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公開番号2025091005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023205944
出願日2023-12-06
発明の名称ボールねじ装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類F16H 25/22 20060101AFI20250611BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】循環部品の損傷を抑制するボールねじ装置を提供する。
【解決手段】ボールねじ装置の循環部品は、第1開口部及び第2開口部が設けられた本体部と、ボールを接線方向に掬い上げて第1開口部及び第2開口部に案内する接続部と、を有する。接続部は、第1開口部と第2開口部の間から第1ねじ山の端部へ延びる中央壁部と、中央壁部に対し軸方向の一方に配置された第1側壁部と、中央壁部に対し軸方向の他方に配置された第2側壁部を有する。中央壁部であって第1ねじ山の端部寄りの部分には、ボールの中心よりも径方向内側、かつボールの中心よりも軸方向の他方からボールを掬い上げる第1掬い上げ部と、ボールの中心よりも径方向内側、かつボールの中心よりも軸方向の一方からボールを掬い上げる第2掬い上げ部と、が設けられている。第1掬い上げ部は第1開口部まで延在し、第2掬い上げ部は第2開口部まで延在する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
内周面に第1ねじ山が設けられたナットと、
外周面に第2ねじ山が設けられたねじ軸と、
前記ナットと前記ねじ軸との間の軌道路に配置された複数のボールと、
前記ナットに固定され、第1循環路及び第2循環路が設けられた循環部品と、
を備え、
前記第1ねじ山と前記第2ねじ山は、前記ねじ軸の軸心と平行な軸方向にずれて配置され、
前記ナットは、前記内周面を径方向外側に窪ませて成り、前記循環部品を収容する収容部を有し、
前記第1ねじ山は、前記収容部により切り欠かれて成る端部を有し、
前記循環部品は、
前記第1循環路及び前記第2循環路の出入り口であり、前記第1ねじ山の端部に向かって開口する第1開口部及び第2開口部が設けられた本体部と、
前記本体部から前記第1ねじ山の端部に向かって延び、前記ボールを接線方向に掬い上げて前記第1開口部及び前記第2開口部に案内する接続部と、
を有し、
前記接続部は、
前記第1開口部と前記第2開口部の間から前記第1ねじ山の端部へ延びる中央壁部と、
前記中央壁部に対し前記軸方向の一方に配置され、前記第2ねじ山と径方向に対向しながら延在する第1側壁部と、
前記中央壁部に対し前記軸方向の他方に配置され、前記第2ねじ山と径方向に対向しながら延在する第2側壁部と、
を有し、
前記中央壁部であって前記第1ねじ山の端部寄りの部分には、
前記中央壁部の前記軸方向の一側面から膨出し、前記ボールの中心よりも径方向内側、かつ前記ボールの中心よりも前記軸方向の他方から前記ボールを掬い上げる第1掬い上げ部と、
前記中央壁部の前記軸方向の他側面から膨出し、前記ボールの中心よりも径方向内側、かつ前記ボールの中心よりも前記軸方向の一方から前記ボールを掬い上げる第2掬い上げ部と、
が設けられ、
前記第1掬い上げ部は、前記中央壁部に沿って前記第1開口部まで延在し、
前記第2掬い上げ部は、前記中央壁部に沿って前記第2開口部まで延在する
ボールねじ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ボールねじ装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、ボールねじ装置の種類の1つとして、軌道路が2条となっているボールねじ装置がある。また、特許文献1のボールねじ装置は、ボールに予圧が付与されている。詳細に説明すると、特許文献1のねじ軸は、2条の軌道路の間にあるねじ山が1つ削られている。ナットも2条の軌道路の間にあるねじ山が1つ削られている。そして、ねじ軸のねじ山とナットのねじ山は、軌道路1条分だけ軸方向にずれて配置されている。つまり、ねじ軸のねじ山とナットのねじ山の間が軌道路となっている。さらに、ねじ軸のねじ山とナットのねじ山の距離は、ボールの径よりも小さい。これにより、ねじ軸のねじ山とナットのねじ山とにボールが挟持され、ボールに予圧が付与される。
【0003】
