TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025084888
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2025031297,2024514398
出願日
2025-02-28,2022-08-29
発明の名称
抗がん活性を有するADP-リボース結合ペプチドおよびその用途
出願人
パールズインマイアーズ・カンパニー・リミテッド
,
PEARLSINMIRES CO., LTD.
代理人
弁理士法人 津国
主分類
C07K
14/00 20060101AFI20250527BHJP(有機化学)
要約
【課題】抗がん活性を有するADP(adenosine diphosphate)-リボース結合ペプチドを提供する。
【解決手段】特定アミノ酸配列のADP-リボース結合ペプチドおよびその変形物、そして、これを有効成分として含む、がんの予防または治療用薬学的組成物、および抗がん補助用薬学的組成物を提供する。本発明のADP-リボース結合ペプチドは、がん細胞内ADP-リボースを蓄積させることで、細胞の均衡を崩してがん細胞を死滅に至るようにするとともに、正常細胞には毒性を現わさない優れた抗がん効果を有し、他の抗がん剤の投与や放射線抗がん治療時に併用投与される場合、抗がん剤および放射線治療に対する反応性を増進させて、抗がん補助剤としても非常に優れた効果を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
配列番号1~配列番号14からなる群から選択されたいずれか一つのアミノ酸配列を有する、ADP(adenosine diphosphate)-リボース結合ペプチド。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記ペプチドは、N-末端、C-末端または両末端に細胞透過性ペプチド(cell-penetrating peptide)をさらに含むものである、請求項1に記載のADP-リボース結合ペプチド。
【請求項3】
前記細胞透過性ペプチドは、TAT、マウロカルシン(maurocalcine)、ペネトラチン(penetratin)、ポリ-アルギニン(Poly-arginine)由来ペプチド、アンテナペディア(Antennapedia)、トランスポータン(Transportan)、VP22、Hph-1、ポリ-アルギニン(Poly-arginine)、R11(R9)、Pep-1、HP4、LAH4、Vetofusing-1、シグナル配列基盤ペプチド、および両親媒性(Amphipathic)ペプチドからなる群から選択される一つ以上のものである、請求項2に記載のADP-リボース結合ペプチド。
【請求項4】
前記ペプチドは、配列番号15~24からなる群から選択されたいずれか一つのアミノ酸配列を有するものである、請求項2に記載のADP-リボース結合ペプチド。
【請求項5】
請求項1~4のうちいずれか一項に記載のADP-リボース結合ペプチドをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項6】
請求項5に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項7】
請求項5に記載のポリヌクレオチドを含む、形質転換体。
【請求項8】
請求項1~4のうちいずれか一項に記載のADP-リボース結合ペプチドまたはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、がんの予防または治療用薬学的組成物。
【請求項9】
前記がんは、脳がん、肺がん、膵臓がん、肝がん、乳房がん、大腸がん、腎臓がん、胃がんおよび卵巣がんからなる群から選択された1種以上の固形がんであるものである、請求項8に記載のがんの予防または治療用薬学的組成物。
【請求項10】
前記組成物は、皮下または経口に投与されるものである、請求項8に記載のがんの予防または治療用薬学的組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗がん活性を有するADP(adenosine diphosphate)-リボース結合ペプチドに関し、具体的に、特定アミノ酸配列のADP-リボース結合ペプチドおよびその変形物、そして、これを有効成分として含む、がんの予防または治療用薬学的組成物、および抗がん補助用薬学的組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
PARylation(poly ADP-ribosylation)は、翻訳後修飾(post-translation modification)過程の一つであって、PAR重合酵素によってADP-リボースポリマー(poly(adenosine diphosphate-ribose))がタンパク質に共有結合で付着する過程を言う。PARylationを通じて高分子ADP-リボースチェーンを生成するようになり、アセチル化またはメチル化のような小さな分子的次元の変形ではなく、ユビキチン化(ubiquitination)またはSUMO化(SUMOylation)のような形態を示さないユニークな細胞内生化学的作用を誘導することができる。PARylationの均衡は、DNA損傷修復、転写の調節、染色質構造変更、酸化/還元恒常性、細胞内の多様なシグナル伝達、非-膜(non-membrane)構造形成、宿主-病原体相互作用およびRNA代謝調節に重要な部分を担当している(Juan et al.、Cancers、2020、12(3):739)。
【0003】
PARylationは、がん、ウイルス感染および神経退行を含む全身疾患の発病に関与しており、特に、PARylationは、PARP-1の活性化に由来するため、PARP-1の活性を抑制する方法で卵巣がん、前立腺がん、乳房がんおよびその他のがんを標的にする抗がん効能は、既によく知られている(J Mateo et al.、Ann Oncol.、2019、30(9):1437)。
【0004】
PARylation媒介細胞死滅と関連した生化学的機序情報は、比較的に最近に知られるようになり、PARylationの活性化は、代表的に3種の主要経路を通じて細胞の死滅を誘発することができる。(Rebecca Gupte et al.、Genes Dev.2017、31(2):101)。
