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公開番号2025088900
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203706
出願日2023-12-01
発明の名称コバルト基合金
出願人兵庫県,特殊電極株式会社
代理人個人
主分類B23K 35/30 20060101AFI20250605BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】 材料変更をすることなく多層盛が可能で、かつ、Co-Cr-W系合金よりも低硬度で耐摩耗性に優れ、多層盛の施工でも割れ感受性が低いコバルト基合金を提供する。
【解決手段】 化学組成が重量比で、Cが0.4~0.7%、Siが0.5~2.0%、Mnが1.0%以下、Crが22.0~27.0%、Wが2.0~3.5%、Feが3.5~7.5%、Niが4.0~6.5%、Moが4.0%未満、Nbが5.0~7.5%、Tiが0.3~0.8%、その他不可避の不純物が0.1%以下で、Coが45~60%としたことを特徴とし、Tiを主とした第1炭化物組織1と、Nbを主とした第2炭化物組織2を生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
化学組成が重量比で、
Cが0.4~0.7%、
Siが0.5~2.0%、
Mnが1.0%以下、
Crが22.0~27.0%、
Wが2.0~3.5%、
Feが3.5~7.5%、
Niが4.0~6.5%、
Moが4.0%未満、
Nbが5.0~7.5%、
Tiが0.3~0.8%、
その他不可避の不純物が0.1%以下で、
Coが45~60%とした
ことを特徴とするコバルト基合金。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
化学組成が重量比で、
Cが0.4~0.7%、
Siが0.5~2.0%、
Mnが1.0%以下、
Crが22.0~27.0%、
Wが2.0~3.5%、
Feが3.5~7.5%、
Niが4.0~6.5%、
Nbが5.0~7.5%、
Tiが0.3~0.8%、
その他不可避の不純物が0.1%以下で、
Coが45~60%とした
ことを特徴とするコバルト基合金。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、肉盛溶接に用いられる溶接材料のコバルト基合金に関し、割れ感受性が低く耐摩耗性に優れたコバルト基合金に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、肉盛溶接に用いられるコバルト系を主とする溶接材料では、耐摩耗性の向上のために、硬い溶接材料を選ぶことにより耐摩耗性が確保されていた。高硬度で耐摩耗性に優れた溶接材料としては、Co-Cr-W系合金(ステライト合金:「ステライト」は登録商標、以下省略)が知られている。また、特許文献1では、Co-Cr-W合金と同等以上の溶接割れ感受性と、Co-Cr-Mo-Si合金と同等以上の耐摩耗性を兼ね備えた高硬度肉盛合金粉末も開示されている。
【0003】
肉盛溶接では高さが必要とされることがあり、その場合には溶接層を順次何回も重ねるように溶接して所定の高さに仕上げる肉盛施工、いわゆる多層盛が行われる。多層盛の際には、表面に耐摩耗性を付与するために、コバルト系の低硬度のものを下盛しておき、最終層から二層以内のみをステライト合金(♯6,♯12,♯1)等で肉盛する施工法が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-232336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の施工法では、溶接材料を変更しなければならず、熱管理が重要で、施工中も温度を下げないように熱をかけ続けなければならないといった問題があり、電気炉やガスバーナー等の機材を要し、施工場所や機材等の施工に制限がかかるといった問題もある。
【0006】
また、溶接ビードに割れが入ってしまうと、コバルト基を主とする材料は割れの展開が幅広くなる傾向が強く、溶接金属部だけでなく母材まで割れが進展してしまうことがあるところ、高硬度ゆえに割れを生じやすい、つまり、割れ感受性が高いという問題がある。割れが発生してしまうと、その箇所をガウジング・グラインダー等を用いて広い範囲で割れを除去しなければならないが、除去の際にはコバルトの粉塵が生じるため、人体へ悪影響が及ぶおそれがあるという問題がある。コバルトの粉塵は、作業者が防護マスクを着用していても防ぎきれるものではないのである。
【0007】
さらに、上記特許文献1の材料で溶接割れ感受性が良好と述べられているが、高硬度で耐摩耗性を確保することに変わりはなく、高硬度ゆえに割れを生じやすいという問題は残ることになる。また、その評価も一層盛によるものであり、割れ感受性が高まりやすくなる多層盛に適用できるかは示されていない。
【0008】
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、材料変更をすることなく多層盛が可能で、かつ、Co-Cr-W系合金よりも低硬度で耐摩耗性に優れ、多層盛の施工でも割れ感受性が低いコバルト基合金を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明に係るコバルト基合金は、化学組成が重量比で、Cが0.4~0.7%、Siが0.5~2.0%、Mnが1.0%以下、Crが22.0~27.0%、Wが2.0~3.5%、Feが3.5~7.5%、Niが4.0~6.5%、Moが4.0%未満、Nbが5.0~7.5%、Tiが0.3~0.8%、その他不可避の不純物が0.1%以下で、Coが45~60%としたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るコバルト基合金は、化学組成が重量比で、Cが0.4~0.7%、Siが0.5~2.0%、Mnが1.0%以下、Crが22.0~27.0%、Wが2.0~3.5%、Feが3.5~7.5%、Niが4.0~6.5%、Nbが5.0~7.5%、Tiが0.3~0.8%、その他不可避の不純物が0.1%以下で、Coが45~60%としたことを特徴とする、としてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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