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公開番号2025093365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023208962
出願日2023-12-12
発明の名称光電変換素子及び発電デバイス
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H10K 30/50 20230101AFI20250617BHJP()
要約【課題】本発明は、耐久性に優れた光電変換素子を提供する。
【解決手段】本発明の光電変換素子は、上部電極及び下部電極を有する一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、かつ、有機無機ハイブリッド型半導体化合物を含有する活性層と、前記活性層と前記上部電極又は前記下部電極との間に位置するバッファ層と、を少なくとも有し、前記一対の電極の少なくとも一方の電極が、周期表第15族に属する金属を含有する金属層と、前記金属層及び前記バッファ層の間に配置される第1の金属酸化物層とを少なくとも有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光電変換素子であって、
前記光電変換素子は、上部電極及び下部電極を有する一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、かつ、有機無機ハイブリッド型半導体化合物を含有する活性層と、前記活性層と前記上部電極又は前記下部電極との間に位置するバッファ層と、を少なくとも有し、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極が、周期表第15族に属する金属を含有する金属層と、前記金属層及び前記バッファ層の間に配置される第1の金属酸化物層とを少なくとも有する、光電変換素子。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記第1の金属酸化物層が、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、フッ素化スズ酸化物、及びインジウム亜鉛酸化物からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項3】
前記金属層及び前記第1の金属酸化物層を有する電極が、前記バッファ層及び前記第1の金属酸化物層の間に第2の金属酸化物層をさらに有する、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項4】
前記第2の金属酸化物層が、酸化モリブデン、酸化バナジウム及び酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つを含有する、請求項3に記載の光電変換素子。
【請求項5】
前記バッファ層が、正孔輸送層を含む、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項6】
前記有機無機ハイブリッド型半導体化合物が、ペロブスカイト構造を有する化合物を含む、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項7】
低照度環境用である、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の光電変換素子を有する、発電デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換素子及び発電デバイスに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
光電変換素子では、一対の電極の間に、活性層及びバッファ層等が配置されている。この活性層において、有機無機ハイブリット半導体材料を用いることが、高効率性のために注目を浴びており、例えば、ペロブスカイト系化合物を用いることが検討されている。電極としては、しばしば金が使用されるが、金は高価であるため、実用性を考慮して金以外の金属、例えば、銀等の使用が検討されている。
【0003】
活性層にハライド系有機無機ペロブスカイト半導体化合物を用いた場合、ハロゲン化物又はハロゲン元素、例えば、ヨウ化物は、電子輸送層又は正孔輸送層を通り抜けて拡散し、電極に到達することが報告されている。電極として銀が使用されている場合、銀が拡散してきたヨウ化物等と反応し、電極が劣化し、光電変換素子の耐久性を低下させることがあった。また、電極の金属イオンも、時間経過に伴って電子輸送層又は正孔輸送層を通り抜けて拡散し、活性層に到達して短絡やリークを生じさせることがある。特に、銀イオンは膜中を移動しやすい。
【0004】
特許文献1では、IZO等の金属酸化物を活性層と銀電極との間に介在させることで、ハロゲン化物等の拡散を抑制し、出力特性及び耐久性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2では、電極の拡散防止層としてITOなどの酸化物も有効であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-175917号公報
国際公開第2020/189615号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特にエネルギーハーベスティング用途で重要な低照度環境での発電特性においては、微小なリークであっても発電特性に大きな悪影響を及ぼす。このため、金属電極材料の移動及び拡散が光電変換素子の耐久性能において大きな問題となることから、これを改善する余地が残されていた。
【0007】
特許文献1及び特許文献2では、シート抵抗の上昇抑制、コスト低減等のため、拡散防止層として薄膜の金属酸化物を使用しているが、低照度環境では発電量が少ないためにシート抵抗への制限は緩和され、代わりに耐久性の向上のために、電極の金属イオンの拡散をより確実に防止することが求められる。
【0008】
本発明は、耐久性に優れた光電変換素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、電極を構成する金属層として周期表第15族に属する金属を用いることで、低照度環境での動作において短絡及びリーク発生が抑制された光電変換素子を実現することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]光電変換素子であって、
前記光電変換素子は、上部電極及び下部電極を有する一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、かつ、有機無機ハイブリッド型半導体化合物を含有する活性層と、前記活性層と前記上部電極又は前記下部電極との間に位置するバッファ層と、を少なくとも有し、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極が、周期表第15族に属する金属を含有する金属層と、前記金属層及び前記バッファ層の間に配置される第1の金属酸化物層とを少なくとも有する、光電変換素子。
[2]前記第1の金属酸化物層が、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、フッ素化スズ酸化物、及びインジウム亜鉛酸化物からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、[1]に記載の光電変換素子。
[3]前記金属層及び前記第1の金属酸化物層を有する電極が、前記バッファ層及び前記第1の金属酸化物層の間に第2の金属酸化物層をさらに有する、[1]又は[2]に記載の光電変換素子。
[4]前記第2の金属酸化物層が、酸化モリブデン、酸化バナジウム及び酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つを含有する、[3]に記載の光電変換素子。
[5]前記バッファ層が、正孔輸送層を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の光電変換素子。
[6]前記有機無機ハイブリッド型半導体化合物が、ペロブスカイト構造を有する化合物を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の光電変換素子。
[7]照度環境用である、[1]~[6]のいずれかに記載の光電変換素子。
[8][1]~[7]のいずれかに記載の光電変換素子を有する、発電デバイス。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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