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公開番号2025084627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198684
出願日2023-11-22
発明の名称デュアルインターフェースICカードおよびその製造方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G06K 19/07 20060101AFI20250527BHJP(計算;計数)
要約【課題】外力等による非接触通信の信頼性低下の抑制と製造負荷増大抑制を図り、きめ細かい通信回路の共振周波数の適正化が図れるデュアルインターフェースICカードを提供する。
【解決手段】ICカード1は、凹部9を備えたカード基体2と、ICチップおよび電気的接続されたコイルを有するICモジュール70と、を備える。カード基体2は、被覆金属線83の第1部分と第2部分とが第1距離近接して、凹部9の領域外にループ形状を形成するアンテナ80と、被覆金属線83の両端が延伸され、第3部分と第4部分とが第2距離近接して凹部9の領域内にアンテナ80より小さいループ形状を形成する、被覆金属線83の両端を含む容量調整部とを備える。外部機器およびアンテナ80が第1の電磁結合をし、アンテナ80およびコイルが第2の電磁結合をして外部機器との非接触通信が可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードであって、
凹部を備えたカード基体と、
前記凹部に埋設され、ICチップおよび当該ICチップと電気的に接続されたコイルを有するICモジュールと、を備え、
前記カード基体は、基材と、
前記基材に形成されたアンテナであって、被覆金属線の第1部分と第2部分とが互いに少なくとも第1距離にわたり近接した状態で、前記カード基体の平面視において前記凹部の領域外にループ形状を形成するように前記カード基体の内部に配置されるアンテナと、
前記基材に形成された容量調整部であって、
前記アンテナを形成する前記被覆金属線の両端がそれぞれ延伸され、前記被覆金属線の第3部分と第4部分とが互いに少なくとも第2距離にわたり近接した状態で、前記カード基体の平面視において前記凹部の領域内である前記カード基体の内部に配置され、前記被覆金属線の両端を含む容量調整部と、を備え、
前記外部機器および前記アンテナが第1の電磁結合をして、前記アンテナおよび前記コイルが第2の電磁結合をすることにより、前記外部機器との非接触通信が可能な、デュアルインターフェースICカード。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードであって、
凹部を備えたカード基体と、
前記凹部に埋設され、ICチップおよび当該ICチップと電気的に接続されたコイルを有するICモジュールと、を備え、
前記カード基体は、基材と、
前記基材に形成されたアンテナであって、被覆金属線の第1部分と第2部分とが互いに少なくとも第1距離にわたり近接した状態で、前記カード基体の平面視において前記凹部の領域外にループ形状を形成するように前記カード基体の内部に配置されるアンテナと、
前記基材に形成された容量調整部であって、
前記アンテナを形成する前記被覆金属線の両端がそれぞれ延伸され、前記被覆金属線の第3部分と第4部分とが互いに少なくとも第2距離にわたり近接した状態で、前記カード基体の平面視において前記凹部の領域内および前記凹部の領域外にまたがるように、前記カード基体の内部に配置され、前記被覆金属線の両端を含む容量調整部と、を備え、
前記外部機器および前記アンテナが第1の電磁結合をして、前記アンテナおよび前記コイルが第2の電磁結合をすることにより、前記外部機器との非接触通信が可能な、デュアルインターフェースICカード。
【請求項3】
前記容量調整部は、前記被覆金属線の折り返し構造が繰り返された蛇腹領域を1箇所または複数箇所含むように前記カード基体の内部に配置されている、請求項1に記載のデュアルインターフェースICカード。
【請求項4】
前記容量調整部には、前記被覆金属線の断線箇所が形成されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のデュアルインターフェースICカード。
【請求項5】
外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードの製造方法であって、
ICチップおよび当該ICチップと電気的に接続されたコイルを有するICモジュールと、基材とを準備する工程と、
前記基材に、被覆金属線の第1部分と第2部分とが互いに少なくとも第1距離にわたり近接した状態で、カード基体作成後の平面視において凹部の領域外にループ形状を形成するように前記カード基体の内部に配置されるアンテナと、
前記基材に、前記アンテナを形成する前記被覆金属線の両端がそれぞれ延伸され、前記被覆金属線の第3部分と第4部分とが互いに少なくとも第2距離にわたり近接した状態で、前記カード基体作成後の平面視において前記凹部の領域内である前記カード基体の内部に配置され、前記被覆金属線の両端を含む容量調整部と、を形成する工程と、
前記アンテナおよび前記容量調整部が形成された前記基材と他の部材とを積層してカード基体を作成する工程と、
前記カード基体の通信回路の周波数特性を測定する工程と、
前記カード基体に対するトリミング位置を計算する工程と、
前記カード基体に前記凹部を形成するとともに、前記計算された前記トリミング位置に従って、前記カード基体の前記凹部に対してさらにトリミングを実行する工程と、
