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公開番号2025078154
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190518
出願日2023-11-08
発明の名称仮想書道評価方式及び仮想空間上の書道システム
出願人国立大学法人 名古屋工業大学
代理人
主分類G09B 11/00 20060101AFI20250513BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】
客観的な評価を行うことができる、仮想書道評価方式及び仮想空間上の書道システムを提供すること。
【解決手段】
スタイラス2を有する触覚インタフェース装置1と、表示部3と、情報処理装置5と、を備える仮想空間上の書道システム10を利用する仮想書道評価方式であって、表示部3に仮想の半紙3a及び半紙3a内に手本となる文字3eを表示する手順と、書道システム10の利用者Pが手本となる文字3eをなぞることにより、スタイラス2の位置を取得し、スタイラス2に基づく仮想筆3cの毛筆部分3dが、半紙3aに当たることにより、半紙3aからの反力を検出する手順と、仮想筆3cによって利用者Pにより書かれる文字3hと、手本となる文字3eとの一致度の計算を行う手順と、一致度により定まるスコアを算出する手順と、スコアを表示部3に表示する手順と、手本となる文字3eを更新する手順と、含む仮想書道評価方式である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
スタイラスを有する触覚インタフェース装置と、表示部と、情報処理装置と、を備える仮想空間上の書道システムを利用する仮想書道評価方式であって、前記表示部に仮想の半紙及び前記半紙内に手本となる文字を表示する手順と、前記書道システムの利用者が前記手本となる文字をなぞることにより、前記スタイラスの位置を取得し、前記スタイラスに基づく仮想筆の毛筆部分が、前記半紙に当たることにより、前記半紙からの反力を検出する手順と、前記仮想筆によって前記利用者により書かれる文字と、前記手本となる文字との一致度の計算を行う手順と、前記一致度により定まるスコアを算出する手順と、前記スコアを前記表示部に表示する手順と、前記手本となる文字を更新する手順と、含む仮想書道評価方式。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記手本となる文字は字の太さと中心線が分かるように前記表示部に表示される、請求項1に記載の仮想書道評価方式。
【請求項3】
前記スコアは、前記利用者が書いた文字と前記手本となる文字と対比において、両者の太さの差Dw(mm)、両者の中心線の差Dc(mm)、及び両者の中心線からはみ出して書かれた線の割合に基づく一致度から求める、請求項2に記載の仮想書道評価方式。
【請求項4】
前記中心線からはみ出して書かれた線の割合に基づく一致度は、前記中心線の長さ方向に対して足りなかった割合であるカバー率Rc、及び前記中心線からはみ出して書いた割合であるオーバー率Roに基づく一致度である、請求項3に記載の仮想書道評価方式。
【請求項5】
前記スコアは、さらに前記利用者が文字を書くのに要した時間(秒)を含む、請求項4に記載の仮想書道評価方式。
【請求項6】
前記一致度をSとするとき、一致度Sは式(1)により表される請求項5に記載の仮想書道評価方式。
(数1)
JPEG
2025078154000004.jpg
10
104
(ただし、0≦S≦100であり、Sが0を下回った場合は0点に、Sが100を上回った場合は100点とし、A、B、C、D、E及びF、並びにDw、Dc、Rc、Ro及びTの各変数から引いている値は、第1項と第2項はそれぞれ0から40の値、第3項と第4項はそれぞれ0から10の値、第5項と第6項は合わせて-5から0の値をとり、A、B、C、D、E及びF、並びにD

