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公開番号2025069769
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179693
出願日2023-10-18
発明の名称放射線検出方法及びシンチレータ装置
出願人株式会社プラケン
代理人個人,個人,個人
主分類G01T 1/167 20060101AFI20250423BHJP(測定;試験)
要約【課題】設備コストを掛けることなく、微弱な放射線を高精度に検出する。
【解決手段】放射線検出方法は、純水が付着された薄膜プラスチックシンチレータを、被検査液を入れた第1槽に浸漬する工程と、第1槽に浸漬させた薄膜プラスチックシンチレータを第1槽から引き上げて、薄膜プラスチックシンチレータに付着した被検査液の少なくとも一部を除去する工程と、被検査液を除去した薄膜プラスチックシンチレータを、被検査液を入れた第2槽に浸漬する工程と、第2槽に浸漬させた薄膜プラスチックシンチレータを第2槽上に配置されてモータにより回転される第1軸の周りに螺旋状に巻き付ける工程と、第1軸の周りに螺旋状に巻き付けられた薄膜プラスチックシンチレータを、蛍光を透過させる容器に収納して封止する工程と、薄膜プラスチックシンチレータから放射された蛍光を増倍して、被検査液に含まれる放射性物質の濃度を検出する工程と、を備える。
【選択図】図4A
特許請求の範囲【請求項1】
純水が付着された薄膜プラスチックシンチレータを、被検査液を入れた第1槽に浸漬する工程と、
前記第1槽に浸漬させた前記薄膜プラスチックシンチレータを前記第1槽から引き上げて、前記薄膜プラスチックシンチレータに付着した前記被検査液の少なくとも一部を除去する工程と、
前記被検査液を除去した前記薄膜プラスチックシンチレータを、前記被検査液を入れた第2槽に浸漬する工程と、
前記第2槽に浸漬させた前記薄膜プラスチックシンチレータを前記第2槽上に配置されてモータにより回転される第1軸の周りに螺旋状に巻き付ける工程と、
前記第1軸の周りに螺旋状に巻き付けられた前記薄膜プラスチックシンチレータを、蛍光を透過させる容器に収納して封止する工程と、
前記薄膜プラスチックシンチレータから放射された前記蛍光を増倍して、前記被検査液に含まれる放射性物質の濃度を検出する工程と、を備える、
放射線検出方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記薄膜プラスチックシンチレータの一端側を前記第1軸に取り付けて前記モータにより前記第1軸を回転させることで、前記薄膜プラスチックシンチレータの他端側は、前記第1槽に浸漬された後に前記第1槽から引き上げられて、前記薄膜プラスチックシンチレータから前記被検査液の少なくとも一部が除去された後に前記第2槽に浸漬され、その後に、前記第1軸に巻き付けられる、
請求項1に記載の放射線検出方法。
【請求項3】
前記第1槽及び前記第2槽は、前記薄膜プラスチックシンチレータの移動方向に沿って配置され、
前記第1槽及び前記第2槽の間で、前記第1槽及び前記第2槽の液面よりも高い位置に配置される第2軸に前記薄膜プラスチックシンチレータを掛け渡して、前記薄膜プラスチックシンチレータに付着した純水を除去するとともに、前記被検査液の少なくとも一部を除去する、
請求項1に記載の放射線検出方法。
【請求項4】
前記薄膜プラスチックシンチレータの前記被検査液が付着する2つの主面をプラズマ処理により改質する工程をさらに備え、
前記2つの主面を前記プラズマ処理により改質した後に、前記薄膜プラスチックシンチレータを前記第1槽に浸漬させる、
請求項1に記載の放射線検出方法。
【請求項5】
前記2つの主面を前記プラズマ処理により改質した後に、前記2つの主面にアクリル酸グラフトポリマを生成する工程をさらに備え、
前記アクリル酸グラフトポリマを生成する工程の後に、前記薄膜プラスチックシンチレータを前記第1槽に浸漬させる、
請求項4に記載の放射線検出方法。
【請求項6】
放射性物質の濃度を検出した後の前記薄膜プラスチックシンチレータを前記容器から取り出して、純水を入れた前記第1槽に浸漬する工程と、
前記第1槽に浸漬させた前記薄膜プラスチックシンチレータを前記第1槽から引き上げて、前記薄膜プラスチックシンチレータに付着した前記被検査液を前記純水の少なくとも一部ととともに除去する工程と、
前記被検査液を除去した前記薄膜プラスチックシンチレータを、前記純水を入れた第2槽に浸漬する工程と、
前記第2槽に浸漬させた前記薄膜プラスチックシンチレータを前記モータにより前記第1軸の周りに螺旋状に巻き付ける工程と、
前記第1軸の周りに螺旋状に巻き付けられた前記薄膜プラスチックシンチレータを、前記容器に収納して封止する工程と、をさらに備える、
請求項1に記載の放射線検出方法。
【請求項7】
前記薄膜プラスチックシンチレータは、50μm以下の厚さを有する、
請求項1に記載の放射線検出方法。
【請求項8】
前記薄膜プラスチックシンチレータは、長手方向が2m以上である、
