TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025072414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2025009893,2021575946
出願日2025-01-23,2020-06-23
発明の名称2成分系の分析物を測定するための方法およびキットならびにそれらの使用
出願人アクトーメ ゲーエムベーハー
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類G01N 33/543 20060101AFI20250430BHJP(測定;試験)
要約【課題】2成分検出法を用いて分析物のパラメータを測定するための方法等の提供。
【解決手段】a.既知濃度で、非固定化の、分析物に特異的な2つの結合成分を提供し、分析物に特異的な2つの結合成分を分析物と接触させて、溶液中に形成される2成分/分析物複合体の濃度に依存するシグナルを生成することを含む、溶液中で2成分検出法を実施するステップと、
b.分析物に特異的な2つの結合成分と分析物との解離定数の関係についての数学関数である、2成分検出法のための解離定数関係を提供するステップと、
c.試料、分析物に特異的な結合成分の希釈物を調製するステップと、
d.2成分検出法を試料、希釈物に適用するステップと、
e.解離定数関係についての数学的適合のための制約入力として、試料および1つ以上の希釈物において検出されたシグナルを使用して、分析物に特異的な2つの結合成分の解離定数を決定するステップと、
を含む方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2成分検出法を使用して、未知濃度の分析物を含む試料中の分析物の濃度を決定するための方法であって、
a.既知濃度で、非固定化の、分析物に特異的な2つの結合成分を提供し、前記分析物に特異的な2つの結合成分を前記分析物と接触させて、溶液中に形成された2成分/分析物複合体の濃度に依存するシグナルを生成することを含む、溶液中で2成分検出法を実施するステップと、
b.前記分析物の濃度に対する前記シグナルの依存性を反映する数学関数である前記2成分検出法のための非全単射分析物濃度の基準曲線(a non-bijective analyte concentration reference curve)を提供するステップと、
c.規定の希釈倍率を使用して前記試料の1つ以上の希釈物を調製するステップと、
d.前記2成分検出法を前記試料および前記1つ以上の希釈物に適用するステップと、
e.異なる分析物濃度での前記非全単射分析物濃度の基準曲線についての数学的適合のための制約入力(a constraining input)として、前記試料および前記1つ以上の希釈物において検出された前記シグナルを使用して前記分析物の濃度を決定するステップと、
を含む方法。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
2成分検出法において既知濃度の試料中の分析物を用いて、分析物に特異的な結合成分の解離定数を決定するための方法であって、
a.既知濃度で、非固定化の、分析物に特異的な2つの結合成分を提供し、前記分析物に特異的な2つの結合成分を前記分析物と接触させて、溶液中に形成される2成分/分析物複合体の濃度に依存するシグナルを生成することを含む、溶液中で2成分検出法を実施するステップと、
b.2成分/分析物複合体の濃度ならびに分析物および分析物に特異的な結合成分の濃度を反映する前記シグナルに依存して、分析物に特異的な2つの結合成分と分析物との解離定数(それぞれ、kd1およびkd2)の関係についての数学関数である、前記2成分検出法のための解離定数関係を提供するステップと、
c.前記試料および/または前記分析物に特異的な結合成分の1つ以上の希釈物を調製するステップと、
d.前記2成分検出法を前記試料および前記1つ以上の希釈物に適用するステップと、
e.異なる分析物濃度および/または分析物に特異的な結合成分濃度での前記解離定数関係についての数学的適合のための制約入力として、試料および1つ以上の希釈物において検出された前記シグナルを使用して、前記分析物に特異的な2つの結合成分の解離定数kd1およびkd2を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項3】
