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公開番号2025087858
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2025036306,2023002536
出願日2025-03-07,2014-05-07
発明の名称トレハロースの非経口投与によるタンパク質凝集ミオパシーおよび神経変性疾患の治療
出願人バイオ・ブラスト・ファーマ・リミテッド,Bio Blast Pharma Ltd.
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/7016 20060101AFI20250603BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】異常なタンパク質凝集に関連するミオパシー、神経変性疾患、またはタウオパシーの治療における使用のためのトレハロースを含む医薬製剤を提供する。
【解決手段】治療的有効量のトレハロースを含む医薬製剤であって、それを必要とするヒト対象における、筋細胞、ニューロンにおける、または細胞外コンパートメントにおける異常なタンパク質凝集および/または封入体形成に関連する疾患を治療するための方法または少なくとも1つのその関連兆候を緩和するための方法であって、前記対象に0.1%(w/v)~50%(w/v)のトレハロースを含む医薬製剤を静脈内投与することを含む方法、における使用のための医薬製剤が提供される。治療的有効量のトレハロースを含む注射可能水性医薬製剤も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
治療的有効量のトレハロースを含む医薬製剤であって、
それを必要とするヒト対象における、筋細胞、ニューロンにおける、または細胞外コンパートメントにおける異常なタンパク質凝集および/または封入体形成に関連する疾患を治療するための方法または少なくとも1つのその関連兆候を緩和するための方法であって、前記対象に0.1%(w/v)~50%(w/v)のトレハロースを含む医薬製剤を静脈内投与することを含む方法、における使用のための医薬製剤であって、
ここで、前記製剤はpH4.5~7.0であり、かつ0.74エンドトキシン単位/ml未満を含み;
ここで、前記投与が約120分間以内で完結し、かつ
ここで、前記疾患が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)である、医薬製剤。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記医薬製剤が、90分の期間の静脈内投与のための注射可能な溶液である、請求項1に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項3】
前記医薬製剤が、さらに少なくとも1の医薬的に許容される添加剤、担体、賦形剤、または希釈剤を含む、請求項1または2に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項4】
前記製剤中のトレハロース濃度が10%(w/v)である、請求項1~3のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項5】
トレハロースを含む医薬製剤が280~330mOsm/kgのモル浸透圧濃度を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項6】
前記治療的有効量のトレハロースが各単回注射につき1g~100gであり、1g/Kg対象体重/日以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項7】
前記治療的有効量の医薬製剤が慢性的に投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項8】
前記治療的有効量の医薬製剤が1日に1回~1月に1回の頻度で投与され、所望により前記医薬製剤が1日に1回、10mg/kg/日~1g/kg/日のトレハロースで投与される、または前記医薬製剤が、5~35gのトレハロースの単回用量で、1日に1回、1日おきに、1週間に2回、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、または1月に1回、静脈内投与される、または前記医薬製剤が、5、8、15、30、40、または50gトレハロースの単回用量で投与される、請求項1~7のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項9】
前記治療的有効量の医薬製剤が、1週間に1回単回注射で投与される、所望により前記治療的有効量の医薬製剤が5~35gのトレハロースの単回用量で、1日に1回、1日おきに、1週間に2回、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、または1月に1回、静脈内投与される、または前記治療的有効量の前記医薬製剤が5、8、15、30、40、または50gトレハロースの単回用量で投与される、請求項1~7のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項10】
前記治療的有効量の医薬製剤が(i)注射可能溶液であり、投与速度を最大エンドトキシンレベルが5エンドトキシン単位/kg対象体重/時間未満である、請求項1~9のいずれか一項に記載の使用のための医薬製剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の主題は、異常なタンパク質凝集に関連するミオパシー、神経変性疾患、またはタウオパシーの治療におけるトレハロースの使用に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
本開示の主題の背景として関連があると考えられる参考文献を以下に挙げる。
TIFF
2025087858000001.tif
161
160
TIFF
