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公開番号2025090739
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2025038853,2022571134
出願日2025-03-12,2021-05-21
発明の名称イオンの捕獲および蓄積のための方法および装置
出願人モビリオン・システムズ,インコーポレイテッド
代理人個人,個人
主分類G01N 27/62 20210101AFI20250610BHJP(測定;試験)
要約【課題】IMSおよびMSシステム内で分解能および感度を増大させるためのイオンの内部捕獲および蓄積のための追加のシステムおよび方法が必要とされている。
【解決手段】イオン蓄積のための装置は、複数の領域を含む。第1の領域は、イオンを受け取り、第1の駆動電位を使用して第2の領域へイオンを伝達する。第2の領域は、イオンがさらに動いて第3の領域に入ることを防止する第1の電界を生成する第1の状態と、第3の領域の方へイオンを案内する第2の電界を生成する第2の状態との間で切換可能である。第1の状態にあるとき、イオンが第1の電界によってさらに動くことが防止され、イオンは第2の領域内に蓄積する。第2の状態にあるとき、イオンは第2の電界によって第2の領域から第3の領域へ動かされる。イオンを蓄積する方法は、領域に印加される電界を捕獲状態と解放状態との間で切り換えることを伴う。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
イオン蓄積のための装置であって:
イオンを受け取り、第1の領域を横切って第1の方向にイオンを案内するように構成された第1の駆動電位を生成するように構成された第1の領域と;
該第1の領域からイオンを受け取り、第1の状態と第2の状態との間で切り換わり、第1の状態にあるときに第1の電界を生成し、第2の状態にあるときに第2の電界を生成するように構成された第2の領域とを含み;
ここで、第1の電界は、イオンが第1の方向に動いて第3の領域に入ることを防止するように構成され、第2の電界は、イオンを第1の方向に第3の領域の方へ案内するように構成され、
第2の領域が第1の状態にあるとき、第1の駆動電位および第1の電界は、第2の領域内のイオンが第2の領域から出ることを防止し、イオンを第2の領域内に蓄積させ、第2の領域が第2の状態にあるとき、第2の電界は、イオンを第1の方向に第3の領域の方へ動かす、前記装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
第1の電界はDC電圧である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
DC電圧の大きさは第1の駆動電位の電圧バイアスより大きい、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
第2の電界は進行波である、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
DC電圧の大きさは第1の駆動電位の電圧バイアスより小さく、DC電圧は電位井戸を生み出す、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
第2の電界はDC電位勾配または進行波である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
第1の電界は、第1の方向とは反対の第2の方向に進行する進行波であり、第2の電界は、第1の方向に進行する第2の進行波である、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
第3の領域は、第2の領域からのイオンを受け取り、イオンを移動度に基づいて分離するように構成された第2の駆動電位を生成するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
第1の領域は、第1の表面に配置されて第1の方向に沿って配置され、第1の駆動電位を生成するように構成された複数の電極を含み、
第2の領域は、第1の表面に配置されて第1の方向に沿って配置され、第1の状態にあるときに第1の電界を生成し、第2の状態にあるときに第2の電界を生成するように構成された1つまたはそれ以上の電極を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項10】
コントローラを含み:
該コントローラは、第1の領域の複数の電極に第1の電圧信号を印加するように構成され、複数の電極が、第1の電圧信号に基づいて第1の駆動電位を生成するように構成され、
該コントローラは、第2の領域の1つまたはそれ以上の電極のうちの少なくとも1つの電極に第2の電圧信号を印加するように構成され、少なくとも1つの電極が、第2の電圧信号に基づいて第1の電界を生成するように構成され、
該コントローラは、第2の領域の1つまたはそれ以上の電極のうちの少なくとも1つの
電極に第3の電圧信号を印加するように構成され、少なくとも1つの電極が、第3の電圧信号に基づいて第2の電界を生成するように構成されるように構成され、
装置が第1の動作モードにあるとき、該コントローラは、第2の複数の電極に第2の電圧信号を印加して第2の領域を第1の状態にし、装置が第2の動作モードにあるとき、該コントローラは、第2の複数の電極に第3の電圧信号を印加して第2の領域を第2の状態にする、
請求項9に記載の装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によって全体が本明細書に組み入れられている、2020年5月22日出願の米国特許仮出願第63/028,768号に対する優先権の利益を主張するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【0002】
本開示は、一般に、イオン移動度分析法(IMS)および質量分析法(MS)の分野に関する。より詳細には、本開示は、IMSおよびMSシステムにおけるイオンの分解能を増大させるためのイオンの捕獲および蓄積のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
