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公開番号
2025083342
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2025018365,2022539245
出願日
2025-02-06,2020-12-22
発明の名称
TGF-βRII結合タンパク質
出願人
メルス ナムローゼ フェンノートシャップ
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/28 20060101AFI20250523BHJP(有機化学)
要約
【課題】ヒト疾患の治療、具体的には、がんの治療用の新たな医薬品を提供することである。
【解決手段】本発明は、ヒトTGF-βRIIの細胞外ドメインに特異的に結合する抗体またはその抗体断片に関する。本発明はさらに、本発明の抗体または抗体断片をコードするポリヌクレオチドを含むベクター、本発明の抗体または抗体断片を産生する単離された細胞、および本発明の抗体または抗体断片を含む薬学的組成物に関する。本発明の抗体または抗体断片を使用して、がんを治療することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒトTGF-βRIIの細胞外ドメインに特異的に結合する抗体またはその抗体断片であって、前記抗体または抗体断片が、ヒトTGF-βRIIの細胞外ドメインのエピトープに結合し、そのヒトTGF-βRIIのアイソフォームAの25位またはヒトTGF-βRIIのアイソフォームBの50位のフェニルアラニン(F)が結合のための必須残基である、抗体またはその抗体断片。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
ヒトTGF-βRIIのアイソフォームAの細胞外ドメインの前記エピトープの119位またはヒトTGF-βRIIのアイソフォームBの144位のアスパラギン酸(D)が結合のためのさらなる必須残基である、請求項1に記載の抗体または抗体断片。
【請求項3】
ヒトTGF-βRIIのアイソフォームAの細胞外ドメインの前記エピトープの52位またはヒトTGF-βRIIのアイソフォームBの77位のトレオニン(T)が結合のためのさらなる必須残基である、請求項1または2に記載の抗体または抗体断片。
【請求項4】
ヒトTGF-βRIIのアイソフォームAの細胞外ドメインの前記エピトープの54位のイソロイシン(I)および120位のグルタミン酸(E)またはヒトTGF-βRIIのアイソフォームBの79位のイソロイシン(I)および145位のグルタミン酸(E)が結合のためのさらなる必須残基である、請求項1または2に記載の抗体または抗体断片。
【請求項5】
前記抗体または抗体断片が配列番号25、29~31、33~35、37、38、41、44~47、49、50、54、55、57~59、62、64、66、68、69、71、73、75、78、80、82、84~86、88~91、および94~96のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を有するVHのVH-CDR1、VH-CDR2、およびVH-CDR3を含み、
ここで、1~5個のアミノ酸残基が、VH-CDR1、VH-CDR2、およびVH-CDR3から選択される前記CDRのうちのいずれか1つ以上においてその保存的アミノ酸で置換されてもよい、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体または抗体断片。
【請求項6】
前記抗体が、配列番号25、29~31、33~38、41、44~47、49、50、54、55、57~60、62、64、66、68、69、71、73、75、77、78、80、82、84~86、88~91、および94~96のうちのいずれか1つから選択されるVHアミノ酸配列、またはそれと少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の同一性を有するVHアミノ酸配列を含み、上記配列番号の配列に対して任意のアミノ酸変異、挿入、欠失、置換、付加、またはそれらの組み合わせがCDR以外の位置にある、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗体断片。
【請求項7】
配列番号94~96のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を有するVHのVH-CDR1、VH-CDR2、およびVH-CDR3を含む抗体またはその抗体断片であって、1~5個のアミノ酸残基が、VH-CDR1、VH-CDR2、およびVH-CDR3から選択される前記CDRのうちのいずれか1つ以上においてその保存的アミノ酸で置換されてもよい、抗体またはその抗体断片。
【請求項8】
前記抗体が、配列番号94~96のうちのいずれか1つから選択されるVHアミノ酸配列、またはそれと少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の同一性を有するVHアミノ酸配列を含む、請求項7に記載の抗体またはその抗体断片。
【請求項9】
前記抗体または抗体断片が、
軽鎖可変領域(VL)であって、
(a)配列番号19に記載のアミノ酸配列を含むVL-CDR1、
(b)配列番号20に記載のアミノ酸配列を含むVL-CDR2、および
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むVL-CDR3を有する、VLをさらに含み、
ここで、1~5個のアミノ酸残基が、VL-CDR1、VL-CDR2、およびVL-CDR3から選択される前記CDRのうちのいずれか1つ以上においてその保存的アミノ酸で置換されてもよい、請求項1~8のいずれか1項に記載の抗体またはその抗体断片。
【請求項10】
