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公開番号2025084830
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025028404,2020077792
出願日2025-02-25,2020-04-24
発明の名称変換素子部材とこれを備える変換素子モジュール及び電子機器
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類H04R 1/00 20060101AFI20250527BHJP(電気通信技術)
要約【課題】電子機器の防水性を高め、水圧が加わった場合にも電子機器の特性の低下を抑制する変換素子モジュール及び電子機器を提供する。
【解決手段】変換素子部材1は、通気口及び/又は通音口として機能する開口22を有する変換素子2であるMEMSマイクロフォン2Aと、防水膜3と、を備え、変換素子は、開口が形成された外表面23を有し、防水膜は、変換素子の外表面に対して開口を塞ぐように、かつ、外表面に垂直な方向から見て開口を囲む形状を持つ接合部41で接合され、前記方向から見て接合部に囲まれた部分として定められる防水膜の非接合部31は、前記方向から見て外表面と重複する領域を有し、該領域における防水膜と外表面との離間距離D1を0.01~Xmmとする。前記Xは、JIS Z1707の突き刺し強さ試験の規定に準拠した防水膜への押込み試験において膜の反発力が最大となる測定子の押込み量である。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
通気口及び/又は通音口として機能しうる開口を有する変換素子と、防水膜と、を備え、
前記変換素子は、前記開口が形成された外表面を有し、
前記防水膜は、
前記変換素子の前記外表面に対して、前記開口を塞ぐように、かつ前記外表面に垂直な方向から見て前記開口を囲む形状を有する接合部にて、接合されており、かつ、
JIS L1096:2010に定められた通気性測定B法(ガーレー形法)に準拠して求めた空気透過度により表して2.0秒/100mL以上の厚さ方向の通気度を有し、
前記外表面に垂直な方向から見たときに前記接合部により囲まれた部分として定められる、前記防水膜の非接合部は、当該方向から見て、前記外表面と重複する領域を有し、
前記領域における前記防水膜と前記外表面との間の離間距離D1が、0.01mm以上Xmm以下であり、
前記外表面に垂直な方向から見たときの前記領域における前記接合部と前記開口との間の距離D2が、前記離間距離D1に比べて大きく、
前記変換素子が、音響変換素子であり、
周波数10kHzの音に対する前記防水膜による挿入損失が4.0dB以下であり、
水圧80kPa、及び水圧印加時間20分の水圧保持試験の前後における、周波数10kHzの音に対する前記防水膜による挿入損失の変化量が5.0dB以下である、変換素子部材。
ただし、Xは、JIS Z1707:1997に定められた突き刺し強さ試験の規定に準拠して前記防水膜に対する測定子の押込み試験を実施したときに、前記測定子の押込みによって前記防水膜に生じる反発力が最大となる前記測定子の押込み量である。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記離間距離D1が、前記Xmm及び2mmから選ばれるいずれか小さい方の値以下である請求項1に記載の変換素子部材。
【請求項3】
前記離間距離D1が、前記Xmmの0.6倍以下である請求項1又は2に記載の変換素子部材。
【請求項4】
前記外表面に垂直な方向から見たときの前記領域における前記接合部と前記開口との間の距離D2が、0.5mm以上である請求項1~3のいずれかに記載の変換素子部材。
【請求項5】
前記外表面に垂直な方向から見たときの前記変換素子の前記開口の面積が1.8mm
2
以下である請求項1~4のいずれかに記載の変換素子部材。
【請求項6】
前記防水膜が、ポリテトラフルオロエチレン膜を含む請求項1~5のいずれかに記載の変換素子部材。
【請求項7】
前記変換素子が、微小電気機械システム(MEMS)である請求項1~6のいずれかに記載の変換素子部材。
【請求項8】
水圧60kPa又は80kPa、及び水圧印加時間20分の水圧保持試験後における、周波数1kHzの音に対する前記防水膜による挿入損失が3.0dB以下である請求項1~7のいずれかに記載の変換素子部材。
【請求項9】
水圧60kPa又は80kPa、及び水圧印加時間20分の水圧保持試験後における、周波数10kHzの音に対する前記防水膜による挿入損失が3.0dB以下である請求項1~8のいずれかに記載の変換素子部材。
【請求項10】