前記ICモジュールを前記カード基体の前記凹部に埋設する工程と、を備えた、デュアルインターフェースICカードの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ICカードとして、カード表面の外部接続端子を通じて電気信号の入出力を行う接触ICカードや、アンテナを介して電磁誘導等により電気信号の入出力を行う非接触ICカードが用いられている。また、これらに加えて、カードが備える単一のICチップにより、接触ICカードの機能と非接触ICカードの機能とのいずれをも実現できる接触および非接触共用ICカード、すなわちデュアルインターフェースICカードも用いられている。中でも、デュアルインターフェースICカードは、金融決済時には入出力データの外部漏洩の抑制に効果的な接触ICカードとして使用でき、部屋への入退室時や駅の改札機等に対しては近接状態でデータのやり取りを行う利便性の高い非接触ICカードとして使用できる。このため、デュアルインターフェースICカードについても、市場での普及が進んでいる。
【0003】
ところで、デュアルインターフェースICカードには、ICモジュールに内蔵されるICチップとカード内に配置されるアンテナとの電気的接続を図る方式として以下の2方式が挙げられる。第1の方法は、ICモジュールから露出させた端子と、カードから切削加工等によって一部が露出されたアンテナの先端とを導電ペースト等で物理的に結線する方法である。また、第2の方法は、ICモジュール側の第1結合コイルと、カード内のアンテナと直列に接続する第2結合コイルとを対向配置して、両コイルの電磁結合を利用してICチップとアンテナとの電気的接続を図る方法である。これはブースター方式とも呼ばれる。
【0004】
第1の方法では、デュアルインターフェースICカードを曲げる際に、ICモジュールとアンテナとの物理的な接続箇所である導電ペースト等が内部応力で破壊され、ICカードとして機能しなくなるおそれがある。一方、第2の方法では、ICモジュールとアンテナとの物理的な接続箇所がない分、上記のような懸念がなく、信頼性の高いICカードが得られる可能性がある。
【0005】
上記の第2の方法として、例えば特許文献1には、ICモジュールとICモジュールが組み付けられた基体とを備える通信媒体が記載されている。この通信媒体において、ICモジュールは通信端子を有した非接触通信部を備えるICチップと、通信端子に接続された結合コイルとを備えている。基体は、アンテナとして機能するアンテナ部を含む大径コイルと、結合コイルと電磁結合可能な位置に配置された小径コイルと、を備えている。ここで、大径コイルと小径コイルとは、ひとつながりの被覆導線から形成され、大径コイルの一部と、小径コイルの少なくとも一部とは、これらのコイル間における被覆導線の被覆同士の接合によって一体化されている。
【0006】
一方、特許文献2には、上記の第1の方法に関するものではあるが、アンテナコイルと平面状のコンデンサからなる共振回路をカード基体中に有し、当該共振回路中のコンデンサ容量が調整可能とされている非接触型ICカードが記載されている。当該コンデンサが分岐した直線状パターンの群からなる構成を有し、当該直線状パターンを分岐部から切断することによりコンデンサ容量が調整可能とされている。また、当該コンデンサがICモジュール装着用凹部に臨むアンテナコイル接続端子から分岐した直線状パターンの群からなる構成を有し、当該ICモジュール装着用凹部周囲の外周溝切削時に、当該直線状パターンを分岐部から切断することによりコンデンサ容量が調整可能とされていてもよいことがさらに記載されている。
【0007】
一般的に、デュアルインターフェースICカードの通信回路は、アンテナのインダクタ成分と容量成分とで決まる固有の共振周波数を有しており、外部機器およびICカードが当該共振周波数と同じ周波数において電磁波のやり取りをすることで通信効率が最大化する。しかし、このICカードの通信回路の共振周波数は、使用するICチップごとの容量成分のばらつきや、アンテナ等を配置したカード基体を熱プレス等にて積層する際のアンテナ等の熱変形の影響で、ICカードごとに変動することが知られている。外力に対する信頼性の向上のため、上記のブースター方式を採用した際にも、カードの通信回路の共振周波数が工程負荷の増大を抑制しつつ、きめ細かく調整できることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016-162369号公報
特開2000-235635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、外力等による非接触通信の信頼性の低下の抑制と製造負荷増大の抑制を図りつつ、きめ細かい通信回路の共振周波数の適正化が図れるデュアルインターフェースICカードおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施の形態による、外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードの第1の構成は、凹部を備えたカード基体と、前記凹部に埋設され、ICチップおよび当該ICチップと電気的に接続されたコイルを有するICモジュールと、を備え、前記カード基体は、基材と、前記基材に形成されたアンテナであって、被覆金属線の第1部分と第2部分とが互いに少なくとも第1距離にわたり近接した状態で、前記カード基体の平面視において前記凹部の領域外にループ形状を形成するように前記カード基体の内部に配置されるアンテナと、前記基材に形成された容量調整部であって、前記アンテナを形成する前記被覆金属線の両端がそれぞれ延伸され、前記被覆金属線の第3部分と第4部分とが互いに少なくとも第2距離にわたり近接した状態で、前記カード基体の平面視において前記凹部の領域内である前記カード基体の内部に配置され、前記被覆金属線の両端を含む容量調整部と、を備え、前記外部機器および前記アンテナが第1の電磁結合をして、前記アンテナおよび前記コイルが第2の電磁結合をすることにより、前記外部機器との非接触通信が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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