請求項1に記載の放射線検出方法。
【請求項9】
軸の周りに螺旋状に2層以上に巻かれた薄膜プラスチックシンチレータと、
前記2層以上に巻かれた薄膜プラスチックシンチレータの短手方向の一端側に配置される鏡面反射板と、
前記2層以上に巻かれた薄膜プラスチックシンチレータの短手方向の他端側に配置される乱反射板と、
前記薄膜プラスチックシンチレータ、前記鏡面反射板、及び前記鏡面反射板を収納する容器と、を備え、
前記薄膜プラスチックシンチレータの2つの主面には、前記薄膜プラスチックシンチレータと被検査液との接触面積を広げるグラフトポリマが配置されており、
前記薄膜プラスチックシンチレータの径方向に隣り合う2つの前記層同士は、10μm以下の被検査液層を挟んで密着して配置される、
シンチレータ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、放射線検出方法及びシンチレータ装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
東日本大震災によりメルトダウンを起こした福島第一原子力発電所の処理水に含まれるトリチウム水について関心が高まっている。処理水に含まれるトリチウム水のトリチウム濃度を検出する方法として、プラスチックシンチレータ(以下、プラシン)を用いた種々の方法が提案されている(特許文献1、特許文献2、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平08-75863号公報
特開2005-91334号公報
【非特許文献】
【0004】
「液体シンチレーションカウンタ測定用固体シンチレータ”Ready Cap”の特性」 RADIOISOTOPES,39,400-403(1990)
「プラスチックシンチレータを液体シンチレーションカウンタに用いたC-14とS-35の識別」、 古田悦子、横田繁昭、渡辺裕夫、日本放射線安全管理学会誌、8巻、No.1,51-58(2009)
「ベータ線測定用プラスチックシンチレータに対する大気圧プラズマ処理の効果」古田悦子、大山龍一郎、横田繁昭、中条俊哉、山田由佳、渡辺裕夫Received: 1 July 2013 / Published online: 21 September 2013 Akademiai Kiado, Budapest, Hungary 2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プラシンは、スチレンなどの有機溶剤に蛍光体を溶解して高分子化した固体シンチレータ(以下、固体シンチと呼ぶことがある)である。プラシンは、アルファ線、ベータ線、又はガンマ線などの放射線が当たると蛍光を発する性質を持つ。プラシンは、検出対象の放射線の種類ごとに厚みを調整することで、放射線の種類に応じた最適な放射線測定を行うことができる。
【0006】
ベータ線の中でも、放射線のエネルギーが弱いトリチウム(三重水素)及び炭素14などは軟ベータ線と呼ばれる。特にトリチウムは、放射線の平均エネルギーが5.7KeVと極端に低いため、トリチウムが放射するベータ線の水中飛程は5μm程度である。水分子に含まれる2つの水素原子のうち少なくとも1つがトリチウム原子に置換された分子は、トリチウム水と呼ばれている。固体のプラシンでトリチウム水を含む被検査液の放射線濃度を測定する場合はプラシンを被検査液に密着させる必要があり、プラシンに被検査液が密着していない場合は高精度の放射線測定ができない。
【0007】
固体のプラシンを使用した様々な放射線検出方法が提案されている。例えば、特許文献1には、トリチウム水を含む被検査液とプラシンの接触面積を増やすことを目的として、円筒状または多角筒状のプラシンの隙間に被検査液を流す手法、多数のプラシン球体を容器に詰めてその隙間に被検査液を流す手法、及びプラシンファイバーを容器に詰めてその隙間に被検査液を流す手法などが提案されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1の放射線検出手法では、プラシンが撥水性であるためにプラシンに接触する被検査液の接触面積が小さい上に、プラシンの撥水性により生じる微小空気泡が被検査液を弾いてしまい、接触面積がより小さくなるという課題がある。
【0009】
例えば多数のプラシン球体を容器に詰めてその隙間にトリチウム水を含む被検査液を流す方式の場合は、プラシン球体を小さくすることで接触面積を増大できるが、その分、微小空気泡が被検査液をより弾きやすくなるため、実際にはプラシン球体を小さくしても検出感度が上がらない。
【0010】
また、微小空気泡が多くなると、トリチウム水でプラシンに生じた微弱な蛍光が微小空気泡で散乱し、光の屈折回数が激しく増加する。これにより、トリチウム水を含む被検査液が白濁し、光電子増倍管(以下、フォトマルと呼ぶことがある)に届く光量が減少して検出感度が低下する。
(【0011】以降は省略されています)

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