水圧60kPa又は80kPa、及び水圧印加時間20分の水圧保持試験の前後における、周波数1kHzの音に対する前記防水膜による挿入損失の変化量が2.0dB以下である請求項1~9のいずれかに記載の変換素子部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、通気口及び/又は通音口として機能しうる開口を有する変換素子と、水の侵入を防ぐ防水膜とを備える変換素子部材に関する。また、本発明は、上記変換素子部材を備える変換素子モジュール及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電子機器の筐体には、音や気体が通過しうる開口である外部流通口が設けられることがある。例えば、スマートウォッチをはじめとするウェアラブルデバイス、スマートフォン、携帯電話、及びカメラ等の電子機器は音声機能を備えており、その筐体には、音の通過しうる外部流通口が設けられている。また、当該電子機器は、マイクロフォン及びスピーカー等の音響変換素子を備えた音声変換部を筐体の内部に備える。音響変換素子は、電気信号と音とを変換する素子であり、通音口として機能する開口をその外表面に有している。音声変換部は、音声変換部と外部との間の外部流通口を介した音の伝達が可能となるように筐体内に収容されている。また、圧力センサー等の気体センサーを備える電子機器は、気体が通過しうる外部流通口が設けられた筐体を備えており、当該電子機器は、気体の特性と電気信号とを変換する特性変換素子を備えた特性変換部を筐体の内部に備える。上記特性変換素子は、通気口として機能する開口をその外表面に有している。特性変換部は、特性変換部と外部との間の外部流通口を介した気体の流通が可能となるように筐体内に収容されている。一方で、電子回路を一般に有する音声変換部や特性変換部への水の侵入は防がなければならない。このために、従来、水の侵入を防ぐ防水膜が、外部流通口を塞ぐように筐体に取り付けられている。
【0003】
特許文献1には、防水膜としての使用が可能なポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と記載する)多孔質膜が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-165787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器に要求される防水性に関し、従来、機器を容易に拾い上げることができる浅い水中への予期せぬ落下等に対応する一時的な防水性で十分であったが、現在では、例えば、深さ数mの水中で一定時間又は繰り返し電子機器が使用された後にも音声機能をはじめとする機器の機能を通常どおりの特性で使用可能にするといった、高いレベルの防水性が要求されることも多い。また、音声機能を備える電子機器にとっては、防水性のみならず、通音特性の確保が重要である。しかし、防水膜に関し、防水性と通音性とはトレードオフの関係にあり、通音性を保持したまま防水膜の防水性を向上させることは容易ではない。特許文献1では、これらの点について考慮されていない。
【0006】
本発明は、電子機器の防水性を高め、水圧が加わった場合にも電子機器の性能の低下を抑制できる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
通気口及び/又は通音口として機能しうる開口を有する変換素子と、防水膜と、を備え、
前記変換素子は、前記開口が形成された外表面を有し、
前記防水膜は、前記変換素子の前記外表面に対して、前記開口を塞ぐように、かつ前記外表面に垂直な方向から見て前記開口を囲む形状を有する接合部にて、接合されており、
前記外表面に垂直な方向から見たときに前記接合部により囲まれた部分として定められる、前記防水膜の非接合部は、当該方向から見て、前記外表面と重複する領域を有し、
前記領域における前記防水膜と前記外表面との間の離間距離D1が、0.01mm以上Xmm以下である変換素子部材、
を提供する。
ただし、Xは、日本工業規格(JIS)Z1707:1997に定められた突き刺し強さ試験の規定に準拠して前記防水膜に対する測定子の押込み試験を実施したときに、前記測定子の押込みによって前記防水膜に生じる反発力が最大となる前記測定子の押込み量である。
【0008】
別の側面において、本発明は、
上記本発明の変換素子部材と、
前記変換素子部材が実装された回路基板と、を備える変換素子モジュール、
を提供する。
【0009】
また別の側面において、本発明は、
気体及び/又は音が通過しうる外部流通口が設けられた筐体と、
前記筐体に収容された上記本発明の変換素子部材と、を備え、
前記変換素子部材は、前記筐体の外部から前記開口への前記外部流通口を介した水の侵入が前記防水膜によって妨げられるように、前記筐体内に収容されている電子機器、
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子機器の防水性を高めることができるとともに、水圧が加わった場合にも電子機器の性能の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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