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公開番号
2025095514
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023211564
出願日
2023-12-14
発明の名称
シリコーン剥離剤組成物
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
83/04 20060101AFI20250619BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
本発明は、従来よりも低臭気なシリコーン剥離剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
(A)1分子中に少なくとも2つのアルケニル基含有有機基を有し、オルガノポリシロキサン100g中にアルケニル基を0.001~0.20molで有する、直鎖、分岐状又は環状オルガノポリシロキサン 83~99.5質量部、
(B)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンの、前記(A)成分のアルケニル基のモル数に対する該(B)成分中のSiH基のモル数の比が0.6~20となる量
(C)白金族金属系触媒 触媒量、及び
(D)テルペン及びテルペンの誘導体から選ばれる少なくとも1の溶剤 前記(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して1~20000質量部
(E)付加反応制御剤を、(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対し0.5~10質量部
含むことを特徴とするシリコーン剥離剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)1分子中に少なくとも2つのアルケニル基含有有機基を有し、オルガノポリシロキサン100g中にアルケニル基を0.001~0.20molで有する、直鎖、分岐状又は環状オルガノポリシロキサン 83~99.5質量部、
(B)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンの、前記(A)成分のアルケニル基のモル数に対する該(B)成分中のSiH基のモル数の比が0.6~20となる量
(C)白金族金属系触媒 触媒量、及び
(D)テルペン及びテルペンの誘導体から選ばれる少なくとも1の溶剤 前記(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して1~20000質量部
(E)付加反応制御剤を、(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対し0.5~10質量部
含むことを特徴とするシリコーン剥離剤組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記(A)成分が下記平均式(1)で表される、請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
JPEG
2025095514000029.jpg
30
170
(式(1)中、R
1
は、互いに独立に、ヘテロ原子を含んでよい、置換又は非置換の炭素数1~10の1価炭化水素基であり、R
1
のうち少なくとも2個は炭素数2~10のアルケニル基含有有機基であり、aは2以上の正数であり、bは1以上の正数であり、cおよびdは0以上の正数であり、500≦a+b+c+d≦15000である)
【請求項3】
(B)成分が平均組成式:R
2
e
H
f
SiO
(4-e-f)/2
(式中、R
2
は、互いに独立に、非置換又は置換の炭素数1~10の1価炭化水素基であり、e>0、f>0であり、さらに0<e+f≦3である)
で表される、請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
【請求項4】
(D)成分が沸点220℃以下を有する、請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
【請求項5】
(D)成分が沸点200℃以下を有する、請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
【請求項6】
(F)炭素原子を介してケイ素原子に結合したグリシジル基及び又はグリシドキシ基を有するシロキサン単位を1分子中に10モル%以上有するオルガノポリシロキサンを、前記(A)成分100質量部に対して0.1~20質量部でさらに含む、請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
【請求項7】
(G1)アクリル-シリコーン系グラフト共重合体を含有する剥離力制御成分及び(G2)直鎖状フェニルメチルポリシロキサンから選ばれる1以上を、上記(A)成分100質量部に対し0.1~20質量部でさらに含む、請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
【請求項8】
(H)R
6
3
SiO
1/2
単位及びSiO
4/2
単位を有し、(R
6
3
SiO
1/2
単位)/(SiO
4/2
単位)がモル比で0.5~1.5である、レジン状オルガノポリシロキサン(前記式中、R
6
は、互いに独立に、脂肪族不飽和結合を有さない、炭素原子数1~10の一価炭化水素基又は炭素原子数2~10のアルケニル基であり、任意にR
6
の一部が炭素数1~10の加水分解性基又は水酸基であってもよい)を前記(A)成分100質量部に対して1~100質量部でさらに含み、
