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公開番号
2025073321
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-13
出願番号
2023183991
出願日
2023-10-26
発明の名称
熱硬化性マレイミド樹脂組成物
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類
C08L
35/00 20060101AFI20250502BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】加熱時の溶融粘度が低く、その硬化物における硬化フィルムの可撓性に優れ、比誘電率及び誘電正接が低く、ガラス転移温度が高く、熱膨張係数が低く、かつ、長期においても耐熱性及び耐湿性に優れる熱硬化性マレイミド樹脂組成物の提供。
【解決手段】(A)下記式(1)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025073321000023.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">32</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">144</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式(1)中、Aは環状構造を含む4価の有機基を示し、Bはダイマー酸骨格由来の2価の炭化水素基を示し、Qはフルオレン骨格又はインデン骨格を有する2価の基を示し、WはB又はQであり、nは1~100であり、mは1~100である。)で示されるビスマレイミド化合物、(B)アルケニル基、マレイミド基、エポキシ基、シアネート基、水酸基、酸無水物基、(メタ)アクリル基及びチオール基から選ばれる1種以上のマレイミド基反応性官能基を有する熱硬化性樹脂、及び(C)反応促進剤を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)下記式(1)
TIFF
2025073321000020.tif
32
144
(式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してダイマー酸骨格由来の2価の炭化水素基である。Qは独立して下記式(2-1)又は(2-2)のいずれかで示されるフルオレン骨格又はインデン骨格を有する2価の基である。
TIFF
2025073321000021.tif
41
168
(式(2-1)中、R
1
は互いに独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~10の(ヘテロ)アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲノ基、トリフルオロメチル基、アミノ基又はスルフェニル基であり、式(2-2)中、R
2
は互いに独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~10の(ヘテロ)アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲノ基、トリフルオロメチル基、アミノ基又はスルフェニル基である。)
WはB又はQである。nは1~100であり、mは1~100である。また、n及びmで括られた各繰り返し単位の順序は限定されず、結合様式は、交互であっても、ブロックであっても、ランダムであってもよい。)
で示されるビスマレイミド化合物、
(B)アルケニル基、マレイミド基、エポキシ基、シアネート基、水酸基、酸無水物基、(メタ)アクリル基及びチオール基から選ばれる1種以上のマレイミド基反応性官能基を有する熱硬化性樹脂、及び
(C)反応促進剤
を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記(A)成分と前記(B)成分の含有比が質量比で、(A):(B)=95:5~50:50である請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項3】
前記式(1)のビスマレイミド化合物の数平均分子量が3,000~50,000である請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項4】
前記式(1)のビスマレイミド化合物において、n及びmで括られた各繰り返し単位の結合様式がブロックである請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項5】
式(1)中のAが下記式で示される4価の有機基のいずれかである請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
TIFF
2025073321000022.tif
129
132
【請求項6】
前記(B)成分の数平均分子量が6,000以下である請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性マレイミド樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、5Gという次世代通信システム(26GHz~80GHzのミリ波領域)が普及しており、さらには6Gという次々世代の通信システムの開発も始まっている。これらの通信システムは、今以上の高速、大容量、低遅延通信を実現しようとしている。それを実現するためには、3~80GHzの高周波帯用の材料が必要であり、ノイズ対策として伝送損失の低減が必須となる。
伝送損失は導体損失と誘電損失の和であり、導体損失の低減には使用する金属箔の表面の低粗化が必要である。一方、誘電損失は、比誘電率の平方根と誘電正接の積に比例するので、誘電特性の優れた絶縁材料の開発が求められている。
また、絶縁材料が使用されるプリント配線板や電子部品は、実装時にリフロー工程を必要とするため、高いガラス転移温度(Tg)を有する高耐熱性材料が望まれている。
【0003】
