TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025074996
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2024187104
出願日2024-10-24
発明の名称電線被覆用絶縁塗料、絶縁電線、コイル及び電気・電子機器
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C09D 133/24 20060101AFI20250507BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】N-メチル-2-ピロリドン(NMP)等の高沸点溶剤を使用せずに、比較的低温で硬化することができ、耐熱性、耐湿性、絶縁性、屈曲性などのバランスに優れる硬化物を与える電線被覆用絶縁塗料及びこれを用いた絶縁電線等の提供。
【解決手段】
(A)数平均分子量が5,000~50,000であり、ビスフェノール構造を有するマレイミド化合物、及び
(B)反応開始剤
を含む電線被覆用絶縁塗料;
該電線被覆用絶縁塗料の硬化皮膜を有する絶縁電線。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記式(1)で示され、数平均分子量が5,000~50,000であるマレイミド化合物、及び
(B)反応開始剤、
を含む電線被覆用絶縁塗料。
TIFF
2025074996000018.tif
34
132
(式(1)中、Q
1
は独立して下記式
TIFF
2025074996000019.tif
28
132
で示される2価の基であり、上記式中、X
1
は独立して下記式
TIFF
2025074996000020.tif
37
154
から選ばれる2価の基である。また、aは0~50の数であり、bは1~50の数であり、A
1
及びA
2
はそれぞれ独立して、下記式(2)又は下記式(3)
TIFF
2025074996000021.tif
66
132
(式(2)及び式(3)中、X
2
は下記式
TIFF
2025074996000022.tif
37
154
から選ばれる2価の基であり、式(2)中、R
1
は独立して、水素原子、塩素原子又は非置換もしくは置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である。)で表される基である。)
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
(B)反応開始剤が有機過酸化物である請求項1に記載の電線被覆用絶縁塗料。
【請求項3】
有機過酸化物の1時間半減期温度が110~150℃である請求項2に記載の電線被覆用絶縁塗料。
【請求項4】
さらに(C)沸点が135~200℃の有機溶剤を含む請求項1に記載の電線被覆用絶縁塗料。
【請求項5】
少なくとも導体及び請求項1に記載の電線被覆用絶縁塗料の硬化皮膜を有し、
前記硬化皮膜が導体の表面に直接形成されたものであるか、
前記硬化皮膜が表面にコーティング層を有する導体のコーディング層上に形成されたものである、絶縁電線。
【請求項6】
請求項5に記載の絶縁電線を有するコイル。
【請求項7】
請求項6に記載のコイルを有する電気・電子機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電線被覆用絶縁塗料、それを用いた絶縁電線、コイル及び電気・電子機器に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ポリアミドイミドやポリイミド樹脂絶縁塗料を用いて形成された絶縁皮膜を有する絶縁電線が知られている(特許文献1~4)。エナメル層とも呼ばれる被膜があるが、これらの材料は耐熱性、機械的特性、耐加水分解性等に優れた耐熱高分子樹脂である。
【0003】
このような塗料は、一般的にN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を溶剤としている。NMPは非プロトン性極性溶媒として、昔から多用されてきたが、高沸点で除去しにくい上、暴露しやすく毒性を有することから、特にヨーロッパを中心に規制が厳しくなってきている。
また、ポリアミドイミドやポリイミド樹脂絶縁塗料は、吸湿しやすい特徴を有しており、湿気の影響を受けて液剤の表面が白化したり、樹脂成分が析出、沈殿したりするなどの問題もあるだけでなく、多くの材料が260℃等非常に高温の処理が必要であり、環境負荷の観点からも改善が必要と考えられている。
【0004】
また、ポリアミドイミドやポリイミド樹脂絶縁塗料は、骨格の特徴や末端の反応残基の関係から比誘電率が高く、吸湿による比誘電率の上昇も見られることもあり、高性能化には比誘電率の低減、環境に依存しない安定化が望まれている。
【0005】
一方で、これらを解決する目的ではないものの、ポリアミドイミドやポリイミド樹脂と類似構造を有する(ビス)マレイミド化合物を使用した絶縁被覆用材料も報告されている(特許文献5~7)。
【0006】
しかし、一般的にマレイミド化合物は低分子であることが多いこともあり、非常に硬くて脆い性質を有しているために、例えば屈曲性を必要とするコイルの絶縁被覆材として用いるには適しておらず、屈曲性を改善するための材料を入れると絶縁性や耐熱性の低下につながる。
【0007】
以上のように、吸湿の影響を受けにくく、比誘電率が低く、NMPのような高沸点溶剤を使用せず、それでも耐熱性、絶縁性、屈曲性などのバランスに優れる材料の開発が今でも求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2013-1872号公報
特開2017-4897号公報
特開2017-130405号公報
特許第7257558号
特開2012-87246号公報
特開2013-139531号公報
