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公開番号
2025086262
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023200202
出願日
2023-11-27
発明の名称
左右輪独立駆動型車両
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B60L
15/20 20060101AFI20250530BHJP(車両一般)
要約
【課題】左右の車輪のいずれか一方に駆動の制約が生じた場合であっても、冷却装置の大型化などを招来することなく、必要十分な駆動性能を維持する。
【解決手段】左電動機の温度と右電動機の温度とを検出する温度検出部31aと、検出された温度のいずれか一方の温度が予め定めた温度範囲を外れていることを判定する温度判定部31bと、左電動機の温度と右電動機の温度とのいずれか一方の電動機が温度範囲を外れていることが判定された場合に、温度範囲を外れていない他方の電動機の駆動トルクを低下させる駆動力制限部31cと、他方の電動機の駆動トルクを低下させる場合に、第1の駆動装置と第2の駆動装置とのうち、温度範囲を外れている一方の電動機を含まない他方の駆動装置による駆動トルクを増大させる駆動トルク増大部31dとを備えている。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
左右の前輪を駆動する第1の駆動装置と、左右の後輪を駆動する第2の駆動装置とを備え、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置との少なくともいずれか一方の駆動装置は、左車輪を駆動する左電動機と、前記左車輪と対をなしている右車輪を駆動する右電動機とを備えた左右輪独立駆動型車両であって、
前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とを制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記左電動機の温度と前記右電動機の温度とを検出する温度検出部と、
前記温度検出部によって検出された前記温度のいずれか一方の温度が予め定めた温度範囲を外れていることを判定する温度判定部と、
前記左電動機の温度と前記右電動機の温度とのいずれか一方の電動機が前記温度範囲を外れていることが前記温度判定部によって判定された場合に、前記温度範囲を外れていない他方の電動機の駆動トルクを低下させる駆動力制限部と、
前記他方の電動機の駆動トルクを前記駆動力制限部によって低下させる場合に、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とのうち、前記温度範囲を外れている前記一方の電動機を含まない他方の駆動装置による駆動トルクを増大させる駆動トルク増大部と
を備えている
ことを特徴とする左右輪独立駆動型車両。
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の左右輪独立駆動型車両であって、
前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とのうちの他方の駆動装置は、駆動力源として走行用電動機を備え、
前記温度検出部は、前記走行用電動機の温度を検出する機能を更に備え、
前記コントローラは、
前記走行用電動機の温度が予め定めた定常範囲に入っていることを判定する定常判定部と、
前記走行用電動機の温度が前記定常範囲に入っていない場合に、前記駆動トルク増大部による前記駆動トルクの増大を禁止する駆動トルク増大禁止部と
を更に備えている
ことを特徴とする左右輪独立駆動型車両。
【請求項3】
請求項1または2に記載の左右輪独立駆動型車両であって、
前記コントローラは、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とが駆動トルクを出力して走行している四輪駆動走行を判定する四輪駆動判定部を更に備え、
前記駆動力制限部は、前記四輪駆動走行が判定された場合に前記他方の電動機の駆動トルクを低下させるように構成され、かつ
前記駆動トルク増大部は、前記四輪駆動走行が判定された場合に前記他方の駆動装置による駆動トルクを増大させるように構成されている
ことを特徴とする左右輪独立駆動型車両。
【請求項4】
請求項1または2に記載の左右輪独立駆動型車両であって、
前記コントローラは、
前記車両が旋回走行していることを検出する旋回検出部と、
前記車両の旋回走行が検出された場合には、前記駆動力制限部による前記他方の電動機の駆動トルクの低下を禁止する駆動制限禁止部と
を更に備えている
ことを特徴とする左右輪独立駆動型車両。
【請求項5】
請求項1または2に記載の左右輪独立駆動型車両であって、
前記温度範囲は、上限温度のみを定めた範囲と、上限温度と下限温度とによって決まる範囲とのいずれかであることを特徴とする左右輪独立駆動型車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、左右の車輪をそれぞれ独立して駆動するように構成された車両に関し、特に左右の車輪ごとに電動機を設けてある車両に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
