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公開番号2025085652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2025033011,2021530682
出願日2025-03-03,2020-07-03
発明の名称化学物質の炭素原料の由来判別方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 33/00 20060101AFI20250529BHJP(測定;試験)
要約【課題】各商品における化学物質から炭素原料として資源循環された炭素を使用したものであるか判別することが可能な化学物質の炭素原料の由来判別方法を提供する。
【解決手段】化学物質の炭素原料の由来判別方法であって、炭素元素が資源循環された炭素からなる標準化学物質の炭素14の含有率R1を取得する工程S1と、判別対象である化学物質の炭素14の含有率R2を取得する工程S2と、含有率R1に対する含有率R2の比率(R2/R1)を算出する工程S3と、比率(R2/R1)によって判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素を含むと判別する工程S4とを含む、化学物質の炭素原料の由来判別方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法であって、
炭素元素が資源循環された炭素からなる標準化学物質の炭素14の含有率R

を取得する工程と、
判別対象である化学物質の炭素14の含有率R

を取得する工程と、
前記含有率R

に対する前記含有率R

の比率(R

/R

)を算出する工程と、
前記比率(R

/R

)によって前記判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素を含むと判別する工程とを含
み、
前記判別対象である化学物質がエタノール、エチレン、エチレン由来の構成単位を有する重合体、ブタジエン、プロピレン、イソブテン、アセトアルデヒド、酢酸、酢酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、エチル-t-ブチルエーテルエチレングリコール、エステル組成物、アクリル酸、アミノヘキサン酸、ジエチルカーボネート、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリイソブチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンフラノエート樹脂(PEF)、及びポリウレタン樹脂からなる群から選択され、
前記標準化学物質がガス資化性細菌の発酵作用によって、合成ガスから変換されたものであり

前記判別する工程は、前記比率(R

/R

)が0.5以上2.0以下である場合に前記判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素であると判別する、
化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記判別する工程は、前記比率(R

/R

)が1.0である場合に前記判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素であると判別する、請求項1に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項3】
前記
ガス資化性細菌がクロストリジウム属である、請求項1~3のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する由来判別方法。
【請求項4】
前記標準化学物質がエタノールである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項5】
前記判別対象である化学物質が
酢酸
及び
ブタジエン
からなる群から選ばれる1種である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項6】
前記含有率R

は、複数の標準化学物質の炭素14の含有率の平均値である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項7】
前記複数の標準化学物質の炭素14の含有率の平均値は、複数箇所において製造された前記標準化学物質の炭素14の含有率の平均値である、請求項6に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項8】
前記複数の標準化学物質の炭素14の含有率の平均値は、複数回において製造された前記標準化学物質の炭素14の含有率の平均値である、請求項6又は7に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項9】
前記含有率R

は、前記資源循環された炭素から前記標準化学物質を製造した製造ロット毎の炭素14の含有率とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。
【請求項10】
前記資源循環された炭素の使用率として、[100-|(R

/R

)-1|×100](%)を算出する工程を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料
が資源循環された廃棄物由来の炭素を含むことを判別する
由来判別方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化学物質の炭素原料の由来判別方法に関し、特に、化学物質の炭素原料が資源循環された炭素であるか判別する由来判別方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、化石燃料資源枯渇の危惧、及び、大気中の二酸化炭素増加という地球規模での環境問題の観点から、化石燃料資源以外の原料で各種有機物質を製造する方法の要求が高まっている。化石燃料資源以外の原料で各種有機物質を製造する方法として、例えば、バイオマス資源から糖発酵法によってバイオマス由来エタノールを製造する方法が注目されている。しかし、トウモロコシ等の可食原料であるバイオマス資源を用いた糖発酵法は、限られた農地面積を食料以外の生産に用いることから、食料価格の高騰を招く等の問題があり、食料と競合しない原料の使用が求められている。また、環境問題の観点から、化石燃料資源及びバイオマス資源等の新たな資源を使用しないリサイクル原料の使用が求められている。
【0003】
このような要求を満たすために、リサイクル原料として廃棄物を用いて、従来化石燃料資源によって製造されていた化学物質を製造する方法が検討されている。具体的には、廃棄物のガス化によって得られる合成ガス等から、微生物発酵によってエタノールを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記のような廃棄物由来エタノールは、炭素原料として、新たな資源を使用せずに、資源を循環させたリサイクル原料(廃棄物)由来の炭素を使用したものであり、最も地球環境に与える負荷が小さいものとして期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-45857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般消費者及び企業等の化学物質の消費者は、環境問題に関する関心が年々高まっていることから、資源循環された炭素を含む化学物質からなる商品を積極的に購買することが増えつつある。そのため、供給業者は、消費者の購買意欲に応えるために、各商品の炭素原料として資源循環された炭素を使用していることを積極的に表示することが考えられる。しかし、化学物質からなる商品が、炭素原料として資源循環された炭素を使用したものであるかについて判別することは困難であって、資源循環された炭素を使用しているとの表示が適切か否かについても検査する仕組みが必要と考えられる。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、各商品における化学物質が炭素原料として資源循環された炭素を使用したものであるか判別することが可能な化学物質の炭素原料の由来判別方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、資源循環された炭素によって製造された標準化学物質の炭素14(
14
C)の含有率に対する、化学物質の炭素14の含有率の比率を用いて化学物質の炭素原料が資源循環された炭素であるか否かを判別することができることを見出し、以下の本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]を提供する。
【0008】
[1]化学物質の炭素原料の由来判別方法であって、炭素元素が資源循環された炭素からなる標準化学物質の炭素14の含有率R

を取得する工程と、判別対象である化学物質の炭素14の含有率R

を取得する工程と、前記含有率R

に対する前記含有率R

の比率(R

/R

)を算出する工程と、前記比率(R

/R

)によって前記判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素を含むと判別する工程とを含む、化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[2]前記判別する工程は、前記比率(R

/R

)が0.5以上2.0以下である場合に前記判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素であると判別する、[1]に記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[3]前記判別する工程は、前記比率(R

/R

)が1.0である場合に前記判別対象である化学物質の炭素原料が資源循環された炭素であると判別する、[1]又は[2]に記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[4]前記標準化学物質がエタノールである、[1]~[3]のいずれかに記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[5]前記判別対象である化学物質がエチレン及びポリエチレン樹脂からなる群から選ばれる1種である、[1]~[4]のいずれかに記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[6]前記含有率R

は、複数の標準化学物質の炭素14の含有率の平均値である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[7]前記複数の標準化学物質の炭素14の含有率の平均値は、複数箇所において製造された前記標準化学物質の炭素14の含有率の平均値である、[6]に記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[8]前記複数の標準化学物質の炭素14の含有率の平均値は、複数回において製造された前記標準化学物質の炭素14の含有率の平均値である、[6]又は[7]に記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[9]前記含有率R

は、前記資源循環された炭素から前記標準化学物質を製造した製造ロット毎の炭素14の含有率とする、[1]~[5]のいずれかに記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
[10]前記資源循環された炭素の使用率として、[100-|(R

/R

)-1|×100](%)を算出する工程を含む、[1]~[9]のいずれかに記載の化学物質の炭素原料の由来判別方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、各商品における化学物質が炭素原料として資源循環された炭素を使用したものであるかを判別することが可能な化学物質の炭素原料の由来判別方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る炭素原料の由来判別方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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