2025087858000002.tif
162
158
本明細書の上記参考文献の認定は、これらが本開示の主題の特許性となんらかの関連があることを意味すると推論させるものではない。
【0003】
(背景)
トリヌクレオチド反復配列突然変異から生じる数グループの疾患が知られている。これらの疾患は突然変異した遺伝子にコードされた特定のタンパク質中のアミノ酸の異常なストレッチを特徴とする。突然変異タンパク質は細胞中で凝集し、典型的な細胞毒性細胞封入体を生じる。
【0004】
タンパク質コドン反復疾患と同定される疾患は、アミノ酸のホモポリマーストレッチ、特にポリグルタミン(ポリQ)またはポリアラニン(ポリA)の増加を含む。少なくとも8の神経変性疾患はポリグルタミンの増大と関連があり、ハンチントン病(HD)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、および種々の形の脊髄小脳性運動失調(SCA)が含まれる。ポリアラニンの増大は、種々の希で重篤な先天性異常や眼咽頭型筋ジストロフィー(OPMD)と関連がある。ポリアラニンの増大と関連するさらなる病状にはジストロフィー疾患が含まれよう。
【0005】
あるそのような疾患には、眼咽頭型筋ジストロフィー(OPMD);眼瞼下垂、重症嚥下障害、および四肢近位筋筋力低下を特徴とする希な遺伝性ミオパシーがある。その推定罹患率は1:100,000であり、報告された最大集団は、カナダと米国のフランス-カナダ起源のファミリー(罹患率1:1000)、イスラエルのブハラユダヤ人(罹患率1:600)、およびニューメキシコ、アリゾナコロラド、およびカリフォルニアのラテンアメリカ人であった[1-4]。OPMDは、ほとんどの症例で完全浸透度を有する常染色体優性形質として遺伝性である。該疾患は両性間で有病率が同じである。該疾患に関連する遺伝子は、結合タンパク質核1タンパク質(PABPN 1);プレmRNAポリアデニル化、転写調節、およびmRNA核-細胞質間輸送に関与する核タンパク質をコードする。OPMDを生じる突然変異は、異常なポリ(A)PABPN 1の産生をもたらす。
【0006】
該疾患は40~50歳代で診断されることが最も多く、患者の生涯を通して進行する。70歳までに大多数の患者は下記症状のすべてまたはいくつかに罹患する:重症嚥下障害、眼瞼下垂、舌萎縮症、および虚弱、近位下肢および上肢虚弱、発音障害、上方視制限、および顔面筋虚弱。眼瞼下垂はより顕著になるので、患者は、「アストロノマー姿勢」で頭の傾斜、および上方視、さらに嚥下障害の悪化に対応する。嚥下障害は、固形食物の嚥下困難に始まり、同様に液体に進行する。嚥下障害はより重症になるので、患者は栄養失調、悪液質、脱水状態になり、繰り返し誤嚥性肺炎になる。OPMDは、平均余命を縮めないようであるが、重症の衰弱および生活の質の低下と関連する。
【0007】
OPMDには薬物治療法がないか、治癒の可能性がない。現在の治療戦略は、眼瞼下垂の緩和を目的とする外科的介入に限られる。反復的輪状咽頭筋拡張を嚥下障害を緩和するのに用いることが多い。上部食道括約筋切除術も用いられている。これらの方法は、一時的緩和をもたらすだけであり、該疾患の進行には影響せず、最終的に、OPMD患者の死亡率の最も一般的な原因である、重症の嚥下困難、再発性誤嚥による誤嚥性肺炎のリスクの増加、および重症の体重の減少をもたらす。
【0008】
したがって、眼咽頭型筋ジストロフィーの兆候と症状を緩和するための組成物と治療方法が至急必要である。細胞変性の基本メカニズムにおけるタンパク質凝集物の特異的役割については論争があるが、広く受け入れられた見方はタンパク質凝集物、凝集プロセス、および/または初期オリゴマー種が毒性があり、変性病変に極めて重要であるということである。重要な証拠は、早期でみつけると神経変性プロセスを停止し、好転させることさえできることを示す研究によりもたらされた[5]。さらに、より新しい研究は、多くの原因タンパク質の代謝回転が遅くなく急速であり[6、7]、封入体形成が神経伝達物質異常、最も重要なことは行動異常を生じるだけでなく可逆的であることを示した。
【0009】
新規治療戦略の1つは、例えば正常なホールディングと異常なコンフォメーションの再ホールディングを促して天然状態に戻す分子シャペロンを用いてミスホールドした凝集タンパク質に対する天然の細胞防御メカニズムを増強することである[8]。ゲルダナマイシンなどの薬剤は、シャペロンレベルを調節し、増強することができる[9]。しかしながら、ゲルダナマイシンはかなり毒性があり、血液脳関門に十分浸透しない。ゲルダナマイシンはプロテオソーム活性を刺激することもできるが、このアプローチは通常プロテオソームの分解により調節される分子の代謝回転を変化させる危険性があるかもしれない。さらに、タンパク質安定効果が知られている二糖類であるトレハロースの経口投与は、HDマウスモデルでポリグルタミン凝集物を減少させ、運動機能障害を改善し、生存期間を延ばすことを示している[10]。より最近になって、これらの知見は、OPMDのマウスモデルにおけるトレハロースの経口投与で再現された[11]。
【0010】
トレハロース、グルコース二糖類(α-G-グルコピラノシル α-D-グルコピラノシド)は多くの植物、真菌、細菌、昆虫、および他の無脊椎動物にみられ、天然賦形剤として役立つ。多数の生体分子を維持し、保存する能力で証明されたその独特な物理的および生化学的特性により、トレハロースは、種々の食品や化粧品、とりわけ治療薬における用途がみいだされた。トレハロースは、FDAによりGRAS食品成分に指定されたすべての主要市場で承認された成分である[12]。現在、動脈の老化の予防における大量の経口投与したトレハロースの効果を試験する臨床試験が米国で行われている。この試験において、研究者は、トレハロースまたはマルトース、またはそれら2薬剤の組み合わせの動脈の老化に関連するバイオマーカーに対する効果を比較している[17]。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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