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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025092459
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2024210727
出願日
2024-12-03
発明の名称
レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法並びにカルボン酸アンモニウム塩及び樹脂
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類
G03F
7/004 20060101AFI20250612BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】良好なラインエッジラフネスを有するレジストパターンを製造し得るカルボン酸アンモニウム塩、樹脂、レジスト組成物等を提供する。
【解決手段】式(I)で表されるカルボン酸アンモニウム塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するレジスト組成物。
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[式中、X
0
は置換/非置換の炭化水素基]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I)で表されるカルボン酸アンモニウム塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するレジスト組成物。
TIFF
2025092459000176.tif
65
140
[式(I)及び式(IP)中、
X
0
は、置換基を有してもよい炭素数1~72の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-に置き換わっていてもよい。
R
c1
、R
c2
及びR
c3
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~48の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-に置き換わってもよい。
nc1は、1~6のいずれかの整数を表す。nc1が2以上のとき、複数の括弧内の基は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
R
20
は、水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
X
20
は、単結合、*-O-**、*-CO-O-**、*-O-CO-O-**、*-CO-NR
21
-**、*-NR
21
-CO-O-**、*-O-CO-NR
21
-**又は*-Ax-Ph-Ay-**を表す。
Ax及びAyは、それぞれ独立に、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合、エステル結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種以上の結合種を表す。
R
21
は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
Phは、置換基を有していてもよいフェニレン基を表す。
*及び**は、結合部位を表し、*は、R
20
が結合した炭素原子との結合部位を表す。
L
20
は、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
R
3
、R
4
及びR
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-NR
6
-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよく、R
3
、R
4
、R
5
及びL
20
のうち、任意の2又は3つが結合してN
+
を含む環を形成していてもよい。
R
6
は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。]
続きを表示(約 3,900 文字)
【請求項2】
X
0
が、炭素数3~36の脂環式炭化水素基、炭素数6~36の芳香族炭化水素基、又は、炭素数1~18の鎖式炭化水素基と炭素数3~36の脂環式炭化水素基と炭素数6~36の芳香族炭化水素基とからなる群から選ばれる2つ以上を組み合わせてなる基(該脂環式炭化水素基及び鎖式炭化水素基は、フッ素原子、炭素数1~4のフッ化アルキル基、又はヒドロキシ基を有してもよく、該芳香族炭化水素基は、フッ素原子、ヨウ素原子、炭素数1~4のフッ化アルキル基、又はヒドロキシ基を有してもよく、該脂環式炭化水素基及び鎖式炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わってもよい。)である請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項3】
X
20
が、単結合又は式(X
20
-1)~式(X
20
-10)のいずれかで表される基である請求項1に記載のレジスト組成物。
TIFF
2025092459000177.tif
43
162
[式(X
20
-1)~式(X
20
-10)中、
*、**は結合部位であり、**はL
20
との結合部位を表す。
Rxは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。
mxは、0~4のいずれかの整数を表す。
X
21
は、-O-又は-NR
21
-を表す。
R
21
は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。]
【請求項4】
L
20
が、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基、炭素数3~18の環状炭化水素基又は炭素数1~6のアルカンジイル基と炭素数3~18の環状炭化水素基とを組み合わせてなる基であり、
該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該環状炭化水素基は、置換基を有してもよい、請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項5】
式(I)で表されるカルボン酸アンモニウム塩を含有する請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項6】
式(IP)で表される構造単位を含む樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項7】
酸不安定基を有する酸発生剤又は酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項8】
式(IP)で表される構造単位及び酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項9】
酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂を含有し、
該酸不安定基を有する構造単位が、式(a1-0)で表される構造単位、式(a1-1)で表される構造単位、式(a1-2)で表される構造単位、式(a1-4)で表される構造単位、式(a1-5)で表される構造単位及び式(a1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1に記載のレジスト組成物。
TIFF
2025092459000178.tif
45
148
[式(a1-0)、式(a1-1)及び式(a1-2)中、
L
a01
、L
a1
及びL
a2
は、それぞれ独立に、-O-又は*-O-(CH
2
)
k1
-CO-O-を表し、k1は1~7のいずれかの整数を表し、*は-CO-との結合部位を表す。
R
a01
、R
a4
及びR
a5
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a02
、R
a03
及びR
a04
