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公開番号
2025100231
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023217445
出願日
2023-12-22
発明の名称
動力伝達装置及び車両
出願人
本田技研工業株式会社
代理人
個人
主分類
F16H
35/10 20060101AFI20250626BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】トルク遮断部が破断したときの修理コストを低減でき、また構成の複雑化、大型化を来すことなく破断後の自走が可能な動力伝達装置を提供する。
【解決手段】車両は、前方に第1動力伝達装置を備え、後方に第2動力伝達装置を備えている。第1動力伝達装置は、電動モータと、動力伝達機構と、差動装置と、第一ドライブシャフトと、第二ドライブシャフトと、を有する。第一ドライブシャフトの端部と、第二ドライブシャフトの端部にはトルク遮断部(トルクヒューズ)が設けられ、それぞれブーツで覆われている。過剰なトルクが入力されてトルク遮断部が破断した場合、制御手段により、第一駆動輪と第一ドライブシャフト、第二駆動輪と第二ドライブシャフトの相対的な回転速度が一致するように電動モータの駆動が制御され、ブーツの摩擦損壊を回避しながら後輪駆動による自走が可能となる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第一駆動源と、
前記第一駆動源に接続され、前記第一駆動源の動力を伝達する動力伝達機構と、
前記動力伝達機構に接続され、前記動力伝達機構により伝達された動力を二方向に伝達する2本の出力軸を有する差動装置と、
前記差動装置の一方の出力軸に接続された第一ドライブシャフトと、前記差動装置の他方の出力軸に接続された第二ドライブシャフトと、を有する第一駆動軸と、
を備えた車両における動力伝達装置であって、
前記第一ドライブシャフトの端部又は/及び前記第二ドライブシャフトの端部には、前記各ドライブシャフトに所定のトルク以上の負荷がかかったときに、トルクの伝達を遮断するトルク遮断部が設けられている動力伝達装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第一駆動軸には、前記第一ドライブシャフト側の一方の端部を接続する第一駆動輪と、前記第二ドライブシャフト側の他方の端部を接続する第二駆動輪と、が備えられ、
前記トルク遮断部は、前記第一ドライブシャフトの前記第一駆動輪側の端部又は/及び前記第二ドライブシャフトの前記第二駆動輪側の端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記トルク遮断部は、前記第一ドライブシャフトの前記差動装置側の端部又は/及び前記第二ドライブシャフトの前記差動装置側の端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記第一ドライブシャフトの端部又は/及び前記第二ドライブシャフトの端部にはブーツが設けられ、前記トルク遮断部は前記ブーツ内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記第一駆動輪の回転速度を取得する第一回転情報取得手段と、
前記第二駆動輪の回転速度を取得する第二回転情報取得手段と、
前記第一駆動源の回転速度を取得する第一駆動源回転情報取得手段と、
前記第一駆動源の回転速度と前記第一駆動輪の回転速度と前記第二駆動輪の回転速度との関係に基づき前記トルク遮断部の破断を検知するトルク遮断部破断検知手段と、有することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項6】
前記車両は、第二駆動源と、他の駆動輪を含む第二駆動軸と、を備え、
前記トルク遮断部破断が検知されたときにおいて、前記車両が前記第二駆動軸によって走行をするときは前記第一駆動源を所定の速度で駆動するように制御する制御手段を有することを特徴とする請求項5に記載の動力伝達装置。
【請求項7】
前記第一駆動軸は前記車両における前進方向に対して、前記第二駆動軸の前方に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項8】
前記第一駆動軸は前記車両における前進方向に対して、前記第二駆動軸の後方に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項9】
前記車両は、さらに第三駆動源と、他の駆動輪を含む第三駆動軸と、備え、
前記トルク遮断部破断が検知されたときにおいて、前記車両が前記第二駆動軸及び/又は前記第三駆動軸によって走行をするときは前記第一駆動源を所定の速度で駆動するように制御する制御手段を有することを特徴とする請求項6に記載の動力伝達装置。
【請求項10】
