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公開番号2025070245
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180414
出願日2023-10-19
発明の名称側鎖型液晶高分子、ならびに液晶高分子膜およびその製造方法
出願人林テレンプ株式会社,兵庫県公立大学法人
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08F 220/18 20060101AFI20250424BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】光配向に必要な光エネルギーを低減でき、高複屈折率の液晶高分子膜を形成できる側鎖型液晶高分子、およびそれを用いた液晶高分子膜の製造方法を提供する。
【解決手段】前記側鎖型液晶高分子は、桂皮酸基、シンナモイル基またはカルコン基を有する特定の側鎖構造を有する側鎖(1)と、メソゲン基、およびアルデヒド基またはアミノ基を有する特定の側鎖構造を有する側鎖(2)とを少なくとも備える。前記製造方法は、前記側鎖型液晶高分子を含む高分子膜を形成する膜形成工程と、得られた高分子膜に、感光性基が光反応してメソゲン成分が異方的に配向可能である光を1~350mJ/cm2照射する光照射工程と、光照射された高分子膜を加熱して、未配向のメソゲン成分の配向を誘起する加熱配向工程と、縮合性化合物を高分子膜に適用する縮合性化合物適用工程と、縮合反応を行う縮合反応工程と、を少なくとも備える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1-1)および/または式(1-2)で表される側鎖構造を有する側鎖(1)、ならびに下記式(2)で表される側鎖構造を有する側鎖(2)を少なくとも備える、側鎖型液晶高分子。
TIFF
2025070245000024.tif
19
170
(式中、aは0~2の整数であり;pは0~12の整数であり;qは0または1であり;X

は、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;R

およびR

は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基である)
TIFF
2025070245000025.tif
18
170
(式中、bおよびcは、同一または異なって、0~2の整数であり;p’は0~12の整数であり;q’は0または1であり;X

およびX

は、同一または異なって、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;Zは、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-COO-、-CO-CH=CH-、または-CH=CH-CO-であり;R

、R

、R

、R

およびR

は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基である)
TIFF
2025070245000026.tif
19
170
(式中、dおよびeは、同一または異なって、0または1であり;rは0~12の整数であり;sは0または1であり;X

およびX

は、同一または異なって、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;X

は、-COO-、-OCO-、-C≡C-、または-CH=CH-であり;Q

は、アルデヒド基またはアミノ基であり;R

、R

、R
10
およびR
11
は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基である)
続きを表示(約 3,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の側鎖型液晶高分子であって、カルボキシ基を有する側鎖を備える、側鎖型液晶高分子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の側鎖型液晶高分子、および任意で縮合性化合物を含む高分子膜を形成する膜形成工程であって、前記縮合性化合物が、前記側鎖型液晶高分子の側鎖(2)の式(2)中のQ

と縮合してシッフ塩基を形成可能なアミノ基またはアルデヒド基を有する、膜形成工程と、
得られた高分子膜に、感光性基が光反応して前記側鎖型液晶高分子のメソゲン成分が異方的に配向可能である光を1~350mJ/cm

照射する光照射工程と、
光照射された高分子膜を加熱して、未配向のメソゲン成分の配向を誘起する加熱配向工程と、
高分子膜が前記縮合性化合物を含んでいない場合には、前記縮合性化合物を高分子膜に適用する縮合性化合物適用工程と、
前記側鎖型液晶高分子の側鎖(2)と前記縮合性化合物とで縮合反応を行う縮合反応工程と、
を少なくとも備える、液晶高分子膜の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の製造方法であって、前記縮合性化合物が下記式(4)および/または式(5)で表される化合物である、液晶高分子膜の製造方法。
TIFF
2025070245000027.tif
20
170
(式中、gは0~3の整数であり;Y

は、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、-N=N-、-CH=CH-、-C≡C-、-CO-CH=CH-、-CH=CH-CO-、-CH=N-、または-N=CH-であり;Q

はアミノ基またはアルデヒド基であり;R
14
は、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、または桂皮酸基であり;R
15
およびR
16
は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、またはシアノ基である)
TIFF
2025070245000028.tif
25
170
(式中、hおよびiは、同一または異なって、0~2の整数であり;Y

およびY

は、同一または異なって、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、-N=N-、-CH=CH-、-C≡C-、-CO-CH=CH-、-CH=CH-CO-、-CH=N-、または-N=CH-であり;Q

はアミノ基またはアルデヒド基であり;R
17
は、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、またはアルデヒド基であり;R
18
、R
19
、R
20
、R
21
、R
22
、およびR
23
は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、またはシアノ基である)
【請求項5】
下記式(1-1)および/または式(1-2)で表される側鎖構造を有する側鎖(1)、ならびに下記式(2’-1)および/または式(2’-2)で表される側鎖構造を有する側鎖(2’)を少なくとも備える、側鎖型液晶高分子。
TIFF
2025070245000029.tif
19
170
(式中、aは0~2の整数であり;pは0~12の整数であり;qは0または1であり;X

は、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;R

およびR

は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基である)
TIFF
2025070245000030.tif
18
170
(式中、bおよびcは、同一または異なって、0~2の整数であり;p’は0~12の整数であり;q’は0または1であり;X

およびX

は、同一または異なって、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;Zは、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-COO-、-CO-CH=CH-、または-CH=CH-CO-であり;R

