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公開番号2025074566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185465
出願日2023-10-30
発明の名称オレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量の測定方法
出願人トヨタ自動車株式会社,株式会社日東分析センター
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01N 33/44 20060101AFI20250507BHJP(測定;試験)
要約【課題】黒色成分やタルクを含むオレフィン系樹脂からのアルデヒド放出量を簡易的に測定する方法を提供する。
【解決手段】黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を含むオレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量の測定方法は、前記オレフィン系樹脂から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去して発光測定用樹脂を得ることと、前記発光測定用樹脂からの微弱発光量をケミルミネッセンス法により測定することと、前記微弱発光量に基づいて、前記オレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量を求めることと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を含むオレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量の測定方法であって、
前記オレフィン系樹脂から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去して発光測定用樹脂を得ることと、
前記発光測定用樹脂からの微弱発光量をケミルミネッセンス法により測定することと、
前記微弱発光量に基づいて、前記オレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量を求めることと、
を含む、方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記オレフィン系樹脂から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去して前記発光測定用樹脂を得ることが、
前記オレフィン系樹脂を溶媒に溶解させて溶液を得ることと、
前記溶液から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去することと、
前記溶液中の前記溶媒を蒸発させて前記発光測定用樹脂を得ることと、
をこの順で含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶液から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去することが、前記溶液をろ過することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記アルデヒドがアセトアルデヒドである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、オレフィン系樹脂から放出されるアルデヒドの放出量の測定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
自動車内の揮発性有機化合物(VOC)の量を低減するために、自動車の内装材料からのVOC放出量を低減することが求められている。VOC放出量の一般的な測定方法はサンプリングバッグ法であるが、サンプリングバッグ法は作業工程が複雑で且つ時間を要する。そのため、車両の内装材料からのVOC放出量を簡易的に測定できる方法が求められている。特許文献1には、ポリアセタール樹脂成形品からのホルムアルデヒド放出量の測定方法が記載されている。この方法では、ポリアセタール樹脂成形品から測定される最大微弱発光量に基づいて、ポリアセタール樹脂成形品からのホルムアルデヒド放出量を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-169931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動車の内装材料として用いられるオレフィン系樹脂は、低明度であることが多く、したがってカーボンブラック等の黒色成分を含むことが多い。黒色成分は、微弱発光を吸収する。また、内装材料として用いられるオレフィン系樹脂はタルクを含むことが多い。タルクに含まれる酸化マグネシウムは発光するため、微弱発光量測定においてノイズを生じる。したがって、黒色成分やタルクを含むオレフィン系樹脂の微弱発光量を測定することは困難である。そのため、特許文献1に記載の方法を、黒色成分やタルクを含むオレフィン系樹脂からのアルデヒド放出量の測定に適用することはできない。
【0005】
そこで、黒色成分やタルクを含むオレフィン系樹脂からのアルデヒド放出量を簡易的に測定する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様は以下のものを含む。
[態様1]
黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を含むオレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量の測定方法であって、
前記オレフィン系樹脂から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去して発光測定用樹脂を得ることと、
前記発光測定用樹脂からの微弱発光量をケミルミネッセンス法により測定することと、
前記微弱発光量に基づいて、前記オレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量を求めることと、
を含む、方法。
[態様2]
前記オレフィン系樹脂から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去して前記発光測定用樹脂を得ることが、
前記オレフィン系樹脂を溶媒に溶解させて溶液を得ることと、
前記溶液から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去することと、
前記溶液中の前記溶媒を蒸発させて前記発光測定用樹脂を得ることと、
をこの順で含む、態様1に記載の方法。
[態様3]
前記溶液から前記黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を除去することが、前記溶液をろ過することを含む、態様2に記載の方法。
[態様4]
前記オレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂である、態様1~3のいずれか一つに記載の方法。
[態様5]
前記アルデヒドがアセトアルデヒドである、態様1~4のいずれか一つに記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本開示の方法により、黒色成分やタルクを含むオレフィン系樹脂からのアルデヒド放出量を簡易的に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施例において測定した試料からのアセトアルデヒド放出量と阻害成分を除去した試料からの微弱発光量との相関関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態に係る黒色成分及びタルクからなる群から選択される少なくとも一種を含むオレフィン系樹脂からのアルデヒドの放出量の測定方法を説明する。
【0010】
本願において、オレフィン系樹脂とは、樹脂を構成する全構成単位を100mol%としたときに、オレフィン単位を50mol%超100mol%以下の量で含む樹脂である。なお、オレフィン単位に相当する構成単位が複数種含まれる場合は、全てのオレフィン単位の量の合計が50mol%超100mol%以下である。オレフィン系樹脂の例としてポリプロピレン系樹脂が挙げられる。本願において、ポリプロピレン系樹脂とは、樹脂を構成する全構成単位を100mol%としたときに、プロピレン単位を50mol%超100mol%以下の量で含む樹脂である。ポリプロピレン系樹脂の例として、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)、プロピレン-α-オレフィン共重合体(ランダムポリプロピレン)、プロピレンブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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