前記第一駆動軸は前記車両における前進方向に対して、前記第二駆動軸および前記第三駆動軸の前方に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の動力伝達装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力伝達装置及びそれを有する車両に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
通常、車両における駆動系の設計に当たっては、想定し得る走行状態の最大となる衝撃トルクに対して信頼性を確保した仕様とするのが一般的である。そのため、定格トルクの大きな駆動軸(以下、「主駆動軸」とも称する)においては、相当過大な入力があっても破損するおそれは極めて少ない。しかしながら、主駆動軸よりも定格トルクがより小さい駆動軸(以下、「副駆動軸」とも称する)においては、通常の使用にあたり想定し得るユースケースに対し信頼性を確保した仕様ではあるものの、主駆動軸の仕様よりは設計上の強度が小さいものであることが多く、その仕様が、タイヤが伝達する限界トルクより小さいことがある。そうすると、想定外の使用状況や外力の入力などにより、過度のトルクが副駆動軸に入力された場合に、副駆動軸を構成する構成要素が破損するおそれがある。
【0003】
一方、副駆動軸の仕様を、主駆動軸と同等に強度を高いものにする設計思想も考えられるが、そうすると、通常の走行において想定される使用状況に比べて過剰な強度を持つこととなり、構造の大型化、重量の増加、加減速応答性の低下、燃費(電費)の低下、価格の上昇などの問題が発生する。そのため、副駆動軸の仕様は定格トルクと想定し得る最大入力トルクに合わせて主駆動軸より強度の小さいものとしている。
【0004】
駆動系は、駆動輪、ドライブシャフト、ギヤボックス(ギヤケース、ケーシングの概念を含む)と連結されている。ギヤボックスは差動装置や減速機、モータが入っている場合や、その他原動機につながっているものも想定できる。走行時に、駆動輪から、想定を超える外力が入力され、軸に過剰なトルクが入力された場合に、予期せぬ部分の破損を防止するため、トルクを遮断する構成にすることがある。駆動軸全体にかかるトルクに対して、破断する場所を制御するために、一番強度の弱い部分(脆弱部)を作ることが行われている。このような脆弱部はトルクヒューズと呼ばれている。
【0005】
特許文献1には、伝動機構を介してモータと接続された出力軸と、車輪のホイールハブの軸部とを脆弱部を有する連結部材で連結し、連結部が破断したときは破断した連結部材を軸方向両側から弾性機構で押圧して破断面同士を当接させるフェールセーフ装置が開示されている。センサやスイッチの信号入力に基づいて連結部材が破断したか否かを判断し、破断と判断された場合には、モータの制御を停止するようになっている。停止後、破断面同士が弾性力で当接した、言わば軽接続状態でモータの回転数とトルクを制限して、牽引を要することなく自走できるようにしたものである。伝動機構やモータ、脆弱部を有する連結部材等はケーシング内に収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-145173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、ギヤボックス内にトルクヒューズを設けることが一般的に行われているが、破断時ヒューズ部から発生する破損片で他の部品に悪影響を及ぼし修理が多岐に及ぶ場合がある。このような場合には、ユニット(ギヤボックス)単位で交換しなければならず、修理コストの高騰を招いている。
【0008】
設計上トルクヒューズをギヤボックス内に設けることができない事情などがある場合には、トルクヒューズを、ギヤボックスの外に位置するドライブシャフト側に設けることが考えられる。その場合には、ドライブシャフトの脱落防止の為にブーツ内にトルクヒューズを設けることになる。ここで、トルクヒューズが破断したとき、折れた軸は、ブーツによって自重を支持されることになるが、走行しようとすると、主駆動輪によって駆動される車輪の回転速度と破断したギヤボックス側のドライブシャフトの回転速度は不一致となる。その状態で走行を続けようとすると、ブーツとシャフトが接触する面に過剰な摩擦が発生してブーツが破損し走行ができなくなってしまう。そのため、破断後の修理ができる、例えば整備工場までの短距離であっても自走することができない不具合が発生する。
【0009】
特許文献1に記載の構成では、破断後の修理ができる箇所までの短距離の自走は可能であるが、複数の部品が収容されたケーシング内での脆弱部の破損片による問題は依然として解消できていないとともに、破断面同士を当接せさせる弾性機構が必要であり、構成の複雑化、大型化を来し、狭小空間であるブーツ内への設置は設計上現実的でない。
【0010】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、トルク遮断部が破断したときの修理コストを低減でき、また構成の複雑化、大型化を来すことなく破断後の自走が可能な動力伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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