前記非全単射分析物濃度の基準曲線が、既知の分析物濃度の参照試料を提供し、前記参照試料の一連の既知希釈物を作製し、前記参照試料およびその各既知希釈物について前記2成分検出法を実行することによって実験的に得られ、および/または前記非全単射分析物濃度の基準曲線が、化学平衡および質量保存方程式を解くことによって解析的に算出されるか、または前記分析物に特異的な2つの各結合成分と前記分析物との解離定数の規定に基づいて数値解によって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記解離定数の関係が、化学平衡および質量保存方程式を解くことによって解析的に算出される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記分析物が、タンパク質、ペプチド、核酸セグメント、炭水化物、脂質、抗体(モノクローナルまたはポリクローナル)、抗原、オリゴヌクレオチド、特異的受容体タンパク質、リガンド、分子、細胞、微生物、ならびにそれらの断片産物または組み合わせからなる群から選択され、および/または前記試料が2つ以上の異なる種類の分析物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記分析物に特異的な2つの結合成分が、核酸、好ましくはRNAおよび/またはDNAオリゴヌクレオチド、抗体、ペプチド、タンパク質、アプタマー、分子インプリントポリマー、細胞またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、および/または異なる種類の分析物に特異的な2対以上の結合成分が使用される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記2成分法が、前記2成分/分析物複合体の濃度依存性シグナルを生成するために近接度に基づいたアッセイを用いることを含み、前記近接度に基づいたアッセイが、それらの近接度に依存して検出可能なシグナルを生成する分析物に特異的な2つの結合成分を使用し、および/または前記2成分法が、共鳴エネルギー移動アッセイ、好ましくはフェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイもしくは生物発光共鳴エネルギー移動(BRET)アッセイ、タンパク質相補性アッセイ(PCA)、AlphascreenもしくはDNA標識近接アッセイ、好ましくは近接ライゲーションアッセイ(PLA)もしくは近接伸長アッセイ(PEA)を用いることを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記2成分検出法が、2成分/分析物複合体の濃度依存性シグナルを生成するために区画化アッセイを使用することを含み、前記シグナルが、単一の区画における前記分析物に特異的な2つの結合成分の存在を反映し、前記区画化アッセイが、好ましくは、エマルジョン滴法を使用し、前記エマルジョン中の各液滴が別個の区画を表し、より好ましくは、前記区画化アッセイがエマルジョンカップリングである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
複数の分析物が並列して決定される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記2成分検出法が、絶対分子数に基づく分析法を使用することを含み、および/または前記2成分検出法が、液滴デジタルPCRアッセイを使用することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、2成分検出法を使用して分析物のパラメータを測定する方法およびキットならびにそれらの使用に関する。特許請求される方法は、測定の測定可能な濃度範囲が拡張された分析物の希釈物の測定を含む。測定は、測定の所定の非全単射検量線に基づくものであり、それにより、測定ごとに2成分検出法の非全単射検量線を読み取る方法が提供される。これにより、分析物の濃度を算出するための数学的関係が、より広い測定範囲にわたって正確に決定される。別の態様では、本発明は、区画化2成分検出法における測定法の所定の非全単射検量線の適用に関する。さらに別の態様では、本発明は、区画化2成分検出法において同定された固有の分子成分を使用する測定法の所定の非全単射検量線の適用に関する。さらに別の態様では、本発明は、2成分法の分析物に特異的な結合成分の解離定数の決定に関する。特許請求される方法は、さらに並列様式での、測定の拡張された測定可能な濃度範囲、成分の解離定数の決定、および2成分検出法のよりすぐれた定量化に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【0002】
本発明は、2成分検出法を使用して分析物のパラメータを測定する方法およびキットならびにそれらの使用に関する。本方法およびキットの適用も開示される。
【背景技術】
【0003】
関連技術の考察
具体的には、本方法およびキットは、2成分検出法を使用して分析物の濃度を決定するのに適しており、2成分検出法を使用したより大きい測定範囲およびその使用に関する。
【0004】
飽和効果または「フック効果」は、一般に、特異的な結合相手または分析物を捕捉するために使用される試薬成分の飽和を伴う検出系に共通の現象である。しかしながら、数学的背景は、1成分または2成分の検出法の場合で異なる。
【0005】