前記抗体が、VLアミノ酸配列:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQSYSTPPTFGQGTKVEIK(配列番号16)、またはそれと少なくとも80%の同一性を有するVLアミノ酸配列を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の抗体またはその抗体断片。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、医学分野に関する。より具体的には、本発明は、形質転換成長因子-ベータ受容体II(TGF-βRII)に結合するタンパク質、およびヒトの治療、特に、がんの治療におけるそれらの使用に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
形質転換成長因子β(TGF-β)は、TGF-βスーパーファミリーのシグナル伝達分子部分である。様々な細胞機能を調節する3つのTGF-βリガンド(TGF-β1、2、および3)が存在する。TGF-βシグナル伝達は、正常細胞では腫瘍抑制的な役割を有するが、悪性細胞では腫瘍促進的な役割を有することができる。これらは、増殖、移動、分化、アポトーシス、血管新生、および上皮間葉転移などのプロセスに関与する(Bierie and Moses,2006.Siegel and Massague,2003)。これらのシグナルはTGF-β受容体2型(TGF-βRII)への結合により媒介され、TGF-βRIとの二量体化およびそのリン酸化をもたらす。その後、2つのTGF-βRIIおよび2つのTGF-βRIから成るこのヘテロ四量体複合体は、SMAD2およびSMAD3を動員してリン酸化し、次いで、SMAD4を動員してco-SMAD分子に結合してSMAD/co-SMAD複合体を形成し、それがTGF-β標的遺伝子の転写を調節する核に移動する(Hata and Chen,2016.Vander Ark,Cao et al.,2018)。
【0003】
高レベルのTGF-β発現は、がんにおける予後不良と関連することが示されている。TGF-βは、がん細胞の移行および転移を促進する上皮間葉転移を誘導する場合がある。遺伝子発現プロファイルは、TGF-βシグナル伝達が結腸直腸がんの肝転移における有意な経路であることを示している(Jung,Staudacher et al.,2017)。さらに、間質と上皮との相互作用ががん進行に関与することが報告されている。固形腫瘍に見られる豊富な間質細胞成分は、がん関連線維芽細胞(CAF)であり、腫瘍の足場となり得る細胞外マトリックスの構築および再構築に加えて、免疫回避にも寄与し、腫瘍発生および成長も促進する(Quail and Joyce,2013)。腫瘍由来のTGF-β1は、腫瘍形成促進性間質環境を促進することができるTGFβRIIに結合することにより、線維芽細胞の「活性化された」CAFへのトランス分化を誘導する。
【0004】
CAFおよび腫瘍の異常TGF-βシグナル伝達特性を阻害するためにTGF-βシグナル伝達経路を標的とする既存の方法は、これまでに、最適以下の有効性および/または開発責務を有していた。1つの抗TGF-βRIIモノクローナル抗体は、WO2010/053814に開示されているLY3022859であり、これはTGF-βRIIの細胞外ドメインを遮断することが報告されている。しかしながら、第I相用量漸増試験は、サイトカイン放出症候群を引き起こし、進行性固形腫瘍を有する患者には安全ではないとみなされた。WO2012/093125に開示されている別の薬剤は、より短い半減期を有する抗TGF-βRII単一可変ドメインであり、この分子の正確な作用機序または結合ドメインは確立されていない。これまでに、TGF-β腫瘍調節の複雑さおよび多面性が薬剤開発を困難にするため、臨床試験に成功した抗TGF-βRII抗体は存在していない(Hao,Baker et al.,2019)。本明細書では、我々は、TGF-βRIIに結合することができる新たな重鎖可変領域、重鎖、Fab、および全長IgG単一特異性抗体を記載する。これらの抗体、またはこれらの重鎖もしくは重鎖可変領域を含む抗体は、TGF-βRII上の新規の位置を標的とし、受容体とそのリガンドとの間の相互作用を遮断し、これは既存の抗体と比べて改善された点である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、ヒト疾患の治療、具体的には、がんの治療用の新たな医薬品を提供することである。この目的は、本明細書に記載され、かつ特許請求される、ヒトTGF-βRIIの細胞外ドメインに特異的に結合する抗体またはその抗体断片、および特定の結合ドメインの提供によって満たされる。
【0006】
第1の態様では、本発明は、ヒトTGF-βRIIの細胞外ドメインに特異的に結合する抗体またはその抗体断片であって、抗体または抗体断片が、ヒトTGF-βRIIの細胞外ドメインのエピトープに結合し、そのヒトTGF-βRIIのアイソフォームAの25位またはヒトTGF-βRIIのアイソフォームBの50位のフェニルアラニン(F)が結合のための必須残基である、抗体またはその抗体断片に関する。
【0007】
好ましくは、かかる抗体または抗体断片は、TGF-βRIIに結合し、ヒトTGF-βのヒトTGF-βRIIへの結合を遮断または阻害し、それにより、細胞へのシグナル伝達を阻害し、TGF-βRIIのヘテロ二量体化を遮断または阻害する。
【0008】
第2の態様では、本発明は、本明細書に記載の抗体または抗体断片の重鎖および軽鎖のいずれかまたは両方をコードするポリヌクレオチドを含むベクターに関する。
【0009】
第3の態様では、本発明は、本明細書に記載の抗体または抗体断片を産生する細胞に関する。
【0010】
第4の態様では、本発明は、本明細書に記載の抗体または抗体断片と、薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤とを含む薬学的組成物に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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