その中でも基板用途では、特に誘電特性の優れた絶縁材料が求められている。例えば、リジッド基板では反応性ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、フレキシブルプリント基板(FPC)では液晶ポリマー(LCP)や特性を改良した変性ポリイミド(MPI)が使用されている。
【0004】
これらの材料は優れた特徴を有するが、多くの課題があることも事実である。例えば、反応性PPE樹脂は、優れた誘電特性、高いTgを有するが、硬化物が脆く、ハンドリング性に劣るため、プリプレグ等の使用に限られる(例えば特許文献1)。LCPは、さらなる高性能化やLCPを使用したFPCのベースフィルムやカバーレイフィルムなど、多くの発明が開示されている(例えば特許文献2)。しかし、LCPは量産が困難であるため使用が限定的であることや、銅張積層板を作成する際に誘電特性に優れる接着剤が必要であることなど、改善点が多い。MPIは、ポリアミック酸(ポリアミド酸)のイミド化に300℃以上の高温が必要であり、加工性に課題がある(例えば特許文献3)。
【0005】
そこで近年、耐熱性と誘電特性を兼備する材料として、ビスマレイミド樹脂などのマレイミド樹脂が注目されている。ビスマレイミド樹脂は低分子のものが多く知られており、高Tgであるなど耐熱性に優れるが、加熱時の流動性に乏しく、硬化物は硬く脆い。また、ビスマレイミド樹脂の誘電特性はLCPやMPIに比べると不十分で、高温高湿下では、比誘電率及び誘電正接が大幅に増加する。そのため、耐熱性及び耐湿性を維持しつつ、誘電特性に優れ、かつ、加熱時の溶融粘度が低く、フィルム形成性を有する樹脂の開発が強く望まれている。
【0006】
これに対して、ダイマー酸由来のダイマージアミン骨格を有する特殊マレイミド化合物を基板用の主要樹脂として使用することが報告されている(特許文献4~8)。一般的なマレイミド樹脂の特性とは異なり、特殊マレイミド化合物は、誘電特性が非常に優れ、フレキシブルな特性を有し、金属など被着体への接着性に優れる。一方で、Tgが低く熱膨張係数(CTE)が高いため、高温環境下において誘電特性の変化が大きく、耐熱性は十分とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2019/65940号
特開2013-74129号公報
特開2019-104818号公報
特開2016-131243号公報
特開2016-131244号公報
国際公開第2016/114287号
特開2018-201024号公報
特開2021-25051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明は、加熱時の溶融粘度が低く、その硬化物における硬化フィルムの可撓性に優れ、比誘電率及び誘電正接が低く、ガラス転移温度が高く、熱膨張係数が低く、かつ、長期においても耐熱性及び耐湿性に優れる熱硬化性マレイミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記熱硬化性マレイミド樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、下記<1>~<6>に関する。
<1>
(A)下記式(1)
TIFF
2025073321000001.tif
32
144
(式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してダイマー酸骨格由来の2価の炭化水素基である。Qは独立して下記式(2-1)又は(2-2)のいずれかで示されるフルオレン骨格又はインデン骨格を有する2価の基である。
TIFF
2025073321000002.tif
41
168
(式(2-1)中、R
1
は互いに独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~10の(ヘテロ)アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲノ基、トリフルオロメチル基、アミノ基又はスルフェニル基であり、式(2-2)中、R
2
は互いに独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~10の(ヘテロ)アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲノ基、トリフルオロメチル基、アミノ基又はスルフェニル基である。)
WはB又はQである。nは1~100であり、mは1~100である。また、n及びmで括られた各繰り返し単位の順序は限定されず、結合様式は、交互であっても、ブロックであっても、ランダムであってもよい。)
で示されるビスマレイミド化合物、
(B)アルケニル基、マレイミド基、エポキシ基、シアネート基、水酸基、酸無水物基、(メタ)アクリル基及びチオール基から選ばれる1種以上のマレイミド基反応性官能基を有する熱硬化性樹脂、及び
(C)反応促進剤
を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
<2>
前記(A)成分と前記(B)成分の含有比が質量比で、(A):(B)=95:5~50:50である<1>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
<3>
前記式(1)のビスマレイミド化合物の数平均分子量が3,000~50,000である<1>または<2>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
<4>
前記式(1)のビスマレイミド化合物において、n及びmで括られた各繰り返し単位の結合様式がブロックである<1>~<3>のいずれかに記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
<5>
式(1)中のAが下記式で示される4価の有機基のいずれかである<1>~<4>のいずれかに記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
TIFF
2025073321000003.tif
129
132
<6>
前記(B)成分の数平均分子量が6,000以下である<1>~<5>のいずれかに記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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