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公開番号2025088470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023203186
出願日2023-11-30
発明の名称樹脂成形体の識別方法及び識別装置、並びに樹脂成形体のリサイクル方法、再生メタクリル酸メチルの製造方法、メタクリル系樹脂の製造方法及びメタクリル系樹脂成形体の製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 21/23 20060101AFI20250604BHJP(測定;試験)
要約【課題】樹脂成形体を簡便に識別できる識別方法、及びこの識別方法を用いた樹脂成形体のリサイクル方法を提供する。
【解決手段】第1の偏光子と、前記第1の偏光子と透過軸の方向を異にする第2の偏光子との間に、樹脂成形体を配置し、前記第1の偏光子、前記樹脂成形体、前記第2の偏光子の順で光を通過させ、通過光のリタデーションに基づいて前記樹脂成形体の製法又は/及び材料樹脂の種類を識別する、樹脂成形体の識別方法、及びこの識別方法を用いた樹脂成形体のリサイクル方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の偏光子と、前記第1の偏光子と透過軸の方向を異にする第2の偏光子との間に、樹脂成形体を配置し、
前記第1の偏光子、前記樹脂成形体、前記第2の偏光子の順で光を通過させ、
通過光のリタデーションに基づいて前記樹脂成形体の製法又は/及び材料樹脂の種類を識別する、樹脂成形体の識別方法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記樹脂成形体の製法を識別する、請求項1に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項3】
前記樹脂成形体の製法として、キャスト方式及び押出方式を識別する、請求項2に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項4】
前記樹脂成形体の材料樹脂の種類を識別する、請求項1に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項5】
前記樹脂成形体の材料樹脂の種類として、(メタ)アクリル系ポリマー、芳香族系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも一種を識別する、請求項4に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項6】
前記通過光の偏光色を観察して識別を行なう、請求項1に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項7】
前記第2の偏光子は、該第2の偏光子の透過軸が前記第1の偏光子の透過軸に対して実質的に垂直になるように配置される、請求項6に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項8】
前記樹脂成形体と前記第2の偏光子との間に光路差板を配置し、前記第1の偏光子、前記樹脂成形体、前記光路差板、前記第2の偏光子の順で通過した通過光の偏光色を目視で観察して識別を行なう、請求項6に記載の樹脂成形体の識別方法。
【請求項9】
前記光路差板が鋭敏色板である、請求項8に記載の樹脂成形体の識別方法。
樹脂成形体の識別方法。
【請求項10】
製法又は材料樹脂の種類が既知の樹脂成形体の偏光色に照らし合わせて識別する、請求項6に記載の樹脂成形体の識別方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形体の識別方法及び識別装置、並びに樹脂成形体のリサイクル方法、再生メタクリル酸メチルの製造方法、メタクリル系樹脂の製造方法及びメタクリル系樹脂成形体の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
廃プラスチックを利用して新たな製品を作るためのリサイクル方法には、大別すると、マテリアルサイクルとケミカルサイクルがある。マテリアルリサイクルは、廃プラスチックを新たな製品の材料樹脂として再利用するリサイクル方法であり、ケミカルサイクルは、廃プラスチックを化学的に他の物質に変換し、得られた物質を原料にして新たな製品を作るリサイクル方法である。これらのリサイクル方法は、限りある資源を循環的に利用することができるため、資源の消費や廃棄物の埋立処分量を低減でき、環境負荷の軽減に寄与することができる。
【0003】
このような廃プラスチックのリサイクルにおいて、廃プラスチックをその材料樹脂の種類別や材質別に分別することが求められている。廃プラスチックを分別することにより、材料樹脂の種類や材質に応じた適切なリサイクル方法を選択することができる。廃プラスチックを分別して適切な方法でリサイクルすることができれば、異なる種類の材料樹脂や異なる製造方法で形成された異なる材質の廃プラスチックの混在に起因するリサイクル処理工程における問題を防ぐことができる。また異なる種類や材質の廃プラスチックが分別されることにより、種類や材質が同じ廃プラスチックからリサイクル材料や原料を得ることでき、結果、リサイクル後に得られる新たな製品の品質を向上することができる。
【0004】
特許文献1~3には、偏光を利用して、プラスチックボトルの材料の樹脂種を識別する方法が記載されている。
【0005】
非特許文献1には、アクリル樹脂板のリサイクルを目的として、キャスト方式で製造されたキャスト板と、押出方式で製造された押出板と、を判別する方法が記載されている。キャスト板と押出板を区別することで、それぞれに適したリサイクル方式を選ぶことができることが開示されている。判別においては、一定温度に加熱した金属固体をアクリル樹脂板の表面に一定荷重で押し込み、その押し込み量や変形状態を観測することで簡易的に判別が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10-122969号公報
特開2002-195941号公報
特開2000-2651号公報
【非特許文献】
【0007】
発明推進協会公開技報 公開技法番号2013-500721号 一般社団法人発明推進協会 2013年2月26日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非特許文献1に記載の方法では、一定温度に加熱した金属固体をアクリル樹脂板に押し込む必要があるため、十分な厚みがあるアクリル樹脂板にしか適用できず、判別対象に制限がある。また、判別の基準となる押し込み量や変形状態を得るためには、判別前に、金属固体の押し込み時の温度、荷重、押し付け時間等の諸条件を満たす押し込みを行なう必要があり、判別前にこのような押し込み工程を実施する点で煩雑な判別方法である。さらに、押し込み量の観察においては微小な押し込み量の違い(mmオーダーの差)を判別する必要があり、さらに、変形状態の観察においては微小な領域を目視や指先の触覚で判別する必要があるため、判別手法の観点(判別のし易さ、正確度、再現性等)からも改善の余地があった。
【0009】
キャスト板と押出板の識別においては、それらの材料樹脂は種類が同じであっても、製造方法の違いにより異なる物性を有しているため、それぞれに適したリサイクル方法を適用することが重要である。キャスト板の材料樹脂は、押出板に対して比較的分子量が大きく溶融しにくいためマテリアルリサイクルを行なうことは困難であり、一方、押出板の材料樹脂は、キャスト板に対して比較的分子量が小さく溶融しやすいためマテリアルリサイクルが適している。そのため、マテリアルリサイクルにおいて、押出板の廃材とキャスト板の廃材が混在していると、リサイクル処理が困難になる問題がある。この問題を解決するためには、リサイクル処理の前に、キャスト板の廃材と押出板の廃材を識別して、分別を行なうことが重要でありその後のリサイクル処理に大きく影響を及ぼすものとなる。
しかしながら、材料樹脂の種類が同じであるキャスト板と押出板は、材料樹脂の組成や主鎖、官能基等の化学構造の違いによる識別は困難であり、また製造方法の違いを識別するには前述の通り煩雑な方法を採用するしかなかった。
さらに、リサイクル工程において、材料樹脂の種類が異なる樹脂成形体の廃材が混在すると、所望のリサイクル材料や原料を得ることが困難になる場合がある。例えば材料樹脂の種類が異なる押出板の廃材が混在したままリサイクル工程を行なうと、種類の異なる樹脂を含むリサイクル材料が得られ、結果、求めるリサイクル樹脂製品の純度や品質の低下につながる場合がある。
【0010】
本発明の目的は、上記事情に鑑みた課題を解決することにあり、樹脂成形体を簡便に識別できる識別方法及び識別装置を提供することにある。また本発明の他の目的は、上記識別方法を用いて樹脂成形体の識別を行い、分別を行なう樹脂成形体のリサイクル方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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