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公開番号
2025076218
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023196374
出願日
2023-11-20
発明の名称
無溶媒でコーティングされた固形製剤の製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類
A61K
47/38 20060101AFI20250508BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】HPMCASを含む粉末散布のみ、且つ単一積層工程のみでコーティングを可能にする固形製剤の製造方法の提供。
【解決手段】
粉末状のヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、粉末状の可塑剤及び粉末状の湿潤剤を予備混合して予備混合物を得る予備混合工程と、
前記予備混合物及び固形製剤を混合して混合物を得る混合工程と、
前記混合物を加熱することによってコーティングされた固形製剤を得る加熱工程と
を少なくとも含む無溶媒でコーティングされた固形製剤の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
粉末状のヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、粉末状の可塑剤及び粉末状の湿潤剤を予備混合して予備混合物を得る予備混合工程と、
前記予備混合物及び固形製剤を混合して混合物を得る混合工程と、
前記混合物を加熱することによってコーティングされた固形製剤を得る加熱工程と
を少なくとも含む無溶媒でコーティングされた固形製剤の製造方法。
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
加熱しながら前記混合工程を行う請求項1に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項3】
前記混合工程が、予備混合物を固形製剤に連続的に散布して混合物を得る混合工程である請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項4】
前記粉末状のヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートの乾式レーザー回折法による体積基準の平均粒子径が1~10μmである請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項5】
前記粉末状の可塑剤の融点が50~69℃である請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項6】
前記粉末状の可塑剤がポリエチレングリコール及びステアリン酸から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項7】
前記粉末状の湿潤剤の融点が、前記粉末状の可塑剤の融点より8℃以上低い請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項8】
前記粉末状の湿潤剤がモノステアリン酸プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、又はこれらを主成分に含む混合物である請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
【請求項9】
前記粉末状の可塑剤及び湿潤剤の乾式レーザー回折法による体積基準の平均粒子径が1~500μmである請求項1又は2に記載の固形製剤の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無溶媒でコーティングされた固形製剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
固形製剤のコーティングは、酸に弱い薬物を胃酸から保護する、あるいは、pH依存型の溶出を達成する、苦みのマスキングを施す等の様々な目的で広く利用されている。
【0003】
コーティング剤としては、セルロース系では、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)が、ビニル系では、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアルコールアセテートフタレート(PVAP)が、アクリル系では、メタアクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体等が使われている。これらのコーティング剤は、ポリマーを有機溶剤に溶解して用いるか又は水性ラテックスあるいは水分散液として、コーティングに用いることができる。何れの方法によっても、有機溶剤又は水を溶媒として用いるため、これらのコーティング液のスプレーは長時間を要し、また、溶媒の乾燥時間も必要であった。また、薬物によっては、水あるいは有機溶剤との接触を嫌うため、溶媒を使用しないコーティング方法の開発が望まれていた。
【0004】
溶媒を使用しないコーティング方法の例としては、固形薬剤に、HPMCAS等の高分子被覆剤に対する接触角が10°以下である液物質と可塑剤との混合物を連続的に噴霧しながら、粉末状の高分子被覆剤を散布被覆することによる腸溶性コーティング法が提案されている(特許文献1)。
また、粉末成分のみを用いてコーティングを実施する例として、微粒子、核粒子、及びワックスを混合し、核粒子に微粒子及びワックスを積層させる工程、得られた積層粒子とHPMCAS等のポリマーを混合し、積層粒子をポリマーでコーティングする工程、及び得られたポリマーがコーティングされた積層粒子をキュアリングする3工程を含むコーティング方法が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-81620号公報
特開2021-84873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の方法では、液成分の噴霧と粉末成分の散布を別々に実施する必要があるため、本手法の操作を煩雑化させている。また、特許文献2の方法では、ポリマーの核粒子への付着性が乏しいため、予め核粒子に対してワックスをコーティングしたところにポリマーを添加して、前記ワックスの結着力を利用して添加したポリマーを付着させるという2段階のコーティング工程を経る必要があり、操作時間と手間がかかる。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、HPMCASを含む粉末散布のみ、且つ単一積層工程のみでコーティングを可能にする固形製剤の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、粉末状のHPMCASと粉末状の可塑剤の混合物に粉末状の湿潤剤を配合することにより、核粒子へのHPMCASの付着性が大幅に改善され、粉末散布のみ、かつ単一積層工程のみでコーティングを可能にすることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の固形製剤の製造方法が提供される。
[1]
粉末状のヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、粉末状の可塑剤及び粉末状の湿潤剤を予備混合して予備混合物を得る予備混合工程と、
前記予備混合物及び固形製剤を混合して混合物を得る混合工程と、
前記混合物を加熱することによってコーティングされた固形製剤を得る加熱工程と
を少なくとも含む無溶媒でコーティングされた固形製剤の製造方法。
[2]
加熱しながら前記混合工程を行う[1]に記載の固形製剤の製造方法。
[3]
前記混合工程が、予備混合物を固形製剤に連続的に散布して混合物を得る混合工程である[1]又は[2]に記載の固形製剤の製造方法。
[4]
前記粉末状のヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートの乾式レーザー回折法による体積基準の平均粒子径が1~10μmである[1]~[3]のいずれか1項に記載の固形製剤の製造方法。
[5]
前記粉末状の可塑剤の融点が50~69℃である[1]~[4]のいずれか1項に記載の固形製剤の製造方法。
[6]
前記粉末状の可塑剤がポリエチレングリコール及びステアリン酸から選ばれる1種又は2種以上である[1]~[5]のいずれか1項に記載の固形製剤の製造方法。
[7]
前記粉末状の湿潤剤の融点が、前記粉末状の可塑剤の融点より8℃以上低い[1]~[6]のいずれか1項に記載の固形製剤の製造方法。
[8]
前記粉末状の湿潤剤がモノステアリン酸プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、又はこれらを主成分に含む混合物である[1]~[7]のいずれか1項に記載の固形製剤の製造方法。
[9]
前記粉末状の可塑剤及び湿潤剤の乾式レーザー回折法による体積基準の平均粒子径が1~500μmである[1]~[8]のいずれか1項に記載の固形製剤の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、HPMCASを含む粉末状のコーティング組成分を粉末散布のみ、かつ単一積層工程のみでのコーティングが可能となる。また、コーティング組成分の調製工程及びコーティング工程に要する時間を著しく低減することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
【0010】
本発明の無溶媒でコーティングされた固形製剤を製造する方法は、下記の工程(A)~(C)を含む。
工程(A):粉末状のHPMCAS、粉末状の可塑剤及び粉末状の湿潤剤を予備混合して予備混合物を得る予備混合工程
工程(B):前記予備混合物及び固形製剤を混合して混合物を得る混合工程
工程(C):前記混合物を加熱することによってコーティングされた固形製剤を得る加熱工程
(【0011】以降は省略されています)
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