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公開番号2025092503
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2025025600,2024140124
出願日2025-02-20,2024-08-21
発明の名称ニンジン汁及びニンジン含有飲料の製造方法、並びに、ニンジン汁及びニンジン含有飲料におけるミルク感の向上方法
出願人カゴメ株式会社
代理人
主分類A23L 19/00 20160101AFI20250612BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 本発明の課題は、ニンジン汁、及びニンジン含有飲料において、ミルク感を向
上させることである。
【解決手段】 ニンジン汁におけるミルク感の向上方法であって、それを構成するのは、
少なくとも、加熱、及び搾汁工程である。加熱工程で加熱されるのは、ニンジンであって
、当該加熱によって前記ニンジンの形成層が到達する最高温度は、50℃以上、かつ、9
0℃以下であり、搾汁工程で搾汁されるのは、前記加熱されたニンジンである。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
ニンジン汁におけるミルク感の向上方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
加熱:ここで加熱されるのは、ニンジンであって、
当該加熱によって前記ニンジンの形成層が到達する最高温度は、
50℃以上、かつ、90℃以下であり、
当該加熱によって前記ニンジンの中心部が到達する温度は、70℃未満であり、
当該加熱の前に、ニンジンの切断工程は行われず、
前記形成層の温度は、ニンジンの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
前記中心部の温度は、ニンジの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
搾汁:ここで搾汁されるのは、前記加熱されたニンジンである。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
ニンジン汁におけるミルク感の向上方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
温度調節:ここで温度調節されるのは、ニンジンの形成層の温度であって、
当該温度調節によって前記ニンジンの形成層が到達する最高温度は、
50℃以上、かつ、90℃以下であり、
当該加熱によって前記ニンジンの中心部が到達する温度は、70℃未満であり、
当該温度調節の前に、ニンジンの切断工程は行われず、
前記形成層の温度は、ニンジンの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
前記中心部の温度は、ニンジの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
搾汁:ここで搾汁されるのは、前記温度調節されたニンジンである。
【請求項3】
請求項1又は2の方法であって、それをさらに構成するのは、以下の工程である:
剥皮:ここで剥皮されるのは、ニンジンであり、当該剥皮は、前記加熱、又は温度調節の後に行われる。
【請求項4】
請求項1又は2の方法であって、それをさらに構成するのは、以下の工程である:
切断:ここで切断されるのは、ニンジンであって、当該切断は、前記加熱、又は前記温度調節の後に行われる。
【請求項5】
請求項1又は2の方法であって、前記加熱、又は前記温度調節において、
前記ニンジンの中心部が到達する最高温度は、
50℃以上である。
【請求項6】
請求項1又は2の方法であって、これによって得られるニンジン汁の[A]Heptanalの含有量(ppb)、[B]Octanalの含有量(ppb)、及び[C]2-Nonenalの含有量(ppb)は、
[A]≦5.0、
[B]≦5.0、かつ、
[C]≦5.0、
である。
【請求項7】
請求項1又は2の方法であって、これによって得られるニンジン汁の[D]α‐Terpinoleneの含有量(ppb)、[E]trans-caryophylleneの含有量(ppb)、[F]α‐caryophylleneの含有量(ppb)、[G]β-farneseneの含有量(ppb)は、
[D]≦5.0、
[E]≦150、
[F]≦20.0、かつ、
[G]≦200、
である。
【請求項8】
ニンジン含有飲料におけるミルク感の向上方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
殺菌:ここで殺菌されるのは、少なくとも、請求項1又は2の方法により得られたニンジン汁であり、
容器詰め:ここで容器詰めされるのは、少なくとも、前記殺菌されたニンジン汁である。
【請求項9】
ニンジン汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
加熱:ここで加熱されるのは、ニンジンであって、
当該加熱によって前記ニンジンの形成層が到達する最高温度は、
50℃以上、かつ、90℃以下であり、
当該加熱によって前記ニンジンの中心部が到達する温度は、70℃未満であり、
当該加熱の前に、ニンジンの切断工程は行われず、
前記形成層の温度は、ニンジンの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
前記中心部の温度は、ニンジンの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
