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公開番号2025082818
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2024196234
出願日2024-11-08
発明の名称遺伝子組換え抗体、それを含むキット、およびがん診断におけるその使用
出願人ユニ ファルマ カンパニー リミテッド,UNI PHARMA CO., LTD.
代理人SK弁理士法人,個人,個人
主分類C07K 16/18 20060101AFI20250522BHJP(有機化学)
要約【課題】DR-70の検出に使用できるモノクローナル抗体を提供する。
【解決手段】本明細書では、重鎖可変(VH)ドメインおよび軽鎖可変(VL)ドメインを含む、組換え抗体またはそのフラグメントが開示される。本開示のいくつかの実施形態によれば、組換え抗体または抗体フラグメントのVHドメインおよびVLドメインは、それぞれ、特定の配列と少なくとも85%同一のアミノ酸配列を含む。また、本明細書において、本組換え抗体または抗体フラグメントを使用して、対象ががんを有するかどうかを診断する方法も開示される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重鎖可変(VH)ドメインおよび軽鎖可変(VL)ドメインを含む、組換え抗体またはそのフラグメントであって、ここで
前記VHドメインは、配列番号1の第1相補性決定領域(CDR-H1)、配列番号2の第2相補性決定領域(CDR-H2)、および配列番号3の第3相補性決定領域(CDR-H3)を含み、並びに
前記VLドメインは、配列番号5の第1相補性決定領域(CDR-L1)、配列番号6の第2相補性決定領域(CDR-L2)、および配列番号7の第3相補性決定領域(CDR-L3)を含む、
組換え抗体またはそのフラグメント。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記VHドメインは、配列番号4のアミノ酸配列を有し、および前記VLドメインは、配列番号8のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の組換え抗体またはそのフラグメント。
【請求項3】
前記VHドメインのフラグメントは、配列番号9、10、11、または12のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の組換え抗体またはそのフラグメント。
【請求項4】
前記VLドメインのフラグメントは、配列番号13、14、15、または16のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の組換え抗体またはそのフラグメント。
【請求項5】
ある対象ががんを有するか否かを診断するためのインビトロ方法であって、前記対象から分離した生体試料と、請求項1に記載の組換え抗体またはそのフラグメントとを混合し、これにより、前記生体試料中のDR-70を、請求項1に記載の組換え抗体またはそのフラグメントと反応させて免疫学的アッセイにおける複合体を形成させることを含み、前記複合体の形成は、前記対象ががんを有することの指標となる、インビトロ方法。
【請求項6】
さらに、前記形成された複合体を検出するために二次抗体を添加することを含み、ここで前記二次抗体は、配列番号20のVHドメインおよび配列番号24のVLドメインを含む、請求項5に記載のインビトロ方法。
【請求項7】
前記がんは、肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、舌がん、または肝細胞がん(HCC)である、請求項5に記載のインビトロ方法。
【請求項8】
前記生体試料は、皮膚生検試料、全血試料、血漿試料、血清試料、尿試料、粘液試料、およびそれらの精製またはろ過形態からなる群から選択される、請求項5に記載のインビトロ方法。
【請求項9】
前記生体試料は、血清試料である、請求項8に記載のインビトロ方法。
【請求項10】
前記免疫学的アッセイは、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)である、請求項5に記載のインビトロ方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
1.技術分野
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
本開示は、典型的には、疾病診断の分野に関するものである。より詳細には、本開示は、組換え抗体およびがんの診断におけるその使用に関するものである。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術の説明
【0004】