、R

、R

、R

およびR

は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基である)
TIFF
2025070245000031.tif
19
170
(式中、dおよびeは、同一または異なって、0または1であり;gは0~3の整数であり;rは0~12の整数であり;sは0または1であり;X

およびX

は、同一または異なって、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;X

は、-COO-、-OCO-、-C≡C-、または-CH=CH-であり;Y

は、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、-N=N-、-CH=CH-、-C≡C-、-CO-CH=CH-、-CH=CH-CO-、-CH=N-、または-N=CH-であり;Qは、-CH=N-または-N=CH-であり;R
14
は、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、または桂皮酸基であり;R

、R

、R
10
、R
11
、R
15
およびR
16
は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基である)
TIFF
2025070245000032.tif
19
170
(式中、dおよびeは、同一または異なって、0または1であり;hおよびiは、同一または異なって、0~2の整数であり;rは0~12の整数であり;sは0または1であり;X

およびX

は、同一または異なって、単結合、C
1-3
アルキレン基、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、または-OCO-であり;X

は、-COO-、-OCO-、-C≡C-、または-CH=CH-であり;Y

およびY

は、同一または異なって、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、-N=N-、-CH=CH-、-C≡C-、-CO-CH=CH-、-CH=CH-CO-、-CH=N-、または-N=CH-であり;Qは、-CH=N-または-N=CH-であり;R
17
は、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、またはアルデヒド基であり;R

、R

、R
10
、R
11
、R
18
、R
19
、R
20
、R
21
、R
22
、およびR
23
は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、またはシアノ基である)
【請求項6】
請求項5に記載の側鎖型液晶高分子を含む液晶高分子膜であって、500nmにおける複屈折率が0.20以上である、液晶高分子膜。
【請求項7】
請求項6に記載の液晶高分子膜を含む光学異方性素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光配向により液晶高分子膜の形成に用いることができる側鎖型液晶高分子、およびそれを用いた液晶高分子膜の製造方法に関する。また、本発明は、液晶高分子膜を構成する側鎖型液晶高分子、およびそれを含む液晶高分子膜、ならびに液晶高分子膜を用いた光学異方性素子に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
感光性液晶高分子により構成される液晶高分子膜は、光配向を利用して光学デバイスや表示デバイスの製造に利用されている。感光性液晶高分子の化学構造や液晶高分子膜の製造方法等を設計することにより、液晶高分子膜の特性の発現や向上が図られてきた。
【0003】
例えば、特許文献1(特許第6518934号公報)では、縮合反応により感光性液晶高分子を形成可能な重合体の膜を縮合反応させて感光性液晶高分子膜を形成し、得られた感光性液晶高分子膜にメソゲン部分を異方的に配向可能な光を照射することによって作製した、光学的異方性や液晶配向能を有する液晶高分子膜が提案されている。
【0004】
特許文献2(特許第6644310号公報)では、感光性液晶高分子膜上に易除去性マスキング材を積層し、その積層体を加熱処理した後、メソゲン部分を異方的に配向可能な光を照射することによって作製した、面外配向と面内配向に配向分割された液晶高分子膜が提案されている。
【0005】
特許文献3(特許第7072159号公報)では、液晶構造を形成可能であり、加水分解反応により除去可能な感光性基を有する側鎖(1)と、液晶構造を形成可能であり、加水分解反応に対して触媒作用を有する官能基を有する側鎖(2)とを備える共重合体、または側鎖(1)を備える重合体と側鎖(2)を備える重合体とを含む高分子複合体を含む光配向性の高分子膜に、液晶構造を異方的に配向可能な光を照射した後、加熱し、加水分解反応させることによって感光性基を除去して作製した、耐光性に優れる液晶高分子膜が提案されている。
【0006】
特許文献4(特開2023-088428号公報)では、メソゲン成分および加水分解性基を有する側鎖ならびに感光性基を有する側鎖を備える側鎖型液晶高分子を含む高分子膜に、感光性基が光反応してメソゲン成分を異方的に配向可能である光を照射した後、加熱し、加水分解反応させて発生した側鎖残基と縮合性化合物とで縮合反応を行うことによって、所定の物性や特性を有する液晶高分子膜を作製できることが提案されている。
【0007】
特許文献1~4に記載されている液晶高分子膜を形成する材料では、基材上に製膜した後、直線偏光性紫外線を照射すると、高分子側鎖に含まれる感光性基による軸選択的な光反応が生じる。さらに、このような膜を加熱すると、材料自体の液晶性により、軸選択的に光反応した側鎖によって、直線偏光性紫外線の照射に未反応であった側鎖を配向させることができる。この結果、膜全体を分子配向させることもできる。この膜は、液晶分子の配向能を発現することから液晶配向膜として利用できる。さらには、分子配向により複屈折性が発現することから位相差フィルムとして利用できる。
【0008】
また、特許文献5(国際公開第2022/019121号)には、光反応性基を有するポリマーと溶剤とを含む組成物を支持体に塗布し、偏光を照射することにより偏光板の液晶配向層を形成できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第6518934号公報
特許第6644310号公報
特許第7072159号公報
特開2023-088428号公報
国際公開第2022/019121号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1~4では、液晶高分子膜を形成する材料として実施例で具体的に使用している感光性液晶高分子は、感光性基としてベンジリデンアニリン基を有しているものしか記載されておらず、ベンジリデンアニリン基を光反応させて分子配向させるには1J/cm

以上の非常に高い光エネルギーを必要とするため、光配向の効率が悪いという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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