、D

、R

、R

及びT

は所定の定数である。)
【請求項7】
前記スタイラスを前記半紙の方向に押し下げる程度に応じて、前記利用者によって書かれる字の太さが変化し、前記反力の大きさの程度を区別して前記表示部に表示する手順を、さらに含む、請求項1に記載の仮想書道評価方式。
【請求項8】
スタイラスを有する触覚インタフェース装置と、表示部と、情報処理装置と、を備える仮想空間上の書道システムであって、前記表示部は半紙及び前記半紙内に手本となる文字を表示し、前記触覚インタフェース装置は、前記書道システムの利用者が前記手本となる文字をなぞることにより、前記スタイラスの位置を取得し、スタイラスに基づく仮想筆の毛筆部分が、前記半紙に当たることにより、前記半紙からの反力を検出し、前記情報処理装置は、前記スタイラスの位置により定まる前記利用者によって書かれる文字と、前記手本となる文字との一致度の計算により定まるスコアを算出する、書道システム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、前記スタイラスを前記半紙の方向に押し下げる程度に応じて、前記仮想筆の筆圧の強さの程度が変化し、前記筆圧の強さに応じて、前記利用者により書かれる文字の太さが変わり、前記表示部は、前記反力の大きさの程度を区別して表示する部分を、さらに含む、請求項8に記載の書道システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想書道評価方式及び仮想空間上の書道システムに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
触覚インタフェース装置を用いた遠隔書道システムにおいて、ネットワーク遅延やパケット欠落がユーザ体感品質(QoE:Quality of Experience)へ及ぼす影響について主観評価が行われている。非特許文献1で発明者らは、QoE評価による調査により作業内容や位置情報の送信レート等によって、ネットワーク遅延揺らぎやパケット欠落がQoEに及ぼす影響を明らかにしている。触覚インタフェース装置1´を使用したその遠隔書道システム20(図5参照)では、利用者が書道を行う筆を介して利用者に提示される反力の出力品質の評価は、主観評価によっている。
【0003】
特許文献1には、毛筆文字の学習者に効果的な毛筆学習を提供するための書道学習支援システムが開示されている。その書道学習支援システムでは、手本毛筆文字データを表示装置に表示し、運筆が開始されると、3次元力覚装置は時間毎の運筆パラメータを読み込み、パソコンの毛筆文字処理部により毛筆文字を逐次生成し、表示装置に表示する。パソコンの力覚処理部は、筆パラメータ等から力覚データを算出し、3次元力覚装置に力覚をフィードバックさせる。運筆が終了したら、運筆表現データを作成して手本運筆表現データと比較し、表示装置に表示する。
【0004】
また、特許文献2には、毛筆を紙面に対して相対的にXY運動をさせると共に、Z方向に移動制御して紙面上に毛筆による描字を行い、文字手本から画像をデジタル変換されたドットデータとして取得する毛筆描字装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-205962号公報
特開平4-216079号公報
【非特許文献】
【0006】
兼岡弘幸, 亀山征二, 浅野寿朗, 石橋豊, "触覚メディアを用いた遠隔習字システムにおけるメディア出力品質の主観評価," 信学技報, CQ2005-75, Nov. 2005.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、実際に利用者が書いた文字の形の良し悪しは評価されておらず、客観的な評価を得ることが困難であるという問題があった。例えば非特許文献1の評価では、先生が実際に書かれた文字を見て行う必要があるためである。そこで、本発明では客観的な評価を行うことができる、仮想書道評価方式及び仮想空間上の書道システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
[1]スタイラスを有する触覚インタフェース装置と、表示部と、情報処理装置と、を備える仮想空間上の書道システムを利用する仮想書道評価方式であって、前記表示部に仮想の半紙及び前記半紙内に手本となる文字を表示する手順と、前記書道システムの利用者が前記手本となる文字をなぞることにより、前記スタイラスの位置を取得し、前記スタイラスに基づく仮想筆の毛筆部分が、前記半紙に当たることにより、前記半紙からの反力を検出する手順と、前記仮想筆によって前記利用者により書かれる文字と、前記手本となる文字との一致度の計算を行う手順と、前記一致度により定まるスコアを算出する手順と、前記スコアを前記表示部に表示する手順と、前記手本となる文字を更新する手順と、含む仮想書道評価方式である。
[2]前記手本となる文字は字の太さと中心線が分かるように前記表示部に表示される、[1]に記載の仮想書道評価方式である。
[3]前記スコアは、前記利用者が書いた文字と前記手本となる文字と対比において、両者の太さの差Dw(mm)、両者の中心線の差Dc(mm)、及び両者の中心線からはみ出して書かれた線の割合に基づく一致度から求める、[2]に記載の仮想書道評価方式である。
[4]前記中心線からはみ出して書かれた線の割合に基づく一致度は、前記中心線の長さ方向に対して足りなかった割合であるカバー率Rc、及び前記中心線からはみ出して書いた割合であるオーバー率Roに基づく一致度である、[3]に記載の仮想書道評価方式である。
[5]前記スコアは、さらに前記利用者が文字を書くのに要した時間(秒)を含む、[4]に記載の仮想書道評価方式である。
[6]前記一致度をSとするとき、一致度Sは式(1)により表される[5]に記載の仮想書道評価方式である。
(数1)
JPEG
2025078154000002.jpg
10
104
(ただし、0≦S≦100であり、Sが0を下回った場合は0点に、Sが100を上回った場合は100点とし、A、B、C、D、E及びF、並びにDw、Dc、Rc、Ro及びTの各変数から引いている値は、第1項と第2項はそれぞれ0から40の値、第3項と第4項はそれぞれ0から10の値、第5項と第6項は合わせて-5から0の値をとり、A、B、C、D、E及びF、並びにD

、D

、R

、R

及びT

は所定の定数である。)
[7]前記スタイラスを前記半紙の方向に押し下げる程度に応じて、前記利用者によって書かれる字の太さが変化し、前記反力の大きさの程度を区別して前記表示部に表示する手順を、さらに含む、[1]に記載の仮想書道評価方式である。
[8]スタイラスを有する触覚インタフェース装置と、表示部と、情報処理装置と、を備える仮想空間上の書道システムであって、前記表示部は半紙及び前記半紙内に手本となる文字を表示し、前記触覚インタフェース装置は、前記書道システムの利用者が前記手本となる文字をなぞることにより、前記スタイラスの位置を取得し、スタイラスに基づく仮想筆の毛筆部分が、前記半紙に当たることにより、前記半紙からの反力を検出し、前記情報処理装置は、前記スタイラスの位置により定まる前記利用者によって書かれる文字と、前記手本となる文字との一致度の計算により定まるスコアを算出する、書道システムである。
[9]前記情報処理装置は、前記スタイラスを前記半紙の方向に押し下げる程度に応じて、前記仮想筆の筆圧の強さの程度が変化し、前記筆圧の強さに応じて、前記利用者により書かれる文字の太さが変わり、前記表示部は、前記反力の大きさの程度を区別して表示する部分を、さらに含む、[8]に記載の書道システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、現行技術で対応していない、スコアによる文字の形の全体的な客観的評価が可能である。また、ストロークごとにお手本の文字との差を計算することができるため、具体的に文字のどの部分で改善が必要かといった部分的な評価も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態である、仮想書道評価方式を実現する仮想空間上の書道システムを示す図である。
仮想書道評価方式を実現する仮想空間上の書道システムの構成を示す別の図である。
ディスプレイ(表示部)に表示された、手本の文字とその手本の文字をなぞって書かれつつある文字等、(b)書き終えた文字とそのスコア等を、それぞれ示す図である。
仮想書道評価方式の評価のフローを示す図である。
先行技術の触覚インタフェース装置を用いた遠隔書道システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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