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公開番号2025090995
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023205929
出願日2023-12-06
発明の名称運動性精子選別デバイス、及び運動性精子の選別方法
出願人株式会社協同インターナショナル,地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所,国立大学法人横浜国立大学,全国農業協同組合連合会
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類C12M 1/00 20060101AFI20250611BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 本発明は、運動性精子を容易かつ効率的に選別でき、運動性精子のDNAの損傷を抑えることができる、運動性精子選別デバイス、及び運動性精子の選別方法を提供する。
【解決手段】 精子を含む精子含有液を収容する供給槽4、液状の媒体を収容する回収槽5、及び供給槽4と、回収槽5とを互いに連通する複数の流路6を備え、複数の流路6内に、回収槽5から供給槽4へ向かう媒体の流れを生じさせることによって、精子に含まれる運動性精子を、供給槽4から回収槽5へ複数の流路6を介して遡上させて、運動性精子を選別する、運動性精子選別デバイスである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
精子を含む精子含有液を収容する供給槽、
液状の媒体を収容する回収槽、及び
前記供給槽と、前記回収槽とを互いに連通する複数の流路を備え、
複数の前記流路内に、前記回収槽から前記供給槽へ向かう前記媒体の流れを生じさせることによって、前記精子に含まれる運動性精子を、前記供給槽から前記回収槽へ複数の前記流路を介して遡上させて、前記運動性精子を選別する、運動性精子選別デバイス。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記回収槽に収容された前記媒体の液面を、前記供給槽に収容された前記精子含有液の液面より高くすることによって、複数の前記流路内に、前記回収槽から前記供給槽へ向かう前記媒体の流れを生じさせる、請求項1に記載の運動性精子選別デバイス。
【請求項3】
前記供給槽及び前記回収槽は、互いに平行に対向する面を有し、
複数の前記流路が、前記対向する面に接続しており、前記対向する面に直交する方向に延出する直線状の形状を有する、請求項1に記載の運動性精子選別デバイス。
【請求項4】
複数の前記流路は、前記対向する面と平行な断面が矩形である、請求項3に記載の運動性精子選別デバイス。
【請求項5】
基板、及びチップを備え、
前記チップは、上面と、下面とを有し、
前記チップに、前記上面と前記下面とを貫通する、前記供給槽用の穴、及び前記回収槽用の穴が形成され、前記チップの前記下面側に、前記供給槽用の穴と、前記回収槽用の穴とを連通する、複数の前記流路用の複数の溝が形成されており、
前記基板と、前記チップの前記下面とが接着されることによって、前記供給槽、前記回収槽、及び複数の前記流路が形成される、請求項1に記載の運動性精子選別デバイス。
【請求項6】
請求項1に記載の運動性精子選別デバイスを用意する工程、
前記回収槽に前記媒体を注入し、前記供給槽に前記精子含有液を注入し、複数の前記流路内に、前記回収槽から前記供給槽へ向かう前記媒体の流れを生じさせる工程を含む、運動性精子の選別方法。
【請求項7】
前記媒体の液面が前記精子含有液の液面より高くなるように、前記供給槽に前記精子含有液を注入する、請求項6に記載の運動性精子の選別方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、運動性精子選別デバイス、及び運動性精子の選別方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
体外受精において、受精卵を効率的に作成するためには、運動性の良好な精子(以下、運動性精子と称する)を用いることが望まれる。運動性精子を選別する方法として、遠心を行うパーコール法等の方法が存在する。しかしながら、このような方法は、遠心によって精子のDNAが損傷する虞がある。また、操作に熟練した技術者が必要であり、精子の回収に時間がかかるという問題がある。従って、運動性精子を容易に選別することができ、運動性精子のDNAの損傷を抑えることができる方法が求められている。また、運動性精子を効率よく選別できる方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2019/0308192号 明細書
国際公開第2022/140648号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、運動性精子を容易かつ効率的に選別でき、運動性精子のDNAの損傷を抑えることができる、運動性精子選別デバイスを提供する。また、本発明は、運動性精子を容易かつ効率的に選別でき、運動性精子のDNAの損傷を抑えることができる、運動性精子の選別方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態に係る運動性精子選別デバイスは、精子を含む精子含有液を収容する供給槽、液状の媒体を収容する回収槽、及び供給槽と、回収槽とを互いに連通する複数の流路を備え、複数の流路内に、回収槽から供給槽へ向かう媒体の流れを生じさせることによって、精子に含まれる運動性精子を、供給槽から回収槽へ複数の流路を介して遡上させて、運動性精子を選別する。
【0006】
また、本発明の実施形態に係る運動性精子の選別方法は、精子を含む精子含有液を収容する供給槽、液状の媒体を収容する回収槽、及び供給槽と、回収槽とを互いに連通する複数の流路を備え、複数の流路内に、回収槽から供給槽へ向かう媒体の流れを生じさせることによって、精子に含まれる運動性精子を、供給槽から回収槽へ複数の流路を介して遡上させて、運動性精子を選別する運動性精子選別デバイスを用意する工程、並びに回収槽に媒体を注入し、供給槽に精子含有液を注入し、複数の流路内に、回収槽から供給槽へ向かう媒体の流れを生じさせる工程を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運動性精子を容易かつ効率的に選別でき、運動性精子のDNAの損傷を抑えることができる、運動性精子選別デバイスを提供できる。また、本発明は、運動性精子を容易かつ効率的に選別でき、運動性精子のDNAの損傷を抑えることができる、運動性精子の選別方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1の実施形態に係る運動性精子選別デバイスを示す斜視図であり、(a)は、運動性精子選別デバイスの全体を示す斜視図であり、(b)は、複数の流路のうちのひとつを抜き出して示す斜視図である。
図2は、第1の実施形態に係る運動性精子選別デバイスを示す平面図である。
図3は、第1の実施形態に係る運動性精子選別デバイスを示す断面図であり、(a)は、図2に示すA-A断面図であり、(b)は、図2に示すB-B断面図である。
図4(a)~(e)は、運動性精子の選別方法の一例を説明する断面図である。
図5(a)~(c)は、実施例1において、運動性精子選別デバイスの複数の流路を上から観察したときの顕微鏡写真であり、(a)は、運動性精子が流路内を遡上している状態を示す顕微鏡写真であり、(b)は、(a)の状態から約1.4秒後の状態を示す顕微鏡写真であり、(c)は、(a)の状態から約2.8秒後の状態を示す顕微鏡写真である。
図6は、実施例1において選別した精子の運動性を比較するグラフであり、(a)は精子の曲線速度を示し、(b)は精子の直線性を示し、(c)は精子の頭部振幅を示し、(d)は精子の頭部振動数を示すグラフである。
図7Aは、第1の実施形態に係る運動性精子選別デバイスの変形例を示す図であり、(a)は、第1の変形例の一部を模式的に示す平面図であり、(b)は、第2の変形例の一部を模式的に示す平面図である。
図7Bは、第1の実施形態に係る運動性精子選別デバイスの変形例を示す図であり、(c)は、第3の変形例の一部を模式的に示す平面図であり、(d)は、第4の変形例の一部を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一、又は、類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係る運動性精子選別デバイスは、精子を含む精子含有液を収容する供給槽、液状の媒体を収容する回収槽、及び供給槽と、回収槽とを互いに連通する複数の流路を備え、複数の流路内に、回収槽から供給槽へ向かう媒体の流れを生じさせることによって、精子に含まれる運動性精子を、供給槽から回収槽へ複数の流路を介して遡上させて、運動性精子を選別する。
(【0011】以降は省略されています)

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