TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025098969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2024216453
出願日2024-12-11
発明の名称遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法、製造方法、製造装置、及び、フレキシブル基板
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C23C 14/06 20060101AFI20250625BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】成膜条件の簡易な制御により、遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御可能な技術を実現する。
【解決手段】遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法は、基体の表面の遷移金属層に対して、単位時間当たりに供給されるカルコゲン材料の量を制御することにより、前記基体の表面に形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御するステップを包含する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基体の表面の遷移金属層に対して、単位時間当たりに供給されるカルコゲン材料の量を制御することにより、前記基体の表面に形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御するステップを包含する、遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御するステップにおいて、
単位時間当たりに前記遷移金属層に供給される前記カルコゲン材料の量を、所定の量より少なくすることで、形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を、前記基体の表面に対して略平行方向に制御し、
単位時間当たりに前記遷移金属層に供給される前記カルコゲン材料の量を、所定の量より多くすることで、形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を、前記基体の表面に対して略垂直方向に制御する、
請求項1に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法。
【請求項3】
前記制御するステップにおいて、
前記遷移金属層において、単位時間当たりに供給される前記カルコゲン材料の量を、所定の量より少なくする領域と、所定の量より多くする領域とが形成されるように制御する、
請求項2に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法。
【請求項4】
遷移金属層を有する基体の表面にカルコゲン材料を供給し、前記基体の表面に遷移金属カルコゲニド層を形成するステップを包含し、
前記形成するステップにおいて、請求項1から3の何れか1項に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法により、前記遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御する、
遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
【請求項5】
前記形成するステップにおいて、1つの前記基体の表面に、前記基体の表面に対して略平行方向に配向した遷移金属カルコゲニド層と、前記基体の表面に対して略垂直方向に配向した遷移金属カルコゲニド層とを形成する、
請求項4に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
【請求項6】
前記遷移金属層の厚みは100nm以上である、
請求項4に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記基体は、遷移金属基板、又は、遷移金属層を表面に有するシリコン基板若しくはサファイア基板である、
請求項4に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
【請求項8】
前記形成するステップにおいて、カルコゲン材料を含む気体を前記基体の表面に供給する、
請求項4に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記形成するステップの前に、前記遷移金属層を水素雰囲気において熱処理するステップをさらに包含する、
請求項4に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
【請求項10】
前記熱処理するステップにおいて、前記遷移金属層を再結晶化させる温度で熱処理する、請求項9に記載の遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法、製造方法、製造装置、及び、フレキシブル基板に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
遷移金属とカルコゲン材料とにより形成された遷移金属カルコゲナイドの二次元材料である遷移金属カルコゲナイド薄膜は、ナノシートが積み重なっている層状構造を有している。そして、遷移金属カルコゲナイド薄膜は、高い電気移動度及び光吸収係数、熱や酸素対する高い化学安定性などの特性を有することから、ナノ領域への物理現象検証やナノデバイスの実現に向けて、シリコンを代替する新たな材料として注目されている。
【0003】
遷移金属カルコゲナイド薄膜は、ナノシートの面内方向に高い電気移動度を有するため、デバイスに応じた配向性の制御が重要である。特許文献1には、遷移金属とカルコゲン材料との反応温度、及び、遷移金属に供給されるカルコゲン材料の量を制御することにより、配向性の異なる薄膜を形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-069782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、遷移金属カルコゲニド層の配向性を制御するために、反応温度とカルコゲン材料の供給量との両方を制御する必要があり、それぞれの制御が複雑になり得る。そのため、成膜条件のより簡易な制御により、遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御可能な技術が求められている。
【0006】
本発明は、成膜条件の簡易な制御により、遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御可能な技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法は、基体の表面の遷移金属層に対して、単位時間当たりに供給されるカルコゲン材料の量を制御することにより、前記基体の表面に形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御するステップを包含する。
【0008】
本発明の一態様に係る遷移金属カルコゲニド薄膜の製造方法は、遷移金属層を有する基体の表面にカルコゲン材料を供給し、前記基体の表面に遷移金属カルコゲニド層を形成するステップを包含し、前記形成するステップにおいて、本発明の一態様に係る遷移金属カルコゲニド薄膜の配向性制御方法により、前記遷移金属カルコゲニド層の配向方向を制御する。
【0009】
本発明の一態様に係るフレキシブル基板は、遷移金属層を有する基板の表面に成膜された、所定の配向方向の遷移金属カルコゲニド層を有する。
【0010】
本発明の一態様に係る遷移金属カルコゲニド薄膜の製造装置は、基体の表面の遷移金属層に対してカルコゲン材料を供給するカルコゲン材料供給部と、単位時間当たりに供給される前記カルコゲン材料の量を制御するカルコゲン材料制御部とを備え、前記カルコゲン材料制御部は、単位時間当たりに前記遷移金属層に供給される前記カルコゲン材料の量を、所定の量より少なくすることで、形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を、前記基体の表面に対して略平行方向に制御し、単位時間当たりに前記遷移金属層に供給される前記カルコゲン材料の量を、所定の量より多くすることで、形成される遷移金属カルコゲニド層の配向方向を、前記基体の表面に対して略垂直方向に制御する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社KSマテリアル
防錆組成物
13日前
日東電工株式会社
積層体の製造方法
2か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
14日前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
1か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
1か月前
黒崎播磨株式会社
溶射用ランス
1か月前
東京エレクトロン株式会社
熱遮蔽部材および基板処理装置
29日前
愛三工業株式会社
電気防食装置
13日前
信越石英株式会社
電極装置及びその製造方法
1か月前
名古屋メッキ工業株式会社
模擬刀
27日前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置
1か月前
株式会社オリジン
蒸着用電子銃装置
1か月前
株式会社オプトラン
蒸着装置及びこれを用いた蒸着方法
1か月前
株式会社不二越
鉄酸化物膜、合金鋼および鉄酸化物膜形成方法
1か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理方法及び基板処理装置
20日前
東京エレクトロン株式会社
窒化ホウ素膜の成膜方法および成膜装置
1か月前
ENEOS株式会社
加工性付与型防錆油組成物
1か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
20日前
株式会社オプトラン
成膜装置および蒸着材料の制御管理方法
1か月前
株式会社日立製作所
窒化処理部品およびその製造方法
1か月前
日本電子株式会社
蒸発装置及び蒸発方法
1か月前
東京エレクトロン株式会社
圧力調整方法、および基板処理装置
20日前
田中貴金属工業株式会社
ターゲット及びターゲットの製造方法
14日前
日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社
表面処理金属部材の製造方法
21日前
マクセル株式会社
蒸着マスク
6日前
キヤノン株式会社
蒸着マスク及び発光素子の製造方法
28日前
株式会社コベルコ科研
ハードマスク、およびスパッタリングターゲット材
2か月前
ウシオ電機株式会社
樹脂めっき材及びその製造方法
1か月前
ミコ セラミックス リミテッド
セラミックサセプター
20日前
ミコ セラミックス リミテッド
セラミックサセプター
20日前
TOPPANホールディングス株式会社
フレーム、マスク装置
13日前
日本パーカライジング株式会社
銅材料用表面処理剤
15日前
株式会社IHI
応力の履歴を推定するための被膜
1か月前
マクセル株式会社
枠体及び蒸着マスク
2か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理方法および基板処理システム
14日前
ユ-ジーン テクノロジー カンパニー.リミテッド
基板処理装置
1か月前
続きを見る