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公開番号2024111729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023016404
出願日2023-02-06
発明の名称経路案内システム、経路案内方法及び経路案内プログラム
出願人社会福祉法人兵庫県社会福祉事業団
代理人個人
主分類G01C 21/26 20060101AFI20240809BHJP(測定;試験)
要約【課題】個々の車椅子利用者に合わせた最適な経路案内を表示することができる経路案内システムを提供する。
【解決手段】本発明の経路案内システム1は、車椅子の現在地を取得する現在地取得部11と、車椅子の搭乗者の体重に関する搭乗者情報を取得する搭乗者情報取得部12と、車椅子の操作者が車椅子を駆動する際の駆動トルク値を取得する駆動トルク値取得部13と、目的地を取得する目的地取得部14と、現在地及び目的地を含む地図情報を取得する地図情報取得部15と、車椅子の移動の可否を評価する車椅子移動可否評価部16と、車椅子移動可否評価部の評価に基づいて現在地から目的地までの経路案内情報を作成する経路案内情報作成部17とを備える。車椅子移動可否評価部16は、搭乗者情報、駆動トルク値、及び、車椅子の重量に関する車椅子情報と、地図情報とに基づいて評価する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車椅子利用者のための経路案内システムであって、
車椅子の現在地を取得する現在地取得部と、
車椅子の搭乗者の体重に関する搭乗者情報を取得する搭乗者情報取得部と、
車椅子の操作者が車椅子を駆動する際の駆動トルク値を取得する駆動トルク値取得部と、
目的地を取得する目的地取得部と、
前記現在地及び前記目的地を含む地図情報を取得する地図情報取得部と、
車椅子の移動の可否を評価する車椅子移動可否評価部と、
前記車椅子移動可否評価部の評価に基づいて前記現在地から前記目的地までの経路案内情報を作成する経路案内情報作成部と、を備え、
前記車椅子移動可否評価部は、前記搭乗者情報、前記駆動トルク値、及び、車椅子の重量に関する車椅子情報と、前記地図情報とに基づいて評価する経路案内システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記地図情報に含まれる又は前記地図情報に基づいて算出した前記現在地から前記目的地までの各経路の勾配と、前記搭乗者情報と、前記車椅子情報とに基づいて前記各経路において移動に必要な必要トルク値を算出する必要トルク値算出部をさらに備え、
前記車椅子移動可否評価部は、前記必要トルク値と前記駆動トルク値とを対比して、前記各経路における車椅子の移動の可否を評価することを特徴とする請求項1に記載の経路案内システム。
【請求項3】
車椅子の駆動輪の速度を取得する速度取得部をさらに備え、
前記必要トルク値算出部は、前記速度取得部で取得した車椅子の駆動輪の速度を考慮して、前記各経路での前記必要トルク値を算出することを特徴とする請求項2に記載の経路案内システム。
【請求項4】
前記駆動トルク値、前記車椅子情報、及び、前記搭乗者情報に基づいて操作者に応じた移動可能勾配を算出する移動可能勾配算出部をさらに備え、
前記車椅子移動可否評価部は、前記移動可能勾配と、前記地図情報に含まれる又は前記地図情報に基づいて算出した前記現在地から前記目的地までの各経路の勾配とを対比して、前記各経路における車椅子の移動の可否を評価することを特徴とする請求項1に記載の経路案内システム。
【請求項5】
前記搭乗者情報取得部は、車椅子に設けられた重量センサにより測定された搭乗者の体重を取得することを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項6】
前記駆動トルク値取得部は、車椅子に設けられた駆動トルク値計測センサにより測定された駆動トルク値を取得することを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項7】
前記経路案内情報を表示する表示部をさらに備える請求項1~4のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項8】
前記経路案内情報作成部は、お薦めルート、距離優先ルート、時間優先ルート、平坦地優先ルートのうちの少なくとも2以上の経路案内情報を作成し、
前記表示部は、複数の前記経路案内情報から1つの経路案内情報を選択して表示させることができることを特徴とする請求項7に記載の経路案内システム。
【請求項9】
前記表示部は、前記車椅子移動可否評価部において移動不可と判断され経路に、色付けした表示、前記勾配の表示、及び、前記必要トルク値の表示のうちの少なくとも1つを表示することを特徴とする請求項7に記載の経路案内システム。
【請求項10】
情報の送受信を行う通信部をさらに備え、
前記通信部は、第3者に車椅子の現在地を送信することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の経路案内システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車椅子利用者のための経路案内システム、経路案内方法及び経路案内プログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