2成分検出系は、典型的には、2つの成分を適用して検出シグナルを生成する均一アッセイにおいて利用される。これらのアッセイの多くは、近接概念を適用し、分析物および成分を近接させてシグナルを生成する必要がある。FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)、BRET(生物発光共鳴エネルギー移動)(Pfleger,Seeber,&Eidne,2006)、シアン蛍光タンパク質(CFP)-黄色蛍光タンパク質(YFP)対、PCA(タンパク質相補性アッセイ)(Morell,Ventura,&Aviles,2009)、Alphascreen(Taouji,Dahan,Bosse,&Chevet,2009)、およびDNA標識近接法(PLA-近接ライゲーションアッセイ、PEA-近接伸長アッセイ)(Soderberg et al.,2006)などの近接アッセイ技術、ならびにエマルジョンカップリングと呼ばれる近接度に基づかないアッセイは、2分子(2成分)検出系および検出法の代表例である。
【0006】
1成分検出系では、シグナルを生成するために、トレーサと呼ばれる1つのアッセイ成分のみが必要とされる。放射性トレーサまたは蛍光トレーサを含む濾過結合アッセイは、1成分検出系の良好な例である。1成分検出系を使用して得られた検量線は、飽和トレーサ濃度で得られたプラトー(一般に「フック」とも呼ばれる)で終わる典型的なS字形を示す。これらの曲線は飽和曲線とも呼ばれる。
【0007】
2分子検出系で作成された検量線は非定型である。これらの曲線は、非全単射であり、初濃度依存性シグナルの増加後に得られるプラトー後のシグナル減少(「フック効果」)を特徴とする。シグナルが低下し始める標的分子濃度の範囲は、フックポイントと呼ばれる。フックポイント未満では、アッセイ成分は標的分子によって徐々に飽和されていき、シグナル増加が測定される。フックポイントでは、両成分が標的分子で飽和し、最大シグナルが検出される。フックポイントを超えると、過剰な標的分子が成分を過飽和にし、それが会合を阻害し、漸進的なシグナル減少を引き起こす。
【0008】
従来技術では、すべての測定が2セグメント非全単射検量線の漸進的に飽和したセグメントの範囲で行われることを確実にするために、分析物濃度の測定を実行する前に、2セグメント非全単射検量線のフックポイントを決定する必要がある。過飽和は、一般に測定の失敗とみなされる。
【0009】
この要件の不履行は、決定値が非全単射検量線の分析物濃度に一意に対応しないため、誤った測定につながる可能性がある。
【0010】
そのような誤差を回避するために、典型的には、測定のダイナミックレンジは、非全単射検量線の漸進的に飽和したセグメントのダイナミックレンジに制限される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
粒子分析装置
18日前
株式会社イシダ
計量装置
12日前
個人
アクセサリー型テスター
19日前
個人
準結晶の解析方法
4日前
日本精機株式会社
アセンブリ
4日前
株式会社豊田自動織機
自動走行体
3日前
東レ株式会社
シート状物の検査方法
1か月前
栄進化学株式会社
浸透探傷用濃縮液
25日前
エイブリック株式会社
電流検出回路
1か月前
株式会社ミツトヨ
画像測定機
20日前
株式会社テイエルブイ
振動検出装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
検査装置
12日前
ダイハツ工業株式会社
試料セル
18日前
株式会社チノー
放射光測温装置
1か月前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
4日前
大和製衡株式会社
計量装置
25日前
株式会社 キョーワ
食品搬送装置
1か月前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
1か月前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
1か月前
GEE株式会社
光学特性測定装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
電気自動車
19日前
理研計器株式会社
ガス検出器
20日前
理研計器株式会社
ガス検出器
20日前
東ソー株式会社
簡易型液体クロマトグラフ
14日前
理研計器株式会社
ガス検出器
20日前
富士電機株式会社
エンコーダ
1か月前
株式会社熊谷組
計測システム
25日前
理研計器株式会社
ガス検出器
20日前
理研計器株式会社
ガス検出器
20日前
株式会社TISM
センサ部材
3日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
1か月前
大成建設株式会社
画像表示システム
28日前
大和製衡株式会社
表示システム
10日前
株式会社ニコン
検出装置
18日前
リバークル株式会社
荷重移動試験装置
12日前
株式会社 システムスクエア
検査装置
26日前
続きを見る