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公開番号
2025098384
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023214480
出願日
2023-12-20
発明の名称
差動装置およびその製造方法
出願人
日本精工株式会社
代理人
弁理士法人貴和特許事務所
主分類
F16H
48/40 20120101AFI20250625BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】ケース部材と内輪部材とのそれぞれについて、所望の性能を確保しやすい差動装置、および、その製造方法を提供する。
【解決手段】差動装置1は、入力部材8と、ケース部材9と、入力部材8とケース部材9との間に配置され、入力部材8がケース部材9に対して正転方向に相対回転しようとする場合にのみ、入力部材8とケース部材9の間でトルクを伝達するワンウェイクラッチ10と、少なくとも1個のピニオンギヤ11と、1対のサイドギヤ12とを備える。ワンウェイクラッチ10は、入力部材8の内周面に直接または他の部材を介して形成された外径側係合面47と、ケース部材9に結合固定された内輪部材48の外周面に形成された内径側係合面49と、外径側係合面47と内径側係合面49との間に配置された係合子50とを有する。内輪部材48の内径側係合面49の硬さが、ケース部材9の表面の硬さよりも硬い。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
トルク入力部を有する入力部材と、
前記入力部材と同軸に、かつ、該入力部材に対する相対回転を可能に配置されたケース部材と、
前記入力部材と前記ケース部材との間に配置され、前記入力部材が前記ケース部材に対して正転方向に相対回転しようとする場合にのみ、前記入力部材と前記ケース部材との間でトルクを伝達するワンウェイクラッチと、
前記ケース部材の中心軸に直交する軸を中心とする回転を可能に、前記ケース部材に対し支持された少なくとも1個のピニオンギヤと、
前記入力部材の中心軸と同軸に、前記入力部材および前記ケース部材に対する相対回転を可能に支持され、かつ、前記ピニオンギヤと噛合する1対のサイドギヤと、
を備え、
前記ワンウェイクラッチは、前記入力部材の内周面に直接または他の部材を介して形成された外径側係合面と、前記ケース部材に結合固定された内輪部材の外周面に形成された内径側係合面と、前記外径側係合面と前記内径側係合面との間に配置された係合子とを有し、
前記内輪部材の前記内径側係合面の硬さが、前記ケース部材の表面の硬さよりも硬い、
差動装置。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
前記ケース部材は、該ケース部材を径方向に貫通する少なくとも1個の支持孔を有し、
前記ピニオンギヤは、前記支持孔に軸方向の端部を内嵌支持された支持軸の周囲に回転可能に支持されており、
前記ケース部材は、外周面のうち、前記支持孔の径方向外側の開口から軸方向に外れた部分に、嵌合面部を有し、
前記内輪部材は、前記嵌合面部に外嵌され、かつ、軸方向に関して前記支持孔から遠い側の端部が、前記ケース部材に対して溶接固定されている、
請求項1に記載の差動装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の差動装置の製造方法であって、
前記ケース部材を製造する工程と、
前記内輪部材を製造する工程と、
前記ケース部材に前記内輪部材を結合固定する工程と、
を備え、
前記ケース部材を製造する工程は、前記ケース部材に熱処理を施す工程を含み、
前記内輪部材を製造する工程は、前記内輪部材に、前記ケース部材に施す前記熱処理とは異なる条件の熱処理を施す工程を含む、
差動装置の製造方法。
【請求項4】
前記ケース部材を製造する工程と、前記内輪部材を製造する工程とのうちの少なくとも一方の工程が、鋳造工程を含む、請求項3に記載の差動装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、駆動源の動力を、1対の車輪に分配するための差動装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車用駆動装置では、エンジンや駆動モータなどの駆動源のトルクは、トランスミッションを含む減速機構やプロペラシャフトなどの動力伝達機構を介して差動装置(デファレンシャルギヤ)に伝達され、前記差動装置によって、1対の車輪に分配される。
【0003】
上述のような自動車用駆動装置は、燃費性能または電費性能を向上させる面からは、改良の余地がある。すなわち、前記自動車用駆動装置を搭載する車両の走行中にアクセルをオフし、惰性走行しようとすると、減速機構の噛み合い部や駆動源などで損失が生じるため、惰性走行による走行距離が短くなってしまう可能性がある。
【0004】
国際公開第2022/215449号には、動力伝達機構からのトルクが入力されるトルク入力部を有する入力部材と、互いに噛合するピニオンギヤおよび1対のサイドギヤを回転可能に支持するケース部材と、入力部材とケース部材との間に配置され、入力部材がケース部材に対して正転方向に相対回転しようとする場合にのみ、入力部材とケース部材との間でトルクを伝達するワンウェイクラッチとを備える、差動装置が記載されている。なお、正転方向とは、車両を前進させるべく、駆動源から車輪にトルクを伝達する場合の、前記ケース部材に対する前記入力部材の回転方向をいう。
【0005】
国際公開第2022/215449号に記載の差動装置によれば、前進走行中の車両が非惰性走行状態から惰性走行状態に切り換わる、すなわち、入力部材の正転方向への回転速度が低下し、ケース部材の正転方向への回転速度よりも遅くなることで、入力部材がケース部材に対して逆転方向に相対回転すると、ワンウェイクラッチが接続状態から切断状態に切り換わって、ケース部材が入力部材に対して空転可能になる。要するに、車輪が動力伝達機構および駆動源から切り離される。この結果、惰性走行による走行距離を長くすることができ、車両の燃費性能または電費性能を向上させることができる。
【0006】
また、国際公開第2022/215449号には、差動装置に組み込まれるワンウェイクラッチの構造として、入力部材側の外径側係合面と、ケース部材側の内径側係合面と、外径側係合面と内径側係合面との間に配置された係合子とを備えた構造が記載されている。このようなワンウェイクラッチでは、入力部材(外径側係合面)がケース部材(内径側係合面)に対して正転方向に相対回転しようとすると、係合子が外径側係合面および内径側係合面のそれぞれに対して噛み合うことで接続状態となるのに対し、入力部材(外径側係合面)がケース部材(内径側係合面)に対して逆転方向に相対回転しようとすると、外径側係合面および内径側係合面のそれぞれに対する係合子の噛み合いが外れることで切断状態となる。
【0007】
また、国際公開第2022/215449号には、上記構造のワンウェイクラッチに関して、外周面に内径側係合面を有する内輪部材をさらに備え、該内輪部材がケース部材に外嵌固定された構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2022/215449号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
国際公開第2022/215449号に記載の従来の差動装置では、ケース部材に外嵌固定される内輪部材は、外周面に係合子が係合する(押し付けられる)内径側係合面を有するため、耐久性を確保する観点から、内径側係合面の硬さを十分に確保する必要がある。
【0010】
一方、ケース部材は、段付円筒形状を有する。すなわち、ケース部材は、たとえば、略円筒状の筒部と、略中空円形板状の接続部との連結部のように、形状が急激に変化し、かつ、応力が集中しやすい形状変化部を有する。このため、ケース部材の耐久性を確保するためには、ある程度の靭性を確保する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)
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