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表し、該アルキル基、該脂環式炭化水素基および該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子を有してもよい。
R
a6
及びR
a7
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表し、該アルキル基、該アルケニル基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子を有してもよい。
m1は0~14のいずれかの整数を表す。
n1は0~10のいずれかの整数を表す。
n1’は0~3のいずれかの整数を表す。]
TIFF
2025092459000179.tif
31
118
[式(a1-4)中、
R
a1
は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a17
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~12のアルコキシアルキル基、炭素数2~12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
A
a11
は、単結合又は炭素数1~12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-又は-NR
a18
-に置き換わってもよい。
R
a18
は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
X
a1
は、単結合又はカルボニル基を表す。
R
a34
及びR
a35
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、R
a36
は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、R
a35
及びR
a36
は互いに結合してそれらが結合する-C-O-とともに炭素数2~20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-S-で置き換わってもよい。
na1は、1~5のいずれかの整数を表し、na1が、2以上のとき、複数の括弧内の基は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。
na11は、0~4のいずれかの整数を表し、na11が2以上のとき、複数のR
a17
は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
mcは、0~2のいずれかの整数を表す。]
TIFF
2025092459000180.tif
45
58
[式(a1-5)中、
R
【請求項10】
さらに、式(a2-A)で表される構造単位を含む樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト組成物。
TIFF
2025092459000182.tif
30
128
[式(a2-A)中、
R
a2
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a27
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~12のアルコキシアルキル基、炭素数2~12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
A
a21
は、単結合又は炭素数1~12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-又は-NR
a28
-に置き換わってもよい。
R
a28
は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
X
a2
は、単結合又はカルボニル基を表す。
nA2は、1~5のいずれかの整数を表し、nA2が2以上のとき、複数の括弧内の基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
na21は、0~4のいずれかの整数を表し、na21が2以上のとき、複数のR
a27
は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
mcは、0~2のいずれかの整数を表す。]
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法並びにカルボン酸アンモニウム塩及び樹脂に関する。
続きを表示(約 8,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、下記式で表されるカルボン酸アンモニウム塩に由来する構造単位を含有する組成物が記載されている。
TIFF
2025092459000001.tif
29
44
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-019322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のカルボン酸アンモニウム塩を含有するレジスト組成物によって形成されたレジストパターンよりも、ラインエッジラフネス(LER)が良好なレジストパターンを形成するカルボン酸アンモニウム塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表されるカルボン酸アンモニウム塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するレジスト組成物。
TIFF
2025092459000002.tif
65
140
[式(I)及び式(IP)中、
X
0
は、置換基を有してもよい炭素数1~72の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-に置き換わっていてもよい。
R
c1
、R
c2
及びR
c3
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~48の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-に置き換わってもよい。
nc1は、1~6のいずれかの整数を表す。nc1が2以上のとき、複数の括弧内の基は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
R
20
は、水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
X
20
は、単結合、*-O-**、*-CO-O-**、*-O-CO-O-**、*-CO-NR
21
-**、*-NR
21
-CO-O-**、*-O-CO-NR
21
-**又は*-Ax-Ph-Ay-**を表す。
Ax及びAyは、それぞれ独立に、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合、エステル結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種以上の結合種を表す。
R
21
は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
Phは、置換基を有していてもよいフェニレン基を表す。
*及び**は、結合部位を表し、*は、R
20
が結合した炭素原子との結合部位を表す。
L
20
は、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
R
3
、R
4
及びR
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-NR
6
-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよく、R
3
、R
4
、R
5
及びL
20
のうち、任意の2又は3つが結合してN
+
を含む環を形成していてもよい。
R
6
は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。]
[2]X
0
