TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025084214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023197941
出願日2023-11-22
発明の名称塗料、塗膜および塗膜の寿命を延長する方法
出願人株式会社関電工
代理人弁理士法人グローバル・アイピー東京
主分類C09D 201/00 20060101AFI20250527BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】 塗膜の強度を維持し、剥がれ等の発生を抑制して、塗膜の寿命を延長することができる新規の塗料を提供すること。
【解決手段】 塗膜形成樹脂と、溶剤と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む、塗料を提供する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
塗膜形成樹脂と、溶剤と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む、塗料。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
該コーパルが、ナンヨウスギ科植物の樹液由来のものである、請求項1に記載の塗料。
【請求項3】
該コーパルが、該塗膜形成樹脂の重量を基準として1~10%含まれる、請求項1に記載の塗料。
【請求項4】
該塗膜形成樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素樹脂およびこれらの任意の混合物からなる群より選択され、
該溶剤が、水または有機溶剤から選択される、請求項1に記載の塗料。
【請求項5】
塗膜形成樹脂と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む、塗膜。
【請求項6】
該コーパルが、ナンヨウスギ科植物の樹液由来のものである、請求項5に記載の塗膜。
【請求項7】
該コーパルが、該塗膜形成樹脂の重量を基準として1~10%含まれる、請求項5に記載の塗膜。
【請求項8】
該塗膜形成樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素樹脂およびこれらの任意の混合物からなる群より選択される、請求項5に記載の塗膜。
【請求項9】
塗膜形成樹脂と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む塗膜の寿命を延長する方法であって、該コーパルの架橋反応が進行することを特徴とする、方法。
【請求項10】
該コーパルが、ナンヨウスギ科植物の樹液由来のものである、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コーパルを含む塗料に関する。さらに本発明は、塗料から形成してなる塗膜および塗膜の寿命を延長する方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
塗料を塗布して塗膜を形成することにより、製品の外側(外装、外壁のような部分)を覆うことが広く行われている。特に、住宅用外壁や外灯等の表面の塗膜のように、屋外で使用される塗膜は、気候および環境の変化の影響を受けやすいことから、塗膜が劣化しやすい。このような塗膜は、特に寒暖差、太陽光、風あるいは塩害等の様々な環境要因によって、特に劣化が進行するおそれがある。塗膜の劣化は、たとえば、紫外線によって塗膜形成樹脂の高分子鎖が切断されることや、切断により増加した低分子量成分や塗膜形成成分が降雨により流出することに起因していると言われている。それらを防ぐために、分子鎖の結合エネルギーの高い塗膜形成樹脂を選定したり、紫外線遮蔽剤を添加して紫外線を遮蔽したり、光安定剤等を添加して紫外線によって発生するラジカルを抑制したりする手法が検討されている。
【0003】
特許文献1には、紫外線を遮蔽する機能を有する酸化亜鉛の微粒子を含む塗料が開示されている。
特許文献2には、結合エネルギーの高いSi-O結合を有するオルガノポリシロキサンやオルガノポリシルセスキオキサン等のシリコーン化合物を利用し、エポキシ樹脂やアクリル樹脂との変性により機械的強度を補った塗料が開示されている。
特許文献3には、非黄変性ポリウレタン系エナメル塗料による中塗りと、フッ素樹脂エナメル塗料からなるトップコート層とを有する、UV殺菌灯が定常的に使用される場所で使用される窯業系化粧板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-50280号公報
特開平10-316932号公報
特開2012-152944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術においては、紫外線や温度等の環境要因によって塗膜を構成する樹脂の高分子鎖の切断を防ぐことを目的とした改良が試みられてきた。一方、本発明者らは、塗膜を構成する樹脂の高分子鎖の架橋を徐々に進行させることにより、塗膜の劣化を遅らせることが可能であることを見出した。