ボールねじ装置は、ボールを循環させるため、循環部品を備えている。循環部品は、ねじ軸の溝底に向かって突出する掬い上げ部(タング)を有している。ボールが掬い上げ部に接触すると、ねじ軸の溝底からボールが掬い上げられ、循環部品の循環路にボールが進入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭56-147954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の掬い上げ部は、先端が尖った形状となっている。また、従来の掬い上げ部は、ねじ軸の溝底との接触を回避するため、ねじ軸の溝底との間に隙間が設けられている。よって、ボールを掬い上げ損なうと、掬い上げ部とねじ軸の溝底との間の隙間にボールが落ち込む(挟まる)ことがある。仮に、ボールが隙間に落ち込むと、掬い上げ部(循環部品)が損傷してしまう。以上から、軌道路が2条となっているボールねじ装置であって、掬い上げ部(循環部品)の損傷を抑制できるボールねじ装置の開発が望まれている。
【0006】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、循環部品の損傷を抑制するボールねじ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係るボールねじ装置は、内周面に第1ねじ山が設けられたナットと、外周面に第2ねじ山が設けられたねじ軸と、前記ナットと前記ねじ軸との間の軌道路に配置された複数のボールと、前記ナットに固定され、第1循環路及び第2循環路が設けられた循環部品と、を備えている。前記第1ねじ山と前記第2ねじ山は、前記ねじ軸の軸心と平行な軸方向にずれて配置されている。前記ナットは、前記内周面を径方向外側に窪ませて成り、前記循環部品を収容する収容部を有している。前記第1ねじ山は、前記収容部により切り欠かれて成る端部を有している。前記循環部品は、前記第1循環路及び前記第2循環路の出入り口であり、前記第1ねじ山の端部に向かって開口する第1開口部及び第2開口部が設けられた本体部と、前記本体部から前記第1ねじ山の端部に向かって延び、前記ボールを接線方向に掬い上げて前記第1開口部及び前記第2開口部に案内する接続部と、を有している。前記接続部は、前記第1開口部と前記第2開口部の間から前記第1ねじ山の端部へ延びる中央壁部と、前記中央壁部に対し前記軸方向の一方に配置され、前記第2ねじ山と径方向に対向しながら延在する第1側壁部と、前記中央壁部に対し前記軸方向の他方に配置され、前記第2ねじ山と径方向に対向しながら延在する第2側壁部と、を有している。前記中央壁部であって前記第1ねじ山の端部寄りの部分には、前記中央壁部の前記軸方向の一側面から膨出し、前記ボールの中心よりも径方向内側、かつ前記ボールの中心よりも前記軸方向の他方から前記ボールを掬い上げる第1掬い上げ部と、前記中央壁部の前記軸方向の他側面から膨出し、前記ボールの中心よりも径方向内側、かつ前記ボールの中心よりも前記軸方向の一方から前記ボールを掬い上げる第2掬い上げ部と、が設けられている。前記第1掬い上げ部は、前記中央壁部に沿って前記第1開口部まで延在している。前記第2掬い上げ部は、前記中央壁部に沿って前記第2開口部まで延在する。
【0008】
本開示によれば、軌道路から第1接続路(中央壁部と第1側壁部との間)に移動したボールは、ボールの中心よりも径方向内側にある第1掬い上げ部に乗り上げる(掬い上げられる)。また、ボールは、ボールの中心よりも軸方向の他方から第1掬い上げ部に掬い上げられる。よって、ボールは、軸方向の一方に変位し、第1側壁部に当接する。そして、ボールは、第1掬い上げ部と第1側壁部の2面に支持されながら第1開口部に移動する。同様に、軌道路から第2接続路(中央壁部と第2側壁部との間)に移動したボールも、第2掬い上げ部と第2側壁部の2面に支持されながら第2開口部に移動する。以上から、本開示によれば、掬い上げ部でボールを確実に掬い上げることができる。よって、ボールが掬い上げ部とねじ軸の溝底との間に落ち込む、ということが回避される。
【発明の効果】
【0009】
本開示のボールねじ装置によれば、循環部品の損傷が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施形態のボールねじ装置の軸方向中央部を軸方向に切った断面図である。
図2は、図1に示す第1ねじ山と第2ねじ山とその近傍を拡大した拡大図である。
図3は、ナットを第1方向から視た図である。
図4は、実施形態のボールねじ装置の第1方向の端部を軸方向に切った断面図である。
図5は、実施形態におけるボールの移動経路(転動路と戻り路と循環路との関係)を示す模式図である。
図6は、図4の第1開口部及び第2開口部の近傍を拡大した拡大図である。
図7は、図4のVII-VII線矢視断面図である。
図8は、図6のVIII-VIII線矢視断面図である。
図9は、図6のIX-IX線矢視断面図である。
図10は、図6のX-X線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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