IMSは、気相中のイオンをその移動度に基づいて分離および識別する技法である。たとえば、IMSを用いて、異なる移動度を有する構造異性体および巨大分子を分離することができる。IMSは、静的または動的背景ガス中のイオンの混合物に一定のまたは経時変化する電界を印加することに依拠する。より大きい移動度(またはより小さい衝突断面積[CCS])を有するイオンは、より小さい移動度(またはより大きいCCS)を有するイオンと比較して、電界の影響下でより速く動く。IMSデバイスの分離距離(たとえば、ドリフト管内)にわたって電界を印加することによって、イオン混合物からのイオンをその移動度に基づいて時間的または空間的に分離することができる。異なる移動度を有するイオンは異なる時間にドリフト管の端部に到達するため(時間的分離)、ドリフト管の端部に位置する検出器による検出時間に基づいて、これらのイオンを識別することができる。移動度分離の分解能は、分離距離を変化させることによって変更することができる。
【0004】
MSは、化学種の混合物をその質量電荷比に基づいて分離することができる分析技法である。MSは、化学種の混合物をイオン化し、それに続いて電界および/または磁界の存在下でイオン混合物を加速させることを伴う。いくつかの質量分析計では、同じ質量電荷比を有するイオンは、同じ偏向または時間依存応答を受け取る。異なる質量電荷比を有するイオンは、異なる偏向または時間依存応答を受け取る可能性があり、検出器(たとえば、電子増倍管)による検出の空間的または時間的な位置に基づいて識別することができる。
【0005】
IMSとMSを組み合わせると、メタボロミクス、糖鎖生物学、およびプロテオミクスを含む広い範囲の応用例で使用することができるIMS-MSスペクトルを生成することができる。IMS-MSイオン分離は、イオン移動度分析計を質量分析計に連結することによって実行することができる。たとえば、イオン移動度分析計はまず、イオンをその移動度に基づいて分離することができる。異なる移動度を有するイオンは、異なる時間に質量分析計に到達することができ、次いでその質量電荷比に基づいて分離される。IM分析計の一例は、最小のイオン損失でIMSスペクトルを生成することができる無損失イオン操作(SLIM)デバイスのための構造である。SLIMデバイスは、異なる移動度のイオンを分離するための1つの技法として、進行波分離を使用することができる。しかし進行波分離では、イオン移動度分離の場合、特に進行波分離が長い距離にわたって実行されるとき、ピークが広くなる可能性がある。
【0006】
さらに、検出時の信号対雑音比および分解能は、IMSデバイスに導入されるイオンの数によって影響される。それに応じて、イオン移動度分離のためにイオンを注入する前にイオンを蓄積するためにイオントラップが使用されてきたが、そのようなイオントラップ
は空間電荷効果によって制限される。これに関して、イオントラップは、イオンが捕獲から失われる可能性がある空間電荷容量に到達する前に、制限された数の電荷を蓄積することができる。過去、これらの制限は通常、経路長を増大させることによって対処されてきたが、その結果、デバイスがより大きくかつ/またはより複雑になるおそれがある。加えて、断続的なまたは「途切れ途切れ」の進行波を与えて、低減された数のイオン移動度ビンにイオンを分類、圧縮、または再グループ化し、その結果、IMSにおいてイオンの空間的圧縮およびイオンパケットの分解能の増大をもたらすシステムおよび方法も開発されてきた。たとえば、「Method and Apparatus for Spatial Compression and Increased Mobility Resolution of Ions」という名称の特許文献1は、断続的進行波のデューティーサイクルを変更してイオンパケットをより狭い分布ピークに圧縮することを開示している。しかし、上記の方法論は、利用される進行波の空間電荷効果およびパラメータ(たとえば、速度、振幅、波形など)によって依然として制限される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許第10,018,592号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それに応じて、IMSおよびMSシステム内で分解能および感度を増大させるためのイオンの内部捕獲および蓄積のための追加のシステムおよび方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、IMSおよびMSシステム内でイオンの分解能を増大させるためのイオンの内部捕獲および蓄積のための方法および装置に関する。
【0010】
本開示の実施形態によれば、イオン蓄積のための例示的な装置が提供される。イオン蓄積のための装置は、第1の領域および第2の領域を含む。第1の領域は、イオンを受け取り、第1の領域を横切って第1の方向にイオンを案内するように構成された第1の駆動電位を生成するように構成される。第2の領域は、第1の領域からイオンを受け取り、捕獲状態とすることができる第1の状態と解放状態とすることができる第2の状態との間で切り換わり、第1の状態にあるときに第1の電界を生成し、第2の状態にあるときに第2の電界を生成するように構成される。第1の電界は、イオンが第1の方向に動いて第3の領域に入ることを防止するように構成され、第2の電界は、イオンを第1の方向に第3の領域の方へ案内するように構成される。それに応じて、捕獲状態中に第1の電界を生成することができ、解放状態中に第2の電界を生成することができる。第2の領域が第1の状態にあるとき、第1の駆動電位および第1の電界は、第2の領域内のイオンが第2の領域から出ることを防止し、イオンを第2の領域内に蓄積させる。第2の領域が第2の状態にあるとき、第2の電界は、イオンを第1の方向に第3の領域の方へ動かす。
(【0011】以降は省略されています)

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