現在、走行経路の路面状況や走行可否の情報など、車椅子利用者が車椅子で移動するために必要な経路情報を提供する経路案内システムが開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。そのような経路案内システムでは、建物、施設、交差点、分岐点、屈曲点などの地点であるノード、及び、ノード間を結ぶ線分部分(通路)であるリンクにおいて、車椅子が移動可能か否かを評価して、例えばダイクストラ法などの経路探索アルゴリズムに基づいて、車椅子利用者が移動可能な経路案内情報が作成される。その結果、階段、段差、悪路、通行止め、エレベーター無し、急勾配の坂道などの移動阻害要素に関わるノード及びリンクを避けるように経路案内される。これにより、車椅子利用者が単独で行動する場合の制約を少なくすることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-10257号公報
特開2019-45361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2の経路案内システムでも、坂道の勾配は考慮されており、急勾配の経路を避ける経路案内がなされている。この坂道の勾配は、一般に、通信装置から取得した地図情報の経度、緯度、高度から求めることができる。そして、坂道での車椅子の移動の可否は、特定された勾配を基準として、移動可能又は移動不可が評価されている。例えば、ハンドリムにより駆動する車椅子の経路案内では、一般に、車椅子の移動可能勾配は、上り8%、下り9%とされており(「縦断勾配が車椅子走行に与える影響に関する研究」1999年参照)、それ以上の勾配となると車椅子が移動できないとされている。
【0005】
ところが、特定された勾配を基準として移動可能な勾配であると評価するとしても、全ての車椅子利用者に一律に移動可能と決定することには問題がある。例えば、手動車椅子の場合、握力及び腕力などの車椅子を操作するのに必要な力の強い者にとっては問題なく移動できる勾配であっても、力の弱い者にとっては移動できない場合がある。これは、車椅子の搭乗者の体重にも関連し、同じ力でも搭乗者の体重が軽ければ問題なく移動できる勾配であっても、搭乗者の体重が重ければ移動できない場合がある。そのため、一律に勾配を基準として移動の可否を評価して経路案内した場合に、力の弱い者や体重が重い搭乗者は、上り坂が上りきれずに途中で止まってしまったり、下り坂で車椅子を制動できずに転がり落ちるような状態となってしまったりして、移動が非常に危険な状態となる恐れがある。その結果、車椅子利用者の安全な移動が保証できなくなり、最悪の場合、事故につながる可能性があるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、個々の車椅子利用者に合わせた最適な経路案内を表示することができる経路案内システム、経路案内方法及び経路案内プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、車椅子利用者のための経路案内システムである。経路案内システムは、車椅子の現在地を取得する現在地取得部と、車椅子の搭乗者の体重に関する搭乗者情報を取得する搭乗者情報取得部と、車椅子の操作者が車椅子を駆動する際の駆動トルク値を取得する駆動トルク値取得部と、目的地を取得する目的地取得部と、現在地及び目的地を含む地図情報を取得する地図情報取得部と、車椅子の移動の可否を評価する車椅子移動可否評価部と、車椅子移動可否評価部の評価に基づいて現在地から目的地までの経路案内情報を作成する経路案内情報作成部とを備える。車椅子移動可否評価部は、搭乗者情報、駆動トルク値、及び、車椅子の重量に関する車椅子情報と、地図情報とに基づいて評価する。
【0008】
好ましい実施形態の経路案内システムは、地図情報に含まれる又は地図情報に基づいて算出した現在地から目的地までの各経路の勾配と、搭乗者情報と、車椅子情報とに基づいて各経路において移動に必要な必要トルク値を算出する必要トルク値算出部をさらに備える。車椅子移動可否評価部は、必要トルク値と駆動トルク値とを対比して、各経路における車椅子の移動の可否を評価する。
【0009】
さらに好ましい実施形態の経路案内システムは、車椅子の駆動輪の速度を取得する速度取得部をさらに備える。必要トルク値算出部は、速度取得部で取得した車椅子の駆動輪の速度を考慮して、各経路での必要トルク値を算出する。
【0010】
別の好ましい実施形態の経路案内システムは、駆動トルク値、車椅子情報、及び、搭乗者情報に基づいて操作者に応じた移動可能勾配を算出する移動可能勾配算出部をさらに備える。車椅子移動可否評価部は、移動可能勾配と、地図情報に含まれる又は地図情報に基づいて算出した現在地から目的地までの各経路の勾配とを対比して、各経路における車椅子の移動の可否を評価する。
(【0011】以降は省略されています)

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