国際公開第2014/181456号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、NMP等の高沸点溶剤を使用せずに、比較的低温で硬化することができ、耐熱性、耐湿性、絶縁性、屈曲性などのバランスに優れる電線被覆用絶縁塗料を提供することである。さらに、この電線被覆用絶縁塗料を用いた絶縁電線、コイル及び電気、電子機器を提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記電線被覆用絶縁塗料が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
[1]
(A)下記式(1)で示され、数平均分子量が5,000~50,000であるマレイミド化合物、及び
(B)反応開始剤、
を含む電線被覆用絶縁塗料。
TIFF
2025074996000001.tif
34
132
(式(1)中、Q
1
は独立して下記式
TIFF
2025074996000002.tif
28
132
で示される2価の基であり、上記式中、X
1
は独立して下記式
TIFF
2025074996000003.tif
37
154
から選ばれる2価の基である。また、aは0~50の数であり、bは1~50の数であり、A
1
及びA
2
はそれぞれ独立して、下記式(2)又は下記式(3)
TIFF
2025074996000004.tif
66
132
(式(2)及び式(3)中、X
2
は下記式
TIFF
2025074996000005.tif
37
154
から選ばれる2価の基であり、式(2)中、R
1
は独立して、水素原子、塩素原子又は非置換もしくは置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である。)で表される基である。)
[2]
(B)反応開始剤が有機過酸化物である[1]に記載の電線被覆用絶縁塗料。
[3]
有機過酸化物の1時間半減期温度が110~150℃である[2]に記載の電線被覆用絶縁塗料。
[4]
さらに(C)沸点が135~200℃の有機溶剤を含む[1]~[3]のいずれかに記載の電線被覆用絶縁塗料。
[5]
少なくとも導体及び[1]~[4]のいずれかに記載の電線被覆用絶縁塗料の硬化皮膜を有し、
前記硬化皮膜が導体の表面に直接形成されたものであるか、
前記硬化皮膜が表面にコーティング層を有する導体のコーディング層上に形成されたものである、絶縁電線。
[6]
[5]記載の絶縁電線を有するコイル。
[7]
[6]に記載のコイルを有する電気・電子機器。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

信越化学工業株式会社
アンダーフィル組成物
5日前
信越化学工業株式会社
熱硬化性マレイミド樹脂組成物
5日前
信越化学工業株式会社
レジスト材料及びパターン形成方法
6日前
信越化学工業株式会社
レジスト材料及びパターン形成方法
6日前
信越化学工業株式会社
反射型マスクブランク及びその製造方法
4日前
信越化学工業株式会社
表面改質剤及び該表面改質剤を含む組成物
5日前
信越化学工業株式会社
ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン
5日前
信越化学工業株式会社
ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法
3日前
信越化学工業株式会社
無溶媒でコーティングされた固形製剤の製造方法
3日前
信越化学工業株式会社
ミラブル型シリコーンゴム組成物及びその硬化物
4日前
信越化学工業株式会社
ダイヤモンド基板及びその製造方法並びにセンサー
2日前
信越化学工業株式会社
反射型マスクブランク及び反射型マスクの製造方法
5日前
信越化学工業株式会社
3級エステル含有芳香族ビニルモノマーの製造方法
4日前
信越化学工業株式会社
難燃性芳香族ポリカ―ボネート樹脂組成物およびその成形品
5日前
信越化学工業株式会社
電線被覆用絶縁塗料、絶縁電線、コイル及び電気・電子機器
4日前
信越化学工業株式会社
付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び半導体装置用ダイアタッチ材
10日前
信越化学工業株式会社
レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜、レジスト下層膜の製造方法、パターン形成方法、及び半導体装置の製造方法
16日前
信越化学工業株式会社
アルジミン変性シリコーン及びそれを含む湿気硬化性シリコーン樹脂組成物、並びに前記アルジミン変性シリコーンの製造方法
5日前
個人
消火塗料
1か月前
個人
粘着テープ
26日前
ベック株式会社
被覆材
1か月前
ぺんてる株式会社
固形描画材
24日前
三商株式会社
屋外用塗料組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
24日前
東ソー株式会社
ホットメルト接着剤
1か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
18日前
アイカ工業株式会社
光硬化型圧着組成物
1か月前
コニシ株式会社
プライマー組成物
1か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
1か月前
花王株式会社
レオロジー改質剤
16日前
アイカ工業株式会社
バランスウエイト用組成物
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末
1か月前
大日本印刷株式会社
塗工液及び容器
1か月前
TOTO株式会社
部材
1か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
17日前
旭化成株式会社
包装材
3日前
続きを見る