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公開番号2025078779
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2025034795,2024033023
出願日2025-03-05,2018-03-29
発明の名称ヒストンデアセチラーゼ6阻害剤としてのイソオキサゾールヒドロキサム酸
出願人ザ・ジョージ・ワシントン・ユニバーシティ,THE GEORGE WASHINGTONUNIVERSITY,ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ イリノイ
代理人個人,個人
主分類C07D 261/18 20060101AFI20250513BHJP(有機化学)
要約【課題】 疾患を処置する方法を提供すること
【解決手段】 本開示は、式(I)により表される化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、例えば水和物、およびプロドラッグ(式中、Xおよびnは、本明細書に記載されている通りに定義される)を提供する。本開示はまた、HDACの阻害が利益をもたらす、疾患および状態、例えばがんを処置するのに使用するための式(I)の化合物を提供する。一態様では、本開示は、「本開示の化合物」とまとめて称する、以下の式I~Vのいずれか1つを有する化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、例えば水和物およびプロドラッグを提供する。本開示の化合物は、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤である。
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特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明


発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
政府の権利に関する声明
本発明は、米国国立衛生研究所から授与された認可番号5R01NS079183の政府支援を受けて行われた。米国政府は、本発明における特定の権利を有する。
続きを表示(約 2,700 文字)【0002】
技術分野
本開示は、イソオキサゾール置換ヒドロキサム酸HDAC阻害剤(HDACI)、HDACIを含む医薬組成物、ならびにHDACの阻害が利益をもたらす、疾患および状態、例えばがんを処置する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
エピゲノミック(epigenomic)なタンパク質の共有結合性翻訳後修飾(post-translational modification:PTM)は、それらのタンパク質の生物学的役割に寄与しており、一つの細胞世代から次の世代へのエピジェネティックな情報の担体として働く。エピジェネティクスとは、遺伝学の最上位または上位にあることを意味し、DNAおよび遺伝子を「オン」または「オフ」にする関連ヒストンへの外部修飾を指す。これらの修飾は、DNA配列を変えることはないが、代わりに、これらの修飾は、細胞が遺伝子を「解読する」方法に影響を及ぼす。PTMは、タンパク質機能の調節、転写、DNA複製、DNA損傷の修復において重要な役割を果たす。
【0004】
エピジェネティックな制御の周辺の主要な事象は、3つの作用様式:ライター、リーダーおよびイレーサーに集中する。ライターは、とりわけ、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)により触媒されるアセチル化を含む、ヒストンに様々なPTMの印を付与することを担う。リーダーは、これらのPTMの印を認識して、これに結合するタンパク質を指し、これにより、その作用を媒介し、イレーサーは、これらの印の除去を触媒するヒストンデアセチラーゼ(HDAC)などの様々な酵素を包含する。アセチル化ヒストンリシン残基の場合、HDACは、アセチルの印の加水分解を触媒して無置換リシン残基を与えることを担う。HDACファミリーは、現在、18種の酵素からなり、これらの酵素は、酵母ファミリーへのその相同性に応じて、4つのサブグループに分類される。HDAC1、2、3および8(酵母Rpd3とのその相同性に応じて、クラスI HDACと分類される)は、遍在的発現および核への局在化を特徴とする。クラスII HDACは、組織特異的発現、および核と細胞質との間のシャトルを示す。酵母Hda1に相同するこれらの酵素は、クラスIIa(HDAC4、5、7および9)およびクラスIIb(HDAC6および10)に細分類される。クラスIVサブファミリーの唯一のメンバーであるHDAC11は、クラスIの酵素とクラスIIの酵素の両方の触媒ドメインとの類似性を示す。クラスI、IIおよびIV HDACは、脱アセチル化活性の補因子として、Zn
2+
を必要とし、従来的なHDACとも称される。サーチュイン1~7は、その活性が、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドに依存し、クラスIIIのHDACを形成する。
【0005】
タンパク質PTM、とりわけ非常に特異的なPTMの印に結びつくものの調節に関与する酵素の薬理学的操作は、細胞の働きをよりよく理解する際に大いなる可能性を保持する。これらの酵素の選択的な低分子モジュレータの発見は、細胞レベルでのこれらのPTMの役割をよりよく理解する化学的手段をもたらすと思われるが、同様に、重要な疾患の改変剤に至ることがある。HDACの分野では、デアセチラーゼ酵素を遮断することができ
る多数の化合物が存在し、いくつかの化合物は、がんの治療に対する市場への道筋を作ってきた。しかし、これらのHDACIの大多数は、アイソフォームにあまり選択的ではない。HDACIの多数は、1種より多いクラスのHDAC酵素全体を阻害し、したがって、パン選択的と分類されている。がん、およびある特定のCNS障害などのヒト疾患を処置するための有望な治療標的であるように思われる様々なHDACアイソフォームの中で、HDAC6は、とりわけ、HDAC6ノックアウト動物が、依然として生存可能な状態あるということを鑑みると、特に魅力的な標的として出現した。HDAC6は、ヒストンタンパク質のPTMにおいて、明白な役割を有していないが、むしろ、α-チューブリン、HSP-90、コルタクチン、HSF-1および他のタンパク質標的のアセチル化状態の調節に関与している。この酵素はまた、細胞からアグリソーム形成に至るまでの、ミスフォールディングされたポリユビキチン化タンパク質の認識およびクリアランスにおいて、ある役割を果たしている。
HDACIは、WO2017/040564に開示されている。HDACの阻害に応答する、がんおよび他の疾患を処置および/または予防するための、新規薬剤、例えば低分子が継続的に必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/040564号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
一態様では、本開示は、「本開示の化合物」とまとめて称する、以下の式I~Vのいずれか1つを有する化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、例えば水和物およびプロドラッグを提供する。本開示の化合物は、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤である。
【0008】
一態様では、本開示は、「本開示の中間体」とまとめて称する、以下の式VI~Xのいずれか1つを有する化合物を提供する。本開示の中間体は、式I~Vを有するヒストンデアセチラーゼ阻害剤を調製するために使用することができる合成中間体である。
【0009】
別の態様では、本開示は、HDACの阻害が利益をもたらす疾患および状態、例えば、がん、神経系疾患、精神性疾病、神経変性障害、末梢神経障害、脳卒中、高血圧症、炎症、外傷性脳損傷、関節リウマチ、同種移植拒絶反応または自己免疫疾患を処置する方法であって、個体、例えばそれを必要とするヒト患者に、治療有効量の本開示の化合物を投与するステップを含む方法を提供する。
【0010】
別の態様では、本開示は、がん、神経系疾患、精神性疾病、神経変性障害、末梢神経障害、脳卒中、高血圧症、炎症、外傷性脳損傷、関節リウマチ、同種移植拒絶反応および自己免疫疾患などの、疾患および状態を処置する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本開示の化合物を投与するステップを含む方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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