搾汁:ここで搾汁されるのは、前記加熱されたニンジンである。
【請求項10】
ニンジン汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
温度調節:ここで温度調節されるのは、ニンジンの形成層における温度であって、
当該温度調節によって前記ニンジンの形成層が到達する最高温度は、
50℃以上、かつ、90℃以下であり、
当該温度調節によって前記ニンジンの中心部が到達する温度は、70℃未満であり、
当該温度調節の前に、ニンジンの切断工程は行われず、
前記形成層の温度は、ニンジンの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
前記中心部の温度は、ニンジンの蔕部から根幹部方向に略2.5cmの位置の温度であり、
搾汁:ここで搾汁されるのは、前記温度調節されたニンジンである。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明が関係するのは、ニンジン汁及びニンジン含有飲料の製造方法、並びに、ニンジ
ン汁及びニンジン含有飲料におけるミルク感の向上方法である。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
我が国において、野菜飲料は、広く受け入れられており、その市場規模は、1000億
円を超えている。ここで、野菜飲料を例示すると、野菜濃縮飲料、野菜ミックス濃縮ジュ
ースや野菜果実ミックスジュース等である。野菜飲料が広く受け入れられた理由の一つは
、その飲み易さである。野菜飲料が飲み易いのは、その主たる原材料にニンジンを用いて
いるからである。ニンジン原料、及びニンジン含有飲料の製造方法は、各種知られており
、具体的には次のとおりである。
【0003】
特許文献1が開示するのは、ニンジン汁の製造方法であり、その目的は、加熱臭及び生
臭さを低減し、さらに凝集を防止したニンジン汁の製造方法である。当該製法の構成は、
剥皮、ブランチング(茹でること)、破砕及び搾汁である。ブランチングの実施時期は、
剥皮から12時間以内である。ブランチング温度は、60度乃至80度である。
【0004】
特許文献2が開示するのは、歩留り向上したニンジン汁の製造方法であり、その目的は
、搾汁により分離されるパルプ分を有効利用したニンジン汁の製造である。当該製法の構
成は、搾汁により分離されるパルプ分のへの水添加、微細化、及び搾汁し、ニンジン汁を
得ることである。微細化方法は物理的せん断処理及び酵素処理であり、微細化後の平均粒
子径は100μm~1mmである。
【0005】
特許文献3が開示するのは、ニンジン含有飲料であり、その目的は、酸味の低減である
。当該製法の構成は、ニンジン破砕物及び酸度調整用原料の調合であり、これによって得
られるのは、pH、及び粘度が特定のニンジン含有飲料である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3362247号公報
特許第2953981号公報
特開2020-171300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、ニンジン汁、及びニンジン含有飲料におけるミルク
感の向上である。現在、ニンジン汁の風味改良の方法は、種々検討がなされている。本願
発明者らはニンジン汁の風味の改良を行う中で、特定の条件により、ミルクのようなコク
のある甘さが付与されたニンジン汁を製造できることに気付いた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者らが検討していたのは、ニンジン汁、又はニンジン含有飲料において、如何
に、ミルク感を安定的に付与するかである。上記検討の結果、ミルク感(以下、「ミルク
のような風味」ともいう。)に寄与する要因として、本願発明者らが見出したのは、(1
)ニンジン中の香成分がニンジン汁のミルクのような風味に影響していること、(2)ニ
ンジン汁のミルクのような風味に影響を及ぼし、ミルク感を低減させる香成分は、ニンジ
ン中の酵素の活性化により発生すること、(3)当該酵素は、ニンジン中の師部に主に含
まれていること、(4)前記風味に影響を与える酵素は、特に、アルデヒド類を発生させ
るリポキシゲナーゼ、ヒドロキシペルオキシドリアーゼ、イソメラーゼ、及びデヒドロゲ
ナーゼ、並びに、テルペン類を発生させるテルペン合成酵素であること、である。上記機
序を応用して、本発明を定義すると、以下のとおりである。
【0009】
本発明のニンジン汁のミルク感の向上方法を構成するのは、少なくとも、加熱、及び搾
汁である。ここで加熱されるのは、ニンジンであって、当該加熱によって前記ニンジンの
形成層が到達する最高温度は、50℃以上、かつ、90℃以下である。当該加熱によって
前記ニンジンの中心部が到達する温度は、70℃未満である。ここで搾汁されるのは、前
記加熱されたニンジンである。また、前記加熱の代わりに構成されるのは、温度調節であ
る。ここで温度調節されるのは、ニンジンの形成層の温度であって、当該温度調節によっ
て前記ニンジンの形成層が到達する最高温度は、50℃以上である。
【0010】
前記加熱、又は温度調節の方法は、温水、又は蒸気によるブランチであり、当該温水、
及び蒸気の温度は、90℃以上であることが好ましい。また、本製造方法をさらに構成す
るのは、剥皮であり、ここで剥皮されるのは、ニンジンであり、当該剥皮は、前記加熱、
又は温度調節の後に行われることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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