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公開番号2025086083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023199896
出願日2023-11-27
発明の名称電池劣化推定装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01R 31/392 20190101AFI20250530BHJP(測定;試験)
要約【課題】負極に金属リチウム層を有する二次電池について、劣化度合を精度良く推定できるようにする。
【解決手段】電池劣化推定装置は、電流測定部と電圧測定部と算出部と推定部とを備える。電流測定部は、二次電池の放電開始直後の所定タイミングにおける当該二次電池の放電電流を測定する。電圧測定部は、放電開始前における二次電池の電圧と前述の所定タイミングにおける二次電池の電圧との差である降下電圧を測定する。算出部は、測定された放電電流と測定された降下電圧とから、前述の所定タイミングにおける二次電池の内部インピーダンスを算出する。推定部は、算出された内部インピーダンスから二次電池の劣化度合を推定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極と、金属リチウム層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、を含む二次電池について、劣化度合を推定する電池劣化推定装置であって、
前記二次電池の放電開始直後の所定タイミングにおける当該二次電池の放電電流を測定する電流測定部と、
放電開始前における前記二次電池の電圧と前記所定タイミングにおける前記二次電池の電圧との差である降下電圧を測定する電圧測定部と、
測定された前記放電電流と測定された前記降下電圧とから、前記所定タイミングにおける前記二次電池の内部インピーダンスを算出する算出部と、
算出された前記内部インピーダンスから前記二次電池の劣化度合を推定する推定部と、
を備える電池劣化推定装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記所定タイミングは、前記二次電池の放電開始から0.001秒以上かつ1.0秒以下の所定時間経過したタイミングである、
請求項1に記載の電池劣化推定装置。
【請求項3】
前記所定タイミングよりも後の第2所定タイミングにおける前記二次電池の放電電流である第2放電電流を測定する第2電流測定部と、
放電開始前における前記二次電池の電圧と前記第2所定タイミングにおける前記二次電池の電圧との差である第2降下電圧を測定する第2電圧測定部と、
測定された前記第2放電電流と測定された前記第2降下電圧とから、前記第2所定タイミングにおける前記二次電池の内部インピーダンスを算出する第2算出部と、を備え、
前記推定部は、算出された前記所定タイミングにおける前記内部インピーダンスと、算出された前記第2所定タイミングにおける前記内部インピーダンスとから総合的に、前記二次電池の劣化度合を推定する、
請求項1又は2に記載の電池劣化推定装置。
【請求項4】
前記第2所定タイミングは、前記二次電池の放電開始から3.0秒以上かつ30秒以下の所定時間経過したタイミングである、
請求項3に記載の電池劣化推定装置。
【請求項5】
前記二次電池および前記電池劣化推定装置は、車両に搭載されている、
請求項1又は2に記載の電池劣化推定装置。
【請求項6】
前記推定部によって、前記二次電池が所定基準以上劣化していると判定されたことを条件に、前記二次電池が劣化している旨を前記車両の運転者に報知する報知装置を備える、
請求項5に記載の電池劣化推定装置。
【請求項7】
正極と、金属リチウム層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、を含む二次電池について、劣化を推定する電池劣化推定方法であって、
前記二次電池の放電開始直後の所定タイミングにおける当該二次電池の放電電流を測定し、
放電開始前における前記二次電池の電圧と前記所定タイミングにおける前記二次電池の電圧との差である降下電圧を測定し、
測定された前記放電電流と測定された前記降下電圧とから、前記所定タイミングにおける前記二次電池の内部インピーダンスを算出し、
算出された前記内部インピーダンスから前記二次電池の劣化度合を推定する、
電池劣化推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池の劣化度合を推定する電池劣化推定装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年は、二酸化炭素の排出を低減して地球環境上の悪影響を低減する等の観点から、EVやHEV等の電動車両の普及が進んでいる。電動車両等に搭載される二次電池の中には、次のように構成されたものがある。すなわち、二次電池は、正極と、金属リチウム層を有する負極と、正極と負極との間に設けられた電解質と、を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-87844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような二次電池においては、充放電の繰り返しに伴い、負極の金属リチウム層に、SEI膜が形成されて成長していく。なお、ここでいう「SEI」は、「Solid Electrolyte Interphase 」の略である。
【0005】
本発明者らは、そのSEI膜の成長度合に基づいて、二次電池の劣化度合を推定することを考えた。なぜなら、SEI膜の成長は、負極における金属リチウムの活性の低下を意味する。そのため、SEI膜の成長度合が分かれば、金属リチウムの活性の低下度合を推定して、二次電池の劣化度合を推定できる。
【0006】
そのSEI膜の成長に伴い、当該SEI層の電気抵抗が増加していく。そして、SEI層がある程度以上成長した状態では、SEI膜の電気抵抗が、二次電池全体の内部インピーダンスにおける多くの割合を占めるようになる。そのことから、当該二次電池の内部インピーダンスに基づいて、SEI膜の成長度合を推定できる。その成長度合に基づいて、二次電池の劣化度合を推定できる。
【0007】
しかしながら、本発明者らは、以下に示す課題がある点にも着目した。当該二次電池の放電時においては、金属リチウム層内において、金属リチウムの溶解および析出が定常化される。つまり、金属リチウム層内におけるSEI膜よりも負極側の部分の金属リチウムが、一旦溶解してSEI膜を通過してから、正極活物質に挿入されることが、定常化される。その過程において、拡散抵抗が二次電池の内部インピーダンスにおいてより多くの割合を占めることになる。そのため、SEI膜の電気抵抗を精度良く測定できない。そのことから、SEI膜の成長度合を精度良く推定できない。その結果、当該成長度合に基づいて、二次電池の劣化度合を精度良く推定することもできない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、負極に金属リチウム層を有する二次電池について、劣化度合を精度良く推定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、放電開始直後における二次電池の内部インピーダンスに基づけば、SEI膜の成長度合を精度良く推定できることを見出して、本発明に至った。本発明は、以下の(1)~(6)の電池劣化推定装置および以下の(7)の電池劣化推定方法である。
【0010】
(1)正極と、金属リチウム層を有する負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、を含む二次電池について、劣化度合を推定する電池劣化推定装置であって、
前記二次電池の放電開始直後の所定タイミングにおける当該二次電池の放電電流を測定する電流測定部と、
放電開始前における前記二次電池の電圧と前記所定タイミングにおける前記二次電池の電圧との差である降下電圧を測定する電圧測定部と、
測定された前記放電電流と測定された前記降下電圧とから、前記所定タイミングにおける前記二次電池の内部インピーダンスを算出する算出部と、
算出された前記内部インピーダンスから前記二次電池の劣化度合を推定する推定部と、
を備える電池劣化推定装置。
(【0011】以降は省略されています)

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