車両の駆動性能や走行安定性などの向上のために、各車輪で発生する駆動力(駆動トルク)を個別に制御することが好ましい。例えば特許文献1に記載された車両は、前輪用の駆動力源としてエンジンおよび第1の電動機を設け、この駆動力源から出力した駆動トルクを差動機構(デフアレンシャル。デフ)を介して左右の前輪にその差動を許容した状態で伝達する一方、後輪用の駆動力源として第2の電動機を設け、この第2の電動機から出力した駆動トルクをデフを介して左右の後輪に伝達するように構成されている。この特許文献1に記載された車両では、例えば第1の電動機の熱定格を第2の電動機の熱定格よりも高くすることにより、いずれかの電動機の作動が制限された場合であっても、走行安定性を保持することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-112114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の駆動力源として用いられる電動機は、動作することにより不可避的に熱を発生し、その温度が上限に達すれば、出力できるトルクが制限され、また耐久性が低下するなど、正常な作動が制限される。特許文献1に記載された車両では、駆動力源として用いられている前後の電動機の熱定格を特定の関係となるように設定しているので、前後いずれかの一方の電動機の作動が制限されても他方の電動機の作動を確保して走行安定性を保持することができる。
【0005】
しかしながら、車両は、加減速や旋回、登降坂などの様々な走行を行い、その都度、各車輪に掛かる負荷あるいは各車輪に要求される駆動トルクが異なるから、このような多様な走行状態のいずれにおいても走行安定性あるいは動力性能を維持するとすれば、全輪(例えば前後の四輪)もしくは少なくとも一対の左右輪を、それぞれに対応して設けた個別の電動機で駆動することが望まれる。特許文献1に記載された車両では、前後の車輪の動力配分のバランスを維持できるとしても、左右の車輪の駆動トルクを互いに独立して個別に制御することは困難である。なお、特許文献1に記載された車両で、前後の各デフの差動制限を適宜に行うよう構成すれば、左右の車輪の駆動トルクをある程度制御できる。しかしながらそのためには差動制限機構やその制御装置を新たに設けなければならず、車両の大型化や重量の増大などの他の課題が生じる。また、電動機の熱による作動の制約を回避するために十分な容量もしくは大きさの冷却装置を設けることが可能であるが、その場合にも車両の大型化や重量の増大などの他の課題が生じる。
【0006】
一方、従来では、インホイールモータ車両のように、全ての車輪に対応させてモータを設け、それらのモータによって全輪を個別に駆動するように構成した車両が知られている。この種の車両においてもモータの熱による作動の制約が生じることがあるが、熱による作動の制約を低減するために冷却装置を大容量化すれば、装置の大型化などの上述した課題が生じる。また、全輪を個別に駆動するように構成した車両においても、モータの熱特性などで左右の車輪の駆動力バランスが損なわれることが考えられるが、従来では、そのような課題に特には着目されておらず、またそのような場合の好適な対処手段あるいは装置は提案されていない。
【0007】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであって、左右の車輪のいずれか一方に駆動の制約が生じた場合であっても、冷却装置の大型化などを招来することなく、必要十分な駆動性能を維持できる車両を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記の目的を達成するために、左右の前輪を駆動する第1の駆動装置と、左右の後輪を駆動する第2の駆動装置とを備え、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置との少なくともいずれか一方の駆動装置は、左車輪を駆動する左電動機と、前記左車輪と対をなしている右車輪を駆動する右電動機とを備えた左右輪独立駆動型車両であって、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記左電動機の温度と前記右電動機の温度とを検出する温度検出部と、前記温度検出部によって検出された前記温度のいずれか一方の温度が予め定めた温度範囲を外れていることを判定する温度判定部と、前記左電動機の温度と前記右電動機の温度とのいずれか一方の電動機が前記温度範囲を外れていることが前記温度判定部によって判定された場合に、前記温度範囲を外れていない他方の電動機の駆動トルクを低下させる駆動力制限部と、前記他方の電動機の駆動トルクを前記駆動力制限部によって低下させる場合に、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とのうち、前記温度範囲を外れている前記一方の電動機を含まない他方の駆動装置による駆動トルクを増大させる駆動トルク増大部とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】
この発明では、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とのうちの他方の駆動装置は、駆動力源として走行用電動機を備え、前記温度検出部は、前記走行用電動機の温度を検出する機能を更に備え、前記コントローラは、前記走行用電動機の温度が予め定めた定常範囲に入っていることを判定する定常判定部と、前記走行用電動機の温度が前記定常範囲に入っていない場合に、前記駆動トルク増大部による前記駆動トルクの増大を禁止する駆動トルク増大禁止部とを更に備えていてよい。
【0010】
この発明では、前記コントローラは、前記第1の駆動装置と前記第2の駆動装置とが駆動トルクを出力して走行している四輪駆動走行を判定する四輪駆動判定部を更に備え、前記駆動力制限部は、前記四輪駆動走行が判定された場合に前記他方の電動機の駆動トルクを低下させるように構成され、かつ前記駆動トルク増大部は、前記四輪駆動走行が判定された場合に前記他方の駆動装置による駆動トルクを増大させるように構成されていてよい。
(【0011】以降は省略されています)
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