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公開番号2025084295
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198084
出願日2023-11-22
発明の名称ロボット型加工装置
出願人トライエンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人石黒国際特許事務所
主分類B23K 20/12 20060101AFI20250527BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】ツール2をワークに回転接触させる加工装置において、摩擦熱の発生に伴って生じる各種の問題を、より簡易な構成で解決する。
【解決手段】加工装置は、次の通路18および気体送込手段を備える。まず、通路18は、ホルダ5のボディ19に穿たれ、ボディ19の表面の少なくとも2か所で開口する。また、気体送込手段は、通路18の2つの開口20の内、流入側開口20aに空気を送り込むとともに、流出側開口20bから空気を噴き出させる。そして、流出側開口20bから噴き出した空気は、ツール2にせん断力を及ぼしたり、衝突したりする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
回転しながらワークに接触してこのワークを加工するツール、および、このツールを保持するとともに前記ツールと同軸で回転するホルダをロボットの効果器として備え、前記ツールおよび前記ホルダの一体物を回転させながら3次元的に移動させつつ、前記ワークを加工するロボット型加工装置において、
前記ホルダのボディに穿たれ、このボディの表面の少なくとも2か所で開口する通路と、
この通路の2つの開口の内、一方の開口に気体を送り込むとともに、他方の開口から気体を噴き出させる気体送込手段とを備え、
前記他方の開口から噴き出した気体は、前記ツールにせん断力を及ぼしたり、衝突したりすることを特徴とするロボット型加工装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のロボット型加工装置において、
前記他方の開口から噴き出した気体は前記ワークの方に向かって流れながら、前記ツールにせん断力を及ぼしたり、衝突したりすることを特徴とするロボット型加工装置。
【請求項3】
請求項1に記載のロボット型加工装置において、
前記ボディの外周面の少なくとも一部は円筒状であり、この円筒状の範囲に、前記一方の開口が設けられており、
前記ロボット型加工装置は、
前記円筒状の範囲を外周側から覆うとともに、前記ホルダの回転を受ける軸受けを有する円筒体を備え、
この円筒体の内周に円環状の溝が設けられており、
前記一方の開口は、この溝に開いていることを特徴とするロボット型加工装置。
【請求項4】
請求項1に記載のロボット型加工装置において、
前記ボディの外周面の少なくとも一部は円筒状であり、この円筒状の範囲に、円環状の溝が設けられており、
前記一方の開口は、この溝に開いており、
前記ロボット型加工装置は、
前記溝を外周側から覆うとともに、前記ホルダの回転を受ける軸受けを有する円筒体を備えることを特徴とするロボット型加工装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のロボット型加工装置において、
前記ホルダが装着される主軸を備え、
前記溝および前記円筒体は前記主軸の外側に存在していることを特徴とするロボット型加工装置。
【請求項6】
請求項5に記載のロボット型加工装置において、
前記主軸は、前記ロボットに対して相対的に静止しており、
前記円筒体は、前記主軸に固定されていることを特徴とするロボット型加工装置。
【請求項7】
請求項5に記載のロボット型加工装置において、
前記気体送込手段は、所定の気体供給源から前記通路に気体を送るための流路を形成する流路形成体を有し、
前記円筒体には、この流路形成体の先端が装着される装着穴が設けられ、この装着穴が前記溝に連通しており、
前記主軸は、前記ロボットに対して相対的に静止しており、
前記流路形成体は、前記円筒体の側の先端部が前記主軸に固定されていることを特徴とするロボット型加工装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のツールをワークに回転接触させながら加工するロボット型加工装置に関し、特に、ワークを摩擦撹拌接合する態様に係わる。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、ワークを摩擦撹拌接合するロボット型加工装置では、多関節のロボットの先端に、次のようなツールやホルダを効果器として装備するものが公知となっている。すなわち、ツールは、回転しながらワークに接触して、ワークを摩擦撹拌接合する。また、ホルダは、ツールを保持するとともに、ツールと同軸で回転するものである。そして、例えば、電動モータの出力によりホルダを回転させ、ロボットを動作させることにより、ツールをワークに回転接触させつつ所定の軌跡に沿って移動させ、摩擦撹拌接合する。
【0003】
そして、このようなロボット型加工装置は、回転接触に伴う摩擦熱の発生により、次のような問題を潜在的に有している。すなわち、ツールの寿命低下やワークの品質低下等であり、さらに、ホルダを主軸に組み付ける場合には、主軸におけるベアリングのグリス劣化も問題となる。
そこで、摩擦熱を吸収するため、ツールやホルダに冷媒の通路を設け、ワークの加工中に、この通路に冷媒を通過させ、冷媒との熱交換により摩擦熱を吸収する構成が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ところで、特許文献1は、冷媒として、主に、冷却水の使用を想定している。ここで、冷却水は温度制御を行いやすく、ツールの冷却には所定の効果を得ることができるものの、次のような問題がある。
すなわち、ツールやホルダからの吸熱により高温化した冷却水を再度冷却して利用するため、次のような構成が必要となり、摩擦熱を吸収する構成が大掛かりになってしまう。具体的には、ラジエータ等の冷却手段、冷却水の循環回路、ポンプおよび温度センサ等が必要となってしまう。
【0005】
また、冷却水の漏れを抑制するため、高性能のシール構造が必要となる。特に、回転しているツールやホルダの通路に、非回転の通路から冷却水を流入させる必要があるので、回転側の通路と非回転側の通路との連通部周辺のシール構造は、特に高性能にする必要がある。
【0006】
さらに、摩擦熱の発生箇所は、ワークに回転接触するツールの先端部と考えられるので、摩擦熱が熱伝導により拡散するのを抑制するには、冷却水の通路を可能な限りツールの先端まで伸ばすのが好ましい。一方で、ツール自体の機械的な耐久性から、ツールの先端まで通路を伸ばすことは困難であり、通路の伸長には機械的に限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6143915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ツールをワークに回転接触させるロボット型加工装置において、摩擦熱の発生に伴って生じる各種の問題を、より簡易な構成で解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のロボット型加工装置は、次のツールおよびホルダをロボットの効果器として備える。まず、ツールは、回転しながらワークに接触してこのワークを加工し、ホルダは、ツールを保持するとともにツールと同軸で回転する。そして、ロボット型加工装置は、ツールおよびホルダの一体物を回転させながら3次元的に移動させつつ、ワークを加工する。
また、ロボット型加工装置は、次の通路および気体送込手段を備える。まず、通路は、ホルダのボディに穿たれ、ボディの表面の少なくとも2か所で開口する。また、気体送込手段は、通路の2つの開口の内、一方の開口に気体を送り込むとともに、他方の開口から気体を噴き出させる。
【0010】
そして、他方の開口から噴き出した気体は、ツールにせん断力を及ぼしたり、衝突したりする。
これにより、本開示によれば、潜在的に、ツールをワークに回転接触させるロボット型加工装置において、摩擦熱の発生に伴って生じる各種の問題を、より簡易な構成で解決することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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