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公開番号2025084834
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025028545,2021562868
出願日2025-02-26,2020-04-24
発明の名称イソファゴミン塩、その使用方法および製剤
出願人武田薬品工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C07D 211/46 20060101AFI20250527BHJP(有機化学)
要約【課題】IFGの様々な塩および多形体を含むIFGのさらなる形態が必要とされている。
【解決手段】本発明は、概して、医薬分野に関し、具体的には、イソファゴミン(IFG)、その新規な塩、それらの調製方法、および例えばゴーシェ病の治療のための医薬組成物の処方におけるそれらの使用に関する。また、イソファゴミン塩の新規な結晶形態、それら結晶形態を調製する方法、および医薬組成物の処方におけるそれらの使用も提供する。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
イソファゴミンの塩であって、前記塩がキナ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、サイクラミン酸塩およびアスコルビン酸塩から選択される、イソファゴミンの塩。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記塩がイソファゴミンキナ酸塩である、請求項1に記載の塩。
【請求項3】
前記塩がイソファゴミンフマル酸塩である、請求項1に記載の塩。
【請求項4】
前記塩がイソファゴミンシュウ酸塩である、請求項1に記載の塩。
【請求項5】
前記塩がイソファゴミンコハク酸塩である、請求項1に記載の塩。
【請求項6】
前記塩がイソファゴミンサイクラミン酸塩である、請求項1に記載の塩。
【請求項7】
イソファゴミンキナ酸塩が、9.5°±0.2°、15.0°±0.2°、17.4°±0.2°、18.1°±0.2°、20.3°±0.2°、23.8°±0.2°、24.8°±0.2°および25.4°±0.2°から選択される2θ値に3つ以上の特徴的ピークを有するX線回折パターンによって特徴付けられる結晶形態である、請求項2に記載の塩。
【請求項8】
イソファゴミンフマル酸塩が、16.1°±0.2°、18.3°±0.2°、18.6°±0.2°、21.9°±0.2°、23.6°±0.2°、23.8°±0.2°および25.5°±0.2°から選択される2θ値に3つ以上の特徴的ピークを有するX線回折パターンによって特徴付けられる結晶形態である、請求項3に記載の塩。
【請求項9】
イソファゴミンシュウ酸塩が、27.8°±0.2°、32.2°±0.2°、35.3°±0.2°、36.6°±0.2°、37.4°±0.2°、38.4°±0.2°、18.5°±0.2°、19.2°±0.2°、21.4°±0.2°、22.6°±0.2°、24.5°±0.2°、24.8°±0.2°、26.8°±0.2°、20.2°±0.2°および23.7°±0.2°から選択される2θ値に3つ以上の特徴的ピークを有するX線回折パターンによって特徴付けられる結晶形態である、請求項4に記載の塩。
【請求項10】
イソファゴミンコハク酸塩が、XRPDピークを有することにより特徴付けられる結晶形態である、請求項5に記載の塩。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【関連出願の相互参照】
【0001】
この国際特許出願は、2019年4月25日に出願された米国仮出願第62/838,445号の優先権を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,300 文字)【技術分野】
【0002】
本発明は、イソファゴミン、薬学的に許容されるイソファゴミン塩、それらを含む医薬組成物、およびゴーシェ病の治療のための組成物の処方におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ゴーシェ病は、GBA遺伝子の変異により引き起こされる常染色体劣性遺伝疾患であり、リソソーム酵素であるβ-グルコセレブロシダーゼ(あるいは、GCase)の欠損をもたらす。GCaseは、白血球および赤血球の膜におけるスフィンゴ糖脂質の分解後に形成される糖脂質であるグルコセレブロシドを加水分解する。
【0004】
この蓄積は、脾腫、肝腫、骨格障害、血小板減少、および貧血などを含む、さまざまな臨床症状を生じさせる(非特許文献1)。ゴーシェ病では、様々な形態の変異GCaseが、変異したアミノ酸(複数可)に応じて、低下したグルコシルセラミド切断活性を有するか、ほとんど活性を有さないか、あるいはまったく活性を有さない。この疾患の重症度は、残存する酵素活性の相対レベル、ならびにその結果としての基質の蓄積の程度に相関する。
【0005】
特定のGCase酵素阻害剤は、合成中の酵素に特異的に結合することができ、小胞体(ER)でのタンパク質のフォールディング(折り畳み)を安定化させ、その後、リソソーム内の本来の場所で酵素から解離することにより、分解されないでプロセシングされる酵素の量を増やすことで、酵素活性を高めることがわかった。IFGとして知られているイソファゴミン((3R,4R,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-ヒドロキシメチルピペリジン)は、そのようなGCase酵素阻害剤であり、野生型および変異GCaseの両方の活性部位に結合し、合成およびプロセシング中の酵素を安定化させ、変異型のGCaseの活性を高めるのに有効であることが示されている。「薬理学的シャペロン」が存在しない場合、変異酵素タンパク質はERでミスフォールディングし、最終生成物への成熟が遅滞し、その後、小胞体関連分解機構によって分解される。In vitroにおいて、IFGがゴーシェ病患者由来の線維芽細胞における変異GCaseの活性を高めることが示された。この化合物の合成は、Sierksらの特許文献1およびLundgrenらの特許文献2に記載されている。
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【0006】
また、IFGは、VPRIV(登録商標)(ゴーシェ病の治療に用いられるベラグルセラーゼアルファの製剤)などのGCase医薬製剤の安定性を高めることが示されている。高いタンパク質濃度が凝集を助長する可能性のある液体組成物において、IFG(例えばイソファゴミン塩として)をGCaseと組み合わせることにより、in vitroでのGCaseの安定性が向上することが示されている。特に、モル比が少なくとも1:2.5(GCase:IFG)の液体組成物は、GCaseの凝集および分解が実質的に少なく、より高いGCase活性を有する製剤を提供する。PCT/US18/57575(参照によりその内容が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0007】
医薬成分の物理化学的特性は、適切な塩形態を選択することによって改善することができる。さらに、単一の医薬成分またはその塩は、その水和物および溶媒和物を含む複数の結晶形態、すなわち多形で存在し得る。これに関連して、医薬成分の代替形態は、例えば、高められた熱力学的安定性、より高い純度、または改善されたバイオアベイラビリティ(例えば、より良好な吸収、溶解パターン)など、広く異なる特性を有し得る。また、特定の化合物の形態は、化合物製剤の製造(例えば、流動性の向上)、取り扱い、および保存(例えば、非吸湿性、長い保存期間)を容易にし、あるいはより低用量の治療剤の使用を可能にして、その潜在的な副作用を減らし、またバッチ間での医薬成分の同等性を確保することができる。このように、医薬成分の塩およびその多形体を含む新規な形態を提供することにより、製造、処方、保存、および医薬用途のために改善された特性の可能性を提供することは重要である。
【0008】
IFGの医薬開発を遂行し、その可能性を実現するために、有効医薬成分として使用するためまたは製剤中のGCaseの安定化剤として使用するためにこの医薬成分の改善された製剤の調製を容易にする、IFGの様々な塩および多形体を含むIFGのさらなる形態が必要とされている。保存、後続処理、およびGCaseのバイオアベイラビリティの改善を容易にする、より広範囲の溶解性、安定性、および物理的特性を提供することができる追加の塩および結晶質多形体の必要性が依然としてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第5,844,102号明細書
米国特許第5,863,903号明細書
【非特許文献】
【0010】
Beutler et al. “Gaucher disease” The Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease. McGraw-Hill, Inc., New York, 1995, pp. 2625-2639
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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