1か月前
個人
クリップ
5か月前
個人
歯の修復用材料
12日前
個人
片足歩行支援具
5か月前
個人
ホバーアイロン
2か月前
個人
収納容器
6か月前
個人
バッグ式オムツ
18日前
個人
口内洗浄具
4か月前
三生医薬株式会社
錠剤
3か月前
個人
眼科診療車
5か月前
個人
歯の保護用シール
1か月前
個人
車椅子持ち上げ器
3か月前
個人
シャンプー
2か月前
株式会社 MTG
浴用剤
5か月前
株式会社大野
骨壷
2日前
株式会社結心
手袋
4か月前
株式会社コーセー
美爪料
5か月前
個人
除菌システム
5か月前
株式会社八光
剥離吸引管
1か月前
個人
服薬支援装置
3か月前
株式会社コーセー
化粧料
5か月前
個人
避難困難者救出台車
5か月前
株式会社ダリヤ
皮膚化粧料
3か月前
株式会社GSユアサ
歩行器
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
5か月前
続きを見る