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公開番号2025093113
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208645
出願日2023-12-11
発明の名称電動油圧発生装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16K 31/122 20060101AFI20250616BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】電磁弁などの電気的に作用する弁などを使用せず、機械的に油圧シリンダ内の圧力を保持することが可能である電動油圧発生装置を提供する。
【解決手段】電動モータと、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナットのねじ溝とで形成される負荷軌道を転動する複数のボールとを備え、前記電動モータの回転運動を前記ねじ軸と前記ナットのいずれか一方の直線運動に変換するボールねじと、前記ねじ軸と前記ナットのいずれか一方と共に移動し、作動油が充填された圧力室をハウジングと共に構成するピストンと、前記圧力室から連通する油圧回路上に設けられ、前記圧力室に延出するロッドを前記ピストンによって機械的に作動することで、開弁と閉弁とを切り替える圧力保持用バルブ機構と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電動モータと、
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナットのねじ溝とで形成される負荷軌道を転動する複数のボールとを備え、前記電動モータの回転運動を前記ねじ軸と前記ナットのいずれか一方の直線運動に変換するボールねじと、
前記ねじ軸と前記ナットのいずれか一方と共に移動し、作動油が充填された圧力室をハウジングと共に構成するピストンと、
前記圧力室から連通する油圧回路上に設けられ、前記圧力室に延出するロッドを前記ピストンによって機械的に作動することで、開弁と閉弁とを切り替える圧力保持用バルブ機構と、
を備え、
前記圧力保持用バルブ機構は、開弁することで、前記バルブ機構に対して前記圧力室側の前記油圧回路の上流側回路と、前記バルブ機構に対して前記圧力室と反対側の前記油圧回路の下流側回路とを連通し、前記作動油を前記油圧回路の下流側回路に供給し、且つ、閉弁することで、前記油圧回路の上流側回路と前記油圧回路の下流側回路とを遮断し、前記油圧回路の下流側回路の圧力を保持する、
電動油圧発生装置。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記油圧回路の下流側回路には、油圧シリンダが設けられている、
請求項1に記載の電動油圧発生装置。
【請求項3】
前記ハウジングには、前記油圧回路と、前記油圧回路の上流側回路と下流側回路とがそれぞれ開口し、圧力保持バルブ機構を収容する円筒状の収容空間と、前記圧力室に開口するように前記収容空間に隣接して設けられ、前記ロッドが挿通されるロッド挿通孔と、が形成される、
請求項1または2に記載の電動油圧発生装置。
【請求項4】
前記圧力保持バルブ機構は、前記ロッド挿通孔から前記収容空間に跨って配置されるロッドと、前記ロッド挿通孔側から順に前記収容空間内に収容されるストッパ、弁座、ばね座、ばね、及び弁と、を備え、
前記ストッパは、その軸方向端部の端面から軸方向に延びるスリットを円周方向等間隔に複数有して円筒状に形成され、
前記弁座は、先端が斜めに切られた被係合面を有して、前記スリット内を進退可能な、軸方向に延びる軸部を有し、
前記弁は、前記収容空間の軸方向端部に開口する前記上流側回路と、前記収容空間とを遮断する方向に前記ばねによって付勢され、
前記ロッドは、前記ストッパ内を挿通可能で、その軸方向端部の端面に、前記弁座の被係合面と係合可能な斜面を持った第1係合部を有し、
前記ストッパは、前記軸方向端部の端面で、隣り合う前記スリット間に、前記弁座の被係合面と係合可能な斜面と軸方向に沿った壁面とを持った第2係合部と、該壁面と前記スリットとの間に形成されるガイド面と、を有する、
請求項3に記載の電動油圧発生装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじを使用して油圧を発生させる電動油圧発生装置(「ハイドロブースタ」とも言う)に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
電動油圧発生装置はモータのトルクをボールねじ軸に伝達し、ボールねじナットを直動させ、ボールねじナットに螺合されたピストンで作動油を圧縮し、油圧を発生させるものである。また、作動油は、例えば、油圧回路を介して油圧シリンダに圧送され、油圧シリンダを動作させる。
【0003】
特許文献1に記載の成形機の中子制御装置では、サーボモータとボールねじを組み合わせた電動アクチュエータを備え、ボールねじに固設されたピストンが駆動されることで、ピストンを収容するシリンダ内に、作動油タンクから作動油の吸入・吐出動作を行わせることができ、作動油タンクから中子シリンダへ作動油を供給可能としている。さらに、電動アクチュエータと中子シリンダとの間に設けた油経路切換用の方向切換弁を配設し、方向切換弁の切換えにより、油経路を経てアクチュエータと中子シリンダとの間で作動油の給排を行う構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4244485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、油圧シリンダを動作させるための油圧回路を構成する際、一般的には回路内に電磁弁を設け、それを動作させることで油圧シリンダ内の圧力を保持している。電磁弁を駆動するにはコントローラや電気回路が必要になるため、構成が複雑になる。特許文献1に記載の中子制御装置においても、方向切換弁は電磁弁を用いており、上記課題が存在している。
【0006】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電磁弁などの電気的に作用する弁などを使用せず、機械的に油圧シリンダ内の圧力を保持することが可能である電動油圧発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
[1] 電動モータと、
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナットのねじ溝とで形成される負荷軌道を転動する複数のボールとを備え、前記電動モータの回転運動を前記ねじ軸と前記ナットのいずれか一方の直線運動に変換するボールねじと、
前記ねじ軸と前記ナットのいずれか一方と共に移動し、作動油が充填された圧力室をハウジングと共に構成するピストンと、
前記圧力室から連通する油圧回路上に設けられ、前記圧力室に延出するロッドを前記ピストンによって機械的に作動することで、開弁と閉弁とを切り替える圧力保持用バルブ機構と、
を備え、
前記圧力保持用バルブ機構は、開弁することで、前記バルブ機構に対して前記圧力室側の前記油圧回路の上流側回路と、前記バルブ機構に対して前記圧力室と反対側の前記油圧回路の下流側回路とを連通し、前記作動油を前記油圧回路の下流側回路に供給し、且つ、閉弁することで、前記油圧回路の上流側回路と前記油圧回路の下流側回路とを遮断し、前記油圧回路の下流側回路の圧力を保持する、
電動油圧発生装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電動油圧発生装置によれば、電磁弁などの電気的に作用する弁などを使用せず、機械的に油圧回路の下流側に位置する油圧シリンダなどの圧力を保持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1実施形態に係る電動油圧発生装置の断面図である。
(a)は、圧力保持用バルブ機構の開弁状態を示す断面図であり、(b)は、圧力保持用バルブ機構の閉弁状態を示す断面図である。
圧力保持用バルブ機構の分解図である。
(a)は、圧力保持用バルブ機構の弁座の正面図であり、(b)は、弁座の側面図である。
(a)は、圧力保持用バルブ機構のストッパの側面図であり、(b)は、ストッパの正面図である。
(a)は、圧力保持用バルブ機構の変形例を示す断面図であり、(b)は、圧力保持用バルブ機構のハウジングを分解して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る電動油圧発生装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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