がんとは、制御不能に増殖し、正常な組織を浸潤び破壊する能力を示す異常な細胞の発生を特徴とする疾患群を指す。世界的に主要な死因となっており、毎年約1,000万人が死亡しており、死因の6人に1人近くを占めている。世界保健機関(WHO)の統計によると、がんによる死亡率は早期に発見および治療された場合、減少することから、早期発見の2つの戦略、早期診断およびスクリーニングがWHOにより提唱されている。がんまたは前がん病変の早期診断により、がんの発生、浸潤および/もしくは転移を遅らせる、またはさらに予防するための早期介入が可能となり、そして、その結果、がん患者の生存率および生活の質が改善されるだけでなく、がん治療のコストおよび複雑性を大幅に軽減することができる。スクリーニングは、対象者が症状を発症する前に、がんまたは前がん病変を示唆する所見を持つ対象者を特定することを目的とする。
【0005】
腫瘍関連抗原(TAA)は、がんのスクリーニングの標的として有用である。実際には、がんの疑いのある対象から分離した生体試料(例えば、血液または生検試料)を、生体試料中の1つまたは複数のTAAの発現を特定するバイオマーカー検査にかけ、熟練した技術者または臨床医ががんの症例を予備的に特定し、任意にさらなる検査を行って確定診断を下してもよい。腫瘍の成長、血管新生、浸潤および転移の過程において、がん細胞は、プラスミノーゲンのプラスミンへの切断を媒介するプラスミノーゲン活性化因子を放出し、プラスミンはその後フィブリンをフィブリン-フィブリノーゲン分解生成物(FDP)に分解する。FDPは、肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、舌がん、肝細胞がん(HCC)など、すべての主要ながんによって産生されることが知られている。DR-70はFDPの測定に使用されるマーカーであり、また、がん検診の新規な標的として提供されてもよい。しかし、現在に至るまで、DR-70の検出に使用できるモノクローナル抗体(mAb)は存在しない。以上の観点から、新規な抗DR-70 mAbの開発に引き続き関心が寄せられている。
【発明の概要】
【0006】
以下では、読者に基本的な理解を提供するために、開示の簡略化した概要を提示する。この概要は、開示の広範な概要ではなく、また、本発明における主要な/重要な要素を特定したり、または、本発明の範囲を描写するものでもない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の序章として、本明細書で開示されたいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0007】
本明細書において具体化され、広く説明されているように、本開示の第1の態様は、「14G12-5」と命名された組換え抗体およびそのフラグメント(例えば、単鎖可変フラグメント、scFv)に関する。構造上、各組換え抗体およびそのフラグメントは、重鎖可変(VH)ドメインおよび軽鎖可変(VL)ドメインを含む。本開示の実施形態によれば、VHドメインは、配列番号1の第1相補性決定領域(CDR-H1)、配列番号2の第2相補性決定領域(CDR-H2)、および配列番号3の第3相補性決定領域(CDR-H3)を含み、並びに、VLドメインは、配列番号5の第1相補性決定領域(CDR-L1)、配列番号6の第2相補性決定領域(CDR-L2)、および配列番号7の第3相補性決定領域(CDR-L3)を含む。
【0008】
いくつかの例示的な実施形態によれば、本組換え抗体のVHドメインのフラグメントは、配列番号9、10、11、または12のアミノ酸配列を有し、一方、本組換え抗体のVLドメインのフラグメントは、配列番号13、14、15、または16のアミノ酸配列を有する。
【0009】
いくつかの例示的な実施形態によれば、組換え抗体/抗体フラグメントのVHおよびVLドメインは、それぞれ、配列番号4および8と少なくとも85%同一のアミノ酸配列を含み、好ましくは、配列番号4および8と少なくとも90%同一であり、より好ましくは、配列番号4および8と少なくとも95%同一である。本開示の例示的な一例において、組換え抗体/抗体フラグメントのVHおよびVLドメインは、それぞれ配列番号4および8のアミノ酸配列を含む(すなわち、VHおよびVLドメインはそれぞれ、配列番号4および8と100%同一のアミノ酸配列を含む)。
【0010】
本開示の第2の態様は、DR-70(FDP)を検出するためのキットの調製における、本組換え抗体または抗体フラグメントの使用に関する。本開示のいくつかの実施形態によれば、キットは、組換え抗体14G12-5またはそのフラグメント(例えば、14G12-5 scFv)を有する第1の容器、および薬学的に許容される担体を有する第2の容器を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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