が、炭素数3~36の脂環式炭化水素基、炭素数6~36の芳香族炭化水素基、又は、炭素数1~18の鎖式炭化水素基と炭素数3~36の脂環式炭化水素基と炭素数6~36の芳香族炭化水素基とからなる群から選ばれる2つ以上を組み合わせてなる基(該脂環式炭化水素基及び鎖式炭化水素基は、フッ素原子、炭素数1~4のフッ化アルキル基、又はヒドロキシ基を有してもよく、該芳香族炭化水素基は、フッ素原子、ヨウ素原子、炭素数1~4のフッ化アルキル基、又はヒドロキシ基を有してもよく、該脂環式炭化水素基及び鎖式炭化水素基に含まれる-CH
2
【発明の効果】
【0006】
本発明のカルボン酸アンモニウム塩を含有するレジスト組成物を用いることにより、良好なラインエッジラフネス(LER)でレジストパターンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリル系モノマー及びメタクリル系モノマーの少なくとも1種」を意味する。「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も、同様の意味を表す。本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。炭化水素基等に含まれる-CH
2
-が-O-、-S-、-CO-、-SO-、-NR
X
-(Xは任意の符号)又は-SO
2
-で置き換わる場合、各基において同様の例を適用するものとし、置き換わる前の炭素数を炭化水素基等の炭素数とする。「組み合わせた基」とは、例示した基を2種以上結合させた基を意味し、それら基の価数は結合形態によって適宜変更してもよい。「由来する」又は「誘導される」とは、その分子中に含まれる重合性C=C結合が重合により-C-C-基(単結合)となることを指す。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を含む。各基は、置換基の数等によって、その基に含まれる任意の位置及び数の水素原子が結合手に置き換わることがある。置換基における炭素数は、被置換基の炭素数には含めない。塩基不安定基とは、塩基(例えば、トリメチルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等)と接触すると、塩基不安定基が脱離して、カルボキシ基又はヒドロキシ基を形成する基を意味する。酸不安定基とは、酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸等)と接触すると、脱離基が脱離し、親水性基である、例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基等を形成する基を意味する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
【0008】
〔式(I)で表されるカルボン酸アンモニウム塩〕
本発明は、式(I)で表されるカルボン酸アンモニウム塩(以下「カルボン酸アンモニウム塩(I)」又は「塩(I)」という場合がある)に関する。
塩(I)のうち、負電荷を有する側を「アニオン(I)」、正電荷を有する側を「カチオン(I)」と称することがある。
TIFF
2025092459000010.tif
36
133
[式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。]
【0009】
〔アニオン(I)〕
式(I)において、X
0
の(nc1+1)価の炭化水素基としては、鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらの2つ以上の基を組み合わせた基から、nc1個の水素原子を取り除き、1以上の*-O-CO-(*は、X
0
との結合位置を表す。)と結合する基が挙げられる。
鎖式炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基のnc1個の水素原子を取り除いた基が挙げられる。アルキル基としては、直鎖式でも分岐状であってもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基、ウンデカニル基、ドデカニル基、トリデカニル基、テトラデカニル基、ペンタンデカニル基、ヘプタデカニル基等が挙げられる。アルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、tert-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、イソオクテニル基、ノネニル基が挙げられる。
鎖式炭化水素基の炭素数としては、1~36であることが好ましく、1~20であることがより好ましく、炭素数1~10であることがさらに好ましい。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のシクロアルキル基のnc1個の水素原子を取り除いた基が挙げられる。単環式のシクロアルキル基としては、シクロブブチル基、シクロペンタン基、シクロヘキサン基、シクロペンチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
多環式のシクロアルキル基としては、架橋構造を有するシクロアルキル基、2つ以上の環が縮合したシクロアルキル基又は2つの環がスピロで結合したシクロアルキル基が挙げられる。架橋構造を有するシクロアルキル基としては、ノルボルニル基、アダマンタン基等が挙げられる。2種以上の環が縮合したシクロアルキル基としては、ビシクロ〔4,4,0〕デカン基、ステロイド基(ステロイド骨格)等が挙げられる。2つの環がスピロで結合した環としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基から構成される群から選択される1種以上のシクロアルキル基と炭素数5~8のシクロアルキル基とがスピロで結合したスピロ環式シクロアルキル基等が挙げられる。また、脂環式炭化水素基に含まれる2つの炭素原子間は、二重結合が形成されていてもよい。
より具体的には、以下の式で表される脂環式炭化水素基が挙げられる。
TIFF
2025092459000011.tif
27
165
脂環式炭化水素基が単環式のシクロアルキル基の場合、脂環式炭化水素基の炭素数は、3~12であることが好ましく、3~8であることがより好ましい。脂環式炭化水素基が多環式のシクロアルキル基の場合、脂環式炭化水素基の炭素数は、7~12であることが好ましい。
芳香族炭化水素基としては、nc1個の水素原子が取り除かれたアリール基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フルオレン基等が挙げられる。芳香族炭化水素基の炭素数としては、5~14であることが好ましく、5~10であることがさらに好ましい。
X
0
の炭化水素基に含まれる-CH
2
-が、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該炭化水素基の炭素数とする。
X
0
の炭化水素基のうち、鎖式炭化水素基に含まれる-CH
2
-が、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-に置き換わった基としては、ヒドロキシ基(メチル基中に含まれる-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、カルボキシ基(エチル基中に含まれる-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、カルボニル基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、オキシ基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、アルコキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、アルコキシカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、アルキルチオ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、アルキルカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、アルキルカルボニルオキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-CO-O-に置き換わった基)、アルコキシカルボニルオキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-O-に置き換わった基)、アルキルスルホニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-SO