本発明は、塗膜形成樹脂と、溶剤と、電離性放射線を照射してなるコーパルとを含む新規の塗料を提供することを目的とする。さらに本発明は、かかる塗料から形成された塗膜を提供する。またさらに本発明は、紫外線などにより劣化が生じうる塗膜形成樹脂に、電離性放射線を照射してなるコーパルを含有させることにより、塗膜の強度を維持し、剥がれ等の発生を抑制して、塗膜の寿命を延長する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、塗膜形成樹脂と、溶剤と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む、塗料である。
本発明の他の実施形態は、塗膜形成樹脂と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む、塗膜である。
本発明の他の実施形態は、塗膜形成樹脂と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む塗膜の寿命を延長する方法であって、該コーパルの架橋反応が進行することを特徴とする、方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の塗料は、長い期間強度を維持することが可能な寿命の長い塗膜を形成することができる。本発明の塗膜に含まれている電離性放射線を照射してなるコーパルの架橋反応が進行することにより、塗膜の寿命を延長することができる。寿命が延長された塗膜は、強靭で、持続可能なインフラの整備に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、ナンヨウスギ科植物の樹液由来のコーパルの赤外吸収分光法(IR)スペクトルである。
図2は、1.2MGyのガンマ線を照射したナンヨウスギ科植物の樹液由来のコーパルのIRスペクトルである。
図3は、約1500時間紫外線を照射したナンヨウスギ科植物の樹液由来のコーパルのIRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態を以下に説明する。本発明の一の実施形態は、塗膜形成樹脂と、溶剤と、電離性放射線を少なくとも0.1MGy[メガグレイ]照射してなるコーパルと、を含む、塗料である。
【0010】
一の実施形態において、塗料とは、対象となる物を保護(例えば防腐、防食、防虫、防水、防汚、耐薬品、耐候、耐光、耐火)したり、装飾(例えば彩色、模様付け、光沢付与)したり、あるいは特定の機能(例えば撥水、親水、蓄光、蛍光、遮熱の機能)を持たせたりするために、物の表面に塗布する概ね液状の材料を指す。ここで塗料を塗布する対象となる物は、建築物、車両、航空機、船舶等の各種構造物のほか、工作機械、輸送機器、電気機器、金属製品、皮革製品、日用品、家庭用品等、あらゆる物を含む。代表的な塗料として、ペンキ、ニス、インキ、オイルステイン、ラッカー、および絵具が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社関電工
空調ウェアおよびチューブキット
13日前
株式会社関電工
塗料、塗膜および塗膜の寿命を延長する方法
12日前
株式会社関電工
目盛り付きペンチ及びテンションメンバ固定方法
1か月前
個人
消火塗料
2か月前
個人
粘着テープ
1か月前
ベック株式会社
被覆材
1か月前
ベック株式会社
水性被覆材
5日前
ベック株式会社
水性被覆材
5日前
ぺんてる株式会社
固形描画材
1か月前
日榮新化株式会社
粘着テープ
2か月前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
1か月前
三商株式会社
屋外用塗料組成物
2か月前
東ソー株式会社
ホットメルト接着剤
2か月前
日榮新化株式会社
掲示パネルセット
2か月前
ぺんてる株式会社
水性インキ組成物
24日前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
1か月前
artience株式会社
印刷インキ
5日前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
6日前
アイカ工業株式会社
光硬化型圧着組成物
2か月前
JNC株式会社
光硬化型導電性ペースト
13日前
コニシ株式会社
プライマー組成物
2か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
2か月前
花王株式会社
レオロジー改質剤
1か月前
株式会社フェクト
透明防錆塗料
3日前
個人
レンズ用防曇剤
27日前
アイカ工業株式会社
バランスウエイト用組成物
2か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末
2か月前
TOTO株式会社
設備
2か月前
大日本印刷株式会社
塗工液及び容器
2か月前
旭化成株式会社
包装材
1か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
1か月前
日東電工株式会社
粘着シート
16日前
TOTO株式会社
部材
2か月前
artience株式会社
コーティング剤及び包装材
2か月前
御国色素株式会社
黒色顔料及び黒色顔料分散液
1か月前
artience株式会社
水性粘着剤及び粘着シート
10日前
続きを見る