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公開番号2025077992
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2024150717
出願日2024-09-02
発明の名称フレキシブル銅箔基板
出願人柏彌蘭金屬化研究股分有限公司
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類C23C 18/50 20060101AFI20250512BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】電気化学的腐食に耐える十分な剥離強度を持つフレキシブル銅箔基板を提供する。
【解決手段】フレキシブル銅箔基板は、ポリイミド基材と、ニッケル銅合金層と、銅層と、を有し、前記ニッケル銅合金層は、少なくとも、ニッケル、銅およびリンを含み、無電気めっきによって前記ポリイミド基材の少なくとも片面に形成され、前記銅の含有量が、前記ニッケル銅合金層の30重量%より大きく、前記リンの含有量が、前記ニッケル銅合金層の5重量%未満であり、前記ニッケル銅合金層の0.02体積%硫酸溶液中での腐食電位が、-20mVより大きく、前記銅層は、前記ニッケル銅合金層において前記ポリイミド基材に対しての反対側に形成されると共に、前記ニッケル銅合金層と結合して金属導電層を形成する。上記フレキシブル銅箔基板は、電気化学的腐食に耐える十分な剥離強度を持ち、フレキシブル回路板の製作に適用される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリイミド基材と、ニッケル銅合金層と、銅層と、を有するフレキシブル銅箔基板であって、
前記ニッケル銅合金層は、ニッケル、銅およびリンを含み、無電気めっきによって前記ポリイミド基材の少なくとも片面に形成され、前記銅の含有量が、前記ニッケル銅合金層の30重量%より大きい且つ80重量%未満で、前記リンの含有量が、前記ニッケル銅合金層の5重量%未満であり、前記ニッケル銅合金層の0.02体積%硫酸溶液中での腐食電位が、-20mVより大きく、
前記銅層は、前記ニッケル銅合金層において前記ポリイミド基材に対しての反対側に形成されると共に、前記ニッケル銅合金層と結合して金属導電層を形成する、
フレキシブル銅箔基板。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記ニッケル銅合金層が、単一のめっき層である、
請求項1に記載のフレキシブル銅箔基板。
【請求項3】
前記ニッケル銅合金層は、鉄、コバルト、モリブデン、タングステン、錫、クロムおよび亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含む、
請求項1に記載のフレキシブル銅箔基板。
【請求項4】
前記銅層は、電気めっきにより前記ニッケル銅合金層に形成され、厚さが0.2~20μmである、
請求項1~3のいずれか一項に記載のフレキシブル銅箔基板。
【請求項5】
前記金属導電層と前記ポリイミド基材との剥離強度は、0.7kgf/cm以上である、
請求項1~3のいずれか一項に記載のフレキシブル銅箔基板。
【請求項6】
前記金属導電層と前記ポリイミド基材との剥離強度は、0.7kgf/cm以上である、
請求項4に記載のフレキシブル銅箔基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル銅箔基板に関し、特に電気化学的腐食に耐えるフレキシブル銅箔基板に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
フレキシブル銅箔基板(FCCL、Flexible Cupper Clad Laminate)は、一般に、ポリイミド基材の表面にニッケル層を形成し、そのニッケル層上に銅層を電気めっきするという湿式メタル法により製造される。
【0003】
銅層とポリイミド基材との間にニッケル層を形成することで、ニッケル層と銅層からなる金属導電層とポリイミド基材との剥離強度を向上できるため、フレキシブル銅箔基板の構造強度を向上することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のフレキシブル銅箔基板でフレキシブル回路板(FPC、Flexible Printed Circuit)を製作し、続いて無電気ニッケル浸漬金(ENIG、Electroless Nickel Immersion Gold)を施す場合、金属ニッケルの還元電位(-0.25V)が金属銅の還元電位(+0.34V)より低いため、無電気ニッケル浸漬金の工程において、金イオンが還元されると、金属ニッケルは電子を失いやすいため、電気化学的腐食としても知られているニッケル層の酸化腐食を引き起こすことがある。
【0005】
また、ニッケル層が酸化腐食されると、銅層上の金属回路がポリイミド基材から剥離し、フレキシブル回路板の構造が破壊される場合がある。
【0006】
よって、本発明者らは、電気化学的腐食に耐えるフレキシブル銅箔基板について、まだ改良の余地があることを発見した。
【0007】
本発明者らは、本発明のニッケル銅合金層が、酸性金めっきの溶液中で電子の損失による腐食がなく、線路製作時のエッチングに影響を与えないことを発見した。つまり、無電気めっき法と特定のニッケル銅合金層の組成を利用することで、ニッケル銅合金層の硫酸溶液中での腐食電位を増加すると共に、電気化学的腐食に耐える十分な剥離強度を持つフレキシブル銅箔基板を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態のフレキシブル銅箔基板は、ポリイミド基材と、ニッケル銅合金層と、銅層と、を有し、前記ニッケル銅合金層は、ニッケル、銅およびリンを含み、無電気めっきによって前記ポリイミド基材の少なくとも片面に形成され、前記銅の含有量が、前記ニッケル銅合金層の30重量%より大きく、前記リンの含有量が、前記ニッケル銅合金層の5重量%未満であり、前記ニッケル銅合金層の0.02体積%硫酸溶液中での腐食電位が、-20mVより大きく、前記銅層は、前記ニッケル銅合金層において前記ポリイミド基材に対しての反対側に形成されると共に、前記ニッケル銅合金層と結合して金属導電層を形成する。
【0009】
本発明の一実施例において、前記銅の含有量が、前記ニッケル銅合金層の80重量%未満である。
【0010】
本発明の一実施例において、前記ニッケル銅合金層が、単一のめっき層である。
(【0011】以降は省略されています)

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