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公開番号
2025077057
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023188971
出願日
2023-11-03
発明の名称
植物プランクトンの異常繁殖防止方法及び防止用凝集剤
出願人
個人
代理人
個人
主分類
A01K
61/00 20170101AFI20250512BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】
赤潮の原因となる有害植物プランクトンの異常繁殖を抑制し、除去する植物プランクトンの異常発生防止方法及び防止用凝集剤を提供する。
【解決手段】
赤潮を構成する有害植物プランクトン発生海域海面に、塩化第二鉄溶液を散布し、三価の鉄イオンの化学的作用により、海中の栄養塩であるリンを不溶性のリン酸鉄にして、植物プランクトンの光合成を抑制し、繁殖を防止するとともに、フロック状の水酸化第二鉄を生成させることにより、浮遊する植物プランクトンを吸着凝集して沈殿除去することにより、赤潮による漁業の被害を防止する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
植物プランクトンが異常発生して形成される赤潮水塊域に、塩化第二鉄溶液を散布し、その中の三価の鉄イオンとの反応により、海中の栄養塩であるリンを不溶性のリン酸鉄として、植物プランクトンの光合成を抑制し、繁殖を防止するとともに、フロック状の水酸化第二鉄を生成することにより、植物プランクトンを吸着凝集して沈殿除去すること、
を特徴とする植物プランクトンの異常繁殖防止方法。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記塩化第二鉄溶液は、前記海中のリン濃度の等量以上の三価の鉄イオンで構成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の植物プランクトンの異常繁殖防止方法。
【請求項3】
前記塩化第二鉄溶液は、三価の鉄イオンの濃度が5から10ppmであること、
を特徴とする請求項1に記載の植物プランクトンの異常繁殖防止方法。
【請求項4】
前記鉄イオンの濃度は、ppm比で植物プランクトン濃度の5分の1以上であること、
を特徴とする請求項1に記載の植物プランクトンの異常繁殖防止方法。
【請求項5】
前記塩化第二鉄溶液は、濃度を10~20%にして散布されること、
を特徴とする請求項1に記載の植物プランクトンの異常繁殖防止方法。
【請求項6】
前記塩化第二鉄溶液の散布は、船の先端から行うとともに、
前記船は、その両側に水中に垂下された板状体又は棒状体を取り付けて走行すること、
を特徴とする請求項1に記載の植物プランクトンの異常繁殖防止方法。
【請求項7】
植物プランクトンが異常発生して形成される赤潮水塊域に散布する塩化第二鉄溶液であって、前記海面のリン濃度の等量以上の三価の鉄イオンで構成されていることを特徴とする、
植物プランクトンの異常繁殖防止用凝集剤。
【請求項8】
植物プランクトンが異常発生して形成される赤潮水塊域に散布する塩化第二鉄溶液であって、三価の鉄イオンの濃度が5から10ppmであること、
を特徴とする植物プランクトンの異常繁殖防止用凝集剤。
【請求項9】
植物プランクトンが異常発生して形成される赤潮水塊域に散布する塩化第二鉄溶液であって、三価の鉄イオンの濃度が、ppm比で植物プランクトン濃度の5分の1以上であること、
を特徴とする植物プランクトンの異常繁殖防止用凝集剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤潮の原因となる植物プランクトンの異常繁殖防止方法及び防止用凝集剤に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
沿岸漁業に甚大な被害を及ぼす有害植物プランクトン類の異常繁殖現象は通常赤潮と言われている。沿岸水域の波動の少ない静穏な場所で、季節的水温変化に伴い有害植物プランクトンは出現繁殖する。植物プランクトンは、太陽からの光線や熱線を吸収するために、周辺の海水温度は上昇し、海水の比重は低下する。そのために温度成層が発達して表層部に赤潮の水塊が形成され、光も上層で吸収される。この水塊が拡散すると、赤潮水塊域の拡大により漁業の被害は増大する。
【0003】
この赤潮の対策については、現状、季節変化による水温の変化による自然解消を待つのが通常であるが、赤潮を駆除する方法及び駆除剤については、例えば、マグネシウムなどを海水面に添加することによって、植物プランクトンを水酸化マグネシウムのフロックに付着・凝集させて沈殿させる方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5415674号
特許第6726146号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、水酸化マグネシウムは、海水に水酸基(OH)が十分に存在するpHでなければフロックが形成されず、pH9.6以上がその条件となるため、pHが通常8.3の海水では水産生物全体にpH障害が発生するおそれがある。また、沈殿した水酸化マグネシウムのフロックは、底層海水がpH8.3前後では、水酸化マグネシウムが溶解してしまうため、植物プランクトンの除去には不十分であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記解題を解決するため、本発明は、三価の鉄イオン(Fe+++)による化学的処理で植物プランクトンの繁殖に不可欠なリンイオンを、不溶性リン酸鉄(FePO4)にすることによって、植物プランクトンがリンを利用不能して繁殖を防ぐとともに、海水に三価の鉄イオンを添加すると生じる、水酸化第二鉄(Fe(OH)3)のフロックで、浮遊する植物プランクトンを吸着包含して沈殿除去することとした。
【0007】
すなわち、植物プランクトンの繁殖は光合成により行われるが、植物プランクトンの光合成は、温度、塩分濃度、受光要件の外、有機物合成に不可欠な、炭酸、窒素、リンなどの栄養塩類を必要としており、それらの要素が一つでも欠けると、植物プランクトンは繁殖できない。特にリンは、植物プランクトンにとっての必要量が少なく、また海水での現存量も少ないので、リンを赤潮発生海域から除去することで、有害種植物プランクトンの異常繁殖を効率よく抑えることができる。
【0008】
また、フロック状の水酸化第二鉄を形成させ、植物プランクトンを吸着包含して沈殿させることにより、植物プランクトンそのものを除去することが可能となる。
【0009】
具体的には、本発明に係る植物プランクトンの異常繁殖防止方法の第1の特徴は、植物プランクトンが異常発生して形成される赤潮水塊域に、塩化第二鉄溶液を散布し、その中の三価の鉄イオンとの反応により、海中の栄養塩であるリンを不溶性のリン酸鉄として、植物プランクトンの光合成を抑制し、繁殖を防止するとともに、フロック状の水酸化第二鉄を生成することにより、植物プランクトンを吸着凝集して沈殿除去することにある。
【0010】
また、本発明に係る植物プランクトンの異常繁殖防止方法の第2の特徴は、前記第1の特徴における塩化第二鉄溶液が、前記海中のリン濃度の等量以上の三価の鉄イオンで構成されていることにある。
(【0011】以降は省略されています)
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