【0005】
NAD
+
の枯渇は、細胞エネルギー危機(ATP枯渇)で発生する細胞代謝、特に、酸化的リン酸化過程を損傷させることができる。広範囲なDNA損傷によって誘導されたPARylation活性化がNAD
+
を消費し、この作用の後続効果によって細胞を死滅させることができると提案された。
【0006】
また、DNA修復後に核から放出されたPARポリマーが細胞質内のミトコンドリア膜に束ねられている細胞死滅誘導因子を解放させて、核内部に細胞死滅誘導因子を動員させる経路を活性化させることができる。細胞死滅因子が核に移動すると、大規模DNA断片化を媒介させて、細胞の死滅を誘導する。PARylationによるエネルギー枯渇および細胞死滅誘導因子は、PI3K-Akt経路またはMAPキナーゼ経路のようなタンパク質キナーゼ-フォスファターゼ経路を制御するPARのシグナル伝達と関連があると知られており、このようなPAR依存性細胞死滅過程は、相当な水準で死滅機序の複雑性に寄与している。
【0007】
そして、まだ明確な生化学的機序が明かになっていないが、PARP-1のautoPARylationを通じてPARP-1自体を分解させ、細胞死滅を誘導することができると報告されている。しかし、がんは、この死滅過程を防ぐために、様々なタンパク質分解酵素を活性化して、がんの生存に必要な多様な生化学的作用に関与した余剰のPARポリマーを分解することで、この死滅作用を賢く回避することができる。
【0008】
よって、既存のPARP-1抑制剤のようなPARylation抑制のための試みとは逆に、PARylationを活性化させるか、PARポリマーの分解を抑制することもまた、効果的な抗がん治療法発掘のための一つの戦略になり得る。特に、PARylation活性化またはPARポリマーの分解抑制は、正常細胞とは異なる方式の代謝過程を経るがん細胞特異的な領域で非常に有望な標的であると見ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、新規抗がん剤を開発するために鋭意努力した結果、本発明の新規アミノ酸配列を有するペプチドがADP-リボースとの結合を通じて最終的に細胞内の多様な分解酵素やシグナル伝達タンパク質の作用からADP-リボースまたはPARポリマーを活用することができないようにして、PARylationを過活性化し、PAR重合酵素の分解過程を撹乱させることができ、この撹乱の結果として、がん細胞の死滅を誘導して、画期的な抗がん効能を出すことができることを確認して、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一つの目的は、配列番号1~配列番号14からなる群から選択されたいずれか一つのアミノ酸配列を有する、ADP(adenosine diphosphate)-リボース結合ペプチドを提供することである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
1か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
2か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
2か月前
花王株式会社
ポリアミド系ポリマー
2か月前
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
24日前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
1か月前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
1か月前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
結晶形Iのリオシグアトの製造方法
3か月前
金剛化学株式会社
ボルチオキセチンの製造方法
7日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミドおよびその製造方法
4日前
四国化成工業株式会社
エポキシ化合物およびその利用
18日前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
1か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
2か月前
石原産業株式会社
シアノイミダゾール系化合物の製造方法
2か月前
四国化成工業株式会社
テレフタル酸化合物およびその利用
18日前
四国化成工業株式会社
イソフタル酸化合物およびその利用
18日前
ダイキン工業株式会社
分離方法
3か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
4日前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
1か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
23日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
2か月前
ダイキン工業株式会社
SF5含有シラン化合物
1か月前
株式会社カネカ
プロピレンオキサイド(PO)製造システム
17日前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
4日前
石原産業株式会社
シクラニリプロールの製造中間体の製造方法
2か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
8日前
オリザ油化株式会社
新規化合物及びその用途
2か月前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドの製造方法
3日前
JFEスチール株式会社
メタノール合成方法
9日前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
1か月前
出光興産株式会社
プロピレンの製造方法
11日前
住友ベークライト株式会社
フェノールの製造方法
1日前
旭化成株式会社
軽質オレフィンの製造方法
10日前
株式会社レゾナック
C2化合物の製造方法
2か月前
続きを見る
他の特許を見る