該(H)成分が少なくとも1のアルケニル基を有する場合、前記(A)成分及び該(H)成分中のアルケニル基のモル数に対する前記(B)成分中のSiH基のモル数の比が0.6~20である、
請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物。
【請求項9】
基材と、該基材表面の少なくとも一方の面に、請求項1~8のいずれか1項に記載のシリコーン剥離剤組成物を硬化して成る硬化物とを有する、剥離性シート。
【請求項10】
請求項1に記載のシリコーン剥離剤組成物を基材の少なくとも片面に塗工し、硬化させることにより剥離性シートを製造する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は有機溶剤を使用したシリコーン剥離剤に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、紙やプラスチックフィルムなどのシート状基材表面にシリコーン剥離剤組成物の硬化皮膜を形成させることにより、粘着材料に対する非粘着性及び剥離性を有するシート状物品が製造され様々な分野で利用されてきた。これら剥離紙及び剥離フィルムは、粘着テープや粘着ラベルなどの粘着面保護の他、パンケーキ用焼き型やクッキングペーパーなどの食品加工、合成皮革やセラミックコンデンサなどの製造工程で使用される工程紙や工程フィルムなど、日常用品や工業用品を問わず多くの用途に広がっている。
【0003】
シート状基材の表面にシリコーン剥離剤組成物の硬化皮膜を形成する方法としては、例えば、公知技術として、白金系化合物を触媒として、アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させて、基材面に剥離性皮膜を形成する方法が報告されている。硬化被膜を形成する他の方法には、縮合反応、紫外線などエネルギー線照射によるものも利用されているが、硬化性、剥離特性、設備コストなどの面で優れる付加反応による硬化方法が主流となっている。
【0004】
付加反応により硬化するシリコーン剥離剤組成物の構成は、上述のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンを硬化被膜形成成分として含有する点は共通だが、さらに希釈剤として溶剤を含有する溶剤型、水に分散されたエマルション型、希釈剤を含有しない無溶剤型の3種類の形態で市場に提供されている。溶剤を使用しないことで安全性や危険性に優れた無溶剤型が現在の市場の主流を占めているが、そのなかで溶剤型の需要も根強く残っており、溶剤型を選択する利点の一つとして、溶剤で任意の倍率にシリコーン剥離剤組成物を希釈することで薄膜塗工が可能なことを挙げることができる。加えて、基材に対する良好な濡れ性、塗工性、形成される硬化被膜のレベリング性、均一性、表面平滑性、密着性に優れることから、これら特性面の要求が高い用途では現在でも溶剤型を使用する場合が多い。エマルション型でも水を希釈剤として任意の倍率に希釈可能ではあるが、溶剤にくらべて濡れ性、塗工性が十分とは言えず、溶剤型を置き換えるには特性面での改良が必要な状況である。
【0005】
以前から様々な分野において広く環境に対する意識が高まっており、世界全体として国や地域、あるいは産業界主導のもと持続可能な成長を目標とした数多くの取り組みが実施されている。また、2015年に国連サミットで採択された国際目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)などの環境に配慮した新たなコンセプトが世界中に浸透していることも、環境に対する取り組みを後押ししている。
【0006】
その取り組みのひとつとして、化石資源を原料とする化学品の代わりに、より持続可能な資源として注目される植物由来の化学品を用いることが提案されている。例えば、セルロースは一般に木材などの天然資源から得られる有用な化学品であるが、長い年月をかけて作られる化石資源と比較し、採集可能な期間が短いことから、植物由来の化学品は持続可能性の観点で優れている。
【0007】
前述の溶剤型シリコーン剥離剤組成物を製造するには、その主原料である上述のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンが高粘度のシリコーン生ゴム(ガム)であることから、それを溶解するために有機溶剤が必要となる。シリコーン剥離剤組成物を加工する際には、塗工液の粘度や塗工量の調整のためにシリコーン剥離剤組成物の固形分と同等以上の量の有機溶剤を使用することとなる。シリコーン材料との相溶性の観点から、現在はトルエンやキシレンなどの芳香族系の溶剤が主流であるが、ヘキサンやイソパラフィンなどの炭化水素系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチルのようなエステル系溶剤なども使用されている(特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2013-139515号公報
特開2017-179056号公報
特開2018-119153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述した有機溶剤はいずれもその特有の臭気や危険性から、労働環境においてはその取扱いに十分な注意が必要である。臭気に関しては個人差があるものの、上述のトルエンやキシレンなどの溶剤の臭気は、多くの場合好まれない。同じ有機溶剤であっても、より危険性が低く、かつ低臭気な溶剤を使用することが好ましい。
【0010】
従って、本発明は、従来よりも低臭気なシリコーン剥離剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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