2
-に置き換わった基)、アルカンジイルオキシ基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、アルカンジイルオキシカルボニル基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、アルカンジイルカルボニル基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、アルカンジイルカルボニルオキシ基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-CO-O-に置き換わった基)、アルカンジイルチオ基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、アルカンジイルスルホニル基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-SO
2
-に置き換わった基)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1~71のアルコキシ基が挙げられ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、1~36であっても、1~12であってもよく、好ましくは1~6であり、より好ましくは1~4であり、さらに好ましくは1~3である。
アルキルチオ基としては、炭素数1~71のアルキルチオ基が挙げられ、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2-エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基等が挙げられる。アルキルチオ基の炭素数は、1~36であっても、1~12であってもよく、好ましくは1~6であり、より好ましくは1~4であり、さらに好ましくは1~3である。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2~71のアルコキシカルボニル基が挙げられ、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基としては、炭素数2~71のアルキルカルボニル基が挙げられ、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。アルキルカルボニルオキシ基としては、炭素数2~71のアルキルカルボニルオキシ基が挙げられ、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。アルコキシカルボニルオキシ基としては、炭素数2~22のアルコキシカルボニルオキシ基が挙げられ、例えば、ブトキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基の炭素数は、2~36であっても、2~12であってもよく、好ましくは2~6であり、より好ましくは2~4であり、さらに好ましくは2又は3である。アルキルカルボニル基の炭素数は、2~36であっても、1~12であってもよく、好ましくは2~6であり、より好ましくは2~4であり、さらに好ましくは2又は3である。アルキルカルボニルオキシ基及びアルコキシカルボニルオキシ基の炭素数は、それぞれ、2~36であっても、2~12であってもよく、好ましくは2~6であり、より好ましくは2~4であり、さらに好ましくは2又は3である。
アルキルスルホニル基としては、炭素数1~71のアルキルスルホニル基が挙げられ、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2-エチルヘキシルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、ウンデシルスルホニル基等が挙げられる。アルキルスルホニル基の炭素数は、1~36であっても、1~12であってもよく、好ましくは1~6であり、より好ましくは1~4であり、さらに好ましくは1~3である。
アルカンジイルオキシ基としては、炭素数1~71のアルカンジイルオキシ基が挙げられ、例えば、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロパンジイルオキシ基、ブタンジイルオキシ基、ペンタンジイルオキシ基等が挙げられる。アルカンジイルオキシ基の炭素数は、1~36であっても、1~12であってもよく、好ましくは1~6であり、より好ましくは1~4であり、さらに好ましくは1~3である。
【0010】
X
0
の炭化水素基のうち、脂環式炭化水素基に含まれる-CH
2
-が、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-に置き換わった基としては、環状エーテル、環状ケトン、環状エステル(ラクトン)、環状チオエーテル、環状アセタール、環状スルトン等が挙げられる。具体的には、以下の式で表される脂環式炭化水素基が挙げられる。以下の式で挙げた脂環式炭化水素基の結合位置は、任意の位置とすることができる。
TIFF
2025092459000012.tif
50
161
X
0
の炭化水素基のうち、芳香族炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-S-に置き換わってもよく、-CH
2
-が、-O-又は-S-に置き換わった基としては、それぞれフラン環又はチオフェン環が挙げられる。
脂環式飽和炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた基に含まれる-CH
2
-が、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わった基としては、以下の基等も挙げられる。結合部位は任意の位置とすることができる。
TIFF
2025092459000013.tif
26
164
鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基の2種以上の基を組み合わせた基としては、上記の鎖式炭化水素基と上記の脂環式炭化水素基を組み合わせた基、上記の鎖式炭化水素基と上記の芳香族炭化水素基を組み合わせた基、上記の脂環式炭化水素基と上記の芳香族炭化水素基とを組み合わせた基、上記の鎖式炭化水素基と上記の脂環式炭化水素基と上記の芳香族炭化水素基を組み合わせた基が挙げられ、上記の組み合わせた基が挙げられる。脂環式炭化水素基と芳香族炭化水素基を組み合わせた基としては、縮合環であってもよい。
X
0
の炭化水素基が有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
X
0
が、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基と鎖式炭化水素基と組み合わせた基である場合、実質的に、該鎖式炭化水素基を脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基が有する置換基とみなしてもよい。また、X
0
の炭化水素基に含まれる鎖式炭化水素基の-CH
2
-が、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-に置き換わることで、X
0
の炭化水素基は、実質的に、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、チオール基、スルホニル基等の置換基を有することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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